君たちはどう生きるかのレビュー・感想・評価
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宮崎駿監督の集大成的傑作
宮崎駿監督が描く、究極の芸術(アート)映画。アニメーションでここまでの作品を描く心意気と狂気の混在。今この作品を送り出したことの意味を考えると噛みごたえが抜群の作品だった。
この作品を紐解く上で重要な要素を以下に記載する。
※あくまでも個人の感想です。
① 君たちはどう生きるか
主人公の眞人は、母をなくし、嘘の怪我をしてまでも学校に行きたくない捻くれた少年。そんな彼が亡き母から送られる1冊の本、「君たちはどう生きるか」。この本を読んだ彼が涙するシーンがあるが、ここが1つのターニングポイントになることは明らか。この本を読み、今までの自分の行いや考えを改めて、義理母を探しに行くという決意をするまでの描写は、それまでの彼の心の機微踏まえて極上の演出に仕上がっている。また、本の最初のページに描かれている絵画「種をまく人(ジャン=フランソワ・ミレー)」からも、この本を読んだ眞人が種をまかれ、発芽し、彼の成長に繋がっていくという見事な演出。それを多く語らないところにこの作品の素晴らしさがある。また、この本を眞人に渡した人(種をまいた人)が母であるというところも重要であり、物語の後半で異世界からヒミ(実母)を救い出すきっかけになっている。実母→眞人→実母という母が息子を想うと同時に息子も母を想うという円環構造になっている美しさもある。この作品が種をまく人となり、これを観た観客の何人かは発芽し、成長していく。そうして生きていく人たちが新しい時代を作っていく、作っていってほしい。そんな思いを監督から受け取った気がした。
② 現世への絶望、そして希望
主人公を含め、ヒミ(実母)、夏子(義理母)は現世に絶望していると解釈できる。眞人は母を亡くし、したくもない疎開をしている、友人もいない。ヒミは劇中直接的な描写はないものの、主人公の境遇に「同じ」と発言していることからヒミも幼い頃母を亡くしている可能性があり、それがきっかけで異世界に居続けている。しかし、眞人と出会い、こんな息子が生まれるならという希望を胸に火事で亡くなることが分かっている現世へと帰る。夏子は、戦争の世界に子どもを産むこと、眞人との関係が上手くいかないことへの絶望感があの世界へ向かうきっかけになっているように感じる。夏子さんが産屋で眞人に大嫌いというシーンからも、眞人がいなければ私は幸せだという意思さえ感じる。ただあの場面で眞人がお母さん、と夏子に呼ぶことで夏子の心に希望が芽生え、あの世界から抜け出す覚悟を決める。前述と被るが、ヒミも夏子も、眞人が希望となり現世へ帰ろうと思い、その眞人は母から送られた1冊の本で現世に希望を見出している。その眞人が2人に希望を与える。種をまかれた人がいずれは種をまく人になっていく。ここまで見事な構造で展開するストーリーに脱帽してしまう。異世界のスタート地点、眞人が落ちた場所も絵画「死の島(アルノルト・ベックリン)」ほぼまんまの世界であり、冥界であることが示唆される。この世界を作ったとされる大叔父からこの世界の均衡を保つ者として指名されるが、それを拒絶する眞人。たとえ現世が醜く暗い世界だったとしても、それでもその世界で友人や家族と生きていきたい、と思う心は本物であり、それこそがこの映画の核心でもある。大叔父(監督)が今まで作ってきた世界、作ろうとしてきた世界を観てきた僕らが、それを拒絶したとしても僕らが今度は新しい積み木を立てていく、立てていけという強いメッセージに目頭が熱くなった。
③ 本田雄作画監督の存在
本作は、本田雄が作画監督としてクレジットされている(電脳コイル、エヴァ、千年女優……)。この方が入ったことでジブリテイストの中に新たな風が吹いたことは観ていてすぐに分かる。冒頭の火事のシーンやキャラクターデザイン、異世界の背景(一部SFタッチの所など)は本田雄作画監督の風味が強いジブリとなっている。そうした新しい演出も含め、ジブリ作品の新境地を開拓した1本となっているのではないか。
