君たちはどう生きるかのレビュー・感想・評価
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今この映画を見ることができる幸運
日本人でよかった、と思えるのはどんな時だろう?
この映画を見て、日本人で本当によかったと、自分は思った。
言葉もそうだし、下地になっている歴史も、描かれている時代の空気も、そしてそれが今この現在の日本に向けて作られたのだという、その感覚も、ダイレクトに感じることができるから。
なんて幸運なことだろう。
なんかこう、こんな映画が作られるまで、生きててよかった。
内容は、とても説明できる気がしないし、見てない人に言葉で語っても無駄かもしれないと思う。
ファンタジーといえばファンタジーだけど、イメージが氾濫しているというか、普通にストーリーが展開していく感じではないので、ともすると行き先がわからずにイメージの中に溺れてしまいそうになるかも。。
ただそこで、主人公眞人のあの強い目が、あの視線が、我々を物語の先に連れていってくれる。
タイトルになっている「君たちはどう生きるか」の本とは、少し世間にも流れている情報のとおり、全く関係がないです。
ただ、本を読んだ人はそう感じるのではないかと思うけど、心に伝わってくる感じ、雰囲気は、よく似ているところがあるように思う。
これは、このわけのわからない時代に、まっとうな心で生きていくための道標のようなものを、しなやかに、したたかに示してくれる映画だと思います。
世界中のどこにも、歴史上のどこにもない、そして生涯二度と見ることのできないような、傑作かと思います。
日本人として、この国に生きて、今この映画を見れて、良かった。
生命大肯定モノ。作家自身の欲望の掘削作業に付き合ってみたらこれまですべての宮崎作品を一貫するテーマにたどり着いた感動がある
アート鑑賞と読書してるようなアニメ映画体験で非常に楽しかった。私にとってのアート鑑賞の意図は勉強して読み解ける自分であることを証明あるいは否定されながら次の知的好奇心のモチベーションを得ていくこと、自分が知的生命体であることを肯定するための確認作業だから、それに値する内容だったことがまずうれしく有難いと思います。
この作家が意図したものを反映させた、という意味での思い通り具合は、今回何パーセントくらいだったのだろうか。もし何割かは思い通りに作った作品なのだとすると、老いて欲が剥き出しになった状態で、言いたかったことや自分の創作人生において悔しいこと、今までは意識下に抑えてきた願望が溢れてきたものを表現された割合が高く、その意味でこれまでにないジブリ作品となったことに面食らったファンも多くいたんじゃないだろうか。
これまでのジブリ映画って、自然と生命に対する畏怖と尊敬と美しさを、わざわざわかりやすい物語の形にしてくれて、私たち凡人にもわかるように提供してきてくれていたけど、今回は少しわかりにくいと感じたのは、今回は私たちへのサービスではなく、作家自身の掘削作業、自分自身の欲望や未消化の感情を表出する場を与えてもらうという作家自身へのサービスや夏休み的な空間だった感じがして、それは老いでわがままになった、ということもできるし、わがままを言える環境に育った周りがあったからこそ得られた自由なのかもしれないけれど、日本のエンターテイメントアニメーションの大黒柱としての作家から、作家自身を切り離し自由に死んでいくための大事なプロセスのように思え、とても肯定すべきものだと思います。
