君たちはどう生きるかのレビュー・感想・評価
全2097件中、61~80件目を表示
世界観が独特すぎて微妙
宮崎駿監督の作品
予告編無しという事で予備知識一切無しで観ましたが正直言って私には難しかった。
私が観た限りでは論理建てた世界観やストーリーがあるとは思えず、かなり抽象的な感じがしました。
要するに「どういう事?」って感じです。
千と千尋の神隠しみたいに万人向けの作品ではないと思います。
ただ、こういう世界観を絵にできるというのはやはりすごいと思う。
クイズ!この声、誰でSHOW〜( ˙˘˙ )ノ
全く情報公開なしの映画。
せめて予告やポスターや出演者は見てると思うのである意味貴重な体験。
出来れば製作者の意図通り前情報無しで見ると良いと思います。
ただ、、、とにかく声優が誰なのか気になってしょうがない。たまたま知り合いと話で、今朝のワイドショーで俳優○さんと歌手◇さんが出るらしいと聞いてしまったので、気なってしょうがない。特に◇さんは演技も声優もイメージがないのでどんなものかと、、、他にもら出てくるキャラクター、この声誰だっけな、、、あ〜あの人だ!とか、ストーリーと違うところが気になってしまいました。
そういう意味で1番集中してみたのはエンドロールですね。俳優陣も裏方もそうそうたるメンバーで映画史上これまで無駄遣いがあるのかと思ってしまった。
余計な事が気になったからか、ストーリーも平凡に思えました。オープニングで一気に惹き付けられて、なるほど、、、日本の夏はこういう映画も必要だ、この手書き風がさすがジブリ、と思ったのですが、開始15分くらいからトーンダウンして、どんどん薄味になっていきました。
キャラクターに没入出来ないので、事実としてストーリーは分かったつもりですが、感動したり泣いたりとかはほぼ無し。なんだったのか、、、
あと、歌手◇さんは大好きなアーティストだけど、さすがにあの役は無理がある。棒読み感が半端ないけど、◇さんのせいではなく、なぜ抜擢したのか、演出側の責任ですね。正直、戦犯扱いされそうで可哀想。
もともと、アニメ映画はプロの声優さんを使うべきと思っていますが、話題作りやテレビ番組の番宣のためには必要なことだと思いますが、今回のノープロモーションなら、意味がない。
ジブリとか関係なく、普通にハードルも期待もせずに観に行けばアニメ映画とてし☆3点、いろいろと納得できないのでさらにマイナス1点というところです。レビュー書いてたらイライラしてもう1つマイナスとも思いましたが、レジェンド達に敬意を込めて踏みとどまりました。
IMAXで観るつもりだったけど、混んでるから普通のスクリーンにして良かったです。
悲しいほどに…
高校生ながら考えさせられました
ストーリーとしての面白さはあまりなく、引退したけど湧き上がってきた監督の表現したいことを詰め込んだような作品であると感じた。登場人物達の感情の動きというよりは、その登場人物たちの生きている世界のあり方を重視して描いているように感じられ、感情移入などをするというより、自分達に考えさせる作品となったと思う。タイトルが「君たちはどう生きるか」というなげかけになっていることからも、監督が捉える世界を映画として表現し、そこからみんなはどう考える?と問いかける作品に感じた。
過去の作品にも見られるような宮崎駿監督の自然に対する畏敬の念は随所に感じられた。また、今回の作品は生と死とを横断するような世界、また、時間が交錯したような世界が舞台となっている点で、自分たちが生きる宇宙といった広い世界の解釈を与えてくれるように感じた。
事前情報が一切ないため、多様な観客層が集まり、求めているものと違ったと感じる人が多くでてきてしまうと思うが、逆にいえば普段見ないようなジャンルに飛び込む機会となると思う。特に今回のような観客側の解釈しようとする態度が求められる作品において、現代の受動的な情報の触れ方に慣れている人たちに、自分で、深く、考えてみる、機会をもたらすことはとても意味があるように思える。
今にも崩れそうな積み木の上で
"今日一日は大丈夫。"
"たったの一日?"
今にも崩れそうな積み木の上で生きるわたしたち。
ジブリらしい和風ファンタジーでした!子供には難しい作品かもしれません。
ただ自分が何かに悩んだ時、子供をもつ時、歳をとった時。ずっとそばにあると御守りになるような作品だと感じました。とても難しいです。わからない。
でもエンドロールの頃には涙が噴き出していました。
わからないなりに真剣に観るといいです。
心を開けて真っ直ぐ。
この作品を"意味不明"の一言で終わらせてしまうヒトとは一生分かり合えることはないと確信しました笑
個人的にアオサギが大好きなのでジブリの作品にアオサギが出て嬉しいです。観てよかった。
みんな、やっぱり宮崎駿が好きなんだ❗
宮崎駿10年ぶりの監督復帰作は、公開直後の興収が『千と千尋の神隠し』を上回ったとのこと。宮崎駿ファンの飢餓感が高じた熱量は凄まじい…ということだろう。
セルアニメを感じさせる映像が流れ始めると、それだけで感動的ですらある。
のっけから火災の表現に圧倒される。『風立ちぬ』での震災の表現が見事だったのを思い出す。
大塚康夫の流れをくむ宮崎駿の絵柄(厳密にはキャラクターデザイン・作画監督の絵柄のはずだが)は、故郷のような懐かしさと心地よさがある。「ルパン三世('71)」「侍ジャイアンツ('73)」で子供時代を過ごした者の刷り込み現象だろうか。
さらに本作には、『ルパン三世/カリオストロの城』以降の宮崎駿長編アニメーションの数々を連想させるシーンが忍ばされているのだから、マニアでなくても嬉しくなるだろう。
戦時下、主人公の眞人少年は軍需工場の経営者を父にもつ裕福な家の坊っちゃんだ。
彼が母を火事で亡くし、母の妹と再婚した父と母方の実家(屋敷)に疎開する。そこで摩訶不思議な大冒険が展開するのだ。
宮崎駿は「群」の描写が好きなようで、最初は使用人の老婆たちが旦那様のカバンを覗き込んでいる小さな「群」だったが、段々とエスカレートして最後は不気味なまでのインコの大群が現れる。
人それぞれの感覚かもしれないが、この「群」というのは嫌悪感を抱かせる作用があると思う。「ルパン三世」でみせた大勢の制服警官が一斉に飛びかかる演出などは、宮崎駿が繰り返し用いてきたコメディー表現で、この程度なら実に面白い。しかし、老婆も含めて異形のものが集合すると不気味さを感じずにはいられない。
宮崎駿作品には時折“気持ち悪さ”が持ち込まれている気がする。明るい色調で見失いがちだが、そういう変質的な面を宮崎駿は秘めていると思う。
さて、物語自体は少々破綻ぎみではないかと感じた。
いったい何のために少年は戦ったのか。ふしぎの国のキャラクターたちの役割は何だったのか。そして、少年はこの体験で何かを得たのか。
全ては、流麗で迫力あるアニメーション表現に溶け込んで見えない。
この物語が「君たちはどう生きるか」と問いかけているのかと言うと、そうではないと思う。
だが、長編アニメーション映画を作るという重労働に、老骨に鞭打って、制作部門を解体したジブリにスタッフを集めてまで再び挑んだ宮崎駿の生きざまが、君たちは…と、問いかけているのかも知れない。
敬意を表して★半分加点。
プロモーションなしの是否?