種はまいた。次は君たちが種をまく番だ。
そのために、君たちはどう生きていくのか。
見る側による
宮崎監督からの手紙のように思えた。
今までは世の中への不満や体制への批判をしていると取れるようなストーリーを借りてメッセージしていた。
今作品は人としてのメッセージは盛りだくさんで答えは自分で創ってほしい言われているようだ。
まさにタイトル通りだ。
これから「どう生きるか?」何を大切にして人生を歩くんだ? 問われているように受け取れた、手紙だ。自分が経験した人生からヒントは描いた正解を自分で見つけ生きろと。
未来を作るのは君たちだ、期待しているよ!とね
親たちは未来を育ててる頼むぞ!とね
全く違う描き方だけど庵野さんの影響かな
宮崎さんが心配するほど
未来はそんな悪くないよ〜ヘヘイヘーイ。
未来の世界の理想は人それぞれだ
自由に考えれば良いと思った。
アニメーションってこういうことだよね。
見終わった感想としては、もうはてなだらけでどう言葉にして良いか分からなかった。
すっかり置いてけぼりを食らった気持ちになった。
ストーリーも粗削りで、大衆にメッセージを伝えたいという意図も感じられなかった。
まるでGAROの前衛的なマンガを読んでいるような感じだった。
伝わらないならそれでいいという宮崎先生の声が聞こえてきそうだ。
仮に商業収入を狙っていたなら間違いなくそれとは程遠い作品だ。
千と千尋の神隠しみたいなものを期待していた人たちはさぞガッカリしたかもしれないが、宮崎先生は齢80を超えているし、昔のようにはいかないのは想像がつく。
レビューを観て思うのは、みんなわかり易さを求め過ぎではないかということだ。
誰が見てもわかる映画ほどつまらない物はない。そんなものは超大作と銘打ってる作品でも観ておけばいいのだ。
もういいじゃないか。
先生は今まで世間、大衆と向き合い、期待に応えるべくアニメーションを作ってきた。
最後くらい金にならなくたって、自分の為のアニメーションを作ったって良いのではないか?
だから、今回の作品は日本アニメの功労者、宮崎駿の最後として相応しい。
観終わった後、沈黙している者もいれば、涙を流す者もいた。
数は少なくても、伝わっている人には伝わっているのだ。それが彼の凄さなのだ。
うーん
あのー、見終わったまわりの人が、つまらない、わからない、と。シンプルにそういうことなのではないかと。話がわからないんです。響かないんです。とくに後半。
気持ちがわからないです。人の気持ちなんてわからない、ということではなく。なんか異質すぎて、しんどかった。
全体的に音楽でくるまれすぎてて、見づらいです。音楽が効いてないです。
なにが見せたいのか。
銀河鉄道の夜は、深く感動したなぁ、とふと思った。
筆を下ろす姿を見た
「次の世代に託す」というよりも自分の役目は終わり「あとは好きにしろ」と放り投げてしまったように感じ、とても寂しかった。
スタッフやキャスト・仕上がりもすべてひっくるめて
この作品自体が
『君たちはどう作るか』
という実験的作品に思えた。
漫画は良かったけどこの映画は酷い。
宮崎駿監督のジブリ作品には好きなものが多く、また今回作品の漫画版にはすごく考えせられたこともあり、期待を胸に映画館へ行きました。
始まって中頃、モヤモヤを抱えながらもさすがの素敵な作画による映画に見入りつつ、一方で設定や世界観、各キャラクターの立ち位置などさっぱりわからない中、気付いたら2時間が経過していた。
あれ?確か映画の時間2時間ちょっとなのにまだほとんど世界観も何も分からず、モヤモヤした気持ちのまま終了。
こんなに気持ち悪い気分のまま終わった映画は初めてで、せっかくの声優キャスティングや主題歌の米津玄師さん、久石譲さん、全てを台無しにしてしまった気がします。
とはいえ、ジブリ作品の良いところは観るタイミング違うと異なる捉え方ができることが多いです。
今回も、今の自分にはさっぱり訳が分からなかったけれど、人によっては何かを捉えたり理解することができるのかもしれません。
とりあえず気分が悪いので、大好きなもののけ姫を観てお口直しをしたい気分です。
なぜわざわざ吉野源三郎?