そんな環境の中で、彼が作家として言いたかった(あるいはにじみ出てしまった)内容の一つで私が気に入ったのは、女性と自然。この作家は出産する性としての女性を恐れ、また霊的で面白いと感じていて、とても好きなんだろうと思う。そして創作により出産の神秘にどうにかしてたどり着きたい人なんだろうなと今回の女性の描かれ方で確信しました。出産する性としての女性・人間の大肯定。それは産む産まない、産める産めないにかかわらず、生命を継ぐものとしての人と人の関わり方やありかたの美しさの肯定で、それにかかわる老若女性や謎の一体感や老人たちのまとまり、つながり、若い女性どおしの共感にもとづく世界の足元で、右往左往するしかない男性たちだからこそのどうしようもなさカッコよさ、冒険の主人公であること、醜く老いた姿などの対比と一緒に愛すべきものとして描かれていることが、生命大肯定。すべての生き物大肯定。という内容になっていて深いところでのこれまでの作家が表現してきたものとも一致しているため、作家としての一貫性を感じました。すべての生命の深い肯定と神秘に近づこうとする作家の欲求は、とても尊くて、あり/なし、使える/使えない、持っている/持っていないを分断する社会で生きづまる今にとって必要な視点で、この作家と同じ時代を生きることができた私が語る必要のある作家だと心から思う。
走馬灯であり遺書である作品のテクスチャーは、これまでの自分の創作の総復習や振り返りだったりもするし、積み上げた石の積み木に囚われないで新しく創作しろ、っていう後継やまだこれからを生きていく人たちへ向けたメッセージのようなものも込められていて、
どのくらい作家の意識下の仕事かは不明であるが、ずっとジブリで育ってきたファンや、その意思を1割でも継ごうとしてこのアートを読んでいる読者にとっては、死ぬまでかけて読みとく価値のある映像作品として受け取ることができる素晴らしい作品だったと思います。作家自身の掘削作業だから難易度は各段に高いですがまずは前情報なくこの作品に触れられたことに感謝です。
ふつうに大傑作やろ
予備知識一切なしの鑑賞。軽く評価だけ見ました。
評価は本当に賛否両論。正直怪しみながら見ました。
他のレビューを見ると、「宮崎駿の人生が〜」とか色々書かれていますが、僕はそんなこと分からないのでこの作品だけをみてレビュー。
なんだこれ大傑作。
僕のすきなジブリが詰まってた。
好きなシーンとか、死ぬほどある。
夏子をまだおばさんと思っている真人。
その証拠に「悪意の傷」が。
でも夏子をお母さんと認めるシーンが特に大好き。
ラストシーンなんかからはもうなにかわからないけど涙が出てきてた。なんでかは自分でも分かりません。
映画に真摯に向き合ってみるとお得
ファンタジーであるものの、「君たちはどう生きるか」というタイトルからあるように、ポップコーンを頬張りながら呑気に見るような映画ではない。宮﨑駿作品の集大成ということもそうだが、「生命の尊さ」、「戦争は絶対にあってならない」という絶対的な思想をも、現代人には失われてしまっていたということを気が付かされる映画である。真摯にこの映画に向き合った人こそ、この映画の真の価値を知ることができ、そして、自分が日頃考えていたことは間違っていなかったのだ、というある種の固い信頼を得ることができるだろう。
また、よく小説を読んだりして、これはこういうことを言いたいからこういう描写をしているんだ、と謎解きのように積極的に物語に入り込める人間にとっては、この作品は非常に色彩豊かで面白いと感じるだろう。これについては保証できるので安心してほしい。
真摯に向き合わない人が悪いと言っているのではなく、もし真摯に向き合ってみれば、美しい映画と、美しい内容と、二倍お得に楽しめるということだけで。一回身を乗り出して映画の世界に飛び込んでみると変わって見えるかもしれない。
素敵じゃないか
2度の鑑賞。抽象的な部分も多いので、初見→他の方のレビューをみる→2回目、という流れを通して(自分なりに)理解できた部分も多い。
沢山の鳥→烏合の衆、大叔父様→宮崎駿監督という解釈はしっくり来るなと思った。
大叔父様が、石の世界を血縁のものに継がせようとしたこと、そしてそれを諦め(自分の世界を終わらせ)、下の世代に、その人たち自身の物語を生きなさいと願う。その姿に、監督の姿を重ねた。監督自身のアイデアではなかったようですが「君たちはどう生きるか」がタイトルになったのもすごい。わたしたちは、わたしたち自身で選択して未来を生きていく。さて、どう生きる?
