君たちはどう生きるかのレビュー・感想・評価
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特異。
スタジオジブリの映画を見て、「うまく感想が言えない」という事自体が異常な出来事だよなと思った。
あの冒頭から、誰があのエンディングを予想出来るだろうか。
次に起こる展開の読めなさに、終始アドレナリンが出っぱなしでした。
友人に見た感想を求められたけど、何と答えて良いか分からなくて、「楽しかった!」と、あまりに語彙力の無い回答をしたけど、それが自分なりの正解なのかもしれない。
つまらなければ、一緒に見た友人と語る事も無かったと思うけど、映画を見終わった後、ひたすら2人で映画について語っていたのが事実。
個人的に、散りばめられたピースを探しに、また映画館に足を運んでしまうと思う。
ジブリ映画の集大成★
千と千尋の神隠し、トトロ、アリエッティ、風立ちぬ、火垂るの墓などなど、今までに観たジブリ映画のあらゆる場面や場所、人物を思い起こさせる映画だった。この映画の感想に答えはなく、それぞれがそれぞれの生きてきた道や価値観の中で考える内容や解釈がそれぞれに異なるのではないかと感じた。多様性を重んじる現代社会の中で、行く手を阻む人や場面はたくさんあって、そのような中でも、君たちはどう生きるのか、と、タイトル通りに問うている、そして、この映画を一緒に見た誰かと、それぞれの解釈を語り合いたくなる、観終わってすぐは「解釈が難しいな」と感じたけれど、すぐに様々な場面を切り取っては、あれこれと語りだしてしまいたくなる不思議な映画でした。
監督、作りたいものは作れましたか?
1日経って冷静になって、(まだ余韻は消えませんが)改めてレビューを書き直してみました。
正直強烈な体験をしたような感覚が消えなくて、
もう一度見た方が冷静になれる気もしますが、今の時点での振り返りをしてみます。
火事の場面。すでに謎に揺さぶられて泣きそうになっている自分がいました。
母親を亡くした主人公は、父と、再婚相手と暮らすことになるのですが、
受け入れて欲しい継母はわざとらしいまでに主人公に対して母親を演じます。しかし主人公は、礼儀正しく振る舞うものの、これを受け入れられないでいます。唯一の肉親である父親も、自身の地位を過信し、新しい環境となる息子の内面までは見えていません。
家でも学校でも疎外感を感じる主人公は、自傷行為に及びます。
そんな中、主人公の心を揺さぶる存在、アオサギが登場します。よくも悪くも、序盤で主人公が自身の感情を素直にぶつけられる唯一の相手がアオサギだったように思います。
心を開けない主人公は、寝込む継母に対して冷たい態度をとってしまいます。アオサギに固執する主人公は、弓矢を作るのですが、ここで母から送られた、タイトルと同名の著書を見つけます。これを読み、何かを感じる主人公。これは本を読んでから見に来た方が良かったか。
継母が行方不明になり探しに出るのですが、この時点では、継母への心配よりも、まだアオサギへの敵対心が原動力に見えました。
継母を探すため異世界へ迷いこみます。
生きるために命を奪う世界。それは自分だけでなく、相手もそうであると知ります。
そんな中でアオサギや出会った仲間達と協力し合い、ついに継母の所へたどり着きます。
そして、はじめて親子としてお互いの心をぶつけ合います。
主人公は、自らの意志を固めていきます。
新しい母とともに帰る、と。
大叔父は、世継ぎとして主人公を求めます。少しだけ、大叔父と監督を重ねて見えた気がしました。
主人公は出会った娘が自分の母だと気づきます。娘も、自分の息子だと気づきます。
そして、この少年を生めることに喜びを感じ、自身の世界で生きることを選びます。
主人公も、友と家族と共に生きていく事を選びます。
このあたりから、なんでかわかりませんが涙が止まらなくなりました。
理不尽ばかりの世の中だけど、
それでもこの世界は生きていくに値するのだと
監督に言われているような気がしました。
振り返りながらまた泣いてしまった。
見終わった時に周りを見ると、
