君たちはどう生きるかのレビュー・感想・評価
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司馬遼太郎・村上春樹作品を彷彿とさせる白眉な作品
結論から申しますと、とてつもなく素晴らしい芸術作品でした。断トツで、私のなかの歴代ジブリ作品の1位となりました。
「風立ちぬ」のような話題を使った針小棒大な作品だと勝手ながらに思っていたので、全く期待せず、暇潰しも兼ねて映画館に足を運びました。が、見事に期待を裏切られました。
途中までは(風立ちぬの再来が頭をよぎり)「がっかりかも・・」と思わされましたが、すべては宮崎氏の計算でした。
後半に暗転してからは、村上春樹作品のような「夢の世界」を描いたファンタジーが美しく繰り広げられ、クリストファーローラン監督の「インタステラー」を彷彿とさせるような宇宙や自然摂理の「思考・空間・次元」な高度な背景を伴わせつつ、且つ、過度なSFで物語を陳腐化させないよう前半に「じっくり」史実(の様な内容)を挟むことで司馬遼太郎や大河ドラマのような迫力を維持し続け(見事な計算であった訳ですが)、それでも(憎いことに)子供を主人公にすることで「幼少期の繊細な気持ち」をほっこり思い出させてくれる優しいジブリ作品であり続け、まさに宮崎駿の集大作と断言できる白眉な出来の作品でした。
今回、改めて感じたのは、やはり宮崎監督は年老いても「発想の権化」であり、それは世界中の作家と同等か上回っており、年齢を鑑みると、多くのクリエイター(作家、脚本家、映像監督)が年齢と共に拝金主義に陥穽したり発想が乏しくなったりするのと比較すると、宮崎氏は筋を貫いており、尚も逞しく、稀代な鬼才なのだと改めて感じました。
村上春樹はよく「夢を見るために寝る」と言っています(夢から作品のヒント・発想を得えるため)。「歴代のジブリ作品」も、きっと宮崎氏の夢から生まれたのでしょう。
そう考えると、当作品も宮崎監督の「幼少期の夢」であり、ゆえに、トトロのような家族構成と秘密の通り道、湯婆婆や真っ黒クロスケ(or こだま)のよううなキャラクター、乙事主(=おっことぬし)かと一瞬錯覚するペリカン一族、ひこぼうのような青サギ、ラピュタ城を彷彿とさせる宙に浮かぶ風景と軍隊、などなど、総出で登場してきたわけです。
もしかしたら、当作品のキャラたちが、歴代ジブリキャラクターのオリジナルなのかもしれません。
「つまらない」と言っている方は、Netflixで最終話だけ倍速再生して観ているような方たちだと思慮します(悪いとは言いませんが)。
ぜひ、ジブリの原点となった「宮崎少年の夢の映像化」だと思って、芸術作品としてじっくり鑑賞してみてください。
幸せだな
映画は理屈ではなく感覚だ
これほど事前情報がシャットアウトされた映画ははじめて。ヒントはこの鳥?のポスターのみ😅 だからこれから一体どんな映画がはじまるのか⁉⁉️️と、興奮しながらの鑑賞。あまりネタバレしないように書く(これから観る人はこれも読まない方がいい)。
いやぁおもしろかった‼️😆 宮崎さんの前作「風立ちぬ」はどこか理屈っぽくてあまり好きではなかった。「君たち」はあまり考え過ぎずにストレートに宮崎ワールドを描き切っていてその清々しさが良い。そして絵(画)、これまた今までの宮崎作品よりも秀でていた。立体感がありとても美しい。光の具合も秀逸。それでいて時代の空気までも見えるようだ。時代といえば(キャラクターの顔つきや背景から)戦時中の空気感もリアルに感じられた。もちろんおれはその時は生きていないから実際の雰囲気は知らないのだけど、宮崎さんの生きた体感を見事に映像化している。