君たちはどう生きるかのレビュー・感想・評価
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よかった
まったく前情報なしに視聴。
舞台は戦時中の日本、主人公はりりしい少年。重い雰囲気で話が進んでいく。だが物語はまったく予想外の展開へ。いったい俺は何を見せられているんだ?でも、先が全然予想出来なくて、目が離せない。ストーリーにはあまりついていけないが、まるで絵画から切り出したような美しい情景、生き生きとしたキャラクターに惹きつけられる(キリコさん大好き!)。そしてラスト、あれ、俺なんで泣いてるんだ(;_;)
映画館で見てよかったー。
ネタバレあり追記:
3回鑑賞。3回目はあまり裏の意味を考えず、素直に物語をそのままあった話として受け止めた結果、難しいと思われた話もすっと頭に入ってきた。少年の一夏の冒険成長物語として、過去ジブリ作品の中でもトップクラスに面白い映画だった。
主人公の眞人は背筋をきりりと伸ばし、自分を厳しく律している感がある。表情もほとんど変えず、厳しい目つき。それが、塔に行ってきりこに会ってから、少しずつ表情が柔らかくなって、笑顔も見せるようになっていく。ヒミに会う時には少年のように朗らかな屈託ない笑顔も見せる。ただ、真の強さは変わってなく、夏子に拒絶されてショックを受けながらも初心を変えない所、自分の悪さを認めて大叔父と対峙する所など、非常に魅力的な主人公。また、アクションシーンも見せ所が多い。アオサギと木刀で対峙する所、ナイフを構えて向かい合う所(ナウシカのような凛々しい表情が素敵!)、夏子の遠距離弓打ち、キリコのムチ変形武器からの炎エンチャント、ヒミの炎魔法などなど、過去作に負けず劣らずテンションが上がるシーンが多い。父親の抜刀シーンとは違い、眞人っやキリコのアクションは目に力が入って戦闘体制に入っている所がはっきりわかるところが素晴らしかった。ジブリ作品特有のグルメシーンも素敵。また見にいきたい。🥰
※タイトルの「君たちはどう生きるか」は、個人的にはあまり意味がなく、純粋にどんな映画かわからない状態で見てもらいたいとして適当に付けられたタイトルなんじゃないかな〜と思った。
圧巻の世界観に酔いしれてほしい…!!
休もう、宮崎さん
アニメーションを継ぐ人たちへ
アニメーションが美しかった。
画面に映る人や動物がどこにいるのか、何が彼らの身に起きて、どんな風を体にうけ、何を見ているのか。描写や表現が美しすぎました。風、水、波、重さ‥リアルをアニメーションでどうやって表現するのかが詰まりに詰まっている。
大叔父様がマヒトに世界を受け継ぐ話をしていたけど、あれは宮﨑監督からアニメーション業界で働く人たちへ向けた言葉だったのではないだろうか。
宮﨑監督が愛する「アニメーション」を継ぎ、残していく人間でいてほしい。そしてそれは、ジブリという中ではなく、それぞれがそれぞれの世界の中で「アニメーション」を続けていってほしいというメッセージのように感じた。
多くの作品を作り続け、最後はアニメーションの未来を担う若い人たちへのメッセージ…君たちはどう生きるか。
宮さんのマルチバース
今流行りのマルチバースかなって思いましたが、
いや、流行ってるとかではなくて、さまざまな次元の様々な時間が
混じりあってる世界感をご老人が思う少年が好き勝手歩きまわってる。
物語的には、宮崎家にまつわるお話で
お自身の高慢ちきで身勝手だった父や彼が思いを寄せる母が重なりあって
挙句に最後には俺の跡を継ぐなと言う息子への強烈なメッセージ。
SF的にはテッド・チャンの短編小説「あなたの人生の物語」を基にドゥニ・ヴィルヌーヴが監督した「メッセージ」がひじょうに近いところにいる。