退屈そうな人や、困惑してる人なと様々でした。
自分も、「めっちゃ良かったよ」ていう言葉は適切ではない気がするけど、それに代わる言葉も見つかりません。
意外と、大人が見ると難解な話かもしれませんが、子供達はすんなり受け取るんじゃないかな。
と思ってみたり。
最後になるかもしれないのかな。
この時代に生きていることに感謝。
監督が作りたいものが作れてたらいいな。
駄文長文失礼しました。
最後に
どこかの映画館で、自分と同じように
夢中になって、楽しくて、ドキドキして、
そして涙した方々へ
いい映画でしたね。
悪夢のようであり、走馬灯のようでもある
苦悩と向き合うことについて描かれた作品だった。
サラリーマンとして意にそぐわない仕事をやったことあって、自分死ぬんじゃないかっていう不安と孤独の中で子供を産んだことがあって、悩みもがきながら物作りしてる人で、抽象的な思考の世界に生きたくて死にたいほど悩んだことある人なら、一言一句何の話かありありと分かる。
あるあるを集めたコントかな?ってくらいあるあるなことばかり。
崇高な理想を求めて他を拒絶する人。あるいはモラルに反してでも生きるために這いずり回る人。生きる力を失い、求めてくれる人に暴言を吐いてしまう人。そしてそのまま精神世界でのみ生きることを選択し、帰ってこない人。無事生還する人。醜く這いずり回るのもまた、良くも悪くも、あるがままの頑張って生きている証。
大の大人が七転八倒醜く悩んでるのをただただ眺める主人公。
じきに世界の広さや深さを見て自分の小ささを知り、自分のやったことの小ささを認め、世界で自分はどう生きたいか考える勇気が湧いてくる。
風立ちぬ他全ての宮崎駿監督のアニメが、一つの美しい世界を矛盾なく写し取った写真なら、君たちはどう生きるか、は箱庭を用いたフィールドワーク。いくつもの世界を渡り歩きながら登場人物の置かれた苦境を、擬似的に体験していく。宮崎駿監督が付き添ってくれるから形としては優しい。
ただし青鷺の登場が悪夢的で怖すぎだし、しかも長い…罪悪感とトラウマがそうさせてる、という演出か?世界の境界の混濁具合はいつものジブリよりちょっと強めかもしれない。だから悪夢じみているように感じるのかも。
抽象的で綺麗な理想の世界を目指そうっていう時代も崩れ去り混沌に呑まれるのは、なんだかコンテンツが溢れた今日のことのようでもある。ところで、宮崎駿監督は本当に最後のつもりで書いたんだ、と見てて強烈に思った。ジブリといういろんな世界に繋がる館から、これまでにいろんな世界を見せてきた。千と千尋、風立ちぬ、紅の豚、もののけ姫、トトロ、ハウル、ポニョ。みんな見せてきた。世界のあちこちに走馬灯のように散りばめられた情景たち。でも館はもう崩れ去る。これまでジブリ作品といういくつもの世界を見てきた君たちは、それを踏まえてどう生きる?そう問われている。
なんか、役割を終えたこれまでのアニメたちを成仏させるために走る銀河鉄道の夜みたいでもあった。アニメたちと駿監督は記憶・時代の彼方へ去って行き、主人公は現世へ帰る。
そして、人間の置かれている混沌とした世界を愛おしく思ってよい、と言われている気がした。
悪夢であり、走馬灯のようでもある。これまでのジブリの中でかなり好きかなぁ。
みんなの感想を見て……
たしかに出だしの演出はすごかった!トラウマ確定演出、アドレナリン補正がリアルすぎて感動。
あと、青鷺は駿監督だと思っていたけど、塔の老人だけが駿監督だとすれば必然的に青鷺は鈴木プロデューサーっていう意見もあって納得した。
積み木の数が駿監督の作品数と同じなので、主人公は血族だからと次ぐことを望まれていた吾朗監督っていう考察もあるらしい。なるほど!
インコやペリカンその他諸々が、アニメ制作を取り巻く状況や携わる人たちであると見ると、たしかにしっくり感はある。
そう考えたときの、隕石を館で覆う時に出た犠牲者って……あぁ、犠牲者もたくさん出してきたんですね…そうですか…
この映画のことを難しいと感じる人もいるらしい。考えすぎちゃう人はアルコールを取り入れてから見るくらいがちょうどいいのだろうか?
