君たちはどう生きるかのレビュー・感想・評価
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簡単なカタルシスに流れてない
考察厨に見て欲しい
かなり色んなことを考えさせられる作品だと思うのですが、難しいという感想だけで終わるのは余りにも悲しいので、人生で初めて映画のレビューを書きます。出来れば、最後まで読んでいただきたいです。
この映画の主題は、人間がやっていることを動物(インコ)がやっていると怖いと感じることの人間側の矛盾、おかしさだと考えました。
人間は鳥や動物に対して本能で生きていて言語も火も使えないという点で人間のほうが上だと考えています。けれど、鳥が喋れたら?道具も火も使えたら?人間が動物にしているように相手も道具(包丁)を持って集団で取り囲み、自分の食欲を満たそうとしてきたらどうでしょうか。人間は、恐ろしい、怖いと感じるでしょう。でも、人間がこれまでやってきて、これからもやって生きていく事です。この映画を観て、鳥が怖くなったという人、たぶん毎日肉を食べていると思いますが、自分のことは怖いと思わないのですか。漁師さんや、養豚場の人には怖いと感じるのでしょうか。「お腹に子供がいるから食べない」と言ったインコの方がまだ優しいと思います。だって、人間は卵も食べていますし、食べるためだけに育てていますから。
他にも、食物連鎖についても描かれていました。誰かの味方をしようとしても、相手にも相応の理由があるので、どちらか一方の意見だけ聞いて味方をするのは良くないという事を観ながら考えていました。
最後に、私も世界を作りたいと思ったし、一瞬出てくる怪我を負っているペリカンが好きです。
大好きな宮崎駿へ、愛をこめて。
我々は映画を観るのではない。宮崎駿を観に来たのだ
宮崎駿さん、ごめんなさい。
今までのレビューで一番書くのが難しいかもしれない。
ストーリーうんぬんの映画ではなかった。いろんな解説レビューを見て「ああなるほど、そういうことか」と。
つまり僕は観終わった後、この映画の意味を1ミリも理解できなかったんです。国語でいう作者の意図を読み取るやつ、あれ全くできなかった。
でもいいんです。国語じゃなくて映画だから。僕が好きな映画っていうのは、ロマンがあるもの、憧れが形になってる映画ってのが好きなんです。
子供の頃ナウシカを観てあのメーヴェに乗って空飛んでみたいなと。千と千尋の湯屋みたいなあんなお風呂入ってみたいなと。風立ちぬみたいに自分の大好きな仕事に没頭したいなと。
『君たちはどう生きるか』にはそういうのは全くなく宮崎駿の遺書のようなメッセージが含まれている世界。途中眠くなってしまった。空飛んで欲しかった。飛行機オタク用語いっぱい聞きたかった。美味しいごはんたくさん食べて汚い家を掃除して欲しかった。
この自分の欲望に気付いた時僕は思ったんです。あの映画の中に出て来たあの石(作品)たちを僕は子供の子からガムのようにくちゃくちゃ噛んで味がなくなっては吐き捨て、またあの味楽しみたいなと思ったら噛んでは捨て、噛んだは捨て。しっかりと飲み込んでなかったんです。この映画の意味が一発で分かった人っていうのは僕みたいに味だけ楽しむんじゃなく、しっかりと飲み込み、自分の胃袋で消化し、身体の一部にしている、そんなスタジオジブリを宮崎駿を愛し、人生の一部となっている人たちなんだと思います。
僕はジブリ大好きです。小さい頃のVHSのナウシカ、トトロ、魔女宅、千と千尋。この4本を擦り切れるほど観て、中学生からはハードディスクの中の風立ちぬを人生の教科書として観てきました。
けど、それ以上に僕はハリーポッターが好きで、スターウォーズが好きで、トムクルーズが好きで、たくさん浮気してました。
ごめんなさい宮崎駿監督。僕は結局、あなたに小さい頃たくさんロマンを味合わせてもらったのに、今作、何の意味も汲み取れませんでした。
けど僕は後悔はしてません。あなたに教わった日本の良さ、ロマン、アニメ映画としてのフォーマット。それは僕の映画という一つの臓器の基盤を作ってくれていたと思います。きっとあなたに心酔して、のめり込んでいたら出会えなかったり、ハマれなかった映画たくさんあったと思います。欲張りな僕にとってはそれでよかったんだと思います。
最後に、宮崎駿監督。あなたの『君たちはどう生きるか』という問いについて答えます。
僕は、欲望のままに自分の好きな輝きを放っている石たちを集めつくします。逆に、みんな集めてるけど自分の嫌いな輝きを放っている石は蹴っ飛ばしてやります。
これが僕の芸術観としての答えです。つまらない人間です。あなたの作品に出てくる登場人物として例えるとしたらミスターカーチスでしょう。
あなたがカッコいいを詰め込んだポルコロッソとは真逆の人物です。
PS 菅田将暉が声やってたのってどのキャラクター?
