君たちはどう生きるかのレビュー・感想・評価
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賛否両論あるかもしれないけど、想像力と映像力は文句なし
まったくの事前知識も何もないまま観ました。
リアル寄りなのかファンタジー寄りなのかも分からないまま観るなんて久しぶりで、とても新鮮でした。
物語としてはふわっとした筋はあるものの、時代背景やその他もろもろの要素についての必然性にはあまり説得力がなく、まとまりに欠けているように感じられた。
少年の内面の葛藤とファンタジー要素との絡み合いで、あやふや度が増しているからこそ、人によっては混乱し、消化不良に陥るかもしれない。
でも、私は82歳という老齢の宮﨑駿氏が未だにこれほど自由な想像力を持ち、広さを感じさせる映像美を作り出せることにただただ驚嘆しながら観ていた。
お行儀の良い、まとまった作品ではなく、どこか少年のような粗削りさが目立つ作品だと思うのだが、自分の中の空想の扉が開いていく感覚はとても心地よい。
私は観て良かったです。
ただ、エンディング曲に米津玄師を採用したことにはガッカリ感がある。ちょっと食傷気味である。歌ではなく音楽だけで良かったし、歌にするならばもう少し透明感のある新鮮な歌い手による歌が良かった。
ジブリワールドが懐かしかった。もくもく雲、うねる波、険しい目つき、...
ジブリワールドが懐かしかった。もくもく雲、うねる波、険しい目つき、希望、老人のしわ。昔のような構想力はなかったけれど、やはり、宮崎さんの絵と力は素晴らしい。
「悪意」と「悪意のない13の石」 追記:タイトルについて
一回目は絵力に圧倒され時を超えた親子の物語に涙しつつもさまざまに疑問もあったので二回目の鑑賞に臨みました。
一回目で一番飲み込みづらかったのが悪意云々の件です。
積み木を差し出されマヒトが「これは木ではなく墓と同じ石で悪意がある」といい、大叔父が長い年月をかけて用意した「悪意のない13の石」を差し出し、マヒトはこめかみの傷を見
せながら「これは自分の悪意の証でその石には触れられない」といったことを言います。
「悪意のない13の石」については宮崎駿の劇場公開作品の数と同一であることは指摘されています。では悪意とは何か。
あちらの世界というのは「上」とは違い、「石」と大叔父の契約によって「創られた」世界です。
積み木として使われる石は無数に存在する中で「悪意のない石」が宮崎駿の作品群であれば、映画やあるいは創作物、「創られた」ものが石ということになるかと思います。
マヒトの「悪意」とは、行為としてはこめかみに自ら傷をつけたことで、「命を弄ぶ」ことと言えます。
他の作品によく見られるような「命を弄ぶ」作品は作らなかったという宮崎駿の自負です。
「悪意のない13の石」でより良い世界を作ってとマヒトに伝えながらも、マヒトには断られ、インコ大王が無茶苦茶にして、世界は崩壊します。
大叔父が宮崎駿であるならば、「命を弄ばなかった」という自負がありながらも、それによって若い人たちに良い影響が与えられるなどということはない、自分の作品が世界を変えるなどということはなかった、そしてそれでいい、というのが宮崎駿のたどり着いた境地なのではないでしょうか。
もう一つあちらの世界について、夏子さんの「あんたなんか大っ嫌い!」というセリフがあって、あちらの世界(宮崎駿の作品)には嘘がないのではないかという点も気になって、青鷺のセリフを確認しましたが、少なくてもあちらの世界に行ってからの彼のセリフには嘘はありませんでした。
命を弄ばず嘘をつかなかったと自分の作品を評価しつつも、最後には自分で突き放し崩壊させ「それでいい」と言えるのは、かっこいいジジイだなと思いました。
追記:「君たちはどう生きるか」について