いろんな解釈ができるようなので、パンフレットが出た後などに何度も見たい。宮崎駿監督のエピローグ的な作品だった。
過去作を合体させたような異世界の世界感
大筋の話の流れは主人公が異世界に迷い込み、成長して元の世界に戻るという形で千と千尋と大枠は同じである。
同じであるからどうしても過去作と比較してしまう。千と千尋は冒頭からすぐにトンネンをくぐるり異世界に迷い込んでいく感じのテンポも良かったし、海の列車でさらに未知の世界の奥に進んでいく感じが音楽とマッチしていて良かった。
今回は世界観を作るために、宮﨑駿監督の過去作を合体させたような世界観になっているのだが、それは映画のために作られた世界というよりはここのシーンどこかで見たことあると思わせるようなファン向けに作られた世界観のように感じてしまった。
タイトルも君たちはどう生きるか、そして前情報がない状態で映画が戦時中から始まるので、戦時中の主人公の成長を通して、映画の鑑賞者に生き方を問う内容なのかなと見始めは思ったけど、決してそうではない。反戦を訴える内容でもない。
今回の映画は純粋に宮﨑駿監督の作った世界観が純粋に楽しめるかどうかで、映画の賛否が分かれるような感じの内容であった
the宮崎駿、そして宮崎駿の最後感
当然のことながら、ネタバレ注意です。
面白いか面白くないかを口にすること自体がネタバレになりますよね(笑)
私個人としては、満員御礼の映画館で、あ、今自分は宮崎駿のジブリを、映画館で観ている!という感動を覚えました。
まず、冒頭から、第二次世界大戦、東京大空襲から始まり、母親の入院する病院が焼かれ、設定と描写にものすごい勢いで映画に入り込まされました。
そのあとはというと、盛り上がるまでが、若干長いなーと思いましたが、ここでいっぱい情報収集しとかないと、この後の展開が全くわからなくなるので、集中する時間ですね。
作品の中盤初めくらいまで何もかもが謎すぎるので、負けないでください。
訳がわからない、設定はどういうこと?というのを、セリフや作画から読み取ったり、考えないとわからないと思います。それが、義理の母が森へ失踪するまで続きます。映画の中盤くらいかな?とにかく負けないで!
(宮崎駿っぽくて私大好きです。ワクワクします。)
個人的な思いですが、
今までのジブリ作品を思い出させる描写がたくさんあって、個人的にはあーまたあれみたい!これも見直したい!見直さないと考える材料がない!と思える作品でした。
キャラクターたち、場所、設定などを、宮崎駿の周りの、人々、ジブリという会社、取り巻く環境などにも例えてると思いました。(例えばどこがどうとか、何が何の例えなのかは、何回か見て自分なりに自信を持ってこれだと思う!と言いたい気持ちです。)
機械たくさん出てくるかな?と思ったけど、全然出てこず、
ましてや主人公は地に足をつけて武器に弓矢を使っているのは、きっと理由があるはず、、と思いました。
けど、一回見ただけでは、自分はそこまでの結論には辿り着けませんでした。(個人的に宮崎駿の描くメカが大好きなので、全然出てこなかったのはちょっと悲しかったです
今まで宮崎駿と作品を作ってきた人への想いがメインで込められてる作品でもあり、
私たち観客への考え続けろという最大級の宿題みたいなのが出されたような作品だと思いました。
80歳のおじいちゃんが作ったとは思えない内容のどっさり詰まった作品です。
千と千尋や、もののけ姫みたいに、もう一度覚めやまぬ興奮のために映画館で観に行く気になるか、と言われると、うーんという感じですが、、笑
考え過ぎてすごい疲れちゃうんで(笑)
あと子供はちょっと怖いかも。(私は千と千尋が怖くて高校生まで見れなかったのですが、そのときの恐怖と同じようなものがあるので、お子様といくならちょっと気にしてあげた方がいいかも、、?)
個人的には、もっと宮崎駿作品、ジブリ作品を見直して、また映画館に行きたいと思います。
作画は最高!内容は分かるようで分からない絶妙なライン
宮﨑駿監督10年ぶりの新作。公開されるまで、タイトルとキービジュアル以外はなんの情報も解禁されてなくて、ドキドキしながら劇場に行った。
映画の作画もめっちゃ綺麗でジブリ感がめっちゃあって素晴らしかった!けど、内容が分からんようで分かるみたいで絶妙なラインやった。もっかい見たら理解できるのかもわからん。
・なんか、いろんな鳥が出てきたけど意味とかあるん?
