君たちはどう生きるかのレビュー・感想・評価
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身構えずに観るのが良い
分かるもよし、分からぬもよし。何かを分かりたくて映画を観るのではないでしょう。メッセージくれくれじゃなくて、作品全体が目の前にありますから、それを堪能するだけです。良し悪し善悪で捉えようとせず、この映画をそのまま受け取って、今、腑に落ちる事があればよかったねということです。今腑に落ちない人もありがたく頂戴しておくだけです。
理解と面白さ
久々のジブリの世界!引退作ではないと言って欲しい
オープニングの躍動感がすごい!久々のジブリだ〜とテンション上がる。
前半の時代とテンションは好きだった。このまま主人公が精神的に成長していく感じなのかなと現実路線で好きだったが、前半終わりから一気にファンタジー。ここまでが長すぎじゃないかと感じた。
てか、前半と中盤以降で作る人が変わったんかって思った。
ファンタジーも展開は分かるが、世界観に振り落とされた。作品を盛り上げるために余白の部分は必要だが、それは話の本筋が見えないとノイズになっちゃう。だから、世界観の説明みたいなシーンやセリフが結局何だったんだよといちいち違和感として引っかかった。
ストーリーが荒っぽくても印象的なシーンや人物がいれば案外満足したりするものだが、それは無かった。
千と千尋みたいな作り込みの丁寧さもなかったし、主人公の成長の過程が見えず魅力を感じなかった。
ラストもエンディングが流れ始めて、あっ!これで終わりなんだ…ってなった。
今作の主人公は宮崎吾郎で、終盤に出てくるあるキャラが駿って考えるとちょっと面白かった。
最高でした。
私はとても満足する映画でした。
さすが宮﨑駿監督だと思いました。
あの難しい世界観を描ききることができるのは宮﨑駿監督だけだと思います。
小さい頃からジブリを観て育ってきましたが、
今回の作品は賛否両論でしたので、観に行く前はあまり期待せずに観に行きましたが、
観に行ったあとは、監督の集大成だなと感じ、
観てよかった!やっぱりジブリも宮﨑駿監督がつくる作品も大好きだと実感しました。
とても深いメッセージ性がある作品だと思いましたが、今の時代にとても合ってる作品だと思います。
1回観ただけでは消化しきれなかったので、何度も観て自分なりの答えを見つけたいです。
題名にぴったりの映画だと思いました。
この作品を世に送り出して頂いて感謝したいです。
本作は"宮﨑駿"そのもの
事前の告知がイメージボード1枚しかないのに、TOHOシネマズ日比谷封切り2日目の21:20開演回は完売満席でした。宮﨑駿とジブリのブランドと期待度の大きさに驚く。
感想は複雑な気分で「面白かった、不満はある、切ない」。エンタメ50%くらいで、頭空っぽで楽しめる作品ではなかった。一方で深読みしようにも唐突な展開もあり、筋が通って無いので腹落ち出来ずツライ。
今までの宮﨑駿作品のフォーマットを期待して鑑賞すると不満が多い。これは宮﨑駿が自分の人生を振り返りモヤモヤした心象をイメージ化した作品だと思う。
過去のジブリ映画のような美麗な絵や流麗な動きで惹き込まれるという事もない。大叔父の部屋など以前の宮﨑駿なら怒り狂って緻密に仕上げたはず。最初に眞人が塔に入ろうとする場面も「引き返すんかよ!」と。要所要所に吾郎監督かな?新海監督かな?と思わせる迷走っぷりが見えた。違和感が多かった。
一方で折につけ語られる宮﨑駿の生い立ちや家族、仲間、作品を知っているならまさに集大成と言うべき作品。いままで作家の人生を切り売りして来たのを、全部出して惜しげもなく表現したかのよう。
「これが俺の物語だ!もう出せるものは全部出した。もう何も無い。終劇だ」と宮﨑駿が訴えているようで寂しく感じる。
手塚治虫や高畑勲は枯れる前に去って行った。生きていたらどんなにか素晴らしい作品を残しただろうと人は言うが、宮﨑駿は全部出し切って打ち止めを宣言して去りたかったのだろうか。天才の叫びに、ただただ切なく寂しい気分になった。
ジブリ誕生と崩壊・インコ王ゴロウ!