宮さん、最後に長編が撮れてホントに良かったですね。
哲学
つまんなくてびびった
メッセージ性の高い作品
物語としては、?が飛び交い最終的にも、
もやもやが残りました。
しかし、この作品が宮崎監督の最後の作品だと
したらこの作品自体が宮崎監督のメッセージなのかなと思いました。
大お爺さんが宮崎監督だとして、下の世界(地獄)がこれまで宮崎監督が作り上げたジブリの世界だとする。
眞人がジブリで育ってきたジブリファンやこれからアニーメンションを作っていく若い世代だとすると、
宮崎監督は、「私はここで終わるが、君たちは過去にとらわれず前に進んで行ってくれ。」と伝えたかったのかなと感じました。
作中で、眞人は継母のことを受け入れることができず友達もできないまま孤独でしたが、最終的に自分一人ではなく周りに愛され守られていることに気づき前へ進むことができました。
そして、題名でもあるように現実を受け入れることができたからこそ、これからどう生きていくのかは君たち次第であって、あえて完結的には描かなかったのかな?と思います。
初めは、これまでのジブリ作品の要素が多く、
あれ?っと思いましたがこう考察すると納得し、映画館で観に行くことができてよかったと思います。
母をたずねて
めくるめく
不可思議な世界を
旅する坊っちゃん
戦時下でも
軍需で潤う
浮世の身
現実逃避のために
傷を負い
情けをかう
「やられたらやりかえせ」と
叫び、献金で子を守る父
これは
現代の「わたしたち」?
戦争の恐怖には鈍感
自分だけの感傷に
浸っていていいの?
けしかけ、連れ出す
アオサギ
始まる冒険
母を喪った悲しみと
異母兄弟が生まれる不安を
どう乗り越えるか、、
誰にも歓迎されない現実の中で、、
危ういバランスで
どうにか
保たれている世界
悪意を見抜き
なるべく穏やかな
支えを
加えて欲しい、、
ご先祖からの遺言
見守る七人の小人
生を産む妖しさ
アニメだからこその
体感
想像は自由
皆、老いて去る
その前に託すべきものは?
全体的に高齢なキャラクター
やはり「見た目」に左右される
感情
傲慢に対する戒め、ともいわれる
バベルの塔のような
どこの世界にも通じる扉
青年よ、逞しく
生と学びが保障されている者としての
「生き方」とは、、?
「猫」に次ぐ「インコ」の国?
なんでもすぐに答えがわかる時代だからこそ
「考察」を愉しむ映画かもしれない。
とりあえず、君たちはどう生きるかを読もうと思った
あの世とこの世を繋ぐ謎の建物みたいな石に魅入られた大叔父が、石を伝ってあの世に留まり、争いばかりで嫌気がするこの世から離れ、自分の理想の世界を作っていた。そこに迷い込んできた娘や手伝いの女性、そして呼んできたインコやペリカンなどと一緒に暮らしていたが、やがてその世界の均衡も保てなくなっていた頃に、真人が紛れ込んできた…
という解釈をしたんだけど多分違うと思う
この映画がなにを伝えようとしてるのか、分析しながら序盤は見ていた。
突然の母の死とそれに伴う新たな生活(田舎の屋敷での生活・新しい母親、夏子など)を受け入れられない真人の気持ちがOPのお話で、そこから謎のアオサギとの出会いをキッカケに、つまらない生活から抜け出すかのようにアオサギを仕留めることに熱意を向け始める。そんな矢先に夏子が森に行ったきり姿を消し、夏子の後を追って、森の中の建物に入り、そうしてあの世へ…という展開だったはず
あの世での冒険や交流を通して、夏子を母として受け入れたり、母の死を乗り越えることを経験するのかと思ったが、そんな描写は無かったように思う。(あったけど分かりにくかった…?)