散りばめられた今までのモチーフ、わざとなのか、そうじゃないのかは不明だけど、「ジブリを観ている」という幸せがありました。
34歳未婚の身としては、出産はすごく響くキーワードで、ヒミさまのセリフがすごく胸に残った。高齢出産、満足いくような生活をさせてあげられるのかなど、心配事は尽きない。わたしはその子の為に、ボロボロになるかもしれない。でもそれでも、素敵じゃないか、と、わたしも本当に思えた。
それから、キリコさん含む7人のおばあちゃん。なんとなく七福神みたい。彼女たちは真人の家族ではないけど、間違いなく子育てに参加している。昔に比べて少なくなってしまったけれど、そうやって子供たちは育ってきたということも感じた。そういう意味では、駿監督はわたしにとって親戚のおじさんみたいなもので(鈴木さんもそう)会ったことはないけど、育ててくれた一人だと思っています。そして、わたしのような人が、日本に世界に沢山いるんだと思う。
過去のインタビューで「子供たちに、この世は生きるに値するということを伝えたくて作品を作っている」という旨のお話をされていたことを強く覚えている。
今まで、例えば千と千尋やハウルは、面白かった!楽しかった!という感想が前面に出るような作品だったと思う。今回はそういうタイプではないけど、とても強いメッセージを感じました。
この世界(駿監督が生きるに値すると信じてきてくれた世界)で、わたしたちは、どう生きるか。世界を率いる存在(ジブリ)の、そして命そのもの(駿)の、世代交代の物語。
これを作った皆さんに感謝と尊敬の意を。本当にありがとうございました。
何事も盛りは過ぎ、消える。ジブリも
宮崎駿はやはり凄い
ずっと作品を追ってきてよかった。
感想は十人十色になると思う。ジブリコアファンか否かで想いが変わる点は多数の方が抱かれる感想だと思う。自分用メモ。この作品をみるかどうかの参考にはなりません。
これは自分のためのレビューだから、記録みたいな気持ちで書こうと思う。
まず、全体的にエンターテイメントとかじゃなくて、宮崎氏&ジブリの歴史?みたいだなと思った。ジブリ作品を何度も観て、鈴木氏、高畑氏、吾郎氏あたりの人間関係を知っていると、「これはあれかな」「このシーンはあの作品からかな」「この人は高畑さんをイメージしてるのかな」とか思う場面が多いと思う。私はそう感じた。そこまで詳しいわけじゃないので、このぐらいのファンレベルで意見が分かれそう。
私は小さい頃ナウシカを観て、ラピュタ、トトロはどうだったか、魔女の宅急便からは公開されたらすぐに観に行くジブリファン。最初のトトロの画面で「ああ、ジブリの新作や…」とうるっとするくらい好き。ナウシカ、ラピュタ、魔女の宅急便、ハウルが好き。トトロも好きだけど、トトロは何度も観返すよりも、グッズが可愛い。
宮崎監督作品以外のジブリも多数見たけど、やっぱり宮崎監督監督脚本が一番好き。
荷物に群がるのが湯婆を彷彿とさせる。=千と千尋辺りから作品を売らねばならなくなってきたオマージュ?
主人公がそのお婆さんたちの人形に守られているのは、ジブリを経営していくにあたり、やはり知名度とお金は必要だったということ?過去の作品に守られているという意味もあるのかな。
「もう会えないかとおもった!」ソフィの台詞とそっくり!
森が風で揺れるのはトトロ?茂みに入っていくのもトトロかな。
鳥の足跡はハウルの足跡に似てる気がする。
お父さんが木村拓哉氏で継母が木村佳乃さん?木村苗字揃えたとかそれは偶然ですか?w
波がうねる、魚の描写=ポニョ?
色々意味を持たせて見ようとすると、ジブリ探しみたいで楽しい。カラフルなインコ。でも実際は包丁持ってクリエイターを食らいつくす。カラフルで可愛いから騙されて無数にジブリ城に取り込んでしまった?ナチスっぽい危うい描写だった気がするw
外に出たら普通の可愛いカラフルなインコ。でも糞をしていくのは頑張って生きてるクリエーター陣をああやって汚したのかな?とか。積み木=今までの作品&美術館やファンや本当に想ってくれる人たちで辛うじてバランスを保ってる?ペリカンはコウノトリかな?ジャムトースト=ラピュタから始まったジブリ飯感?キリコさんは高畑さんかな?青サギが鈴木さんかな。感想書いてる間によくわからなくなってきたので、制作していた監督はそれは意味がわからなくなるだろう、と思った
最後に積み木も崩れてハウルのごとく塔が崩れる。ジブリの終焉(良い意味で、ひとまずのピリオド)と開放?
主人公がキリコさんと作品のひとかけらを持っていたイメージから、高畑さんなのかなって思った。お婆さんの時のちょっと四角いお顔高畑さんみたいだもんねw
多数の数字が書かれたドアはジブリの歴史なのかな。作品分ドアがあったりして。
序盤の飛行機のパーツみたいなの?はメーヴェだと思った。魔女の宅急便感は見つけられず…原作者とモニョモニョあったからあまり載せてないのかな。紅の豚は…ジーナがいた場所のあのドームみたいなやつ。戦争背景なのは風立ちぬから?
こんな風に深く考えても宮崎氏は「いやいや、そんな意味ないっすよw」と言いそう。
そしてみんな忘れていく。私もジブリが大好きだけど、無くなる瞬間に思い出すとかじゃないと思う。宮崎氏がスタッフにどう説明して作業していたのかだけ真意を知りたいw普通の作品が最後の作品になるんじゃなくて、これを最後にもってきてくれたのだとしたら気持ちがいいなあ。最後という言葉は使いたくないけどね。
次見る時は一時停止しながらメモとりながらジブリが好きな人と見たいなあ
本作ほど他の方のレビューを読まない作品は初。
ナウシカの漫画買ったまま読んでないから読もうっと。あ、ユパさまに抱き着くようなシーンもあったよね。はーやめられないとまらない。
タイトル通りの映画でした!