劇中で、主人公が吉野源三郎の「君たちはどう生きるか」を読んで涙する(短い)シーンがあります。
主人公は友達とケンカして負けて、その帰りに自分の頭を石で傷つけ傷を負ったように見せた。「自分で転んだ」といいつつも、回りからがケンカで傷を負わされたと同情されたい気持ちがあったのでしょう。案の定、父はそう思いこんで学校に怒鳴りこみ、主人公はまずいなと思いつつ、それをずっと言い出せずにいた。
吉野源三郎の名作「君たちはどう生きるか」は、少年が親友を裏切りそれを言い出せずに苦しむが、最後に勇気を持って友に謝罪し救われるという本です。
亡くなった実の母から送られたこの本を、主人公はたまたま見つけて、深く心を動かされる。
主人公は、最後に大叔父から「この異世界を清らかな心で立て直して王となるか、元の汚れた世界に帰るか」と問われた際に、「頭の傷は自分の汚れの証拠です」と告白して、元の世界に戻ることを選びます。
ということなんでしょうが、もうちょっと心理描写してくれないと分からないじゃないですか。
(従ってこの映画の題名もしっくりこない)。
その他にも、パンフすら作らない興行戦略とか、セルフ・オマージュのやりすぎとか、今回は怒りがわきました。
長年のジブリファンかつ吉野源三郎ファンとして、そう思う次第です。
説明不足、虚無
良かった点
・映像のクオリティが高い。特に炎の描写。
悪かった点
・ファンタジーパートの説明が不十分すぎる。
青鷺は一体何者なのか。大爺は一体何者なのか。あの世界は何なのか。墓の門とは何なのか。ペリカンやインコは何なのか。何故ペリカンとインコなのか。夏子は何故あの世界に連れてかれたのか。母は何故炎を操れるのか。
・主要キャラの感情の変化が唐突に感じる。
・終わり方が呆気なく感じる。
・結局この作品が何を伝えたかったのか、説教くさそうな作品タイトルからは想像も付かないほど全く分からない。
総評
多分この映画に真面目に★5付けてる人は鳥好きだけだと思う。
宮崎駿監督の遺言状?
宮崎駿監督の死生観や、感性、作品と向き合ってきた人生の回顧録などが凝縮されていたように感じました。
私はこんな風に生きてきましたよ、という監督の声が聞こえたような気がします。
独りよがりといえば独りよがりかもしれない。
でもちゃんとメッセージ性はあります。
決して分かりやすくはないし、子ども向けとは思えないけれども。
宮崎駿監督の生き様や感性が好きな方にはオススメ出来ますが、ラピュタのような高いエンターテイメント性を重要視する方にはもしかしたら物足りないかもしれません。
あらすじ無いのでネタバレで 母と呼べるまでのお話? 異世界ファンタ...
あらすじ無いのでネタバレで
母と呼べるまでのお話?