おそらく「あの世」の設定や、登場人物たちの繋がりは非常に練られていてきっと面白い物なのだろうが、それがあんまり見てて感じられなかった…なんならOPの火事のシーンが1番好き
というか結末、世界を犠牲にして自分の家族と家に帰ることを選ぶっていうのは、なんかもしかして新海誠っぽい?というか、最近の流行りに当てられて、宮崎駿は今回の主人公像を作ったのかなとも思った
でもだとしたらそれはちょっと物語に馴染んでないというか、来てまだちょっとしかたってない(劇中時間では数日経過しているかもしれないが、観客はその時間の流れも把握しづらかった)ような世界の命運をいきなり託されても(しかも積み木で)、知らんわ母さん連れて帰るわってなるし、そもそも表情が乏しい主人公だから尚更葛藤とか伝わりにくい。
分かり易さ、分かりにくさは作品の善し悪しを決める分けではないが、この映画は分かりにくいというより、とっちらかってしまったという感覚の方が近い。それは観客に「 伝えたいこと」を伝えられるかられないか以前の問題である
面白くなかったとかって言いたくないんだけど、こうやって噛み砕いて文字にしてしまうとやっぱり私は、この映画を面白くないと感じているんだなと理解出来て辛い。
いや、面白くなかったわけではないのかもしれないが、終盤の展開やラストシーンなどは「それで終わり?」って思ってしまったし、そこでこの作品の自分の中での評価が大方決まってしまったような気がする
ただ最後の米津玄師、米津玄師はマジで天才だと思った。「地球儀」というタイトルピッタリすぎるし歌詞も編曲もメロディも最高すぎる
ちゃんと映画の主題歌だった。普通に米津玄師の主題歌だけで泣きそうになったというか、米津玄師の主題歌でこの映画のこれまでが全て浄化・昇華されたまである
現実世界とは違う世界に迷い込んだ少年が、その世界をぶっ壊して現実世界に戻るまでの話、という情報だけが残る映画だった。
追記
他の人もみんな言っているが、そもそもこの映画は「宣伝はしない」と見越して作られていたわけではないので、宣伝をしないことによって期待されていたサプライズなど、とにかくハードルが上がっていたのは否めない。
ただ実際、全く事前情報なしで見たこの映画の冒頭のワクワク感は凄まじかったので、そういう映画の見方はアリだと思うが、宣伝しないなら宣伝しないことを見越した?作品作りが必要なのかなとか思った
音楽も含めこの映画はかなり静謐というか、地味という人もいるだろうというような雰囲気だった。それは全く悪いことでは無く、むしろこの雰囲気やテンション感で物語が進んでいくことへの心地良さを感じることができるはずだった。だが肝心の物語の部分がごちゃごちゃなので、よく分からず退屈だというように感じてしまう人もいるだろうと思った。
でもこれらは全てシナリオとか物語に対する感想であって、やっぱりアニメーションとしてはめちゃめちゃ、というか過去1番レベルの最高の物を見せてもらえたと思う。冒頭の走るシーン、ワラワラが飛んでいくシーン、などなど…
アニメを見る時、アニメーション技術とシナリオを切り離して評価するのではなく、1本の作品としてどれだけ観て感じることが出来るかが大切なのかもしれない
でもそうか、巨匠だからと言ってなんでもやってとっちらかった映画作られてもそれを良いとは言えんって思ってたけど、
絵描きとして、アニメーターとして天才的なセンスを持つ宮崎駿のそれ自体が作品であり素晴らしい表現の1つとなんだと思えば、それを浴びるように感じられた体験は良いことなのかもしれない。どんなに投げやりなラストシーンでも問題ないのかもしれない