アニメーションとしては本当に凄かった。最高峰でした。
ただストーリーやキャラクターは一般向けではなく宣伝してないので、意味の分からない幼い子供たちが来ていて、つまらなそうで可哀想だった。
映画内容は個人的解釈ですが、アイデアという隕石のもとにジブリを作った男がたくさんの作品という子孫を残してジブリ引き継いでくれる者を待つ。
それを手伝うインチキ臭いプロデューサーこと青サギ野郎。
ピーチクパーチク言うジブリファンインコが大量生産されジブリは崩壊寸前。男も老いてジブリを維持できない。見つけた才能の少年に継がないか?と聞くが断られ、泣く泣く断念。ジブリファンが作り上げたインコの王様ゴロウが、ならば俺に任せろとジブリを崩壊させた。
最後にスタッフだったペリカンアニメーターは別スタジオに飛んでった。
良かったスタジオ無くなっても皆生きていけるんだ………
そんな映画。
13個の積み木に何を見出すか
現時点で私自身感想が定まっていない…というのが本音です。かと言って2度目を見たいか?と訊かれたらそうでもないという。
面白いとかつまらないとかは置いといて、とにかく人を選ぶ作品でした。
「風立ちぬ」以上に抽象的・観念的な描写が多いです。
では難解な作品か?と言われればそうでもないようにも思えました。ごくごくシンプルで身近にある大事な事にたどり着くために、めちゃくちゃ回り道をする作品です。
その回り道を楽しめれば最高でしょうし、楽しめなければ苦痛かもしれません。
作画面では冒頭が素晴らしく、新しい描写に惹かれました。
しかしそれ以降はごくごく今まで通りのジブリに終始してしまい、よく言えば安定感がありますが。悪く言えばいつものジブリといった描写が続きます。尺も長いので睡魔と戦いながら見ていたというのが本音です。
1番感心したのは音響でした。
セリフのないシーンでの環境音や、劇伴の入りのタイミングはどれも絶妙であり、作画の向こうにある世界を感じさせてくれました。モブキャラのガヤを極力廃したシーンも多く、音の使い方が繊細でした。ここは映画館で体感した方が分かりやすいかもしれません。
鑑賞後の気持ちは虚無ですね。「あ、ここで終わりか。」って感じでした。
でも振り返るとヴィルヌーヴの「メッセージ」のような問いかけを映像で見せようとした…そんな作品に感じました。
どこまでもアート映画っぽいなとも思えました。美術館で絵を見てて、解説とかなしに見ながらあーだこーだいうような。そんな感じ。
だから通り過ぎていく人もいるだろうし、立ち止まって見て自分なりに解釈して咀嚼する人もいるだろうし。
見る人の数だけ感想は出るけど、分かりにくさ故に離れてく人も多い。大衆エンタメ性を捨てて個人的なアート映画に徹した。世間の評価を考えず、好きなものを好きなように表現した。そんな映画です。
こんな感じなんで、この作品が世間一般にウケることはまず絶対にないと断言できます。それでもそれなりに観客動員できたとしたら、それは宮崎ブランドと鈴木プロデューサーの戦略あっての事でしょう。
しかしこれだけ個人的な感性のままに描いた映画を商業作品として大々的に公開できる宮崎ブランドの信頼性は伊達じゃない。普通この規模の映画でやれる事じゃないですよ、これ。
これまでの功績なしには絶対に作れない映画でしょう。そういう意味ではもの凄く我儘で、それでいて豪華な作品とも捉えられるかもしれません。
積み木の意味は一体何なんでしょうね?