異世界ファンタジーとしては、ナツコのアチラへ行った動機が不明でカタルシスもあまり感じられなかった コウノトリではなくペリカンなのですね、生命はまるでウミガメみたい
この世は微妙なバランスで保たれている、最後の母の言葉にはジーンときたけれども
丁寧に作られた退屈な映画
上映前にポスター一枚しか公開しないという前例の無い方法で宣伝?され、しかもあの宮崎駿監督作品とくれば期待しないわけにはいきませんでしたが、結論から言うと実に不可解な作品でした。
東京から疎開した少年が、疎開先で異世界に迷い込むといったような内容で、タイトルにある『君たちはどう生きるか』というのはその舞台となった時代に出版された本のことです。亡くなった母親が持っていたその本を偶然見つけた主人公が、その後に本とは特に関係の無い幻想的な展開に巻き込まれていきます。
冒頭の空襲のシーンからファンタジー展開を経て、最後に疎開先を後にするシーンに至るまで、作画やカメラワークは非常に丁寧で、流石はスタジオジブリだなと思いましたが、それだけでした。
話の展開が不可解すぎて、物語を堪能しようとする気持ちとの剥離が広がる一方でした。
一時間ほど経過した後、既に先が全く気にならなくなってしまい、時間ばかり気にしてしまいました。途中退席しようかと思いましたが、エンディングに流れるであろう米津玄師氏の主題歌と、誰が声を当てているのかが知りたかったが為に最後まで残りました。
この作品から何かを必死に汲み取ろうとする人や、素直に自分なりに何かを受け入れた人、そもそもがファンタジーなのだからストーリーなんて気にしなくていいという人までいろんな人がいると思います。日本を代表する宮崎駿監督作品だから、シンプルにつまらないと言えない空気のようなものが全く無いとも言えません。
しかし私はこの作品を観ても何も受け取れなかったし、何も感じることが出来ませんでした。恐ろしく丁寧に作られた、退屈なアニメ、それ以上でもそれ以下でもありません。
この作品は予告編を作らなかったのではなく作れなかったのかなとさえ思ったし、どう生きるか以前に何を見せられたのかも分からないといった状態で映画館を後にしました。
真に素晴らしい作品は、必死になってその良さや込められた意味を考察して見つけようとせずとも、自然と称賛の言葉が出てきます。
この映画を褒める言葉は自分の中から湧き上がりませんでした。ただ時間と労力をかけて作られた不可解な作品としか思えませんでした。もうジブリの作品を観ることは無いだろうなと思いました。
エゴで作品を作った結果、それが大衆に響かない事実を「君たちはどうするのか」
さて、始めに言おう。
この映画に何も期待してはいけない。
この映画にテーマというテーマを求めてはいけなかった。
「君たちはどう生きるか」というタイトルから連想するような、
「死」、「再生」、「均衡」、「前進」⸺。
それらの要素をそれっぽく配置しただけの「エゴ」による物語に、僕等観客は意味を見出さなければならない。
眞人君の成長譚?
母の死を乗り越えて力強く生き抜く成長の物語?
いやいや、まだ考えが甘い。
これは「監督自身が目的を見失ったように」、
僕等が都合良く解釈出来るような物語では無かった。
少なからず残る謎は3点。
1.序盤で眞人君が付けた傷の役割
2.夏子さんの立ち位置
3.実の母親が火の神である必要性
1に関しては作中では、
彼自身の「悪意の象徴」として役割を果たす。
…ということが言いたいのではない。
「それが何故世界の均衡と関わらないのか」。
結局大叔父様がお守りになられた世界は、
あのインコの王様がオーバーキルしたことで崩壊した。
それは眞人君が乱したものではなく、
「第三者による穢れ」が入ったこと。
…んで?それが何?
「悪意が美しき世界を崩壊させる」ならよくわかる。
それが血縁関係者なら尚更意味が持てる。
だって散々「血縁関係…血縁関係…」煩かったもんねー。
で?実際は第三者が介入して呆気なく壊れた。
大叔父様メンタルボロボロやんけ。
そんな簡単に崩れゆく世界を何故長年保てた。
大叔父様は鉛筆で積み木を叩いて揺らしてたし、
リスクを理解ってそれをしているのは如何なのか。
(そもそも、インコの王様要らないじゃん)
2はもう何もわからない。
実の母親との姉妹関係にあって、
非常に似ているというのはわかった。
…だから何?
産屋というのがどういう歴史か調べた上で、
余計に苦しめられたのだが。
忌み嫌われるから隠居したのか?
1回もそんな描写無かったよね?
「穢らわしい」とかそんなこと言われなかったよね?
寧ろみんな労って愛を尽くしてたんだよ?
それを自分の責任で森に入り込んで、
眞人君やお姉さんを巻き込んだんだよ?
何この立ち位置?