様々な解釈をして、多方面から楽しめる作品でした。
鑑賞した人はきっと誰かと話し込みたくなるはずです。(このサイトのレビューやコメントも含めて…)
パンフレットが(情報管理のため)販売されていませんでした。発売時期は未定だそうです。
売り切れではございませんのでご安心くださいませ。
パンフレットを買いにいくときにもう一回映画を見直してみようと思います。
ああ、ジブリの鈴木プロデューサーの高笑いが聞こえるようです。
補足:
パンフレットを買いました。
内容は巷で語られている通りでした。
でもこれはパンフレットの体裁をとった『絵本』だと思います。一緒に映画を観に行った人同士がこれを見ながら話し込む(とくに子供たちと一緒に)ものではないかなと勝手な想像してみました。なので声優がどうとかは絵本であればあまり関係がないのでしょう。
お値段も割りと抑えられているようですしこれはこれで『あり』だと思います。
細かいところが気になる方は『ジブリの教科書(っていうシリーズだったと記憶します)』が発売されるのを待ちましょう。
次回作の公開まではまだまだ遠いですからね。せっかちにならず。
一流の材料で作られているが、自分には美味しさがわからない料理
宮崎駿作品に関しては、申し訳ないが「古い作品ほど好き」という典型的な懐古厨なので、おそらく自分はハマらないだろうなぁ…と思っていました。
でも、これはやはり観に行かねばと。
音楽は最高。久石譲の音楽は神がかっている。
歌も良い。米津玄師は、作品の訴えたいものを組み込んだ音楽を練り上げる能力が素晴らしい。
作画も隙のないクオリティ。安定した美しさ。ジブリならではの建造物の描写が大好きです。
声優、菅田将暉はけっこう良かった。キムタクあんな上手かっただろうか?それ以外は、正直イマイチだと思いました。懐古厨という時点で察してください。
それにしても、特に群を抜いて下手な女性が1人いたが、アレはなんだったんだろうか…。
ストーリー、どうにも理解が難しいなぁ…。
眞人の心理にこちらの理解がついていけないというか、えっそこ新しい母親でいいの?とか、心理含め理由がわからないことが多くて、難解だなと。
自分は、申し訳ないがよくわからなかったとしか言えません。
ジブリの世界観が好きな人が、ジブリを思う存分浴びるための映画という感じがしました。
極めて珍しく男の子主演で10年ぶりの宮﨑駿作品に刮目せよ!
宮崎駿監督お疲れ様でした。
初日初回鑑賞してきました。
冒頭から戦時中の描写が出てきて宮崎駿監督はやっぱりこの時代に思い入れがあるのだなと改めて感じた。
冒頭の映像の展開の速さや描写は新しい試みで描かれていてスピード感やある意味生々しさも感じなるほど面白いと感じる。
ここからどう展開していくのだろうと思いながら見ていくが序盤から次の展開までの描写が長く間延びした感じも否めない。ここはもう少し短く出来なかったのかなって正直思う。
そしてどうファンタジーに展開していくのかなって思いながら時間がすぎていく感じ。
もっと説明しないといけない様な描写もあまりなくそこはもっと描かなきゃならないんじゃないって思うことも。
物語だがこれは一度見ただけではなかなか分かりづらいところも多々あるし表題にある「君たちはどう生きるか」という本を読んでない僕としてはその本から宮崎駿監督がどうこの作品のインスピレーションを受けたのかとかわからない。
総じて言えば一言では言えない映画だった。
冒険ファンタジー活劇でメチャメチャ楽しませてくれる映画を期待するとやられちゃう。
宮崎駿の考えに触れる様な内容だった。
今のこの混沌とした世の中にまだ希望を持ってみんなに向けて発信してる様な内容だった。
そして事前情報を全て排除した鈴木敏夫プロデューサーにはここまで情報絞るほどの作品なのかとも言いたくなる。
それでも宮崎駿監督お疲れ様と言いたくなります。
僕は僕なりに生きてゆきます
本当に素晴らしい体験でした!!!