私はこれまで大衆受けを重視してきた己の過去作品への別れ。その宣言のようにも思えました。
だとすれば、次回作以降が宮崎駿が本当にやりたい作品なのかもしれません。
後からじわじわくる。
「どう生きるか。」と問いかけられている通り、真人は今後どういう世界を作っていくのか、そして私たちはこれからどういう世界を作っていくのか、考えさせられます。
子ども向けのお話しではないかもしれませんが、是非小さな子ども達が今から今後何度もこの映画を観て、その意味を知り、これから自分の生きていく世界のことを考えてほしいと思いました。
お話しの中の登場人物(鳥達)の意味や行動など理由はあるのかもしれないですが、私はファンタジーとはこういうものとして理解しました。解釈は各人それぞれ、それがファンタジーだし、それでいいと思っています。
宮崎さんはこれで本当に引退されるそうですが、今までの宮崎さんが伝えたかったことの集大成のような素晴らしい映画でした。
ジブリがいっぱいコレクション
第一印象はこれでした。
もののけ姫をベースに、千ちひ風立ちぬ紅豚ナウシカラピュタカリオストロポニョアリエッティマーニーあたりが勢揃いしてました。わあジブリ満載。
なので歴代の作品を愛している人ほど好きな描写が多いかと存じます。
宮崎監督は千ちひ以降物語の抽象化が進んでいると感じていましたが、今作はその集大成では無いでしょうか。
どういうことかと言うと、
「何が言いたいかは何となく分かるがなんとなくしかわからん」状態になりました。
説明らしい説明がないので、考察と推測を同時にこなしながらの鑑賞になってしまいます。つらい。頭空っぽにして楽しめる映画ではありませんから、寝不足でいくのは避けましょう。
生い立ちや家庭環境によって刺さる人と刺さらない人がハッキリ別れるタイプですね。個人的には星5ですが、星1評価したくなる人がいるのもよく分かります。
それからモチーフがとても多い。
ダンテ神曲や仏教神道の教え、子宮と産道のメタファーなど、知識がないと気づけない箇所がありすぎて、若い人ほど理解しにくい映画になっています。
すくなくとも、ジブリ映画だから家族で見に行こう!とはしない方がいいでしょう。
ジブリ好きかつ映画好きの大人と見に行くのがベストかと。
いまから円盤が待ち遠しいです。
わらわらの定常グッズ化を希望しつつ、コメントを終わります。
アニメが好きならもちろん○。ドラマ好きに響くか微妙
宮崎駿自身が最終作だと意識したと思われる集大成
自分にとって、ルパン三世第一シリーズから半世紀にかけてお世話になった宮崎駿監督。
「アニメなど子どもが見るもの」と粋がっていた思春期を経て、親が子どもと一緒に楽しめる映画を描き続けてくれた監督に感謝いたします。
御年82歳ということもあって、ご自身でも「これが最後」と意識されていることが伝わってきました。
ビートルズで言えば、すべて詰め込んで出し切ったアビーロードのような作品にも思えます。
長年のジブリファンは多いので、過去の作品を連想してニヤッとすることもあるのでは?
ここ最近のジブリに対する意見では、
「ちゃんとした声優を使ってほしい」とか
「最近難解になってきたので、ラピュタのようなドキドキワクワクするような冒険ファンタジーを今一度作ってほしい」とか
「『君たちはどう生きるか』なんてタイトルからして説教臭い」とか
ありましたが、宮崎駿監督はルパン三世のころから一貫してます。
元々、一般ウケなど意識せず、説教臭い偏屈おやじです(笑)
そもそも、ルパン三世第一シリーズだって、カリオストロだって、ナウシカだって、トトロだって、発表当初は閑古鳥であり、後からジワってロングセラーになるのが常でした。
私は多少なりとも、宮崎駿、高畑勲、久石譲の思想と哲学を理解しているつもりなので、どのジブリ作品もすんなり受け入れられます。
一枚の絵画ではなく、2時間にわたるセル画一枚一枚にあれだけ魂を込められるなんて並大抵のことではありません。
それらの背景を含めて、星一つなどという偉そうな評価は私にはできません。
というか、実際星5つに値すると思います。
この作品には、「みんなで考えて繋いでいってほしい」という宮崎駿のメッセージが込められていると思いました。
ご健在の宮崎駿監督に言うのも変ですが、半世紀以上本当にお世話になりました。
数々の名作、本当にありがとうございました。
久しぶりの大人の為のアニメーション
ジブリらしい細部まで正しい人や物の動きと美しい風景の映像。
最近のやたら全てを言葉で語るアニメとは違い、ある程度の知力と想像力が必要。でもだからこそ、心の奥の方に届くものがあると思います。