物語は自由❗️😁 壮大なファンタジーが展開される。次々と新しい世界を観せてくれてすっかり引き込まれた。これは宮崎さんの夢の中の世界とも言えるね。シナリオはスパッとしている。回りくどい予定調和な段取りは省き、言いたいことだけ言って、はいおしまい、という簡潔さ。これでいいんだよね。映画には余計な説明はいらない(最近の映画は説明過剰でイライラしてる)。映画作家「宮崎駿」を前面に出した傑作だとおもう😄 久石さんの音楽はいつもの親しみやすい旋律はなくバックに徹している。しかしピアノを基調としたサウンドはリズミカルで透明感がある。さすがだ。キャラクターはいつもの宮崎さん好みの性格の持ち主だけどそれでいい(しっかりしすぎておれにはちょいと合わないが😅)。とはいえ凄い映画ですぞ❗️
「悪意」と「悪意のない13の石」 追記:タイトルについて
一回目は絵力に圧倒され時を超えた親子の物語に涙しつつもさまざまに疑問もあったので二回目の鑑賞に臨みました。
一回目で一番飲み込みづらかったのが悪意云々の件です。
積み木を差し出されマヒトが「これは木ではなく墓と同じ石で悪意がある」といい、大叔父が長い年月をかけて用意した「悪意のない13の石」を差し出し、マヒトはこめかみの傷を見
せながら「これは自分の悪意の証でその石には触れられない」といったことを言います。
「悪意のない13の石」については宮崎駿の劇場公開作品の数と同一であることは指摘されています。では悪意とは何か。
あちらの世界というのは「上」とは違い、「石」と大叔父の契約によって「創られた」世界です。
積み木として使われる石は無数に存在する中で「悪意のない石」が宮崎駿の作品群であれば、映画やあるいは創作物、「創られた」ものが石ということになるかと思います。
マヒトの「悪意」とは、行為としてはこめかみに自ら傷をつけたことで、「命を弄ぶ」ことと言えます。
他の作品によく見られるような「命を弄ぶ」作品は作らなかったという宮崎駿の自負です。
「悪意のない13の石」でより良い世界を作ってとマヒトに伝えながらも、マヒトには断られ、インコ大王が無茶苦茶にして、世界は崩壊します。
大叔父が宮崎駿であるならば、「命を弄ばなかった」という自負がありながらも、それによって若い人たちに良い影響が与えられるなどということはない、自分の作品が世界を変えるなどということはなかった、そしてそれでいい、というのが宮崎駿のたどり着いた境地なのではないでしょうか。
もう一つあちらの世界について、夏子さんの「あんたなんか大っ嫌い!」というセリフがあって、あちらの世界(宮崎駿の作品)には嘘がないのではないかという点も気になって、青鷺のセリフを確認しましたが、少なくてもあちらの世界に行ってからの彼のセリフには嘘はありませんでした。
命を弄ばず嘘をつかなかったと自分の作品を評価しつつも、最後には自分で突き放し崩壊させ「それでいい」と言えるのは、かっこいいジジイだなと思いました。
追記:「君たちはどう生きるか」について
吉野源三郎著のものは未読ですが、児童書ということでおそらくは子供達に向けて道徳的な教えのある内容だろうと推察します。映画の中では亡くなった母が「大きくなったマヒトさん(君だっけ?)に」と書き添えた本をマヒトが見つけ、これを読みふけ涙する、というように扱われています。この涙の場面から、夏子さん失踪騒動の場面に直結しますが、実はこの時点でマヒトの成長譚としては区切りがついているのではないかと思っています。