・ワラワラが成長して現実世界の赤ちゃんになるのなら、向こうの世界は黄泉の国の逆の世界(生まれる前の世界)ってこと?でも、火の姫(主人公のお母さん)とかキリコばぁさんは生まれてから向こうの世界に来てた?から、、、
・なんで向こうの世界でキリコさんはワラワラの世話をしてたのか?
・なんで大叔父さんはインコとかペリカンを向こうの世界に持ち込んできたのか?
・石の積み木を13個を3日に一個ずつ積んむってどうゆう意味があったのか?
現実世界では哺乳類特に人間が支配してるけど、向こうの世界ではインコが人間食うし、ペリカンは赤ちゃんになるワラワラを食う。これは人間が鶏肉を食べたり卵を食べたりする現実世界の逆で、もし鳥類が哺乳類よりも繁栄しているみたいなパラレルワールドを表現してたのかと思った。
大叔父さんが住んでる棟?屋敷?がルパン三世カリオストロの城でクラリスが閉じ込められた棟に似ててそこはテンション上がった。その他もジブリのオマージュっぽいところがところどころあって面白かった。
話はシンプルなのかシンプルじゃないのかよく分からんけど、とりあえず見た後スッキリはせんかった。ワラワラかわいかったなぁ。早くパンフレット買って読みたいから早く発売してくれー!
あとIMAXで見たけど、よくあるIMAXデジタルはなんちゃってIMAXで、どうせ見るならIMAXレーザーGTの方が良い。IMAXデジタルに¥500追加するならIMAXレーザーGTで¥600追加する方が遥かに価値がある。
岡田斗司夫がウキウキで考察するやつ
※当感想はかなり主観入ってますし、決めつけのオンパレードなので、そんなことないんじゃないかという意見はごもっともなものになります。
昔から今もずっとジブリを見まくってました。
特に魔女宅と千と千尋が好きです。ナウシカやもののけ姫、ととろも。それぞれジブリらしさがあるのに面白さが違うとこに惹かれて。 ほのぼのと見れたりハラハラ出来たり時に考えさせられたりと。
特にキャラクターの生き生きとした描き方が魅力的でした。
主人公やモブは義理人情に熱く、甲斐甲斐しく溌剌としてて自主的に動くキャラクターが多かったように思います。
千と千尋からは今までと打って変わって自発的に動けない主人公になりました。
他作品はスタートから主人公や周りの人々が意気揚々と走り出しているのに対し、千と千尋はやけに受け身な始まり方。
今思えば、宮崎駿はそこ辺りから、時代の変わり目についていけなかったんじゃ無いかと思います。
千と千尋はマイナスなスタートから自主的になる千尋の成長を描くことで物語としては成立できる。
しかしその後は? もう描くものがない。
素直で実行力もあり賢い人達。
今の現代人には当てはまらない。
宮崎駿が好きだった活気に満ちて未来に希望を持てた時代じゃなくなったとも見えます。
迷走期に入ったようにも思えました。
(※引退したから手伝う形で入った。と明言してるとは言え、きっとガッツリ駿が監督したんだろうなあ笑 という目線で語ります↓)
今回きみたちはどう生きるか、考察もながめながら観ると、自分が愛した作品は過去として、今あなたたちが追う今時のアニメを愛してね というように捉えてしまいました。
でなければわざわざ、いろんなジブリの作品のオマージュを散りばめて置いて、塔と共に一緒に崩すだなんて意味ありげなメタファーを置くでしょうか。
所謂今時のウケてるアニメ、 (君の名はやそばかすの姫のようなセカイ系など、鬼滅、推しの子。など。)
どれも特にジブリらしくない作品。
それは違う人が現代に沿ってうまく作ったものなので当たり前ですよね。
宮崎駿はそれらの作品をうまく受け入れられなかったようにも見えます。
今こうゆうのが流行ってるのね。
僕は昔の方が良かったな、という。憶測ですけど。
私の感想としては、 宮崎駿の作品はこれにて終了です。愛した時代は終わりました。
というメッセージに見えました。大袈裟に捉えると。
それはそうとしても、それをわざわざ映像化しなくてもいいのではないかと思います。
さらに、最後まで観ると無意識的にも流行りのセカイ系にのっかっているようにも見えました。考えるな感じろ哲学ムーブかますのも、結局現代の波に影響されて皮肉にも思えます。
