「さすがレジェンドとしか言いようがない」君たちはどう生きるか 裸のチェーホフさんの映画レビュー(感想・評価)
さすがレジェンドとしか言いようがない
印象は和製不思議の国のアリスか少年向け千と千尋の神隠しって感じ。千と千尋とくらべると後味とか全体の雰囲気が暗いのがやや好みではなかった。米津玄師好きでウルトラマンのエンディングとかバッチリだったんだけど、この映画のラストはもっと上がる曲の方が良かった。もしかするとそれだけで千と千尋より好きになったかもしれない。
細かい部分ではやはり声優が本職ではないのがクオリティを一段下げていると感じる、エンディングで名前を確認するまでお父さんの声を池田秀一と勘違いしていて、池田さんにしては活舌とかここぞというセリフのメリハリが下手に感じて、わざと周りに合わせてるのか歳なのかと心配になっていた。棒声優や違和感を感じるほどではなかったが、声だけで物語の魅力を上昇させるような本職がやればキリコなんかはめっちゃ人気キャラになりそうだったのに惜しい。
全体的には満足できる、難解そうに見えるのはタイトルのミスリードのせい、分かる分からないを議論するような映画ではない。ラピュタや千尋やスーパーマリオなんかとストーリーの骨子は同じ、ザ定番。
映像は見ているだけで楽しい、随所に盛り込まれた名画なんかのオマージュも知ってたら偉いとかではなく、多くの人になんかどこかで見たことがあるように感じさせるための仕掛けでしかない。
説明もないのに理解した気にさせる説得力は世界最高峰。だれか継いでくれ。
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本作、主人公・眞人が疎開先で、人間界ではない異世界に触れ、様々な経験をしながら大きく成長していきます。そして、どう生きるかを定めて東京に戻っていきます。どう生きるのかのプロローグで物語は終わります。そして、作品タイトルに戻って、我々観客に鋭く厳しい問題提起をしているように感じました。漠然と生きるな、どう生きるかをしっかりと定めて行動せよという宮崎監督の声が聞こえてくるようでした。
ー以上ー