作品情報ゼロから鑑賞させられるという特異な状況を作ることの必要性はあるのでしょうか?経費を使わずにネームバリューと過去の実績で顧客を集客する新商売を試されたのでしょうか?
ジブリだし宮崎駿さんであれば普通にプロモーションすべきだと思いました。
作品を観るまでは!
このストーリーを要約したり、どこを切り取って予告編を作るか、という点が難解な作品です。
個々人で感じ方や評価も相当違うと思います。
私的にはストーリーは面白くなくジブリらしいファンタジーも感じられませんでした。残念ですが😢
評価は平均点をつけておきます。複数回観たいと思う作品ではないと感じました。
79
追記
やっぱり皆さん気になって劇場に足を運んでくれたようですね。この先の動向がさらに気になりますね?
7人の小バーバと可愛くない鳥たち
ジブリ作品を全部観てはいないのですが、観た中で、
好きな作品は、「天空の城ラピュタ」「魔女の宅急便」「ハウルの動く城」です。
嫌いな作品は、「かぐや姫の物語」「風立ちぬ」です。
つまらなかったのが、「コクリコ坂から」です。
本作は、私にとってつまらない作品に入りました。
まず絵です。炎のシーンなど背景は初めのうち、とてもきれいだったのですが、だんだん手抜きな感じになりました。お屋敷の母屋と増築したらしい離れはどんな位置関係だったんでしょうか。それに後半の別世界では部屋や通路がかなり雑でした。
それからキャラクター。ばあやさんたちが醜すぎます。千と千尋の湯ばーばは人間じゃないから気になりませんが、本作のばあやたちは見た目が汚な過ぎです。キリコさん、変わりすぎですよ。
「借りぐらしのアリエッティ」」でもお母さんが不細工でばあやが醜かったですね。
鳥たちが全く可愛くなくて、アオサギは私がカッコいいと思っている鳥なので残念でした。
どんなラストかまでは分からなくても、観客を驚かせる仕掛けが無いので何となく先が読めてしまう感じでした。
キリコさんやヒミの正体はすぐに分かってしまう一方で、分かりにくい所はわからないままでした。
内容に、宮﨑監督の考えが色々込められているのだとは思いますが、アニメ作品としてとにかくつまらなかったです。監督の熱烈なファンや、仏教や哲学に興味がある方や、様々な事柄に込められた意味を読み解くのが好きな方はそれなりに楽しめると思います。
<追記>(というか備考です)
私にはハマらない作品でしたが、海外で高く評価されるのは喜ばしい事です。
海外での題名は、「少年と青サギ」です。アオサギは、英語でgray heronという灰色のサギです。
灰色なのになぜアオサギ?そんなことはどうでもいいという人は読まないで下さい。
日本には色の名前がおそろしく沢山あります。鉄色、鈍色(にびいろ)、利休鼠(りきゅうねず)……青系だと群青、藍、茄子紺、花紺、浅黄(浅葱とも書く)……これは、黒い目の方が青い目より色が識別しやすいらしい事もありますが、長い歴史の中で、わずかな色の違いを楽しむ、色へのこだわりが強い文化が生まれたからでしょう。一方で、少しでも青みを感じれば青、赤みを感じれば赤、と呼んでしまう傾向もあります。灰色の馬にアオと名前を付け、茶色の牛をアカと呼んだりします。うちの犬の図鑑にも、柴犬の毛色はアカ、クロ、ゴマ、シロとあります。
というわけで、 アオサギは、青みがかった灰色の美しい鳥なんです。
自伝なんだろうな
空襲シーンから始まり父親が航空会社を経営している設定のようなので、これはきっと宮崎さんの自伝なんだろうなぁと思いながら鑑賞しました。
私は青鷺=手塚治虫、大叔父=高畑勲、インコの大将=鈴木敏夫、かなと予想します。
積み木のくだりがいいですよね。
高畑勲から託されたものを、結局自分は受け継ぐことができていないと宮崎さんが言ってるように思いました。
この映画一回観ただけでは見過ごしてしまうところが多いのでしょうね。
でも正直言うと、すごいけど面白味は欠ける作品かなぁ。
ケイトブランシェットのTARを観た時も同じような感じでした。
どちらも好きですけどね!
あとおばあちゃん達が可愛くてすてきでした。
あのサイズ感はどうしてなんだろう??
