「ジブリファンは絶対に見るべき」君たちはどう生きるか 山田クリスティさんの映画レビュー(感想・評価)
ジブリファンは絶対に見るべき
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恐らく、宮崎駿の遺作となる作品。
「難しい」「分からなかった」というレビューがされている当作品だが、個人的には物語のテーマとしては極めて単純だと思っている。
戦時下で極めて裕福な家庭に育ったものの幼い頃に母親を亡くした主人公。
その後、父の再婚をきっかけに田舎に引っ越す事になった彼は、受け入れられない母親の死、新しい母親の存在、あまりにもお金持ちすぎて子どもの愛し方がズレている独善的な父親等、鬱憤を抱えていた。
本作は、そういった悩みを「塔」というファンタジーの世界での経験を経て乗り越えていくという、主人公と周りの人たちの成長を描くストーリーである。
(本質的にはトトロや千と千尋の神隠しと変わらないのではと個人的には思った。と見せかけて、もっと深いテーマがあるのかもしれないが)
そんな、不思議な世界での成長物語であるが、演出が素晴らしく(作画、気持ち悪い、怖い、不安になる表現)この表現は、宮崎駿にしかできない、宮崎駿は天才なんだと改めて感じた。
ポスト駿が誰になるのか議論され続けてから何年かたつが、改めて宮崎駿の圧倒的なレベルの高さを世に知らしめたのでは無いか。
加えて、鈴木敏夫のプロモーションを殆どしないという方針により、これからどのように作品が進んでいくのかという不安感と作中のダークな雰囲気が見事にマッチしているのが見事だなと。
ギャル「駿って鬱なん...?」
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