要らないよね。
もし彼女が子供を産むことに抵抗していたのであれば、
「私は穢れの象徴」と感じてあの世界に閉じこもった経緯になるのになぁ。
そうじゃなく、寧ろ子供が出来て喜んでたよね?
普通に眞人君がお母さんの死を乗り越える話に留めてよかったと思うけど。
3は…うん、まぁそれっぽい立ち位置なのに活かしきれてないよね。
あんなに序盤の火事をトラウマに感じていた眞人君が、
なんかあっさり乗り越えてるからさ…深みが無いんだよね。
若い頃の母親にしろ、
眞人君からしたらもう既に失った人なんだよね。
なんかあっさり仲良くなる上に、
終始「夏子さんが…」ってノイズを撒くもんで、
親子間の絆というかを全く持って伝わない。
(お父さんとの関係?
聞くな、あれはもっと違う問題がある…)
だからこそ、終始「炎の能力強いんだねー」としか言えない。
息子を護るという母親の強さ?
いや、それすら感じなかったのだが。
お母さんが送った小説とも絡んでこないし、
まだ話の中で「お母さんが小説で伝えたいこと」がわかるのであれば、比較が出来たのに…。
取り敢えず「エゴの押し付け」を全面に行った結果、
意味のわからない映画を作り上げた。
作画や音響が素晴らしいのは言うまでもないが、
単に「ジブリだから」と片足を突っ込んだから抜けなれなくなる。
青鷺も「最初の友達」というポジショニングなだけで、
序盤の匂わせとか不要だろ…。
本当にこれが「眞人君の成長譚」として描かれていれば、
まだなんとか解釈してるよ…。
「初めての友達」、「新しい母親」、「正義感に支配された父親」、「おばあさんたちの優しさ」、「新しい命の誕生」⸺。
彼にとっての冒険に介入した人物を、
これでもかと掘り下げなかったのはある意味素晴らしい。
話に引き込もうとする気がないようにしか思えない。
千と千尋やアリエッティ、マーニーやハウルのような話をすべて取り敢えず混ぜ込んで、
適当に成形した「脚本」という生地を、
「映画」というオーブンにぶち込んで、
その中で「音当て」やら主題歌を決め、
ちょっと焦げた部分は「僕の作品だ」とドヤ顔。
公開前の番宣をせず、
いざ公開したら生焼けのパンを提供したわけだ。
それを監督は「私でも意味がわかっていない」とは…。
おいおい…そんなんで理解しようとするほうがきついぞ。
せっかく2時間も使ったのに、
僕の記憶は「白いホワホワかわいいー」だぞ?
どうか頭のいい方々、
この作品を観て正当な評価を下してください
【7/17 追記】
翌日に冷静になって考えてみたが、
なぜこの作品の評価がまっぷたつなのか。
恐らく、「眞人くんに一切感情移入出来ないから」だと思われる。
母親を亡くし、トラウマに苛まれながらも、
夏子さんを救わなければならない。
その過程で突然「夏子母さん!」と言うが、
なぜそうなる。
お前その過程でなんか成長したか?としか言えない。
よく考えれば、あの場面で引き止めるだけに「夏子母さん」としか言っていない。
「なぜ今まであまり気に喰わなかった夏子さんをお母さんと認めたのか」という描写が一切無く、
全くもって深みもないからではないだろうか。
そういった内容も無く2時間引き伸ばして、
可愛い生物を無駄に良く描き、
「宮崎の作品は終わっても、君たちがその意志を継げ」と適当に畳んだろうな、と。
正直この作品を通して、
宮崎監督の伝えたいことは一ミリも理解出来ない。
適当に〆られた話をポケットに突っ込んでおけと…なるほどね
全てが唐突
ジブリといえばジブリっぽい作品ではあるけど、過去作に比べるとわかりづらい内容。
説明不足で、全てが唐突に展開される。
なので、考え、補完しながら見る必要はある。
そういうのが好きならば向いている気がする。
個人的には、なんとも言えないのが正直な感想w
なんでこうしたか、なんでこうなるのか、あのキャラは何者なのか、とか、そういう背景の説明はなく、何がしたいんだ?というのが初見の感想。
今までの様に、あー、こういうテーマね、とか見終わった後の満足感は無い。
もやもやしたまま終わるので、あれはどうなんだとか話すのが楽しいんだな、と思う。
これまでのジブリのようなものを期待していくと、困惑するかも。
自分はもやもやが取り除けませんでしたw
正直おすすめはしづらい…
自分には響いた
少年時代の経験としてわかる気がして、
言いたいことが伝わった気がして、