影響されずに今までのようにキャラクターを動かすか、受け入れて現代らしい部分を取り込んだ上でジブリ作品を作るか。どっちかの方が良かったように思える。
変に逆ばりして、
君たちはどう生きるか(キリッ) 作品を積み木に見立てて意味ありげな絵にしよう(どや) などなど。
現代社会に向けたわっかりにくいメッセージをふんだんにとりいれてなんだかよく分からないものをつくるのがジブリなんでしょうか。うまくメッセージを取り入れながら王道のファンタジーを作るんじゃダメだったのかな。
単純にジブリを次世代に繋げるって話ならともかく、崩壊というのも悪手な気がします。
ちょっと捻くれてるように見えました(あくまで主観です)
受け入れられないから、(引き継ぐに値する人がいない)ジブリはこれで終わりますって意味だとしたら、それは会社内で勝手に思ってくれて構わない。わざわざ映像化されて映画館で見せられても嫌みたらしいような気もします。内部の話ですよねそれ。わざわざ私たちに見せてどうするのか。アニメ映画にしてまで訴えたいことなのか。パンフレットの会談とかに裏話として載せた方が個人的に好きなような気がします。
宮崎駿という偉人が抜けたら、そりゃ別作品にもなるし違うものにもなるでしょう。当たり前です。 純粋にアニメ業界の未来は任せた!って綺麗に繋げる話ならともかく、なんか不穏でしたよね。次世代に任せる。は本意だとしてそこは素敵なんだけど、わざわざ崩壊という表現をするに駿の理想の世界は終わりです、と意味してるように見えました。
もし本当に引退するにしても、それこそ宮崎駿本人がこの世界からいなくなろうとも過去作品は私の中で崩壊しません。鬼滅が好きだろうと新海誠が好きだろうと全盛期のジブリは何にも上書きされずに好きでいる方達の方が多いのではないでしょうか。
現代人は今時のアニメを観て好きになって自分の作品は過去としお別れですさようなら、はちょっとなあ。勝手に持っていかないでくれ。
もう駿ワールド全開のジブリ作品は生み出されないのかもしれないけど、作品自体は間違いなく観た人の中に残ると思うので、崩壊じゃなくラピタのようにもう会うことはないけど残り続ける みたいな表現にしてほしかった(そうなると塔は宇宙にふわふわ飛んでく絵になるのかな笑)
大袈裟に言えばヤケになって壊してゴミ箱にポイしないでくれ。
最近の人はこれが好きなのか、もまた鵜呑みにしすぎないでほしかったですね。
正直JKが世界を救うために東京を走り回ったり少年少女が世界規模の難題に立ち向かう話も飽きてたりします。
小さな街で落ち込んだり立ち直ったり、豚が飛行機にのって男のロマンを感じたり、思春期まっさかりな子が将来と好きな男の子で悶々したりと、決して壮大では無いけど心に残る世界観だってやっぱり好きなんですよ。
1回目から大満足のスルメ映画
ジブリが好きな人は絶対好きだと思う
ジブリの世界観が色濃く展開されるので、ジブリ作品の思い出を重ねて浸れるのに、ストーリーは全く新しい冒険活劇
考察しがいのありそうなディテールが散りばめられているのに、ストーリー展開や主人公たちの心の動きにはすんなりついていけるので、1回目から楽しい。1回目は、考察ポイントでいちいち立ち止まらずに、物語の展開を素直に追うのがいいと思う。それでいて、観る回を重ねるごとに1回目はサクッと通り過ぎたディテール部分も意味を帯びていくだろうことを予想させてくれた。
音楽も作画も演出も全てが超一級品なので、映画館で見るべき映画。特に1回目は、「考えるな、感じろ!」の没頭型の見方がいいと思うので、皆様ぜひ劇場へ。
良くも悪くも宮崎ワールド全開映画
早速、初日の初回で観てきました。
ネタバレなしで初回観た直後の浅い感想となります。
感想の前に1つ、情報皆無の予備知識0って、こんなに観る前のワクワク期待値って上がる⤴︎モノなんだなぁと改めて思いました。が、しかし、その分、良くも悪くも実際に観た時の期待値とのギャップはある程度、覚悟しておくのもまた必要なんだと思いましたw
