「君たちはどう観るか?いや鑑賞レベルに達していない…残念!」君たちはどう生きるか サルタイサオさんの映画レビュー(感想・評価)
君たちはどう観るか?いや鑑賞レベルに達していない…残念!
映画やアニメーションを製作して仕上げる人達には尊敬を致しますm(_ _)m
そしてその内容がどうであれ、やろうとして取り組んだ姿勢には頭が下がります。
今作の宮崎駿作品は確かに冒頭のシーンの動きや演出は目を見張るものがあり、流石と思いましたが、後半につれてあれ?あれ?と
変わってゆき…最後は過去作を取り混ぜたような脱出劇的なアプローチで斬新さは感じませんでした。
まず、なぜ何故火事が起きたのか?
隕石はどういう類のものなのか?
祖父ではなく親戚の大叔父に設定した意図は?
鳥ばかり出てきたが火の鳥のオマージュ?
塔の世界とその下の世界の規模の差がありすぎて…個人レベルなのか地球レベルなのか設定がよく分からず…などなど
疑問だらけで鑑賞終わりました。
極めて身内レベルのお話で冒険活劇とは言えず、それならそれで予告があれば良かったのですがあまりにも狭い世界の物語になっていて感動というものは得られませんでした。
よく言うカタルシスが設定されていないのも監督とスタッフとの意思の疎通が計れず訳の分からないことになったのでしょうか?
例え今作がエンタメでも、そうでないシュールで個人的なイメージの世界でも僕としては受け入れてやろうと劇場に足を運びましたが、結果としては全体に不完全燃焼であり
シナリオも起承転結が散らかっていて
タイムループだとしても伏線すらチープなものになってしまい、乱暴に言えばシーンの組み直しや展開の演出次第ではそこそこの完成度には持って行けたとも思いますので構成スタッフ、演出スタッフの技量も足りなかったのかも知れません。
試写で監督がOKを出していたのかと思うと余計に疑問符が続いてしまいます。
これで前衛アニメーションとか言われても違うと思いますし、総集編だと言われたらあーそうなんですか。で終わっちゃうのでそれは全国ロードショーで広くお金をいただいて上映するよりもインディーズで良かったのではないかと思います。
未来少年コナンやナウシカのあのパッションは素晴らしかったので逆に今回がっくり来てしまいました。
リベンジで次回あともう一度完成度高いものをお願いしたいところです。