この場面以降マヒトは苦労することはあるものの、悩み葛藤することがありません。夏子さんを連れ帰らなくてはいけないという芯がブレることが、全くないのです。つわりで苦しんでいる夏子さんにあんなにそっけない態度をとっていたはずなのに。つまり母親の思いのこもった本を読んでマヒトは変わったのです。
おそらくは夏子さんのような人を悲しませるのは良くないことだいう風に変わったのではないかと思います。だから自分のことを「大っ嫌い」とまでいう夏子さんに精一杯に「お母さん!」と叫ぶことができた、「僕は変わったよ!」と。
だから冒険を通して成長する物語ではなく、成長した少年の冒険、というふうに自分には見えました。
宮崎駿が吉野源三郎著「君たちはどう生きるか」をどう思っているのかは分かりませんが、少なくても映画内ではマヒトを成長させるものとして扱っています。いわゆる良書であり、「悪意のない石」と同義のものではないでしょうか。
映画の「君たちはどう生きるか」というタイトルは、挑戦的な意味合いではなく、宮崎駿自身が作り続け、今後もあらゆるところで生まれ続けるであろう「悪意のない石」に触れて、若い人たちはどんな大人になっていくんだろう、どんな世界になっていくんだろうと、老人が思いを馳せているような意味合いに自分は感じました。
世界を崩壊させたくだりと矛盾しているような気がしますが、創作物の可能性を信じながらも無価値さも感じているという、相反する思いが混在しているのがこの映画、というのが現段階での感想です。
様々な動画経ての感想
様々な動画を見るに、この映画は、宮﨑駿が生まれて初めて「この映画を見る子供」を意識せずに作ることができた映画なのではないかとおもいます。誰よりも褒められたかった老人である宮崎駿が、宮崎駿以上に誰よりも褒められたかった老人が、先に死んだからこそ生まれた奇跡の作品です。もう彼より褒められる必要はないのです。彼は死に宮崎駿は生きているからです。
多分に作り手の思惑に寄り添ってこそ楽しめる作品ではあります。かといって普遍性もちゃんとありますし、若く、日本で最も優秀なアニメーターとのコラボ作品でもあります。そのノイズもふくめ、「アニメーションとは」を何も知らない自分でさえワクワクさせるものがあります。
キョト〰︎ン
宮崎駿が描く神曲
絶対にみたほうがいい作品
正に、君たちはどう生きるか
この映画は、宮崎駿の遺言と感じました。
「風立ちぬ」の時に、そう言っていましたが、当時は、自分はピンときませんでした。
今回の映画で、本当に、宮崎駿監督が伝えたいことが、ようやくわかった気がします。
この映画は、ストーリーを追ったり、冒険を楽しむ映画ではないと思います。
主人公も、脇役も、全てがシンボル。
普通の、成長映画でもない。
では、なにか?
先行き、厳しい日本。
世界に目を向けても、環境問題、戦争、人口爆発。
まさに、これからの厳しい世界を、どう生きたらいいか?をテーマにした映画。
先に、逝ってしまう、宮崎駿が、残される我々へのメッセージを込めた映画。
何を、あてに生きればいいか?
全編、映像がとても美しい。これでもか、これでもか、登場する、懐かしくもあり、恒久的でもある美しい映像の洪水です。
どんなに、厳しい世の中になっても、それでも、世界はこんなに美しいんだよ。君たちは、そんな、美しい世界の一部なんだ。
登場人物の、生き方、成長。
キャラクターは、今までの作品のオマージュ。声優陣も、いままで宮崎アニメにかかわってきた人たち。
この映画の登場人物だけではなく、今までの、宮崎アニメの、ジブリのキャラクターをすべて象徴しているよう。
どんなに、苦しくても、人の心は、こんなに強くて、美しくて、柔軟ものがあるんだよ。
それらを糧にして生きなさい。
これからの、世界は君たち次第。さあ、どう生きる?