今回の作品、一言で表すなら、先が全く読めない宮崎版異世界冒険モノ?って感じでしょうか。起承転結でいうなら、起承がゆっくり丁寧に時間をかけて描きすぎたせいか、転結の展開が詰め込みすぎの駆け足すぎで、異世界のルールや設定についていくのか大変で1回観ただけでは理解が追いつかない部分が多々ありました。あとは各キャラクターの行動心理も1回観ただけでは理解が追いつきませんでした。なので、なんとなく、こういうことなのかなぁ?ってフンワリした気持ちで、ずっと最後まで観ているような感覚でした。世界観や演出は今まで観てきた宮崎作品の詰め合わせのような感じで、集大成と言ってる方も多いようですが、集大成というよりはいつも通りの感じって印象でしたね。
画的にはさすが本田雄さんを作画監督に据えただけあり、キャラクターの顔立ち、動き共に、宮崎作品過去作の中でも1位、2位を争う程の素晴らしい出来だったと思います。
とにかく、あと何回か観ないと理解はしきれないし、観れば観る程、印象や感想も変わっていきそうな映画だなぁと思いました。
気になった部分のメモです。
あくまで暫定的な評価です。そして個人的な意見です。
以下は気になった部分をメモのような形で残してます。
ストーリーの流れとかは書いてません。戯言です。曖昧な記憶を元に書いている部分もあります。
●異世界はジブリ?
異世界のような場所へ行く事になるのですが、1つの解釈としてそこがジブリという場所そのもののように私は捉えました。それは物理的な面と精神的な意味でもです。
いくつか理由はあります。
・後継問題に関連すること。
・今までのジブリを思わせるシーン
・食い意地が張った鳥たち。
それぞれ書くと長いのですが、上記のような理由からです。
・大叔父に意見しに行くのに王様が命懸けだ、みたいな発言をしているのを見てクスッときました。私が抱いているジブリへのイメージからです。
・そういえば他の世界の文学作品を思わせる要素もあると感じました。大叔父が大量に本を読んでいたことが関係しているのでしょう。
●異世界がジブリだとして、そこを引き継ぐものがおらず建物が崩れていく事。
・もういいいやという感じとも取れる。役目は終えた。だからこれですっぱり終わりとも取れました。
・「元の世界で友達と生きていく」マヒトの発言でしたっけ?これはアニメ監督をしない選択をした宮崎さん自身とも言えるような。
●マヒトの父は、実際の宮崎さんの父?
・以前何で読んだのか忘れてしまったのですが、覚えている限りでは似通っている要素が多いように思えます。
●マヒトの父は妻が生きてる間に妹の方に既に手を出しているような?
・妊娠期間と時間経過をはっきりと覚えていないのですが、そう思いました。
・母の妹が異世界でマヒトに対して「あなたなんて嫌い」と発言したのは、好きな男と姉の子だからなのでは?序盤にお屋敷に行きマヒトが寝ているところを見る夏子は結構怖い顔をしていました。
●他にもあるのですが多いので以上です。
・我を学ぶものは死す
・石や積み木など。
●宮崎さん自身あまり深く考えてない可能性はありますが、その前提では考える楽しみが無くなってしまうので、無駄でも突拍子がなくても考えてみました。
期待をせず、監督の世界に身を委ねてみては?
ぜんっぜん意味分かんない
ひと夏の思い出か
またラピュタみたいなの作ってください
俺はあの作品が1番感動したんだ
ラピュタとナウシカは面白かった、火垂るの墓ほ別枠だが、
その後の作品は観ても意味分かんないからつまらない
声優ばかみたいに豪華すぎ、どこにお金かけてるの?勿体ない、お金が
俺が思うに多分これはメンタルの回復していく(癒されていく)様子を仰々しくイラストで現しただけなんじやないかな
ジブリの人達(主に監督なのか?)の想像力に感服、漢服します
( ̄^ ̄)ゞ
。
⤵⤵⤵どう生きるか、俺なりの答えだが、子供がいる人は自分の子供、子供がいない人は他人の子供を大事に育てる。それが人類本来のいや生物全ての生きる道、かて、目的。だと(ワシ僕俺)は思う。そんな誕生日。なんか炭治郎も同じ誕生日らしい、ほんの少し嬉しい。
追伸、ジブリか2番目の大手に「うしおととら」の火の七日間戦争を映画化してほしい^ᴥ^♡
ジブリでは3番目に好きなタイトルに
スタジオジブリの集大成!