宮澤さんにはあんな風に見えてたのかしら。
〇〇の子は宮崎駿自身であり作品の後に宮崎駿の人生が続いている
…追記&余談……
宮崎駿の生い立ちから、ラストに登場した夏子が産んだ小さな男の子が宮崎駿だと考察しています。
この物語は主人公の少年が大人になる物語であり、本当の母との決別、新しい母を母と認め、自らの過ちを受け入れ大人になる物語でした。
物語で中盤に生命の誕生についてあれこれ説明があり、わざわざその内容を入れている点や、身ごもっている夏子を助けに行くという進行にしたこと。
宮崎駿の幼少の体験と照らし合わせると、むしろ後妻夏子と父の間に生まれた幼子こそが宮崎駿監督になります。
2013年発行『腰ぬけ愛国談義』に宮崎駿監督は父親の再婚後の子供だということが記されています。
(宮崎駿の父は大恋愛で結婚した最愛の妻に結核で先立たれました。後妻との間に出来たのが宮崎駿監督です。)
書物によると
・就職時戸籍謄本を取寄せ判明
・前妻と父は学生結婚
・前妻と父は生きるの死ぬのと大騒ぎして結婚
・結婚後1年も立たないうちに前妻は結核にて死去
・宮崎駿の父も結核を患っていたので自分の結核が伝染したと言っていた
(戸籍謄本を取寄せ判明した後監督自身が父親に聞いたことが推測できます。)
・前妻との間に子供はなかった
・大恋愛の末の結婚で妻が亡くなった後父は周囲に心配されていた
・父は前妻の死去後1年も経たずに宮崎駿監督の母と再婚
だそうです。
ただ、もしそれが本当であれば、この映画はもうそのままですよね。ド直球過ぎますよね。
ちなみに夏子の子供が宮崎駿自身であればこの話は宮崎駿がこの世に生まれ落ちるための話。この映画の後から宮崎駿監督の人生は続いていきます。
父と前妻が幸せに大往生していれば存在し得なかった世界。誰かの不幸の元に産まれた世界。それでもそれぞれでその苦しみと葛藤を乗り越え、受け入れられ、認められ、祝福され、存在を赦され産まれた醜くも美しい世界。そんな世界線に産まれた小さき者が今やアニメの歴史の頂点とも言える場所に生きて立っている。
みなさんこの考察どうでしょ?
宮崎駿はこう生きた。それを作品で示し、さぁ君たちはどう生きるか?という問いに繫がるのです。
そう考えると評価がひっくり返りそうな、もう一度くらい足を運んでもいいんじゃないかと思いませんか?
・宮崎駿自身が大人になり地位と名誉、文字通りの莫大な富が手に入って満たされても過去は変えられません。作中で描かれる「気持ち悪い」と思えるような描写も後に生まれる夏子の子を前妻や世界に存在を認めさせるための儀式であれば辻褄が合う。きっと寂しい幼少期を過ごしたのでしょうね。
庵野秀明監督がエヴァシリーズの終幕で少年が過ちを認め大人になる物語を描いた。新海誠は(参考にしているかどうかわかりませんが、)震災に惹かれ「君の名は」から遂に「すずめの戸締まり」のように直接的に描きたいものを描いてしまった。
もっと、自分の言いたいことを直接やっちゃっていいんじゃないのとジブリ制約を守りつつもやったのがこの作品だと思っています。
そう考えると芸術家ですよね。ただのアニメじゃないですよ。これは芸術作品です。
…追記余談終わり…
以下殴り書きちょい酷評と讃美
(先の考察が合っていれば壮大なストーリーですが、そういう裏テーマはネームバリューがあるから出来るだけでフェアじゃないのでそれ抜きにして批評↓)
アニメーションは素晴らしかったです。キャラクターの一つ一つの描写。目の動き、これだけで映画館で見る価値はあるので足を運んでも無駄にはならないと思いますよ。ただ、脚本がね。
他の監督が同じ内容でつくったら大酷評だろうなと安易に想像できる内容ではあります。
さすが、庵野監督のお師匠様ですよ。庵野秀明のエヴァ終幕を受けて、俺もここまでやりたいってなったんだと勝手に想像しています。
失礼を置き捨て言ってしまえば2人とも性癖がちょっとね…オブラートに包まず言えば…気持ち悪いんだよ!!!
幼少の頃のトラウマを克服せずずっと引きずっている感じが拭えない。いい年した大人でしょ?ボケも入るような歳でしょ?過去を思い出し大笑いするどころか忘れるくらいになっていてくれ!頼む!!
と思わずにはいられませんでした。普通の人ならウン十年前のことなんて「そんなこともあったっけなぁ〜」くらいですよね。でもどこまで行っても芸術家。執着心は果てまでですね。
これは少年が大人になるお話です。
この物語は少年が母親の死を受け入れ、また同時に母親の妹である夏子を母として受け入れるという物語です。お母さんが亡くなった後、お母さんの妹と父親が結ばれたらトラウマにもなりそうなもんですけどね。母にとっては夏子は愛すべき妹であり、色々な視点から少年が母という存在を理解し、同時に新しい母や自分自身を受け入れ成長するという物語なんですよね。
でも一般的に見たらそんな簡単に受け入れられるもんでしょうか?いくら冒険があったって、母自身が受け入れているからと言って、無理じゃないですか?