あーまた風立ちぬのときみたいに、周りが分かってる風な態度とるから自分の視力が低いんじゃないかと思って、頑張って高評価しちゃってる。やっぱりあの終わり方は納得できない……。これまでの宮崎駿の作品や人生の蓄積があるから感動するっていうのは、長く続けてきた人、長く続けてきたシリーズが使える狡い武器だと思ってしまう。それで良いのかもしれないけど、それだけでは良くないと思う。
さようなら吉祥寺プラザ
レビューではなく個人の記録です。
見に行くのを迷っていたが、本日見る機会を得た。しかしながら、ちょっと寝てしまって大失敗。話を追いながら、眞人は母が亡くなったことがすごくつらい出来事だったんだろうなーと思ってるうちに睡魔が。。いずれにせよ、あまりよくわからない内容だった。
吉祥寺プラザが2024年1月31日で閉館、その最終上映が、「君たちはどう生きるか」と「もののけ姫」。このニュースを聞き、これは行かねばと足を運んだ。後者は見たので「君たちは~」を選択。
おそらく普段は平日は空いてるだろうに、ほぼ満席。立ち見の方も。
小学生の頃、両親と松田聖子の「野菊の墓(確か同時上映は真田広之の「燃える勇者」だったと記憶)」を見た思い出の映画館。
あとは「病院へ行こう」 (薬師丸ひろ子)を見たぐらいで何回も行ってないのだが、なくなるのはやはり寂しい。今までありがとうございました。
観たい度✕鑑賞後の満足度◎ 『千と千尋の神隠し』を傑作足らしめた宮崎駿マジックはやや薄らいだように思うが何故か感動した。ある意味集大成かな。『風立ちぬ』がスワン・ソングに成らなくて良かった。
①初めは全く観る気は無かった。題名を見て萎えた。“ほっとけよ。余計なお世話。こちとら結構(60余年)生きてるし、今更説教たらしい話は聞きたくねェ”という気になったから。
ところが海外の試写で絶賛されているという記事を読み、遅まきながら観る気に。舶来ものに弱いねェ、昭和の人間だわ。
②アニメ映画好きの方には悪いが、もともとアニメ映画って基本荒唐無稽な話が多い。
宮崎駿の作品もオリジナルものは殆んどが摩訶不思議な世界の話ばかり。
理屈が通らねェ、とか、何のこっちゃ、とか、意味わかんねェ、とか思う前に映画の中に引き入れてしまう魔力というかマジックがあるのが宮崎駿ワールドだろう(私はそれほど熱心なファンではないけれど)。
③本作も太平洋戦争中の日本が舞台なので、最初は『風立ちぬ』路線かなと思ったが(現代の子供や若い子達はどう受け取るだろう、とそちらの方が気になった。と書きながら私も“♪戦争が終わって僕らは生まれた。戦争を知らない子供たちィ~さァ~♪”の世代ではありますが)、湯婆ン婆ァのミニ版みたいなのがゾロゾロ出てきたくらいから『千と千尋』路線かとボンヤリ思っていたら、アオサギが喋りだしてから一気に『千と千尋』少年バージョンに突入。
姿を消した夏子さんを追いかけてヨコハマ、じゃなくていよいよ摩訶不思議ワールドに足を踏み入れてしまう。
ちなみに、ここ奈良でも一時サギの姿は全く見なくなった。農薬の影響だったろうけど。水がキレイになったのか、ここ十数年来やっと姿を見かけるようになって毎日でも見かけます。大体がシラサギでゴイサギが時々。アオサギは見ないなァ。
ところでサギはペリカン科なんだと。
④結局、こちら路線の映画なのね、というお馴染み感というか安心感というか。
宮崎駿映画群のどこかで観たな、という既視感てんこ盛りだし、色んな世界に通じるドアなんて、今はやりのマルチバースを持ち出さなくても「うる星やつら」等々結構手垢のついた設定だし、石に神性や心性を持たすのも『2001年宇宙の旅』のモノリスから古墳の石室、や世界各地の巨石文明の跡、パワーストーンまで既に馴染み深い世界である。
⑤ただ、脈絡のなさは『千と千尋』の比ではない。
目まぐるしい展開の合間に頭をよぎる疑問の数々:
なぜ真人は本能的にアオサギを敵みたいに思ったのか?