美術館をアニメにしたような哲学的作品
趣味に付き合わされた2時間
戦争に関わるのかと思いきや、ファンタジー要素が突然現れ、ただ怖いだけのシーンが続いた。その後は、お得意の三途の川を思わせるシーン。そしてよくわからない建造物と生命体。何をしているのかはわかったが、前提がよくわからず、感情移入はまったくできなかった。
オチは理解できたが、起承転結の結だけ良くて言い訳がない。時代設定に関しても、戦時中である必要性を微塵も感じなかった。1つあるとすれば、戦闘機の絵をどうしても描きたかったからとしか言わざるを得ない。
宮﨑駿監督が好きな方は、趣味丸出しだと思うので、観てみればいいんじゃないでしょうか。映像は美しかったです。
万人受けはしないけど、好きな人はすごく好きだと思う
いつまでもふわふわした余韻が残る、なんだか不思議な物語だった。夢見てたみたい。
皆さんみたいに上手く感想言えないから、すごい頭の悪そうなことを言うと、
主人公がとてもタイプでした。以上です。
「意味がわからない」というレビューが不安な方へ
「わからないならつまらないかな…?」と不安になる人も多いかもしれない。
そんなことないから安心しろ!
説明されない部分も多々あるけど、その程度は他のジブリ映画と同じです。
今作のわからなさは、ナウシカなんかと同じような『わからなくても楽しく見れる』タイプのものだと私は思います。
「うわー!ママー!」「鳥こわ…」「あばよ…( i _ i )」と、
作中世界の成り立ちを理解できなくても、駿がこの作品に込めたメッセージが何なのかがわからなくても、考察なんかしなくても、ただただ画面に映っているものを見ているだけで興奮して、楽しかったです。
アニメもジブリも詳しくないけど、多分映像とか作画も凄まじいです。
冒頭の走るシーン、炎、飛ぶ青鷺…見ていてぞくぞくしました。
知識も文才もない浅いレビューですが、見ようか迷っている人の助けになれたら幸いです。
宮崎駿のプライベートフィルム(俺はこう生きた)
ジブリのエンターテイメント新作ではなく、
世間的に大きくなった宮崎駿という人物をエンターテイメントとして見る作品だと感じた。
監督の最後の作品というだけで、事前情報なしに鑑賞。
冒頭は遺作かぐや姫と対応するような表現。
奥さんと昔から関係があったことをほのめかすようなセリフ
結果をわかりながら自傷した主人公の子供的なずる賢さ
子供を守る正義を得て活き活きと力を振るう父親
など、ジブリでは見せてこなかった人間的な多面性(負の部分)を出しており、リアル路線で主人公の動きとともにテーマに迫るのかなぁと思っていた。
が、途中から次第にファンタジー要素が強くなり、構造的には千と千尋のようなあちらの世界にいき戻ってくるというストーリーに。
あーファンタジーものかぁと思っていたら全然整合性がない。
どうもすべてがバラバラで途中から考察して追うのは無粋だと感じ始めた。
時間:登場人物の年齢
空間:場所
登場人物のモデル:主人公は監督自身であったり息子であったりと、場面によって登場人物のモデルが変わる
場面の背景:銀河鉄道の夜、不思議の国のアリス、セルフオマージュ、多分もっと色々な作品が散りばめられている
こういったものが一貫性がなく、交差しながらストーリーらしきものに繋ぎ合わされて進んでいく。
主軸となっているのは監督の感情・メッセージであり、それが場面場面で強烈に表現されている。
しかも一貫して整理されている訳ではなく、その場(主に制作人生)で感じてきたであろう迷い、想い、後悔といった生の感情をそのまま表現してぶつけてみようという感じを受けた。
想いの場面を映画の構成要素に当てはめ繋ぎ合わせて、最後まで持っていたような印象だ。
ゆえに物語を楽しものうとすると訳がわからない。
監督がどういう想いをこの場面に乗せているのか、というのを受けとるように鑑賞した。
息子と監督、監督と母、観客やファンに対して、などなど
多分に大衆に向けたというよりプライベートな感情が乗っているよう感じ、ある程度ジブリと監督のバックグラウンドを知っていて興味があれば楽しめる作品かもしれない。