自分としては映画館で見て良かったと思い、⭐️5。
盛り上がりがどこなのか、、(というかない?)という意味で、
今までのジブリと同じ娯楽映画ではないと感じたが、
今日もたくさん来ていた小学生前の子供達には難しく、
楽しくないだろうなと思ってしまった。
トトロや、ラピュタのシーンを連想させる所もあり
(ほかもいろいろあったんでしょうが)
そういう部分を探してみたく、もう一度観てみたいとも思った。
また、改めて宮崎駿監督の他の作品を見てみたいとも感じた。
追記
よく分からない部分は多々あるんだけど、
それ自体が少年の思春期ならではのものだと理解し
深くは追求しないでみてたら、
すーっと、
どう生きるか、というテーマが見えてきた気がした。笑
悪意やうその積み重ねではなく生きたい。
最後ぐらいは
恐らく今作は宮崎駿さんにとって流石に最後の作品になるのでは思います(何回も撤回してきたけど)。
最後と言う事でスポンサーの意見も入れずに作りたい物を作ったんだろうなぁと言うのはとても伝わって来ましたが、なんだろう、この見終わった後の複雑な気持ちは。
宮崎さんは偉大であり、巨匠であり、世界中のファンやクリエイターに影響を与え、老若男女様々な方に愛される作品を世に送りだして来たと思います。
私はそんな巨匠の最後の作品に対して偉そうな事を言うつもりは毛頭ありませんが、そんな巨匠の最後の作品だからこそ、見る人で賛否がわかれるとかじゃなくて、誰も見ても凄いね!感動した!涙が止まらない!興奮が止まらない!何回も見たい!彼の最高傑作だ!永遠の名作だ!と言う様な物が見たかったです。
これはあくまで私の意見であり、まだ公開されたばかりなのでどういう評価になるのか気になりますね。
宮崎駿による宮崎アニメ
宮崎駿全部乗せ
生前葬だと思えば明るくていいな
誰も宮崎駿にはなれないし、ならなくてもいい
たとえ世の中が地獄でも、戦後日本はそのようにして始まっているし
観終わって時間が経つごとに、本当に死ぬんだな宮崎駿、という実感がひたひた押し寄せて来た
劇場で初めてラピュタを観た日から、私の人生をちょっと、だいぶ狂わせてくれてありがとう
(ナーバスになる前の所感)
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内容については後日書こうかと思ってますが、さっき思いついて黙ってられなかった部分
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セキセイインコはもしかして、ネット民のメタファーなのかな?
息子にとっては具体的な暴力を意味するが父(駿)にとっては単にやかましくてウンコを引っかけてくる程度の存在でしかない。
それなら現実にはあり得ない赤い羽色のがいたり、あっち側でかわいくなく描かれている(ここ重要)のも納得。
ペリカンは、現代の日本人ないしオールドスクールなアニメファンてとこかな。。
メフィストフェレス役の青サギは鈴木敏夫プロデューサーで、塔はジブリのスタジオ。
うんそれ、入ったらどえらい目に遭うよ、知ってる。
Twitterでペリカンはジブリのアニメーターだと書いてる人がいて確かに!と思った。でも動画のアレクサンドラ・ワエラエフさんは健在だったよ。
以下、内容についてメモ(ネタバレ)
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・大叔父、父、主人公は宮崎駿のようであり、また主人公に吾郎さんを投影してるように見える部分もある
・疎開先で駿と吾郎さんを思わせるキャラクターが出会って友人になる、みたいな話にもできたはずだが、そうはせずに同一キャラクターの中に両者の要素を感じる。
・父と息子を同一視してる?としたらキモいし、メッセージとも矛盾してくる
・もっとキモいのは母との関係
・靴の並び、継母と自分との間に父が割って入る。露骨なエディプス的欲望
・その一方で、ちゃんとお別れを言えなかった実母と再会して、恋人のように大冒険する
・きっかけは母の遺した表題の本。
・彼女は「王国」の崩壊を涙で見送ってくれる
・父は死の商人だし無神経で信用ならない男(キムタクゥ!)だが、息子も青サギを撃退するため武器の開発に血道を上げる。父と子の相似形。
・兵器(アニメ)製造にかまけて息子の屈折に無頓着な父は吾郎さんから見た父、駿?