アオサギは真人の大伯父の使いであることは前半でほぼ分かるが何故に池の鯉やガマガエルまで?
夏子さんは何故矢を放った?
しかもその後しばらくしてから何故一人で森に入った?
真人は何故に夏子さんが自分の意思で森に入ったのではないと分かったの?
私は『千と千尋』は映画館で連続四回観て、その後DVDでも何回も観ているが絵解きが目的ではなくて「あの」世界に浸りたかったから。
本作はそんなに浸りたいとは思わないので、万人向きで作ったのでないのかも。
⑥真人が足を踏み入れた世界は大伯父が作ったようだが:
何故「ポワン」ちゃん(本当の名前、忘れちゃった)が熟して上の世界に行って人間になるようにした?
なのに何故「ポワン」ちゃんを食べるペリカンを放置している?
そのペリカンを退治する役目のヒナちゃんは大伯父の親戚らしいけど…なんか回りくどくね?等々
ここで立ち止まって真剣に考えては行けません。はい、そこで脱落…
次々とやってくるイマジネーションの波にただ身を任せていなければ…上に書いたように凡人のイマジネーションの範囲のようなものも多いけど、そこはあまりにも突飛なら更についてこれない人が増えると忖度したか…
⑦大伯父さんは本を沢山読む博学の人でそのうち頭がおかしくなって失踪した、と言われているけれども、博識の結果きっと平和・博愛を望む人になったのだろう。
だが時は幕末を経て明治維新から海外の列強の仲間入りを目指す富国強兵の時代、変人と思われても不思議ではない。
確かに大伯父が作った世界は平和には違いないがやや歪で博愛精神は有るのかどうか…
ヒナちゃんはこの世界では禁忌であるのを分かりながら真人を夏子さんに会いに行かせて(ここは夏子さんの深層心理が表面化し、それを理解した真人が初めて夏子さんを“お母さん”と呼ぶ重要なシーンであるが)結局捕まっちゃうし。
ヒナちゃんは真人の世界では真人のお母さんで、でも火の女神(だから「火姫」)だから冒頭の火事で死んだわけでなく違う世界へ行っただけ(妹に“男”を譲るため?)
夏子さんが大伯父の作った世界で子供を生みたいというのもよく分からないし…
⑧この解釈はマルチバースの世界に近いけれど、石の塔は全ての世界にあって各世界で石の何らかの意思・意図を反映している?…
⑨大伯父は自分の作った平和で博愛に満ちた(?)世界を維持する為に真人を呼んだわけだが、真人は結局夏子さんを連れて自分の世界へ戻っていくことを選ぶ。大伯父に「憎しみと怒りに満ちて、いずれ火の海になる世界だぞ」と言われながらも。
これが本作で宮崎駿が言いたかったことかも知れない。
⑩『千と千尋』では異世界から元の世界に戻った時は千尋のかの地での記憶は消えていたが紙留めだけは現実の世界に帰っても付いていたという意味深なラストで終わっている(だから余韻が深くいつまでも心に残る)が、本作では1947年の真人は異世界のことをまだ覚えているのかどうか。
宮崎駿は四人になった一家の姿を描くだけてそこまでは描かない。
追記:ところでラストクレジットに流れる歌が良いね。米津玄師という人とか(最近の邦楽、聴かないもん😅)。プロフィール見たら背ェ高ッ!