そして、宮崎は、更に、問いかけるだけではなく、生きる指標も示している。
自分ができることを、精一杯発揮して、自分以外の人の役に立ちなさい。
僕(宮崎)は、アニメ、映画で、頑張ってきました。こんなふうに、あんなふうに、色々見てもらって。楽しかった。こうして、生きてきて、本当に、人の役に立てたかわからないけど、僕は十分、本望でした。
君たちも、自分のできることを精一杯して、人のためになることをしようよ。
家族を作ろう。
友達を作ろう。
お互いを信じて生きよう。
そうすれば、大丈夫。
こんなに、象徴的で、こんなに暖かい。
まさに、宮崎駿の集大成の作品ではないかと感じ、心が一杯になった映画でした。
きっと、繰り返し、見ることで、もっと、見えてくることがあると思う、深い映画。
是非、見て欲しいです。
あの作品を作った人がこれ。
地球儀
スタジオジブリ作品を劇場で鑑賞するのは初めてです。毎年金ローでやっているので、テレビでしか見たことがないので、こうやって大スクリーンで観れることに感謝したいです。
中々にクセの強い…というかとにかくやりたい事を詰め込んだ遊び心の強い作品だなと思いました。すごい振り回されましたが、好きな感じの作風でしたし、アニメーションのクオリティはジブリ+αの進化を果たしていてとても良かったなと思いました。
物語は主人公の眞人が疎開先で不思議な塔に出くわし、そこにいた青鷺に導かれて様々な世界へ行く…というジブリらしいファンタジー作品に仕上がっていました。「風立ちぬ」に続いて戦争の色が濃く描かれる時代を舞台にしていますが、戦争が物語に強く関わってきませんでした。
戦争の是非を問う作品なのかなと思ったら、特段そういうわけではなく、生命の誕生を描くのかな?と思いきや、それもまたフリで、中盤から様々な時代の人々と出会う異世界転生みたいになっていきました。
実母、義母、青鷺にインコにモフモフ、未知の人との出会いは今までのジブリが辿ってきた道を共に歩いてる感覚になりました。
積み木が崩れると世界が崩れるというのも、現実のシリーズもののメタファーだと思いますし、アニメ作りの困難さ、苦悩や葛藤がファンタジーとして盛り込まれているように思えました。それが故に置いてけぼりにされる事も多々ありましたが、アニメの美麗さに助けられて世界観についていくことができました。ラストがあっさりだったのは惜しいですが。
アニメーションのクオリティはジブリど真ん中の素晴らしいクオリティでした。カラフルな絵柄から躍動感溢れるアクション、不思議な生き物たちのデザイン、背景の炎や水の美しさ、新海監督の描く美麗な背景とはまた違う魅力は10年のブランクがあろうと関係なしで健在でした。
ふわふわたちや、ムキムキインコたちのデザインが絶妙なラインをついてきてくれてとても好きでした。
ジブリ飯、今作ではそこまで映っていませんでしたが、外はサクッと中はふんわりの食パンに結構大きめのバターを塗りたくって、ジャムを目一杯塗り塗りして、口周りがベチャベチャになっちゃうくらいの美味い朝飯を頬張るシーン、素晴らしい飯テロでした。簡単にできそうですが、食費とカロリーが中々…💦。いつかはやってみたいやつです。
「君たちはどう生きるか」というタイトルの通り、宮崎駿監督が恐らく人生のフィナーレを飾るために今作は作られたんだろうなと思います。
ジブリ作品や、様々な名作たちの要素を混ぜながらも、宮崎駿監督の色は決して濁さず、自分自身の想いをこれでもかとアニメに詰め込み、メッセージ性を静かに残してエンドロールへと突入する流れは、巨匠が撮る最後の作品なんだな…とどこか寂しく思えてしまいました。
登場してきたキャラクターとの関係性も、自身の両親や息子の吾郎監督、ジブリのメンバーたちや、復帰のきっかけを与えた新たな日本を代表するアニメ映画の監督たちとの繋がりをモチーフに描いているかのようでした。
決してリアルタイムで観てきたわけではないのに、なぜこんなにも心がくすぐられるんだろうなと思いました。
エンドロールは米津玄師さんの「地球儀」が優しく包み込んでくれます。誰が声を当てているのか分からない状態で観るのは不思議な感覚でしたが、本職の声優さんはほとんどいないだろうなと思って流れてくる名前を見たら、この人が当ててたんだと目が大きくなるばかりでした。可もなく不可もなくって感じの声の演技でしたが、多くのジブリ作品の中でも棒読みチックなシーンはかなり少なく、全体的に聞きやすかったのが良かったです。
ジブリと共に生きてきた人の目からどう映るのかは分かりませんが、ライトファンな自分にとっては不可思議な世界を堪能できる楽しい奇怪な作品になっていたなと思います。もう少し長くても良かったかなとは思いましたが、これが集大成か、としたを唸ってしまいました。アニメの力はやはり凄いです。
鑑賞日 7/14
鑑賞時間 10:45〜13:05
座席 L-22
「君たち」は誰に向けたことば?