エンディングに向かうにつれ、これは今まで制作人生や制作してきたものをどう考えているのか、またそこから視聴者を解き放ちそれぞれの人生を生きてほしいという、詰まるところシンエヴァと似たようなことを言っているのかなぁと感じた。
ただディティールはもっと心象風景と相まって生々しくて、作品が生まれる聖域やそれを守ろうとする王国であったり、制作の原動力となる得体のしれない黒い石であったり、やっぱり映画にこもっているものは純粋な綺麗なものもありながら清濁こもったものとして捉えているように思えた。
この石には悪意がある、と言っていたが、制作者の業というか、自分の思想を乗せて大きく世間に影響を与えた監督がもつ恐怖や自責の念みたいなもの持っているのかもしれない。
映画館から出てこの感想を書いてしばらくしたら、私は普通のインコに戻ります。
石のかけらを持って帰っても、どうせすぐ忘れちまうよ(残って欲しいエゴと、それでいいんだという気持ちと感じた)、と監督は言っていましたが、幼少のころ実家に帰るたびにみていたラピュタ。
冒険のワクワク感、パズーの前向きな男気、漫画版ナウシカのそれでも生きていくという力強さ。隠された悪意と対局にあって共存して含まれていた、監督も信じたであろう人生の光や希望といった理想はたぶんこの先も私の中で生きていくと思います。
ジブリに限らずよい作品ってそういうもんでしょ。
私的にはこういう内面むき出しの作品はすごく好きなので、理解できなかった部分も含めてまた鑑賞しようと思う。
相対的な死と生
宮崎駿さんの最後の作品とならないよう、次作も期待してます。
総集編というくらい、盛りだくさんでした。
受け入れられなかった母の死と異次元に住む母との再会は感動的でした。可愛らしく勇気ある母のの行動に、彼は自分の在り方を強めて行きます。意思の芽生えや揺らいだ自我からの脱却です。
母の死後、新しい生活にひとり取り残された気分にありながら、新しく迎えた継母は実の母の妹、お腹には赤ちゃんがいるショッキングなスタートで取り残された感が強いのですが、誰も避難することなく、継母は母に愛されてた存在であることを認識するのです。助けに向かう道中の生まれるの素晴らしさ、それだけではなく無惨でありながら死を意識するもの 不合理であることもしっかり伝えながら奮闘していく姿はリアリティがありました。
又ここでも魔女ならぬ家人たちに守られてある姿が描かれ、憎まれ口もきく青鷺とは戦友みたい。居なくなった彼と継母を探し出し猛烈になる父も、家族の姿として良かったな~と思います。
まだまだ書ききれませんが、異空間ファンタジーあり、盛りだくさんで楽しめます。エンディングの米津さんの地球儀にホロっとなりながら、あっと言う間でした。是非見ていただきたい!
高橋源一郎さんの原作もいいですが、現代にしてみたらこんなストーリーになるのではないでしょうか?
エゴで作品を作った結果、それが大衆に響かない事実を「君たちはどうするのか」
さて、始めに言おう。
この映画に何も期待してはいけない。
この映画にテーマというテーマを求めてはいけなかった。
「君たちはどう生きるか」というタイトルから連想するような、
「死」、「再生」、「均衡」、「前進」⸺。
それらの要素をそれっぽく配置しただけの「エゴ」による物語に、僕等観客は意味を見出さなければならない。
眞人君の成長譚?
母の死を乗り越えて力強く生き抜く成長の物語?
いやいや、まだ考えが甘い。
これは「監督自身が目的を見失ったように」、
僕等が都合良く解釈出来るような物語では無かった。
少なからず残る謎は3点。
1.序盤で眞人君が付けた傷の役割
2.夏子さんの立ち位置
3.実の母親が火の神である必要性
1に関しては作中では、
彼自身の「悪意の象徴」として役割を果たす。
…ということが言いたいのではない。
「それが何故世界の均衡と関わらないのか」。
結局大叔父様がお守りになられた世界は、
あのインコの王様がオーバーキルしたことで崩壊した。
それは眞人君が乱したものではなく、
「第三者による穢れ」が入ったこと。
…んで?それが何?