吉野源三郎著のものは未読ですが、児童書ということでおそらくは子供達に向けて道徳的な教えのある内容だろうと推察します。映画の中では亡くなった母が「大きくなったマヒトさん(君だっけ?)に」と書き添えた本をマヒトが見つけ、これを読みふけ涙する、というように扱われています。この涙の場面から、夏子さん失踪騒動の場面に直結しますが、実はこの時点でマヒトの成長譚としては区切りがついているのではないかと思っています。
この場面以降マヒトは苦労することはあるものの、悩み葛藤することがありません。夏子さんを連れ帰らなくてはいけないという芯がブレることが、全くないのです。つわりで苦しんでいる夏子さんにあんなにそっけない態度をとっていたはずなのに。つまり母親の思いのこもった本を読んでマヒトは変わったのです。
おそらくは夏子さんのような人を悲しませるのは良くないことだいう風に変わったのではないかと思います。だから自分のことを「大っ嫌い」とまでいう夏子さんに精一杯に「お母さん!」と叫ぶことができた、「僕は変わったよ!」と。
だから冒険を通して成長する物語ではなく、成長した少年の冒険、というふうに自分には見えました。
宮崎駿が吉野源三郎著「君たちはどう生きるか」をどう思っているのかは分かりませんが、少なくても映画内ではマヒトを成長させるものとして扱っています。いわゆる良書であり、「悪意のない石」と同義のものではないでしょうか。
映画の「君たちはどう生きるか」というタイトルは、挑戦的な意味合いではなく、宮崎駿自身が作り続け、今後もあらゆるところで生まれ続けるであろう「悪意のない石」に触れて、若い人たちはどんな大人になっていくんだろう、どんな世界になっていくんだろうと、老人が思いを馳せているような意味合いに自分は感じました。
世界を崩壊させたくだりと矛盾しているような気がしますが、創作物の可能性を信じながらも無価値さも感じているという、相反する思いが混在しているのがこの映画、というのが現段階での感想です。
様々な動画経ての感想
様々な動画を見るに、この映画は、宮﨑駿が生まれて初めて「この映画を見る子供」を意識せずに作ることができた映画なのではないかとおもいます。誰よりも褒められたかった老人である宮崎駿が、宮崎駿以上に誰よりも褒められたかった老人が、先に死んだからこそ生まれた奇跡の作品です。もう彼より褒められる必要はないのです。彼は死に宮崎駿は生きているからです。
多分に作り手の思惑に寄り添ってこそ楽しめる作品ではあります。かといって普遍性もちゃんとありますし、若く、日本で最も優秀なアニメーターとのコラボ作品でもあります。そのノイズもふくめ、「アニメーションとは」を何も知らない自分でさえワクワクさせるものがあります。
面白くはない!何回か観てやっとわかるジブリ映画!
風たちぬから10年ぶりの宮崎駿監督のジブリ映画期待して観に行ったんですが、
中盤ぐらいからかな、
う〜ん、
なんかよくわからなくなってきた〜
あ!ダメだな〜ってなってきた😅笑
公開前から、
ネタバレ注意とか言ってたわりには、なんだこれ??みたいな感じ😅笑
正直、もののけ、千と千尋などに比べたら、天と地の差ほどぐらい面白くない😥
多分、何回か家でゆっくり観て、やっと宮崎駿監督が何を言いたかったのかわかる映画になってるんだと思う😅笑
子供には難しいから、レンタルで十分かな🙆笑
これを面白いと評価してる人はかなりヤバい人間🤭笑
むずいって
まず、ネタバレくらわずに鑑賞できたことで最低ノルマ達成
そして、
ネタバレせずにコメントするの
無理じゃない?笑
気をつけながら感想言うと、、、
私が期待したような内容ではなかった
びっくりするような映像体験も無かった
(美しいが想像の範疇)
正直、難解な内容だったので
今後出てくる考察やインタビューなどで補完すると印象変わるかも?