ジブリが映画の公開まで広告宣伝一切なしという、強気な面に1番惹かれて行きました。
公開日に行った映画はこれが初めてです。
宣伝しない意味は何か?自分の生き方を見つめ返せるのでは?と仕事終わりワクワクして行きました。
予備知識ゼロで映画館へ向かい、横の書店にて原作を初めて知りました!表紙見たことある!けど今は我慢!!
最初、戦争の映画か、、と思いましたが、観進めていくうちにあれあれあれ?めちゃくちゃファンタジーじゃん!!
アオサギってかっこいいキャラだと思ってたよ!?
なぜ夏子さん森に行ったの?
キリコさんは海で何をしてるの??
ちいかわみたいなのたくさん出てきた!
ペリカン、、?ペリカンが死んでいくシーンの意味は、、?
セキセイインコの国?めちゃくちゃ食べられそう?
大叔父様は何をしてるの、、?
ヒミ、火が好きってそんな感じで戻っちゃうの?
あれ、キリコさんはそっちに戻るんだ?
2年後東京に戻る、、?おわり?!!
とにかくハテナハテナで、、
映画を観ながら、
もののけ姫のカタカタいうコダマのシーン、千と千尋のひよこたち、ハウルの動く城のハウルの部屋、ポニョの古生代の生き物が出てくるシーン、火垂るの墓、いろんな過去作品を思い返していました。
どなたかのレビューにも見ましたが、TENETを見た時と同じ感覚でした、、😇
まとめると、難しい!!!ゆっくりこれから考察を見ていきたいです。
自分の人生とは共感できるところありませんでした!
タイトルの、君たちはって誰から誰に向けられた言葉なのでしょう。
大叔父様?原作を見たら分かるのかな、、
ここが考察のポイントなのでしょう。
誰かの生き方、考え方が表れた映画ではなく、いろいろな概念の元冒険していくストーリーでした。
ジブリの液体はとろみがある、昔知り合いが言ってた言葉をすごく思い出して、なるほどなあと思いながら観ていました🧐
主題歌米津さんんん!ジブリすごーーーーー
しかも4年前からオファーしてただとか、、
菅田さんは全く気づかなくて本当にすごいなあと改めて思いました。
映画内の音楽は、綺麗なメロディーでしたが不穏なシーンはゾワゾワする感覚で、すずめの戸締りを思い出しました。
ジブリが本気でホラー作ったらめっちゃ怖いんじゃないかな、、、。
そして私初のIMAX
ジブリが私の初IMAXになるとは、、笑
御大まだまだ伝えたいことがあるんだな~
あー、これで宮崎作品の初見の感覚はもう最後か~と思って観始めました。
鑑賞中「レビュー書くとしたら何てどう書くだろうか?」とかが頭の中をよぎるのですが、
今鑑賞は全くそういうことは思わず結構集中して観ることができました。
宮崎作品って動きなんだってつくづく思いました。
他に似た画の作品はありますが、この感覚は彼、御大だけなんじゃないかと。
画自体にも力があります。過度にならず丁度いい感じでした。
過度にならない美しさが、様々なあの細かい動きや演出を活かし作品への集中を強いるんだろうと感じました。
今はキレイな画面の画のアニメは普通にありますが、私にとっては宮崎作品の画の綺麗さが一番しっくり来て「美しく」感じます。情報が多すぎるのもお話をしっかりと伝えるには決して有利に働かないのかもしれないと思わされました。
私が好きだった頃の宮崎アニメに戻ってきた感じがしたのと同時に、それだけではない感覚がありました。「82歳!?御大ぜんぜんイケますやん」って感じです。
宮崎作品は情報量が多いのが常ですが、今作品は特にその感じが強く、そういう雰囲気が凄くしたので、初見では見逃してる物事が多いんだろうなと感じました。