太平洋戦争前の教養文学から発想された宮崎アニメーションの内省的パラレルワールドの深淵
宮崎駿監督82歳の時の太平洋戦争を時代背景にしたファンタジーアニメーション映画。10年前の「風立ちぬ」も太平洋戦争の戦闘機にまつわる物語に不穏な時代を生きる人間の苦悩を描いた印象を持ちましたが、個人的に興味深かったのはトーマス・マンの第一次世界大戦前夜のサナトリウムを舞台にした『魔の山』(1924年)の引用があって、この小説の主人公カストルプと同名の人物を登場させていたことでした。これは教養小説の特質である、苦悩の体験を通して主人公が精神的に成長する点において宮崎監督が引用したものと想像します。そして今度は、日本の戦前に少年少女の為に刊行された吉野源三郎の『君たちはどう生きるか』(1937年)の題名のみ採用して、宮崎監督独自のパラレルワールドの創作物語の中で視覚的内省的に展開していました。文学音痴の為その吉野源三郎の小説の知識はなく、このアニメーション映画の反響から改めて原作が注目されたことを知るくらいです。それでもこの時代の小説では、『日本少国民文庫』の編纂代表で当初の執筆予定だった山本有三の『真実一路』(1935年)と『路傍の石』(1937年)を学生時代に読んでいます。感動した映画の原作を読む程度の文学知識しか持ち合わせていませんが、偶然見学できた田坂具隆監督の「路傍の石」(1938年)の感動から触れることが出来ました。勉強が出来ても進学できない貧しさにあった吾一少年の丁稚奉公の厳しさから自立しようとする物語は、子供の為の教養小説と説明できますし、実際山本有三は大学でドイツ語を専攻していたことから影響を受けたと言われています。
この教養小説的映画に類似する宮崎監督の代表作に「魔女の宅急便」(1989年)と「千と千尋の神隠し」(2001年)があり、初めて少年を主人公にして人間の成長を描いたことになると思います。特に「千と千尋の神隠し」には主人公千尋に対する宮崎監督の理解と優しさには驚きを持って感銘を受けましたが、今度の眞人少年からは冷静さと諦観の両面を感じました。1941年生まれの宮崎監督が戦後教育を受けながら、戦前の教養文学から触発された(人はどう生きるか)を現代に問い、また監督自身が(どう生きてきたか)も暗示した内容に思いました。ストーリーの面白さ、登場人物と動物のキャラクターの多様性、パラレルワールドの独創的世界観は宮崎アニメーションの神髄にあると思います。惜しむらくは内省的ストーリー展開から、過去の名作のドラマ性と視覚的な迫力には及ばないことです。それを期待すると評価に違いが出るのではないかと思いました。
声優については、予備知識なしで観たため、アオサギを担当したのが菅田将暉と気付きませんでした。だみ声で役作りに挑戦した成果は充分認めて良いと思います。若手の俳優の中で個人的に一番好感をもつ人です。テレビドラマ『dele』の演技に匹敵する映画を観ていないのが心苦しいものの、まだまだ若いので期待しています。
宮崎駿なき世界をどう生きるか
令和6年7月3日に映像ソフト発売との事なので記念に書きます。
私は去年劇場で観てきました。
個人的には、もう活劇を撮らないならいいか…と、「もののけ姫」を最後に宮崎監督作品から離れていましたが、それでも今回劇場へ足を運んだのは、往年のプロレスラーかロックバンド並に引退と復帰を繰り返す監督のいよいよ本当の最後かも知れないと思ったからです。
映画は只々宮崎監督の衰えを感じて切なくなるものでした。そんな事は分かりきっていたじゃないか、それを覚悟のうえで看取るつもりで観にきたのだろうと自分に言い聞かせても、やはり溢れ出る「詰まらない」という感情。
導入部の母との死別、どこか軽薄でデリカシーに欠ける父や新しい母との距離感の描き方は流石という感じですが、疎開先の屋敷に何か人に対して意思が有りそうな青サギや大叔父が建てたという塔が出てきた時点で、あぁ異世界へ迷い込む話かと察しがつきます。
ところが異世界へ迷い込むまでにやたらと時間を掛けるのです。もうこっちは察しているのに、いつまで経っても行ったり来たりを繰り返して焦らします。そしてその焦らしが面白さに繋がっているように感じられないのです。
そしてようやく異世界へ行ったら行ったで、そこで描かれる殺風景でどこかで見た様なモチーフだらけの異世界の魅力に乏しいことと言ったらありません。
この作品を機に未鑑賞の宮崎駿監督作品を鑑賞していきました。特に「千と千尋の神隠し」は異世界に迷い込んだ少女がそこでの経験を経て少し成長する物語として、本作とも類似しています。こちらはとにかく腰が抜けるほど面白かったです。冒頭の掴みから異世界へ迷い込むまでのテンポの良さ、異世界とそこでの暮らしの魅力は本作とは雲泥の差ではありませんか!