・話は破綻してても構造は残る(冒頭にアクション、終盤にカタストロフィがあるとか)
・いびつではあるけど、意外と筋通ってるなと思ってしまった。宮崎駿のフィルモグラフィとか、ナウシカの原作とか、ネタが揃ってないと意味わからんとは思うけど
・作画的には服のしわ、人物のフォルムなど、絵がシャープ。冒頭の火災からトップギア
・バリバリもう1本くらい作れそうな現役感あったけど、それは本田雄氏ならびに最高の原画スタッフによる画面のおかげかも
・血だのジャムだの表情だの、やたらドロっと過剰で「おかしな」ところが駿で、ジブリらしからぬリアルなところは手が回らなかったのかなーと想像
あとは雑感
・この十数年、吾郎さんや若手を苦しめてきた「ジブリらしさ」とは何だったのか→児童文学や少女マンガを原作にファンタジックな少年少女の出会い?→結局は宮崎駿個人の芸風であって、その王国も間もなく崩壊する。それを継承する必要などないというメッセージなのかな
・若い世代や息子に向けた謝罪と贖罪であり、観客への長年の支持に対する感謝とお別れ(生前葬)
・観客が宮崎駿に期待するものはもはや宮崎駿も作らない、人がその人らしくいられる時間は意外と短いが、個人的にはかえってほのかな希望を感じた
・この先、日本が火の海に包まれることは駿の中では確定事項(新しい戦後)
・エンドロール、製作に吾郎さんの名前を見た時はちょっとホロっと来た。なんだよジブリアニメの主人公かよ(だよ)。
・財務、経理みたいなクレジットがあったのは今まで記憶にないけど、鈴木Pをめぐる醜聞の影響?
・あっちの世界でキリコさんが古代魚をさばく前の死者たち、服が東南アジアっぽく見えたのは向こうの戦死者という示唆なのかな?
難解な神話的、宗教的、戦闘シーンのない、戦争映画でLOVE&PEACEがテーマ??
予告も内容も非公開。
これはね…ファミリーアニメ映画でないね。
なかなか難解な映画かも。
個人的には、戦争シーンのない、戦争映画で、神話的、宗教的な、LOVE&PEACEをテーマとした抽象的な映画だと感じた。
そして、今やアニメはCGが当たり前の様になってるが、宮崎駿のアニメは絵画のようで、今回の作品は内容も含め、抽象画のようで、背景など油絵みたいで芸術的。
描き方も、小説家 村上春樹のような、分かる人だけ、分かれば良い。
それぞれが、自分流に解釈して欲しい的な?説明がましくないのもよい。
舞台は戦時中なんだけど、戦闘シーンは全く無い。
母親が入院してる病院が火事になり、亡くなる冒頭のシーンが、唯一戦争をイメージするだけ。
あの世と、地獄、天国、祖先や縁を繋ぐ、抽象的な表現で、説明がましくないので、想像力を試ささせられる。
考えるより感じろ‼️的な??
今の自分は、縁から成り立っていて、多くの経験を積んで、自我を成長させる。
…みたいな?
人によって捉えようが違う、難解な映画で、子供向けではない、宮崎駿の自らのメッセージなのかも。。
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