『シン・ウルトラマン』の主題歌は心に残らなかったけれど、この歌は良い。
大きくて暖かな手で背中を叩かれるような映画
事前情報や感想に一切触れずに見に行きました。宮﨑駿の作品なので。
開始10秒で「あ、これはおもしろい映画だな」と思いました。
素晴らしかったです。
芸術としても素晴らしかった。
最高オブ最高オブ最高
一人でスタンディングオベーションしたい気持ちを何とか大人の羞恥心で抑えました。
ですがこれは万人受けしないだろうなと思いました。
公開を終えて、長い時間をかけて残る映画だと思います。
私にはとても刺さりました。
宮﨑駿が「この世は生きるに値するということを伝えたい」(あやふや)と言っていたようで、ガッツリ伝わったし受け止めてますよ。と伝えたいです。
"どうやってるのか分からないけど圧倒される" "何か分からないけど面白い"
というのが、力量のなせる技なんだと思います。最初から最後まで息つく暇もなく見入ってました。
いやすごいですね。恋愛要素を出さずにここまでやれますか。力を見せつけられたし、それだけじゃなく でっかいお土産まで持たされた感じです。
私のようなメインストリームを歩けないひねくれ者が、めっちゃ前向きな考えをもらえました。大きな暖かい手でバーン!って背中押された感じがします。
「ほら、前向いて、怖がらず飛び込んでいけ。未来へ」って。
あと、宮﨑駿があの歳になって、世界をこんな暖かで前向きな目線で見れていることがすごく嬉しかったです。
日本に1番必要なメッセージを誰もしたことがないくらい愛いっぱいに発していると思いました。
そして、晩節にこんな映画を作るなんて、あんたは最高!と思います。
でもね、失敗でもやりかけでも映画監督人生がキレイに完結しなくても良いから、もう一本見たいです。
よろしくお願いします。☆
壊れた作品
宮崎駿さんのアニメはアニメーターデビューした最初から好きだった。
1978年にNHKで放送された「未来少年コナン」は当時まだ珍しかった家庭用ビデオデッキで全話録画し何十回も繰り返し見た。「ルパン三世カリオストロの城」も劇場で観た。「風の谷のナウシカ」と「天空の城ラピュタ」は初日舞台挨拶で宮崎駿監督を直接見た。「天空の城ラピュタ」の舞台挨拶では「白蛇伝」の監督の藪下泰司さんの訃報について語っていたのを覚えている。更に時代を遡れば「太陽の王子ホルスの大冒険」も大好きだし「ガリバーの宇宙旅行」の殻を脱いで素顔になった紫の星の王女(宮崎駿担当シーン)も大好きであった。
そのようにほとんど最初からの宮崎駿ファンの私だが「君たちはどう生きるか」は初日に観てがっかりした。一言で言えば「映画になっていない壊れた作品」だった。
風の谷のナウシカのラストで腐った巨神兵が登場するが「君たちはどう生きるか」はあの腐った巨神兵に思えた。
ストーリーも滅茶苦茶、説明も無し。ドキドキハラハラも無し。伏線の回収も無し・・・というか伏線自体無かった。
面白い場面も、美しいシーンも無かった。食べ物を美味そうに描くのが得意な宮崎監督だったがパンにイチゴジャムを塗るシーンのパンが美味そうには見えなかった。
宮崎駿監督の得意とした気持ちの良い飛行シーンも無かった。
本田雄作画監督の力で作画力だけは高いが肝心の作品の骨格が滅茶苦茶なので面白くもなんともない退屈で記憶に残らない映画になっていた。
宮崎駿監督は現在82歳。「君たちはどう生きるか」を作り始めたときは70歳過ぎだが、セオリーで映画を作る監督ではなく動物的勘で映画を作る人なので知力体力の衰えがそのまま映画の完成度に反映されてしまうのだろう。「風立ちぬ」で長編アニメからは引退しておくべきだった。創作意欲がある限り「めいとこねこバス」のようなジブリ美術館用の短編アニメを作り続けるのが良いと思う。宮崎駿監督は、もう長編アニメを作るのは無理であろう。