私には『ちょっと少年物分り良すぎじゃない?』あと、『宮崎駿監督自身女性とか母とかに幻想を抱きすぎじゃない?』と思わずにはいられませんでした。
お母さん、ラストパートで自分の現実世界に戻ったら最後自分が死ぬことも妹が自分の死後最愛の夫と結婚することも知ってるんですよね。だんだんその現実が近づいてきて理解も追いついてきて体も精神的にも成熟する頃、さすがに怒りはないですか?子供と出会えるからとそれだけで受け入れられますか?それとも記憶が消えてしまうからよいのですか?わざわざ眞人に異世界からの物を持ってこさせてそれがあれば記憶が残っている、なければ記憶は消えるというシーンを入れたのが最高に気持ち悪い。(お母さんの記憶は消えてるよと強調してる)
記憶なければオッケ~ってエグいことしてるなぁと思います。
母親は記憶残ってたら恐怖ですよね。どんなに恐怖でも子供からは逃げられないしね。母性ってそういうもんです。それを人質にエッグいことやってんなぁと。
眞人が夏子を受け入れるシーンも何もわざわざ本当の母親の前でやらなくたって…
私の評価へのコメントで「子供は意外と受け入れちゃうもの」みたいなコメント有りましたけど、それって愛してくれる実母が眼の前にいる時に新しい母のことを受け入れるって言えますか?言わせますか?やり方がエグいですよ。残酷すぎる。
宮崎駿はね、それでも母親なら、女性なら、慈愛を持って受け入れてくれるだろうと思っている。女性を神聖化し過ぎだと思います。(むしろそうではない女性を女性として捉えていないと思う)
(…更に追記…
考えてみれば、宮崎駿が恋い焦がれていたものは母性ではなく、父親の方なのではないでしょうか?父親に愛されたくて仕方なかった。本当の自分を見てもらいたかった。でも父の前では立派に振る舞わなければならない。父は自分の子供を心配している素振りは見せるものの本質は無頓着。そんな父親に、もしいつまでも忘れられない人がいれば。…追記終わり…)
アニメーションなのでオブラートには包まれていますし、深く考えない人も多いので気付きにくいですが、純粋に気持ち悪いですよね。
まぁ私はそんなことを思いましたが、気持ち悪さを抜きにしたら単純に面白くなかったというのが一番の本音です。
序盤は面白かったです。どんな冒険が始まるのかとワクワクしました。夏子さんが消えて異世界に行ってからは単純に面白くない。
感性色々なので仕方ないですが、私にはハマりませんでした。
でもね、ジブリという制約がありながらここまで自分を出してきた宮崎駿は讃美したいです。これでいいんだよ。気持ち悪くたっていいんだよ。本当は最初からこういうものが描きたかったんでしょ?ジブリの皮被りながらも綺麗なアニメーションでオブラートに包みながらも御年82歳まで幼少のトラウマやコンプレックスを忘れられなかったド変態なんでしょ?それとも歳を取ると赤ちゃん返りするって言うけどそれなのかしらね
これが遺作なんてもったいない。もっとやってちょうだい。そう思いました。
何度も言いますがアニメーションは良いです。人物描写も良いです。物語の脚本は面白くない。
元々のライトなジブリファンにもこの作品は頂けないんじゃないかなとも思いました。世間が駿に求めてるのはこれじゃなかったのよね。
でもですよ、宮崎駿が死期を前にここまで性癖を出してきた事実、これについてはかなり面白いです。
これだけでご飯100杯食べられます。
もう一作作ってくれないかなぁ。
今度は若い人の助言や世間に受けそうなキャラや今流行りの動きなんて取り入れずに宮崎駿の純度100%を見たいです。
この作品が『宮崎駿の原液』とか言ってる人たちが目が醒めるようなのお願いします。
↑以上は冒頭の追記考察に行き着く前に書いた文であります。冒頭の考察がもしあっていれば、このお話は壮大なテーマ過ぎて小さいことワ〜ワ〜噛み付いてる自分が恥ずかしくなりますね。アニメーションは素晴らしいけど1回でお腹いっぱいと思っていたのですがもう一度くらい見たくなってきました。
宮崎駿すげぇ。
………
1点だけ。もしそうだとしても。
今作は宮崎駿監督に興味がある人達にとっては考察が楽しく、興味深い作品だと思います。ただ、そういう見方をしない人達にとってはアニメーションはいくらすごくても作品自体は面白くはないと思います。かく言う私も、いくら監督推しだったとしても作品自体はそれぞれ冷静に見るので、そういう意味では今作は面白くなかったです。
でも今まで長いこと世間が求めるような作品を日本の模範となって、世界に発信できる作品を沢山作り上げてきましたよね。最後の1回(?)くらい自分のための作品があっても良いと思いました。
これは文字通りの芸術作品です。
今はきっと評価されないけどね、数百年後もアニメの歴史に残りますよ。逆に、現在の世間が求めるものを作っても後世に語り継がれるものにはならないでしょう。偉大だと思います。
これで最後でいいのか駿!!
基本的には面白くないです。
が、そもそも宮崎駿監督はきっと鑑賞者を「面白く」させようという風には思っていないようなのでこれは仕方ないことかもしれません。
もちろんジブリお得意の料理描写や風景描写はとても綺麗です。
しかし、作劇的には全く機能していないと思います。
冒頭から第一ターニングポイントに至るまで全く主人公に感情移入させるつもりが見受けられません。常にむすっとしてまともなセリフもなく感情の発露としてのアクションも見せず、なにがなんやらわからぬまま「旅立つ」ことになります。
主人公の内的なゴールも外的なゴールも曖昧なまま、好きでもない彼の冒険を応援することはできません。
話の土台は昨年の大傑作『すずめの戸締り』と同じ「清算できていない過去を清算するための旅」ですが、話のクオリティで言えば「すずめ」の圧勝です。
下手に冒険活劇などせず、もっと「説教」的なヒューマンドラマにすれば幾分マシになったかもしれませんが、
少なくとも私が宮崎駿監督に期待している冒険活劇はこんなものではなく『カリオストロの城』のようなものでしたが、
正直、これが「最後」なのだとしたらとても、とても、寂しいです。
🎵他の人には分からない
せめて劇場だけでも予告して🙏
とか思いながら、
今回の斬新なプロモーションに、
まんまと掛かった自分は、
映画好きと言うより、
ミーハーなんでしょうね🤣
他人に言われると腹立つけど😁
主役はマヒトくん。
昔友人にマヒトくんが居ました。
年下なんだけどいつも落ち着いてて、
岡山出身で笑いのセンスもあり、
彼女は切らした事なく、
男子にも好かれる存在。
ギターが上手くて作曲もして、
一緒に弾いたりしてました。
20年は会ってませんが、
今でも妬みの的です🤣
会いたい様なそうでも無い様な。
時代背景から、直ぐに前作、
「風立ちぬ」を思い出す。
リアルなの❓
ジブリはファンタジーじゃないと❗️
程無く怪しい青鷺。
喋ったら急に魅力ダウン😂
鋭く威圧的に見える人ほど、
近くに居るとダサく見える。
大量の腹ペコなインコ。
食べてはいけない分別はあるが、
割と何でも食べる雑食な、
とても日本人的な風刺なのか。
禁断の門の前に大量のペリカン。
学ぶと死ぬ、その門を、
強引に開けて傾れ込むのは、
身勝手な世論の様にも見える。
とまあ、「見える」様な場面ばかりで、
実際には訥々と進むだけ。
眠気すら覚えた作品だったが、
終わった後、前作の、
「ひこうき雲」が頭に流れた。
🎵他の人には分からない〜
映画って観客のものだと思ってるけど、
やっぱり作者、監督のものであって、
それを興行にするのは周りの話。
これが面白く無いからって、
駿が悪い訳ではない。
コミュニケーションは、
伝わらなければ発信者が悪いが、
映画はコミュニケーションでは無い。
その中で伝えたい事があれば別だが、
基本的には、自己満の世界。
それを覗かせて頂いただけ。
でも今作を高評価出来る方は、
やはり尊敬せざるを得ないですね。
さて、
その後マヒトくんに連絡してみました。
「呪術廻戦」にもマヒトくん居るそうで、
最近忙しいらしいです。
つまらない。なぜこの映画を公開しようと思ったのか?