宮崎駿監督の若いこれからの人達への遺言のような作品だと思いました。
宮﨑駿のフルコース
この映画は宮﨑駿の原液のようで、これまでの映画はその原液をいろんなテイストで割った(薄めた)ものと表現した人がいるらしい。
なるほど…ただ、私は少し違って宮﨑駿のフルコースという印象。これまでの作品の美味しいところを煮詰めたものをコースにして見せられた感じ。
一皿(シーン)ごとにどこかで見覚えがありつつも、全くテイストの違う料理(中国料理、フレンチ、イタリアン、和食、e.t.c.)が次々と運ばれてくるので、食べ終わった時に何を食べた(観た)のだろう?と自分の理解が追いつかず、解釈や整理が出来ない感じ。
ただよく分からないけど、一皿一皿はすごく美味しかったという感動はある。一方で話の筋はある程度追えてはいても、登場キャラクターの各々の行動原理に理解が追いつかない部分が多分にあるので、自分にとっては何度も見ないとダメなタイプの映画でしたので、2回目以降の鑑賞で評価が変わるかもしれません。
冒頭の火事のシーンが凄かったなぁ。
あれでまず度肝抜かれました。
宮﨑駿版「夢十夜」とでも言えば良いのかな。
メタ的な視点を踏まえてみると、理解が進むのかもしれないけれど、それは抜きにしてまずは物語を堪能してみたいものだ。
この世界観がわしも大好きなんや
告知なし。
予告編もパンフもなし。
あるのは入口のポスターのみ。
で、行ってきました。
でも、いつも予備知識なしで映画観るようにしてるので、いつもと変わらず。
ご安心ください。
ここでは一切、感想を述べません。
とにかく、予想以上の反響があるようで、いつも以上に客入りがよく混んでました。
話題とならないうちに観ておこうと。
でもこれって、昔は予告編見て行きたい映画を決めることはあっても、タイトルだけとか、ポスターだけとか、音楽もジャケットだけとか、今みたいに失敗しないようネット検索で調べたり視聴したりせず、とにかく直感で見たり聞いたりしてたからなぁ。
それでもいい映画に必ず出会えてた。
もちろん、つまらんのもあったけど、自分の責任で金払って納得済みで。
人の意見で金払って損するより遙かにマシな。
好きなもんは好きだし。
こうして理屈抜きで観ることができたのは、宮崎駿に感謝せな。
ありがとう。
分かりにくいから、考える
初見、前情報無しでは理解できん
宮崎駿の遺言
遺言
「あばよ…友達」
あ…ありのまま 今起こった事を話すぜ!
おれは劇場で「地獄の黙示録」を観ていたと思ったらいつのまにか宮崎駿メドレーを観ていた…
な…何を言ってるのかわからねーと思うがおれも何をされたのかわからなかった…頭がどうにかなりそうだった…
漱石だとかガウディだとかヘミングウェイだとかルイス・キャロルだとか江戸川乱歩だとかそんなもんじゃあ断じてねえ…
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…
宮崎駿が今後引退宣言をすることはないだろう。
しかし、遺言はした。
いや、宮さんのことだからまた「作りたくなったから何か作る」と言い出しそうな気がしなくもないが、年齢を考えるとこれが最後の可能性が高く、本人もそれを強く意識していたようだ。
Twitterでも誰かが書き込んでいたが、今まで僕たちが観てきたものは宮崎駿ではなく「宮崎駿の水割り」でしかなかった。「風立ちぬ」(2013)でさえ彼の中では咬ませ犬だったのだ。あの時劇場で泣いたんだぞ?どうしてくれる?
何よりもまず、宮崎駿だからこそ成立し得たし公開が許された作品で、他の人間がこれをやろうものなら総スカンは免れず、業界からも相手にされなくなるだろう。
それくらい予習が必要な作品。事前予告一切なしだが、これまでのジブリ作品+「ルパン三世 カリオストロの城」を押さえたうえで、かつ仏教を齧らないと到底ついて行けない。初めて宮崎駿を観るならばこの作品から始めるのは絶対にやめろ。
残酷な言い方をするが、これは宮崎駿にしか描けない。少なくとも吾郎には絶対無理だ。
製作者が同じである以上、モチーフが重なるのは仕方ないとはいえ、自分が今までやってきたことを振り返るような作りになっていた。気持ち「もののけ姫」と「ハウルの動く城」色が強め。
これを観たら、ジブリに関しては後戻りはできない、そんな気がした。
追伸:事前予告一切なしだったので声を聴いたりエンドロールが流れた際には劇場でどよめきが起こりました。らしいと言えばらしいのですが。
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