未来はまぶしい
どんな時代に生まれようとその時代を精一杯生きるしかない。
世界がどんなに荒れていても今一番の問題は雨が降っているのに傘がない事。昔そんな歌があった。
眞人は幸運にも死ななかった。
そして二年ぶりに東京に帰るところで物語は終わる。
戦後二年の東京はどうだろう。
昔から何百回となく聞かされた戦後の悲惨さを何百回も想像しても経験した人にしかわからないその惨状を
眞人は今から知る事になるんだな。
それとも人々のたくましさを知るのか。
2時間以上も観た映画が物語のプロローグだったと知って胸がギュッとなった。
あのあと眞人はどう生きたのだろう。
まだ眞人が生きているなら眞人を知っている人がいるなら教えて欲しい。
む、む、む、
失敗作 宮崎氏の自己満足? 売り方もセコイ
一言でいえば、お金持ちのお坊ちゃまが、マザコン特有のストレスで実社会になじめず
現実逃避の夢の中で、思ってたんとチャウ、カオスな展開に翻弄されてそれも嫌になり
目が覚めた後は普通に過ごせるようになりました。てな話。
作画が凄いとか聞いたのに、画角が液晶テレビサイズになってて、映画館のスクリーンに
合わず、右も左も余白(黒色)になってしまい、結果コンパクトなスクリーンで見せられてしまう。
こんなんなら、前から3列目くらいに座ればヨカッタ。 鬼滅の刃も同じだったねえ。
かと言って、画面が緻密で凄いかという事もなく、期待したせいか、いつ凄い絵が来るのか
待っていたら終わってしまった。多分動きの描写に注力したのかも。記憶に残らなかった。
声優も今一つ。せっかく呼んだ俳優さん達にアフレコして貰ったら雰囲気合わないからって
「チェンジ」と言えない大人の事情? 活舌も声質も不自然で、どう聞いてもボツなテイクばかり。
ジブリ全般もアメリカもそうだけど、声優使わずに俳優呼んで話題作りは結局失敗して終わり。
金持ちのボンボンを主役にしたのもアレだが、馬鹿親父が転校初日に田舎の学校の校庭に
当時は贅沢品の車で乗り付けて見せびらかしたせいで、地元の学生から忌み嫌われるという、
少し考えればわかりそうなタブーを犯すとか、主役サイドに感情移入できないキャラ設定。
まあ現実逃避して夢世界から帰りたくなくなるのもワカランではないが、この脚本は嫌いだ。
あのシーンにはこんな意味が・・とか、このエピソードはあの件の心情の投影だとか、
隠れキャラ探しの楽しみがあるとか解説する連中もいますが、伝わらない人が多すぎたら
それは成功ではなく失敗であり、それをよしとするなら自己満足でしかない。
上辺しか見ることができない奴は見るなと言うなら、内容を極秘にして世間煽って
金払った観客を集めるなんて、詐欺になっちまう。 その罪深さで減点は大きい。
集大成!駿氏お疲れ様でした!
広告を全く打たなかった本作!当然、事前情報が無いなか本日観てきました。
恐らく、上映収入は程々になると思いますが(とは言え、千と千尋の初動は超えたとか!)、宮崎駿氏の集大成です◡̈♥︎
多少でもネタバレをするのも野暮ですし、レビューが難しい…笑
個人的に気になったキーワードは“悪意”でしょうか。
ジブリ従来通り、意味が無い描写は少ない感じです。そこを観つつ自分で消化できる方・普段から映画で深読みをする方は大満足です。(映像を翻訳できない、程度の低いレビューが多いのが残念です。)
少し前に上映のスパイダーバースが素晴らし過ぎて、本作は酷評やろなーと思っていた己を殴りたい!!
是非、映画館で宮崎駿:最終作をご観賞下さい♪というか、映画好きは義務です。(パヤオ氏の遺書的な側面があるのかなと思いました。)
蛇足:駿氏に、実際に家具や室内装飾、道具などのデザインを依頼して販売したら面白そう…と思いました!!
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