そして、僕は僕なりに、生きています。
誰になんと言われようと、なんと思われようと、間違いがあろうと、非難されようとも、見解の相違があろうとも、苦しくても、哀しくても、寂しくても、葉が枯れることがあっても、、、
※約2年前に観た、追っかけレビューです。
追記
この貴重な体験はもう2年前のことになるんですねぇ。
情報が溢れかえる複雑なこんがらがった
現代においてしずかにひっそりはじまった物語。
(公開後、WEBでは賛否両論で盛り上がってたみたいですね、リアルタイムで参加したかったぁ ^_^)
大の大人が決断したその清々しさよ。
宣伝広告等事前情報を
ほぼシャットアウトして、やりおった。
もうそれだけで見事じゃ、見事じゃ、
してやったりじゃ!
ちょっと想像してみましょう、
巨匠映画監督の宮崎駿さんが目の前にいて
窓外の樹木を眺めながら座っている。
Pの鈴木さんもそこにどっしりと座っている。
まわりにはスタッフが囲み、
新作映画についての話し合い(戦略)が行われる。
宮崎駿さんが言ったのかなぁ、
それとも鈴木さんが考えたのかなぁ、
今回は事前情報無しで、ひとつやってみませんか?
えぇ〜!?とか、まさかぁとか、スタッフみんなが思う。
しかし、なんやかんやあって結局、決定される。
その現場をこっそり覗いて見たかったなぁ。
というわけで、
何もわからないまま、
テレビCMもネット広告も一切無いまま公開され、
だから、自分は早めに劇場へ。
開始から約30〜45分の緊張感。
アオサギの不気味な行動と怪しい屋敷に塔に
おばあちゃんたち。
ちょっと「アイズワイドシャット」みたいな
最高の音楽・音響が場を否が応でも盛り上げる。
(みなさん、目を大きく見開いて閉じましょうねっ)
もう自分としてはそれだけで充分でした。
始まって1時間くらいで、もう大満足でした。
話しの展開?ハイライト?結末?内容の意図?
コンセプト?教訓?
それは、人それぞれが感じればよいのですよねっ
追記2(2025年7月24日)
みなさん、どしどし共感やコメントいただき
ほんとうに本当にありがとうございます。
公開当時にレビューできませんでしたが、
おかげさまで
公開頃の気持ちになることが出来ました。
(バックとぅザぱすと)
こんなことがむっちゃやりたかったんですぅ
うれぴぃ〜〜〜 😂
何も伝わってこない
最近上映された他のヒット作品に比べ、各映画館における一日の上映回数が少なく、さらには映画サイトでの評価も低いので、期待はせずにハードルを下げて観賞したのですが、それをも下回る内容の作品でした。
何がダメだったのかというと、とにかくストーリーがつまらない上に分かり難く、終盤近くまで何をやっているのかよく分からなかったです。さらにはテンポも悪いため、つまらなさをより強調することとなっています。そして、これが本作をつまらなくしている大きな原因だと思われるのが、主人公に魅力がないことです。主人公以外のキャラにもあまり魅力的なキャラはいないのですが、特に主人公には魅力を感じませんでした。
以上の理由から、当然物語に引き込まれるはずもなく、終始スクリーンをぼぉーっと眺めているだけで、この作品からは何も伝わって来るものがありませんでした。正直なところ、途中からは早く終わらないかなと思ってしまいました。期待していなかったとはいえ、ジブリ作品を観てこんな気持ちになるとは残念です。
最後に、本作からは、こだわり過ぎたが故に観客を置き去りにしてしまった庵野監督作品と同類のニオイを感じました。作品にこだわりを持つのは良いことだと思いますが、その大前提として観客を楽しませることを忘れてはいけないと思います。たとえ本作にどんなに深い意味やメッセージが込められていたとしても、つまらないものはつまらないです。
追記>
内容とは関係ないですが、事前情報を全く公開しなかった点や、分かり難い題名やポスターの絵、パンフレットの後日販売など、客目線ではなく、上から目線に感じてしまいました。そういった点においても本作は失敗していると思います。
終わってみれば
エンドロールを見ながら、死んだじいちゃんを思い出した。
四国のお百姓だったじいちゃんは、生まれてから死ぬまでずっと田んぼと畑を作っていた。ぎりぎり戦争に行かない歳だった。兄ちゃんが二人兵隊で死んだ。あの八月には対岸の雲を見たらしい。補助輪の取れた自転車で畑に行くと、いつも手を振ってくれた。肥料の中から転がり出た鶏の足に驚いたら、笑われた。
どんなことを考えて農業をやってたのか、ついぞ聞かなかったけど、今でもじいちゃんを思い出そうとすると、いつも麦わらと地下足袋で、鍬を持っている。
じいちゃんが耕していた畑の藪に、田んぼの水路に、別の世界を感じることがある。
その先には晴れた青空と夏の日差しがあって、風が土手の草と稲を波にして、今でも畑を耕しているじいちゃんが居るような。
みんなもそういうの、思い出したりしていないか?