ひどかったです。あまりにつまらなすぎて上映中ずっと早く終わらないかなと考えていました。完全にお金と時間の無駄でした。しょうもないにも程があります。
この映画を面白い、いい映画だとスタジオジブリのスタッフさん、キャストさんが本気で思っているのであれば私は相当感のおかしい人なんだと思います。この映画を見てスタジオジブリの今後が大変心配になりました。
この映画を宣伝なしにしたのは、あまりにひどいから予告やあらすじを出したら人があまりこないと思ってなのかなと思いました。鈴木さんはそういう意図じゃないと思いますが、そう思ってしまうほどひどかった。
こんなにつまらない映画を作ろう上映しようとするスタッフのいるスタジオジブリに未来はないと思います。こんな映画にいったい何年かけているんでしょうか?スタジオジブリの黒歴史になると思います。
以下ネタバレありです。要注意!!
主人公に魅力が全くない。でも声優さんは上手。異世界に行くまで長すぎつまらなすぎ。アオサギに何度も会っているのに展開遅すぎて肩透かしくらいまくり。アオサギが何者なのか、というか全員何者なのか最後まで理解できず。夏子さんとパパのイチャイチャシーンいる?
背景の絵がすごく上手いんですが、木など木の葉の揺れが全くなくてただ絵!という感じ。少しでも動きが欲しかった。お母さんが書き置きを残していた君たちはどう生きるかの本、読んで号泣してたけどそれだけだった。映画のタイトルなのにただ本読んだだけって。その後何が学んだ~とかのシーンもなし。登場人物みんな何がしたいの?行動意味不明。やっていること、起きていること全てが理解不能すぎて感動っぽいシーンも全然入ってこない。感情移入できない。何も共感できない。フリフリエプロンの女の子が呪文唱えるところなんか恥ずかしくて共感性羞恥。中盤~終盤ずーっと共感性羞恥。最後も突然終わってえ?て感じ。
最後米津玄師さんの歌が流れている間周りの人たちこの映画を見てどう思っているんだろう?ひどいと思ったの私だけ?と自分の感性を疑ってた。けど帰りに周りの人たちも理解不能みたいなことを言っていて少し安堵。
良かった点
白くて丸い生き物が可愛かった。この子たちが映るとテンションが上がりました。癒しは人を元気づけますね。次回作はこの子たちが主役の映画を見たいです。
ネタバレ無しで感想を言う
私はこの映画をおすすめ出来るかというと、今はおすすめ出来ない、と言える。
観てきた感想としては、ピクニックしにいったらロッククライミングをさせられたような気分にさせられた。
しかも岩肌は予想以上に滑りやすく、取っ掛かりを見つけることさえ難しい。
この作品は、ついて来れる奴だけついて来いというスタンスであり、前準備無しに見ると痛い目にあう。
もう少し待てば有識者が出てきて、登頂ルートを紹介してくれるであろう。
登り始めるのはそれからで良いと思う。
私たちは生きていく
宮崎駿監督最新作。
あれ、『風立ちぬ』で引退しなかったっけ?…なんてのは『もののけ姫』の時から毎度の事。
引退詐欺なんてよく言われるけど、きっとこの人は、新作を発表するとやりきって燃え尽きて引退を表明するけど、暫くしたらまた創作意欲が湧いてくるんだろうなぁ。毎回毎回それほどの入魂って訳で、何だかんだ新作を見れるのはやはり楽しみ。日本のみならず世界にも誇る宮崎駿=スタジオジブリ!
でも今回こそ本当に最後の作品になるかもしれない。宮崎監督は現在80歳超え。次また新作作るにしても5年~10年はかかるだろうし、年齢的に見ても。
それをこの目で見て、しかと受け止めたい。新作の度に昔の方が良かったと気の毒なくらい言われ続けているが(世間には高慢な輩が多すぎる)、長年に渡って我々を楽しませてきてくれた宮崎映画なのだから!
にしても今回は異例だった。言わずもがな、7月14日の公開初日まであらすじも声の出演も主題歌担当も非公表。それどころか、予告編も流さず一切宣伝もせず。全ては公開されてから分かる。
映画は宣伝して話題を作ってなんぼなのに、この徹底ぶり。『~SLAM DUNK』方式なんて言われているけど、極力宣伝を抑えて逆に興味を惹き付ける手法も面白いと言えば面白い。個人的にその昔、『トゥルーマン・ショー』なんて情報を抑えて公開すれば面白かっただろうに。
情報化社会の今。予告編でバンバン映像を流し(一番の見せ場すら)、SNSで調べりゃ公開前にネタバレすら出てる事も。そんなんで新作映画を見て果たして本当に面白いのか…? 映画は新鮮な気持ちで見たいのが本音。この点、今回のNO宣伝の仕掛人の鈴木Pと意見は等しい。
情報も出さず宣伝もしなかった事ですでに色々言われている。
ジブリの新作は9年ぶり(『アーヤと魔女』? 何それ?)。このブランクは予想以上に大きいと思う。ジブリはレンタルや金ローで見るものと思っている若い客層を劇場に誘う事出来るか…?