てな感じかなー
これは鈴木さん宣伝しようがないわw
宣伝しない!って鈴木さん言ってたけど、宣伝しようがなかったんだねw
これにどんなコピー付けるか?って言ったらタイトルがコピーそのものだしねw
あらすじ書いても訳わかんないだけだし
ジブリ映画としてのタイトルだったら絶対「の」を入れる事にこだわったはずで、その点でも匙を投げたんだろうな
この映画って万人に向けたメッセージなんかでは無くて、ジブリに関わってる、関わってた人へ向けたメッセージなんだろうなと思った
だからある意味内輪ネタしか無いので一般人には意味不明になる
ネタバレはするつもりは無いけど、雰囲気としては後期ジブリ作品のそれを引きずっていて、アリエッティ、マーニー、ぽいのを駿がやったら…的な感じ(^◇^;)
お話が分からん…って言われてるけど、多分これはそれほど重要じゃ無くて、登場させたい人物や物が決まっていて、それを出すための装置に過ぎないんだろうな…と思った
ハウルやポニョあたりからか、やたら年寄りが出るようになったが、今作もまた同じだった
美しいものを描こうというのを拒否して、敢えて醜いものを出し始めた
ミュゼットみたいな七人のババアは正直なところ気持ち悪かったし…
あと群体シーンもしょっちゅう出てきて、苦手な人は苦手だと思う
ポニョの魚はオオ!スゲェ!と思ったのにな
コダマの風船版みたいなのはもうキャラ戦略上のものとしか見れんかった…
涙のシーンはようやく千と千尋から変えて来たのはさすが駿と思ったが、、それほどでも無かった…
アオサギはまあ見るからに鈴木さんなんだろうけど、、カオナシとカルシファーとジコ坊と…みたいな役回りをミックスしたようなので、、これも心地悪かった(まあ実際鈴木さんはそのような人なんだろうけどw)
大体くちばしの中に歯がある表現が気持ち悪くて、あとブヨブヨした部分とか、後年の作品はやはり醜いものを出したがるのがイヤ
音楽は、四度重ねの久石節は薄められてた(ミニマルぽいのは少しあったけど、北野武映画の何か、、あれももういいわて思ったし)
ピアノ主体の演出はゼルダブレワイぽくてwちょっと逃げたかな…とも思った
アオサギのとか
でもそう言うのは酷かもしれない
この作品に曲作れってなったら頭抱えるだろうし
ご老体に鞭打ってよく駿に付き合われたと言うべきなんだろう
さてさて、、
さあ、次は少女が主人公の冒険ファンタジーものを皆待っておりますw
いつまでもいくらでも待っております!
駿さま、どうかお元気で作り続けて下さい!
追記)
2回目観に行ったので追記
今回出てくる女性キャラって、全て駿のお母さんのそれぞれの年代の姿だなと思った
ポニョの時もそうだったけど、今回それを全開にしたんだな、と思った
ポニョの時にトキさんに飛び込むシーンを、駿はボロボロ泣きながら描いてた
ホントは一番抱きつきたい人に、それをためらって、そしてようやく胸に飛び込んだ…風に見えた
でも今回はいろんな人に抱きつくシーンが描かれてて、ポニョの時にあった躊躇みたいなのが無くなった感じがした
母に対する思いが解放されたのかなぁ、、と思った
うーん
もうちょっと、こう‥
なんていうか
10年もの時を経たんだし
感動したかったというか、
やってくれたな、パヤオ。
期待したものが
これ??
ジブリ作品を長きにわたり
観てきた作品たちの中で
こんだけ意味のわからんものが
あっただろうか。
過去の作品で
裏設定を画だけで見せるとか
不親切なものはあったけど
ネットで検索すれば
親切な人が説明してくれてるサイトがあったりします。
誰か
助けて ヽ(´o`;
声を演じた役者はとても豪華で
エンドロールで見て
えっ
という人ばかりです。
なんだかそれすらもったいなくて。
さすが宮崎監督!
これぞジブリ!!
館で観たほうがいいよ!!!
と言いたかったです。
⭐️が1つか5つか
評価が分かれるのが
後に語られる作品になるというのは
よくあるかもしれませんが
どうしても5つには振り切れません。
僕は原作の本とか読まない派です。
原作は同じタイトルだけど
内容は違うらしいです。
ということは宮崎監督の
イマジネーションが全てですよね。
作画的には
ジブリぽさが随所に見られたんですが
いかんせんストーリーが。
一回見ただけじゃわからなさすぎて
しかし2回見ても理解する自信もない。
ただシンプルに
セリフで聞いたことだけ理解しときゃいいのかな。
だったらタイトルが全てということに落ち着くかもしれません。
映画を観る時は
出来るだけ予告は見ないほうがいいです。
良い場面を見せすぎて
本編を観ているときに
あ、CMで見たシーンだ〜
と要らないことを感じてしまうからです。
この作品は予告を一切見せてなかったので
その宣伝方法は賛成だったのですが
もっともっと内容を深く
理解させて欲しかったなと思います。
もちろん感じ方は人それぞれなので
これで十分伝わったという人はいるでしょうけど
僕は初見で納得できるものではなかったです。
悲しさと寂しさ ジブリの集大成 そして終焉
途中から、あ、これは宮﨑駿の自叙伝的な感じ?と思って観ていました。
最後らへんの13個の石のくだりでやっと確信。
スタジオジブリと宮﨑駿の終焉を感じ涙。
スタジオジブリと宮﨑駿は新しい物はもう創らないんだなと受け取りました。
(てか、宮﨑駿監督って言っても他の方に自由にやらせていた感がありました。駿感があんまりなかった。でもアオサギのキモいシルエットは駿(絶対にそう)。)
とてもシンプルなエンドロールにクレジットされた方々をみてさらに涙が溢れました。
(なんか、爺さんの生前葬を関係者で執り行ったみたいな。さしずめ、我々、観客は参列者か、、、。)
米津玄師の曲はさらっとしていて耳に残らない、が、またそれが何も残さない感じで泣ける。
宮﨑駿ありがとう、そして、さようなら。
てか、なんで宮崎から宮﨑に変えたの?
