「創作意欲」君たちはどう生きるか toshijpさんの映画レビュー(感想・評価)
創作意欲
自分はスタジオジブリ作品・宮崎駿作品をそんなに観てきた訳
ではなく、映画.comの解説にあった情報程度しか知らず鑑賞。
以前宮崎駿監督が長編作品から退くと表明したニュースを
読んだ記憶があるが、いつの間にか復帰して作品を完成させて
いたとは。そして事前情報を出さずにいきなり本編を公開する
大胆な戦略。
事前情報と言えばミッション:インポッシブル デッドレコニング
PART ONE(原題:Mission: Impossible - Dead Reckoning Part One)
が予告編やメイキング動画等で事前情報を出しまくって期待感を
高めたのと逆の戦略で、どちらも大ヒットしているところが面白い。
観客に真っさらなな状態で作品に触れてほしいという思いがあった
ようなので事前情報を入れず鑑賞した。率直な感想としては
奇想天外なファンタジー世界があって面白かった。映画館で鑑賞する
価値がある映像と音だった。一方で自分にとっては謎のままで
消化不良の部分もあった。
分からない部分があったとしても無理に頭で理解しようとするよりは
目の前の世界を五感で感じるだけでも良い気がする。部分的には
冗長に感じる場面もあったが、アニメだからこそ描ける不思議な
世界観が楽しめたし幻想的ではっとするようなカットがあったりもした。
ドラマ性や落ちというかはっきりとしたメッセージが伝わる結末を
期待する向きにはもやっとした印象が残るかもしれないがこれは
これで良いと思う。
このレビューを書き終わったら、他の方のレビューを読んで参考に
しよう。映画の題名は吉野源三郎の著書「君たちはどう生きるか」から
借りたものとのことで、読んだことがあるかないかで作品の捉え方が
違ってくるだろうし、宮崎駿監督作品を全部詳しく知っている人なら
過去作と比べてどう、宮崎駿自身の心象を作品に反映させている?
ということも言えると思うので。
80代になっても創作意欲を持ち続け意欲的に作品を世に送る、その
エネルギーに敬服する。同じく80代のハリソン・フォードも現役だし
自分など彼らに比べたらまだひよっこだ。「もう歳だから・・・」
などと言っていられない。意識の持ち方と日々の過ごし方で
何歳になっても人生を充実させることができると思った次第だ。
toshijpさんコメントありがとうございます。「君たち」は中弛みがあるので、宮﨑監督を心配して観客から大丈夫ですか?と声をかけると、宮﨑監督がブチキレ出してストーリーが加速していくような…コント的やりとりがある映画でしたね(笑)2度目の視聴前にMIを観に行く予定です。