TVドラマやアニメシリーズを倍速で見、映画をネタバレ見てから見る今の世は、秘密のベールに包まれたこのスタジオジブリ最新作をどう見るのか。
公開から2日経ち、声の出演や主題歌担当などすでに情報がちらほら漏れ始めている。もうこれ以上待てないので、当初は休みの明日(月曜朝一)で観に行く予定だったが、仕事終わりの今日(日曜夜)急いで観に行く事にした。
宮崎作品の宿命。早くも賛否両論真っ二つ。
まだ数日しか経っていないのに、もうレビュー投稿数は500超え!
さすがは宮崎…!
見た直後の率直な感想を単刀直入に。
確かにこれは賛否分かれそう。
これまでの宮崎/ジブリ作品のエッセンスは詰め込まれている。それを醍醐味と見るか、新味ナシと見るか。
終わり方もあっさりで物足りなさも感じる。作品的にもあれやこれはどういう事だったのか、もっと情報が欲しい所。
でもその分、考察のしがいはある。
『もののけ姫』だって初見時は難しく、賛否分かれた筈だ。何度も見ていく内に、見て考察していく内に、人それぞれの鉱脈を見出だした筈だ。
本作だって同じ。すでに意味が分からないと酷評意見も多い。
分からなくて当然だ。初めて見るのだから。
これは自分に合わないと見るのもいい。分からなかったらまた見るのもいい。自分に合い、色々考察してまた見るのもいい。
新たな作品を見るは、異世界への冒険。そういった意味では、れっきとした宮崎作品だ。
個人的には、宮崎作品のベストとまではいかなかったが、そう悪くなかったと思う。宮崎/ジブリの王道的作品を素直に楽しめた。
それを踏まえて、自分なりの考察を。
※※がっつりあらすじやネタバレに触れてますので、まだ見てない方はこの先は絶対に読まないで下さい※※
まず予告編も流れていなかったので、本作の映像を見るのも初めて。
2014年に一時映画製作から撤退し、多くの逸材やアニメーターが離れたそうで、クオリティーを心配したが、あぁちゃんとジブリの画だ。
やはりジブリはセル画アニメ。ビミョーなクオリティーの3Dジブリなんてない…?
舞台は戦後直後。こう始まるのか…。
今まで伏せられていたあらすじだが、要約すると…
戦争で母親を亡くした少年・眞人。軍事産業に携わる父親は亡き妻の妹・ナツコと再婚し、相手の屋敷で暮らす事になる。
広大な敷地には池もあり、鷺が飛ぶ。裏山には古ぼけた塔が…。
不思議な塔が気になる眞人。
ある日ナツコが姿を消す。塔の中に消えたかのように。
眞人は鳥人間のような青鷺に誘われ、塔から異世界へ足を踏み入れる…。
これまでの宮崎/ジブリ作品のみならず古今東西のファンタジーを詰め込んだような話や設定、展開だ。
現実の世界で心の傷を負う主人公が異世界での経験を通じて生きる意味を見出だしていく。本作の主人公・眞人の場合、母親を戦争で亡くした事が深い痛手となっている。それ故父親や新しい母親になるナツコに隔たりを感じている。性格は真面目で誠実そうだが、跳ねっ返りの面も。
異世界の描写は美しい。さすがはジブリ。
が、全てがファンタスティックで美しいだけじゃない。暗や死、滅びの陰も。
何処となく異様でもある世界観は『不思議の国のアリス』を彷彿させた。
我々の世界が“上の世界”と言っていた。ならば地下世界…? 否。
その昔、空から落ちてきた石によって出来た世界。いや、通じ、開いた世界というべきか。
我々の世界とは全く異なる。単純に異世界でもあるし、死後と通じる世界でもあるし、現実世界や自分の心が反映されたような世界でもある。
この世界へ通じる塔は『千と千尋の神隠し』の不思議のトンネルのようだ。屋敷内も湯屋のよう。
謎の少女・ヒミとの出会いや誘われた洋風世界はジブリの洋ファンタジーのような世界。
このヒミと眞人の関係…。『思い出のマーニー』のようだ。
毅然とした眞人の姿や弓矢を構えた姿などは『もののけ姫』のアシタカだ。
戦争時代は『風立ちぬ』や『火垂るの墓』と通じる。
他にも彷彿させる点や要素も。
ジブリ異世界には個性的なキャラは付き物。奇妙なキャラもいれば、まっくろくろすけのような新たなマスコットにもなりそうなキュートなキャラも(“わらわら”と言ったっけ)。
食指そそる“ジブリ飯”も勿論。
ジブリはジブリだ。
同名小説はあるが、その映画化ではなく、宮崎のオリジナル・ストーリー。
見ていて眞人は、宮崎の少年時代を投影したのではと思う。
年代的にも同世代。好奇心旺盛で小生意気。
宮崎は同タイトル小説に多大な影響を受け、眞人も小説を読んで涙する。
眞人…いや、宮崎少年はこの異世界での冒険を通じて何を見出だしたのか…?
現実の世界なんて悲しい事、嫌な事、辛い事ばかり。眞人もそう言っていた。
だからつい我々は、別の世界へ行きたいと思う。現実逃避でもあるし、最悪の場合この世界から旅立とうとも…。
別の世界が理想的な世界とは限らない。より過酷で現実的で、試練を強いられる事も…。
あの異世界は生まれ変わりの世界とも考えられる。何かの事情でこの異世界に落ち、必死に生まれ変わろうとする。
本当の生死でもあるし、眞人のように生きる活力を見失ったものがまた生きる活力を取り戻していく。
独りぼっちだと思っていた。が、ヒミ、キリコ、青鷺…。
異世界で友達と出会えたように、きっと現実世界でも見つける事が出来る。改めて触れる事も出来る。見守ってくれる父、ナツコ、おばあちゃんズ。亡き母も…。
君は生まれ変わる事が出来るか。
確かにちとストーリーに分かりづらい点はある。と言うか、突然話が飛んだ?…と思った点も。
公開まで唯一の情報だったポスターの“鳥人間”。なるほど鳥がモチーフにされているが、青鷺やインコやペリカンなどどういった意味合いがあるのか…?