今までのジブリ作品に、影響を受けた王と鳥を混ぜ混ぜ、死ぬ間際の走馬灯のよう(語彙)
話の内容や登場人物に、多くのメタファーがあると感じました。
小2の子供と夏休みにもう一回観る。
過去のジブリ作品をしらない純粋な子供の感想を聞いてみたい。
僕ごときは5点以外つけられない
いろいろ不安がありました。
不安とは結局「面白くないのではないか」
ということだ。
ただ、50を過ぎた僕は宮崎作品にこれまで大いに
それこそシャレにならないほどに救われたのだ。
という自己の人生においての歴然たる事実は、
そんな不安をかえりみず映画館に足を運ぶことへの動機として
これ以上はないのものであり、僕は観に行くこととなった。
作品に関して。
雰囲気としてはハウルと千と千尋的。
全体的に意外ですが「ゲド戦記」だった。
まるでまさかの「ゲド戦記」に対する
アンサー又はオマージュとさえ感じるのは、
まさに遺言的な映画なのだからかもしれない。
それは吾朗に対してだけではなく、
生死を問わず、彼と親密な関係するクリエイター達への、
あの世とこの世の人宛の遺言のような。そんな気がした。
その遺言の宛先に一般の僕たちが含まれるのかと言えば微妙に思う。
結局、僕らは彼らの養分に過ぎないから。
でも、僕らがいなければ彼らは成り立たない。
変な意味でそんな残酷であるが当たり前な現実を、
この突き放し感が半端ない映画を目の当たりにして
むしろ僕は心地がよかった。
最高
迎合要素がかなり少ないと感じた。描きたいことを描ききった感じ。見る側のことなんておかまいなし感が最高だった。
理解しようとする人には、評価低いだろうなあという印象。観客にあわせちゃうと多少ぼんやりしたりレベル下がったりしちゃうから。。
つくり手がつくりたいようにつくった作品、最高。
内容については、共有せずに自分の中にしまっときたい映画。
さすが宮崎駿監督。巨匠です。
監督は
自身の作品で描く抑圧的な父親そのものだなぁと思う。
吾郎氏はこれをどういう気持ちで見たんだろうなという気がします。
作品についてあれこれ考察するのは無駄なのかもしれません。御大ご自身で「作っててよくわからない所があった」とか言ってるそうなので、まさに引退時だったんだろうし商業的に成功したのならそれは有終の美を飾ったということなんでしょう…
作中の眞人が原案本に感銘をうけたようにはこの作品は子供にはリーチしないだろうなという気がします。アニメとは一体誰の為のものなのかという根本的な事を少し考えてしまった。
突出した剛作
おそらく、今までの日本の映画にはない種類の映画。
宮崎駿の私小説的なストーリーと願いだけでなく、
猛烈な映像とディテール。濃密な情報量。
ジブリ的な映画、宮崎駿的な映画とは一線を画すような
豪快な映画だった。
世界の成り立ちをファンタジーで語りかけてくれている
説明がないので難しくて1回じゃよくわからないけど、それも楽しいと思えた映画体験でした。著書「君たちはどう生きるか」の物語とは全くの別物なのですが、どこかリンクしていると思うのでそれを自分なりに感じてみるぞという気持ちで鑑賞しました。忙しい日常のなかで、ふと立ち止まり、何となく「社会、世界、そして自分」について考える良い機会に。美しいアニメーションと共に、神話のように語りかけてくれる。あれってなんだったのだろう・・よくわからないからこそ、印象に残ってしまう。そして映画館を出てなぜか現実世界への感じ方がほんの少し変わったような、不思議な体験をぜひ。
総集編!