あと何回か観に行ってみようかと思っています。
役者は悪くなかったですが、やはり職業声優を使ってほしかった。
改めて映画版ナウシカを観てしまうと、職業声優での宮崎作品を観てみたかったです。
柴崎コウ(多分あの役)はかなり良くって、「もしかして声優の〇〇さん?」って思いましたが、ここ!って時の演技が少し残念でした。
あいみょん(多分あの役?)があの役だったとしたら、普通に上手いと感じました。
ハウルで以外に良かった木村拓哉ですが、今回のには少し力及ばずな感じがしました。
先にも書いた通り決して悪くはなかったです。よく分からない声優に比べれば、比べるのが失礼な位、上手かったと思います。
ですが、ですが、最後の映画になるかもしれない作品なら、役者も今の日本の最高峰の人達を使って欲しかったです。
82歳でこれだけのものを作れる気持ちとその体力と行動力、余り使うのが好きでない言葉なのですが、やはりこの人は画の上手さや演出力だけでない天才、怪物なのだと思いました。
漫画版のナウシカが凄く頭をよぎったので、また読み返してみようと思っています。
82歳でこれだけのものを作れる気持ちとその体力と行動力、余り使うのが好きでない言葉なのですが、やはりこの人は画の上手さや演出力だけでない天才、怪物なのだと思いました。
全てに脈絡が無い
すごい
炎はループし飛びつづける
未来少年コナンに夢中になって以来、なんだかんだずーっと見続けてきた宮崎監督作品。「もののけ」以降は好き嫌い半々位、という程度のオタクですが、宮崎さん高畑さん(大塚康生さんも)の映像群はもうほぼ原風景というか。
開始1分で「あぁ、馴染んだやつを見ている」という沁み入るような感覚をおぼえ、前半のテンポも音も抑えた静かな展開、後半の「ハヤオてんこ盛り」スペクタクルも楽しみました。
面白かったという以上に、自分の内部に何か沸々と湧くものがありました。
鑑賞してから1年以上たち、レビューもいっぱい読んだのですが、特にマヒトの父母と叔母ナツコの関係性について言及してるものに当たらなかったので、今更ですが記しておきたいと思います。あくまで私見です。
亡くなった妻(夫)のきょうだいとの再婚は、現代の感覚からするとトンデモでも昔の日本にはよくあった風習、というのは色んな方が書かれてましたが、あと1つ、「姉妹なら姉のほうが先に結婚しなければならない」という暗黙のルールみたいなものも、昭和には普通にあったんですよね。
ヒサコとナツコ姉妹の場合も、縁談は当然先に長女にきて、しかしマヒトの父に「恋していた」のは妹のナツコのほうだったのでは、と推測しました。
ループする炎の少女であるヒサコは、「マヒトを産む」ために結婚、夫に対してさほど気持ちは無かったんじゃないかなぁ、となんとなく思いました。
清々しい炎のヒミちゃんが作中最も魅力的で、あまりにアッケラカンと晴れ晴れしてて、作中の時制がどうあれ、現世には拘りや未練が全く無さそうなんですよね。
マヒト父、別に悪い奴じゃないけど家父長野郎パパガイバーという感じがあんまり…だったので、少女のヒミちゃんがマヒト父を全く気にかけてない感じがむしろヨカッタ(笑)ですし、「子供に対する母親の愛情に、父親はあんま関係ない」と言い切られたようでもあります。(父と子にはまた全然別の関係性がある)
普段、1番見ないジャンルが「恋愛もの」でラブの機微には疎いほうですが、この映画に限っては、宮崎作品には割と珍しいエロスのある「父と後妻」と、思春期以前の姿で縦横無尽に飛び回る「母」があまりに対照的?で、そんなことを考えてみました。