不思議な異世界ファンタジーの雰囲気は充分だが、胸躍る冒険活劇心は今一つ触発されず。
これは心の彷徨を描いた旅であり、深いようで抽象的でもあり…。
本当に宮崎作品の中でも好みが分かれるだろう。良くも悪くも。
まだまだ把握出来てない点も多々。
伏せられていた声の出演だが、眞人にはこれからブレイクするであろう若手俳優を配し、周りはこれまた豪華。菅田将暉は『打ち上げ花火』や『シャザム!』吹替では下手だなぁ…と思ったが、今回はなかなか良かったのでは。キムタクも脇に徹してた。木村佳乃は何だか艶があり、柴咲コウやあいみょんらも好助演。
同じく伏せられていた主題歌担当は、米津玄師。宮崎×米津…果たして合うのかと思ったが、エンディングを美しく謳い上げた。
久石譲の音楽も言うまでもなく。
眞人は終盤、思わぬ人物と会う。その人物から託される。
新しい世界の創造。
世界は悪意に満ちている。少しバランスを崩しただけで崩壊してしまう。積み木のように。
新しい世界を美しい世界にする事が出来るか、醜い世界にしてしまうか、君たちの手に掛かっている。
大おじから眞人へ託された新しい世界の創造は、宮崎から今を生きる若者たちへのメッセージだ。
いつの時代、どの作品でも宮崎は問い掛けてきた。
生きるという事。
死ぬという事。
立ち向かう事。
切り開く事。
冒険する事。
夢を持つ事。
愛する事。
自分自身の手で。
君たちはどう生きるか。
宮崎駿からの直球の問いに、我々も直球で応える。
私たちは生きていく。
本当にありがとうございました
婆さんあんなに要る?
正直、かなり不安があった。
「原題作の映像化ではない」ので予測は困難、『SLAM DUNK』と比べても極端に事前情報が少ない。
宮崎駿の引退撤回も、情熱故であればよいが、金や名誉、会社のためだったら…
結果、情熱はあったと思う。
しかし面白かったかというと、話は別だ。
最大の難点は、人物の感情や動機がまったく伝わらないこと。
特に主人公である眞人に人間味が皆無で、何度も死にそうになりながら取り乱すことすらない。
何のきっかけもなく夏子を「母」と認め、ヒミとの別れも「このままでは死ぬ」と言いながらアッサリ。
無表情かつジブリ的な棒演技のため、余計に読み取れませんでした。
(棒といえば、ヒミの泣き演技はヒド過ぎた)
異世界の細かな説明はなくてもいい。
しかし、例えばヒミが「この中では制限される」と言うが、能力が不明瞭なためそれがどう影響したか分からない。
大叔父が何を目指し何をしてきたのか知らないのに「道半ば」とか「継いでくれ」とか言われても…
要するに、没入させてくれる要素がなかった。
ジブリをメタ的に表しているとの解釈も見たが、だとしたらそれを仕込みつつエンタメに昇華しなければただの身内ネタ。
母から贈られた『君たちはどう生きるか』を読み涙するシーンもあるが、未読には意味不明。
ただ、作画に関してはジブリの正当進化を感じ、序盤で火の中を駆けるシーンは素晴らしかった。
「宮崎駿はこう生きた、君たちはどう生きる?」ということかな…
創作意欲
自分はスタジオジブリ作品・宮崎駿作品をそんなに観てきた訳
ではなく、映画.comの解説にあった情報程度しか知らず鑑賞。
以前宮崎駿監督が長編作品から退くと表明したニュースを
読んだ記憶があるが、いつの間にか復帰して作品を完成させて
いたとは。そして事前情報を出さずにいきなり本編を公開する
大胆な戦略。
事前情報と言えばミッション:インポッシブル デッドレコニング
PART ONE(原題:Mission: Impossible - Dead Reckoning Part One)
が予告編やメイキング動画等で事前情報を出しまくって期待感を
高めたのと逆の戦略で、どちらも大ヒットしているところが面白い。
観客に真っさらなな状態で作品に触れてほしいという思いがあった
ようなので事前情報を入れず鑑賞した。率直な感想としては
奇想天外なファンタジー世界があって面白かった。映画館で鑑賞する
価値がある映像と音だった。一方で自分にとっては謎のままで
消化不良の部分もあった。
分からない部分があったとしても無理に頭で理解しようとするよりは
目の前の世界を五感で感じるだけでも良い気がする。部分的には
冗長に感じる場面もあったが、アニメだからこそ描ける不思議な
世界観が楽しめたし幻想的ではっとするようなカットがあったりもした。
ドラマ性や落ちというかはっきりとしたメッセージが伝わる結末を
期待する向きにはもやっとした印象が残るかもしれないがこれは
これで良いと思う。
このレビューを書き終わったら、他の方のレビューを読んで参考に
しよう。映画の題名は吉野源三郎の著書「君たちはどう生きるか」から
借りたものとのことで、読んだことがあるかないかで作品の捉え方が
違ってくるだろうし、宮崎駿監督作品を全部詳しく知っている人なら
過去作と比べてどう、宮崎駿自身の心象を作品に反映させている?
ということも言えると思うので。
80代になっても創作意欲を持ち続け意欲的に作品を世に送る、その
エネルギーに敬服する。同じく80代のハリソン・フォードも現役だし
自分など彼らに比べたらまだひよっこだ。「もう歳だから・・・」
などと言っていられない。意識の持ち方と日々の過ごし方で
何歳になっても人生を充実させることができると思った次第だ。
メッセージは伝わった…のかな
観るかどうか迷った作品
たくさんのレビューを読んで
自分は…と思ったので。
時代背景が太平洋戦争の頃なので
今とかなり時代背景が違います
世襲の家柄や代々受け継がなければ
ならない職業の人たちは理解できますが
シガラミのない人たちにとっては…?