最初の火事の場面は良かった。さすがジブリ!さすがパヤオ!!と
『え?レビュー悪いけどそんなじゃないじゃん』と思いつつ。。。。
寝てました。
まさかの、寝ちゃってました笑
あー。惜しい事したなぁ〜。
登場人物わらわら出てて
今までのジブリでの既視感の総集編!
みたいな雰囲気。
どこも見た事あるぞ、この場面!
でも、やっぱりトトロやもののけ姫みたいに
立ってるキャラはいなかったなぁ。
キャラクターが全体的に可愛くない。。。笑
声優のせいか、全体的に覇気がないというか、、、
(俳優使うのはやめてください)
ワクワクする場面があるけど長続きしない。
夢オチ、というかその血筋にしか見られない幻覚なのでは??トトロの世界のような。。
最初にもった羽が消えたシーンや、
他の人にはアオサギが見てない描写、
カエルや鳥たちがおかしいくらい出没してても、
城が崩壊してるのにも
他のばあちゃん、お父さんが気づいてないところから
何かの比喩、なのか、幻覚なんだろうなぁ。
アオサギの爺さんがなんの比喩だったのかは謎、、
もののけ姫の下駄履いたチビの歯抜け爺さんにしか見えなかった。
良いところ。2つ。
1.最近の某アニメ映画の登場人物のように
気持ちや行動がチグハグじゃなかったのが良かった。
当たり前なんだけどね、、。
(例えば、、で沢山出てきたけど割愛)
2.水の描写、ゾワゾワするようなアニメーション、やっぱりうまいよな〜
また機会があれば見なくては、、、
ちゃんとジブリ飯も出てくるよ
なんだか思ったよりファンタジー感ないなーと思いきやだんだんとジブリ感が出てきてワクワクしました。
途中ダレて何回か寝てしまいそうになったのが正直なところ。
でも最後にはこれぞジブリ、これぞ宮崎駿という終わり方。
ストーリーは理解が追いつかないところが多々あるけど現実離れしたジブリ感があるのならそれだけで楽しめるし求めていたものだ!
ワラワラかわいい、ジャムパンうまそう
ここにきて声優であの人を特別出演させるとは!!!
主題歌はジブリでも米津か..とちょい残念w
エンタメから鑑賞するアートに昇華させたが故の難しさも(微ネタバレあり)
スポンサーを付けずリミッターを完全に外した純度100%宮崎印のサクマドロップ。。ほぼ手描きのみの映像美、どこか幾何学的で無機質なCGの描写では決して味わえない、夢幻的なのに伸びやかなイマジネーションの洪水を浴びてきました。まるでルイスキャロルの描いたアリスのラビリンスの様な。。詰め込まれた描写と表現の質量にまだクラクラしています。
批判レビュー「映像は確かに凄いけど要は何が言いたいのかさっぱりわかんね😓つまらん駄作」
駿ちゃん「そうか〜わからんか?そりゃそうだワシにもさっぱりわからん!人生なんて大体そんなもんだ、わからん中でワシはこうやってもがきながらも描き続けて生きてきたが、さて君たちはこれからどう生きるのかね?😁」
そんな監督の苦笑が聞こえてきそうな。。なので、観客がわからんモノは駄作だ失敗作だ大人でもイミフなんだから家族子連れで行くなとか余計なお世話な批判厨は論外としても、韻文的な思考の方に長けた人や、美術や創作に子供の時からあまり興味が無いとか得意で無かった人には若干辛い2時間半かも知れません。。
だからと言って、吐いて捨てる様な物言いをする人達の酷評に左右されて観る観ないをも左右されるのは愚の骨頂です。
正に「百聞は一見に如かず」この美しい映像美は頭で考えずに先ずは体感すべきものです。言わば美術館で誰かの美術作品を鑑賞するのと同じ感覚です。
作品のテーマ云々については、敢えて言うならば『風立ちぬ』を最後の作品とするには消化不良とフラストレーションの溜まりまくった宮崎駿監督が、もう一度同じ主題↓で作り直した作品の様にも感じられました。
「まだ風は吹いているか?日本の少年よ」
「はい。大風が吹いています」
「では生きねばならん。」
死が目の前に転がっていた戦争の時代、対照的に美しい里山、飛ぶものへの憧れ、母への思慕と憧憬、富裕な民家や瀟洒な洋館のある風景、周囲に馴染まず孤独の匂いをまとった少年、、主人公には実際の宮崎駿少年そのものの体験した背景がかなり投影されている印象です。火と鉄と暴力と死の匂いが全てに付き纏った時代の中で、一人の少年が、夢を夢見た、その原点の心象風景。。