「悪意が美しき世界を崩壊させる」ならよくわかる。
それが血縁関係者なら尚更意味が持てる。
だって散々「血縁関係…血縁関係…」煩かったもんねー。
で?実際は第三者が介入して呆気なく壊れた。
大叔父様メンタルボロボロやんけ。
そんな簡単に崩れゆく世界を何故長年保てた。
大叔父様は鉛筆で積み木を叩いて揺らしてたし、
リスクを理解ってそれをしているのは如何なのか。
(そもそも、インコの王様要らないじゃん)
2はもう何もわからない。
実の母親との姉妹関係にあって、
非常に似ているというのはわかった。
…だから何?
産屋というのがどういう歴史か調べた上で、
余計に苦しめられたのだが。
忌み嫌われるから隠居したのか?
1回もそんな描写無かったよね?
「穢らわしい」とかそんなこと言われなかったよね?
寧ろみんな労って愛を尽くしてたんだよ?
それを自分の責任で森に入り込んで、
眞人君やお姉さんを巻き込んだんだよ?
何この立ち位置?
要らないよね。
もし彼女が子供を産むことに抵抗していたのであれば、
「私は穢れの象徴」と感じてあの世界に閉じこもった経緯になるのになぁ。
そうじゃなく、寧ろ子供が出来て喜んでたよね?
普通に眞人君がお母さんの死を乗り越える話に留めてよかったと思うけど。
3は…うん、まぁそれっぽい立ち位置なのに活かしきれてないよね。
あんなに序盤の火事をトラウマに感じていた眞人君が、
なんかあっさり乗り越えてるからさ…深みが無いんだよね。
若い頃の母親にしろ、
眞人君からしたらもう既に失った人なんだよね。
なんかあっさり仲良くなる上に、
終始「夏子さんが…」ってノイズを撒くもんで、
親子間の絆というかを全く持って伝わない。
(お父さんとの関係?
聞くな、あれはもっと違う問題がある…)
だからこそ、終始「炎の能力強いんだねー」としか言えない。
息子を護るという母親の強さ?
いや、それすら感じなかったのだが。
お母さんが送った小説とも絡んでこないし、
まだ話の中で「お母さんが小説で伝えたいこと」がわかるのであれば、比較が出来たのに…。
取り敢えず「エゴの押し付け」を全面に行った結果、
意味のわからない映画を作り上げた。
作画や音響が素晴らしいのは言うまでもないが、
単に「ジブリだから」と片足を突っ込んだから抜けなれなくなる。
青鷺も「最初の友達」というポジショニングなだけで、
序盤の匂わせとか不要だろ…。
本当にこれが「眞人君の成長譚」として描かれていれば、
まだなんとか解釈してるよ…。
「初めての友達」、「新しい母親」、「正義感に支配された父親」、「おばあさんたちの優しさ」、「新しい命の誕生」⸺。
彼にとっての冒険に介入した人物を、
これでもかと掘り下げなかったのはある意味素晴らしい。
話に引き込もうとする気がないようにしか思えない。
千と千尋やアリエッティ、マーニーやハウルのような話をすべて取り敢えず混ぜ込んで、
適当に成形した「脚本」という生地を、
「映画」というオーブンにぶち込んで、
その中で「音当て」やら主題歌を決め、
ちょっと焦げた部分は「僕の作品だ」とドヤ顔。
公開前の番宣をせず、
いざ公開したら生焼けのパンを提供したわけだ。
それを監督は「私でも意味がわかっていない」とは…。
おいおい…そんなんで理解しようとするほうがきついぞ。
せっかく2時間も使ったのに、
僕の記憶は「白いホワホワかわいいー」だぞ?