ファンの中には今作と宮崎監督の少年時代のエピソードやスタジオジブリ内の事情等を照らして、私小説的な作品として評価している人もいる様ですし、作品のそういう楽しみ方があるのも分かります。しかしそういう予備知識のない、物語の上辺だけをすくう人でも楽しませる映画を作れたのが往年の宮崎駿だったんじゃないのか!?と思うとやはり淋しいのです。
ただ今回一番面白かったのは監督が次回作に意欲を示しているという報道が出た事。真偽は定かではありませんが、これまで残してきた作品で既に十二分に楽しませてくれた方なので、今後いかなる駄作を撮ったところで許されるはずです。我々はただ天才の所業を震えて傍観するのみ!
何より私は宮崎駿監督なき後の世界を生きる覚悟がまだできていません。例え誰にも理解できなくても妥協なき作品を完成させてくれる事を期待しています!!
今後の世界を担う子供たちへ向けられた宮崎監督のメッセージなのかな。
大叔父が真人に自分の世界を継がせようとする。自分がいた世界は愚かな戦争に突き進む世界だった。そんな世界を嫌い、石の力で自分の思い通りの世界を作ろうとした大叔父。しかし真人が言うようにこの世界には邪悪が潜んでいた。
食べるものがなく仕方なくわらわらを食べざるを得ないペリカンたち。人間を食うインコは数が増えすぎて世界のバランスが崩れかけている。これは人間が増えすぎて生態系が崩れかけている今の世界を示唆してるのか。
現世を悲観して作り上げた世界は皮肉にも現世同様均衡がとれた世界とは言えなかった。そんな世界を引き継げと言われても。
真人の心境はまるで環境破壊しつくされた今の世界をそのまま引き継がされる若者たちの心境でもあるのか。
そして辛うじて均衡が保たれていた大叔父の世界はほんの小さなきっかけで積木が崩れるようにもろくも崩壊してゆく。
私たちが住む世界もこの大叔父の世界同様辛うじて均衡が保たれてるだけなのかもしれない。小さなきっかけですべてが崩壊するような。それは核のボタンかはたまた加速度的に進む温暖化による環境破壊か。
元の自分の世界に戻った真人は戦争が終わり東京に戻ることとなる。これからの世界をどう築いてゆくかは彼ら一人一人にかかっている。大叔父が作った世界のように破滅を迎えるかそれとも。
監督は我々大人たちが創り上げたこのバランスを欠いたいびつな世界を次世代に渡さなければならないという申し訳なさを描きたかったのか、あるいはそんな世界でも悲観せずに若者たちの力で切り開いていって欲しいという一縷の望みを託したものなのか。
ジャーナリストの青木さんは一つ星か五つ星かで評価が分かれる作品だと言っていた。けど私はその中間よりもちょっと上。とにかく背景の絵の緻密さに驚いた。今までのジブリ作品の中でも突出してるのではないか。広告にお金をかけないぶん制作費にお金を回せたせいなのだろうか。ただこんな戦略は宮崎アニメ以外では無理だろうなあ。
今回広告一切なしというのがこれまた逆に宣伝効果にはなったんだと思う。賛否が分かれてるのも逆に気になってみたくなるし。
結局は「千と千尋」や「パンズラビリンス」のような異世界冒険譚。少年が母や継母との間で苦難を乗り越える成長物語。
前半が結構話が進まないから何を見せられてるのかと思う気持ちもわかる。個人的には結構楽しめた。
それにしても鳥が画面に占める割合が高い映画だったなあ。
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