さて、興行的には完全な無宣伝にもかかわらず公開序盤は圧倒的動員だったものの、最終的には興行成績は伸び悩むのでは無いかとも想像しています。本作はやはり全体が紛う方なきアート作品であって、明らかに決して誰にでもわかり易いエンタメ娯楽作品では無いです。エンタメ娯楽は見る側が受動的に楽しめればそれで良いですが、アートは見る側の鑑賞力が試される部分がありますので、人によってはそれは苦痛でさえあるかも知れません。
公開初期の4日間は元々ジブリに思い入れのある人が多かったと思われ、それだけでも135万人は大した数字なのですが、後発でついてくる世のマジョリティが映画(特にアニメ作品)に求めるのは常にライトで明快な娯楽性だからです。
興収が伸びない事で作品の価値が減じる訳では全くありませんが、アートはそれが解りやすいとか、楽しいとかよりも直感に近い好悪の感性に帰結し、そこから「好」の感性で受け取れた人にはその作品はどんどんと理解や深掘りの探究対象となります。
絵画ならダリや草間彌生、物語なら不思議の国のアリスやネバーエンディングストーリーが、どんなに専門家の評価が高く定まっていても、刺さる刺さらないとかより、兎も角もコレ好きか嫌いか、でハッキリ分かれるのと同じだと思うのです。
もし本作の評判が日を追って鰻登りとなりマジョリティの中のリピーターが増えていき興収が国内だけで軽く100億を超えて行ったらば、日本人全体のアート感応性は想像以上に非常に鋭敏だった!お見それしました🙇♂️という事になりますが、恐らくそうはならないと見ています。
宮崎監督も鈴木Pも関わった全ての制作スタッフも、出来る限り多くの観客に観てもらいたい想いは当然ながら全く同じでしょうが、千と千尋超えとかそんな事まで意図して無いでしょう。それならこういう作品作りはしてない筈。或いは「シン・ナウシカ」でも作ったのではと思います。
混沌の時代を生きる日本人として見て欲しい
久しく胸を打たれました。
シンプルにアニメーション作品としてのこれ以上ないクオリティで絵一枚一枚の暖かさや一々芸術的な表現、音、癒し有り、、何をとっても究極 リアルタイムで映画館でこの作品を見ることができて良かったと思います。一度自分の目で鑑賞してみて欲しいです。
初見で読み取れる考察のみでも心を打たれるメッセージ性、思考に訴えかけられ、見終わって暫く経った今もずっと作品のことを考えています。放映時間が一瞬に感じてしまいました。
確かに説明は少ないので脳死して観たい人にはオススメできませんが、今の私たちにはその、脳死しないということも必要でもあると訴えられている気すらします。制作が始まった頃には本来もっとシンプルな物語だったのではないでしょうか。ここ数年色々な世界の動きにより修正を重ねて生まれたのではないかとも感じるような、今見て感じるべき作品だとも思います。
作品の内容とは離れますが、現代は作中の頃に比べて便利で自由で平和な良い時代に感じる反面、辺鄙な世の中になったなあとも感じることが多々ある混沌の時代。失われたていく精神力、古き良き色々な物や文化、このまま脳死してたらもっとカオスになっていく気がする未来へのうっすらとした絶望感のような最近感じるなんとも言えない感じ、積み上げていかなければいけないもの、そういう目を逸らしそうな事をこの作品を見て改めて目を向けなきゃというような気持ちにもなりました。
暖かくて本当に素敵な作品でした。
好き(微ネタバレ)
事前に予告されていた通り、ファンタジーだった。
一度見ただけでは映像と常況、流れに持っていかれ、あらすじが理解できる程度だったが、二回目を見たら色々伝わってきた気がする。
この世界は悪意に溢れ汚れたひどいところだけど、あなたの中の悪意、葛藤を受け止めてくれる家族や仲間、友達がいる美しいところ。だから時に逃げてもいいけど自分を認ることができる生きるに値するこの世界で自由に生きていってください。
と言いたかったんじゃないかなと。
全1987件中、1081~1100件目を表示