どうか頭のいい方々、
この作品を観て正当な評価を下してください
【7/17 追記】
翌日に冷静になって考えてみたが、
なぜこの作品の評価がまっぷたつなのか。
恐らく、「眞人くんに一切感情移入出来ないから」だと思われる。
母親を亡くし、トラウマに苛まれながらも、
夏子さんを救わなければならない。
その過程で突然「夏子母さん!」と言うが、
なぜそうなる。
お前その過程でなんか成長したか?としか言えない。
よく考えれば、あの場面で引き止めるだけに「夏子母さん」としか言っていない。
「なぜ今まであまり気に喰わなかった夏子さんをお母さんと認めたのか」という描写が一切無く、
全くもって深みもないからではないだろうか。
そういった内容も無く2時間引き伸ばして、
可愛い生物を無駄に良く描き、
「宮崎の作品は終わっても、君たちがその意志を継げ」と適当に畳んだろうな、と。
正直この作品を通して、
宮崎監督の伝えたいことは一ミリも理解出来ない。
適当に〆られた話をポケットに突っ込んでおけと…なるほどね
宮崎駿の「生前葬」心地よく甘美な「悪夢」
是非観た方々と語り合いたく、初めてこういうものに投稿します。
私は泣きました。そして、宮崎駿氏の13作品が大好きなんだと改めて気がつかされました。いつも傍に、あの作品たちがいたのだということを再認識した次第です。この映画では、「未来少年コナン」「ルパン三世カリオストロ」「ナウシカ」「ラピュタ」「トトロ」「魔女の宅急便」「紅の豚」「もののけ姫」「千と千尋」「ハウル」「ポニョ」「風立ちぬ」「君たちはどう生きるか」以上、13の積み木すべてが現出しています。13の積み木は、ファシズム的象徴もしくは死の暗喩によって崩れ、宮崎駿という塔は崩落します。そして、登場人物たちはそれぞれの人生へと、「生きる」扉を開ける。これこそ、「君たちはどう生きるか、もう君たちの時代だ。」という強い宮崎駿氏のメッセージなのだと痛感しました。
そして宮崎駿氏には「弟さん」がいたのですね。ハッとしました。ポスターにもなった彼、アオサギは一体、現世では誰になったのか。最終シーン、一瞬だけ映り込む「弟」...その顔はあのずる賢いアオサギと瓜二つ...これには脱帽しました。兄弟たちはいつもお互いをけん制しながら親たちの愛を取り合います。醜く、ずるくて、自分のことしか考えない。人間なんてそんな欲深いものです。でも、愛し合う。協力し合う。愛おしい私たち人間。そして、子どもってズルい生き物だもの。宮崎駿氏の本音を邪推するならば「僕、正直子ども、あんまり好きじゃないんだよね苦笑 だから君たち、早く大きくなりなさいな!」でも、そういう子どもの狡さを肯定し、見せつけてくれる宮崎駿氏の度量の深さにも心打たれました。
きっと、宮崎駿氏は本当にこれ以降作品を作ることはしないと思います。積み木が、もう若い私達世代に託されているのだから。だからこそ、彼が生前葬として、塔を自ら木っ端微塵にするのは、彼だからこそなし得る技だと、脱帽の思いでした。
久石譲さんの音楽も、今回中間部でガムラン音楽的要素が取り入れられています。キリコさん、良い女だったんだなあと。老いた人が最初から老いている訳ではない、人に歴史あり。前半嫌な感じのばあさんだなと思ったけれど、後半で見事に覆されるのも、なんとも愛おしい。こういう人間を見るまなざしの暖かさも、宮崎駿氏の真骨頂だと感じます。
長く書いてしまいましたが、宮崎駿氏に心から感謝の言葉を伝えたいです。
この映画を劇場で観れることを幸せに思いました。
君たちはどう生きるか?
付け込まれ、蹂躙され破壊され尽くして
降参した日本
この日本に生まれ、
ないならつくれば良いじゃないかと
つくり続けて
失われていくものも見失ってしまった日本
この日本で作品と共にありし日の
日本を紡いできたよと
宮崎駿さんは言いたいのだろうか?
なんて想像を巡らせ
観た本作。随所随所にジブリ作品の
象徴が織り込まれ
エンディングへと向かう中、
不覚にもエンディング手前で
ぼく個人は涙を抑えることができなかった😭
君たちはどう生きる?と問われたので返答すると
僕は三文政治家がキャッチのように連呼した
日本を取り戻す。を彼とは違う意志と思いを持って
しっかり腰据えてやり切ります。
と返答いたします!
駿さん、最後の最後に本当に良い作品を
ありがとうございます◎
追記
駿引退はジブリの経営からの引退。後継への移行でしょ。
筋違いな批評には笑止千万だわw
彼は変わった。私たちはどう生きていくのか。
彼は自分の罪を認めた。彼は自分で友達を見つけると言った。彼は母の死や、母の妹が次の母になる事、その人のお腹に弟が出来たこと。目を背けたくなる現実に向き合う事を決めた。1人の少年の意志が形作られていく過程を見た。彼は変わった。さて私はどう生きていこうか。
宮崎駿の内なる世界
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