自由に選択できる今の人たちに
とっては薄いメッセージの
様に感じました
2~3箇所退屈に感じた所はありました
…が全体的にはよかったと思います
ポイントは…声ですね
…何故
俳優の人たちを使うのでしょうか
主人公の人はいいと思いましたが…
キムタクはハウルのイメージが強くて
また菅田さん柴崎さんは声が強過ぎて
本人をイメージさせてしまう
ところがありました
バラバラ感を受けました
いつも気になる大竹さんは
控えた感じがよかったと思います
理解できないところも含めて
…まさしくジブリ映画でした
創り続けることは大変なことです
短編アニメ映画を創って欲しいな
…これからもよろしくです
大人向けの「ポニョ」
とても面白かった。前情報全く無しで観て良かったと思う。
宮崎駿の年齢を考えると、この作品が本当の本当に最後の作品になる可能性が高いので、「君たちはどう生きるか」というタイトルは我々や、スタジオジブリのスタッフに対してのメッセージのような気もした。
作品の印象として、「風立ちぬ」の時代背景で、大人向けの「ポニョ」をやった、という感じ。
ただ、この作品が万人向けに面白い作品かといえばそうではないと思う。
ぼくは夏目漱石の「夢十夜」やミヒャエル・エンデの「鏡のなかの鏡」のような、他人の夢の中の世界を面白いと思うような人間である。なぜそれを面白いと思うかといえば、ユング心理学的な世界観(万人の意識の根幹には万人共通の普遍的なものがあり、それがときに夢に現れる)を信じているからである。超現実的なフィクションというのは、ある意味で創作者の「夢」のようなものだといえる。だから、超現実的な展開や謎だらけの展開であっても、その解釈について考えることが楽しく、有意義であるように思える。
しかし、そういったことが全く無意味であるように思う人もいると思う。表現の意図が伝わらない、もしくは伝えようとする意志がない作品はエンターテイメントとして成立していない、という考え方も正論だと思う。
「ポニョ」では、トンネルは産道、トンネルを通り抜けた向こうの世界は死の世界(生まれてくる前の世界であり、死後に行く世界)ではないかと思ったが、この作品でも、「塔」の中は死後の世界のようなものと思った(若いころの実母(ヒミ)とキリコがいる点では時間を超越した世界でもある)。
ただ、それだけではない。塔の中(もしくはこの作品そのものも)はこれまでの宮崎駿作品の断片がパッチワークのように詰め込まれているようで、宮崎駿の脳内というか、精神世界のように思った。
ドキリとしたのが、大叔父が主人公に「血縁関係のある者にしか仕事を継がせることができない」、と言うところ。もしかして大叔父は宮崎駿で、主人公は宮崎吾朗、塔はスタジオジブリということ?(でも、そんな考え方、宮崎駿がするかな?)
塔がジブリを象徴しているというのは、何かありえそうに思う。大叔父とインコの大王がケンカするシーンは妙ななまなましさがある。インコ大王が「裏切りだ」とかいって激昂するセリフは、現実にそんなセリフを言った人がジブリ内にいたんじゃないかって気がする。
大叔父が純粋なクリエイター(つまり宮崎駿)としたら、インコたちはジブリの社員たち、インコ大王はインコたちの生活を保証する、ジブリの社長?
キリコが釣り上げたアンコウみたいな魚はリビドー、わらわらはそれをエサにして育つ創作の種、それが上空に昇って(昇華して)現実世界で顕現する(表現される)と作品になる。創作の種を食べてしまうペリカンは創作活動だけに没頭させてくれない雑事・雑念。インコやインコ大王は宮崎駿の精神的世界(もしくはスタジオジブリ)を生活の糧にしているジブリの社員たち、みたいな感じ?(でも、インコたちはこの映画ではすごく嫌な存在として描かれているので、もしインコがジブリの社員の象徴として描かれているのだとしたら、そんな映画を自分たち自身の手で作らせている宮崎駿はあまりに辛辣すぎる人間だということになるが…)
大叔父が現実の塔の中で消えてしまった、というのは、創作活動に没頭すると現実世界を生きられなくなってしまう、ということ。門に掲げられた文字、「我を学ぶ者は死す」というのも、同じ意味。
最後に塔が崩壊するのは、宮崎駿が死ぬ、もしくは宮崎駿の創作活動が終わることで、ジブリという会社が倒産するということ?(塔の世界の維持を継承させようとした眞人=主人公がそれを拒否したから)
積み木は映画作品の象徴な気がする。1つ1つの石は作品を構成する要素。これらの要素は純粋なものでなければならないし、絶妙のバランスで積み上げていかなければならない。積み木を作り続けている限りはジブリは存続するが、大叔父(宮崎駿)はそれを続けていくことができないから、主人公(宮崎吾郎)にその役割を継承させようとした。
塔の崩壊の直接のきっかけは、インコ大王が雑に積み木を積み上げてしまったから。「テキトーでいいからとにかく作ればいいんだよ」って態度で作っても、会社をつぶすってことか。「アーヤと魔女」のこと?
アオサギが何の象徴なのかは謎。アオサギは現実世界と塔の世界(死の世界、創作の精神世界、超現実世界)を行き来できて、主人公を塔の世界に誘って、敵でも味方でもない、というとても特殊な存在。いわゆるトリックスター。
(個人の妄想で終わってしまうはずの)創作活動を現実の経済活動につなげている、という意味では、鈴木敏夫なのか?
とりあえず一回観た感じではこんなふうに思った。また観たら全然違うように感じるかもしれない。主人公が宮崎吾郎の象徴というのは何か違う気がする…。
あと、変な話だが、この作品のいくつかの印象的なシーンについて、「以前に観た気がする」という不思議な感覚がある。デジャブとは違う。宣伝を全くしていなかったはずなのに、なぜこのシーンをぼくは知っているんだろう?と思ったところがいくつもあった。1年前とか2年前に実は一部だけ公開していたことがあったのだろうか? 変なの。
全2097件中、61~80件目を表示