わかりたいタイプの人には不親切な作品だったかと思いますが、全体通しての隙間やいびつさを私は楽しみました。クライマックスから着地が尻すぼみ気味なのもハヤオ通常運行と思いましたし まだ作りそう、とも。
時間の無駄。酷すぎる
他の人のクチコミで意味がわからないという人も多く、その世界観もいいかもみたいな口コミもあったので、何も知らずに観に行ったと言うより、かなり酷いの想像して観に行ったら、想像よりずっとやばく時間の無駄でしかない。
色んな新しいキャラが出て、考えが出て、その回収も何もされず意味がわからずそのまま終わる。
人生の中でここまで酷い映画は観たことない。ほんとに映画館で観る必要は無い。
タイトルが考えさせるタイトルだけど全く関係ない。
観ないことを勧めます。
RRRを超えてしまった(≧◇≦)
色々、賛否両論ですね~♫
『君たちはどう生きるか』
まったく、予備知識や人の情報無しで~観てきました♫
個人的に・・・RRRを超えて今年ナンバーワン映画です✨
というか・・・観てきた映画の中で最も好きかも。
ほんとに素晴らしかった。
人のありのままを肯定して欲しいという『祈りの映画』であったような気がしています。
メインテーマは『正しい?』『間違っている?』『混沌』と『規律』・・・その先にある。
やっぱりそれでも、たとえ汚い世界かもしれないが・・・。
今を偶々一緒に生きている人たちと『生きる・・・』『生きないか!?』
という問いかけだったと感じています。そこに理由はないんです。
やっぱり宮﨑監督は人に絶望はせずに何かしらの期待をしているんだなぁ~♫
って素朴で単純なhiroは感じた訳です。
その場合、僕達世代の責任を少し感じはします。
どうやって、今後、止めるのか・・・。そして、後世に託すのか。
それはアオサギの嘴部分を修理している真人の感じでしょうか。
理屈ではなく助ける。
それをしない自分が自分で気持ち悪いから。だから笑顔で真剣なんですよね。
後でどうされても良いわけです。※本当は良くないけど。
刃を向けられれば闘いますしね。それまでは助けますわよ。
そして、裏切られても又、助けるんでざますわよ。
そういう強さを持った赦しでしょうか。
なんとなく、それを考えさせる、理屈で納得させる事ではなくて、
如何に『感じる』に働きかけて、観た人に種を蒔く事ができるかという事を
考えぬいて創られた作品の様に感じています。
※あくまで個人の妄想です。
ここから↓更に乱文・・・ご容赦ください(*- -)(*_ _)ペコリ
それに~♫
ナウシカの漫画版の問いかけに似たものを感じて~♫
あぁぁぁ~。宮﨑監督の軸は変化してないんだな~って。
嬉しくもありました♫
※『もののけ姫』の時も感じたんですけど(^^♪
そして、恐らく、それを理屈ではなく感じさせるために、
ストーリーは散文的にしてあって、故に説得力を持たせる為の、
絵に対する細部への執念が『凄い!!』って思わされました。
最後に勝手な妄想ですが、
大林監督や同世代を生きた哲学を持ったクリエイター、
いわば戦友達に手向けた作品であったのかもしれないと勝手に夢想している。
甘ちゃんなhiroなのでした~(*- -)(*_ _)ペコリ
さてと~♫アカデミー賞とれないかなぁ~。
この作品は凄く取れそうな気がするんですけど(^^;
※個人の勝手な妄想です。
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