1回じゃ理解不能
時間たってるからレビューとか見ればなんとなく物語を心して見れたけど、何も入れないでみると途中から訳がわからなくて世界に入りきれない💦。
声優さんとかは見たからつい探してたら木村拓哉さんは直ぐにわかったけど菅田将暉さんは後半であれっ?って気づいた(笑)。
他もなんとなくわかったけど滝沢カレンさんはわからなかった。
あとシーンの所々で過去のジブリ作品のオマージュシーンっぽいなって見てたらやっぱりそうだったみたい。
なんか名前が出てる所で「ドーラ」とかあったり、ハウルの婆さんの顔した婆さんいるし(笑)、その辺探すのも込みで2、3回見ないとわからないかもなー(笑)。
主人公の言動に感情移入が難しい
君が、誰か他者ではなく、君自身を生きるヒントにと
作られた映画、届けられた映画。
そういう感想を持った。
この映画のタイトルは『君たちはどう生きるか』だけれど、1937年出版の吉野源三郎の著書とは別物だ。
敢えて、『君たちはどう生きるか』としたのは、「この本は今、若い人たちに再び手に取られて、読まれなければならない」と宮崎監督が強く感じたからではないか。
かつて「君たち」の一人に過ぎなかった宮崎駿少年と、少年眞人が、この本から受け取ったことはあまりに大きいのだろう、もしかするとこの現実世界を生きていく「よすが」となるほどに。
大きいからこそ、具体的には描かれなかった。そこは描いてしまいたくなかったのだ。
この映画をキッカケに実際に読んで、受け取る体験をするよう願っているのではないか。
大叔父の塔が崩れたのは、「誰かが作り上げた虚構の世界」、もしかするとアニメーションの創作群、それらよりも「君と一冊の本」との結びつきのほうが素晴らしいんだよ、人生にはよっぽど大事なんだよ?と諭す寓意があるのではないか。
本当に素晴らしい一冊との出会いがあれば、(眞)人は生きていける。
大人たちが性欲のまま動き淡い想いを踏みにじり、かと思えば独善だったり人生のレールを敷いてくるような醜い世界であっても。
他者の悪意や冷笑も、自身に渦巻く悪意も、どちらも制御不能であっても。
それが一番言いたいことなんじゃないかと受け止めた。
その他思いつくままに書き留めると…
・思いもかけず関わってくる他者も、なんだかんだと行動や時間を共有し交流することで情が湧き、もはや無関係ではいられないし、友情や絆のようなものだって生まれてくるだろうこと。
・自分の手を動かして、ナイフで削ることで武器を作れること。だがコツを掴むまで練習しないことには、その物は道具や武器として用をなさないこと(アオサギを射抜こうと弓矢をこしらえる場面)。
・人と、自然という「異界」との親しさは、里山的、田園風景的な(自然)環境の中でしか育まれないこと。
・男性にとって、母親は永遠に「はじまりの女性」なのだということ。
・威圧的な他者(インコ王)、神のような存在(大叔父)がruleする世界は、所詮は他人の「世界」であってそれは「君自身」がゼロから関わった世界ではない。 それを譲り受けるのではなく(それは例えば「とても流布した他者の見方」をそのまま信じることにもあてはまる。そうするのではなく)、未熟でも不完全でもとにかく君の実感、思うままに重きを置くこと、信じてみること。
君自身オリジナルの内的世界(観)を少しずつ築いていくことのほうがよっぽど価値があること。
この荒々しい、悪意に満ちた世界にあって、それは簡単ではないとしても。
私が勝手にそんなメッセージ、思いを宮崎監督から受け取った。
なので、この映画に関するいくつかの考察を検索やTwitterで読んでからも
「いやいや、自分はこう思うね」
とどこかに書いてみたくなりました。
眞人は部屋を出た。
私も「君たち」の一人として、「どう生きるんだい」、その監督からの問いかけに、まずは書くことで答えてみたくなった。
この先も、この映画を見たから出力された行動、動いてみようという衝動が、湧いてくるかもしれない。
私にとってはそんな映画。
雑音に惑わされず見て欲しい
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