劇場公開日 2023年7月14日

「長編アニメーション賞受賞作品、世界の宮崎駿さん渾身の一作」君たちはどう生きるか ななやおさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0長編アニメーション賞受賞作品、世界の宮崎駿さん渾身の一作

2023年7月14日
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泣ける

知的

難しい

 前宣伝を一切しないという宣伝方法は、宮崎駿監督だから成立する。知らされているのは映画タイトルとイメージ画像のみ。全くといっていい程情報なしの初日映画館はほぼ満席。宮さん流石です。観客は小学生低学年から大学生、いい大人まであらゆる年齢層が集い、ただ「ジブリと宮崎駿」という冠に一心の期待を寄せてこの場に集う。その事実がもやは奇跡!!
 そして肝心の内容は?というと、小学生にはやや難解。誰にでも受け入れられるエンターテイメント性にやや欠けると言えなくもない。
 だけど、私はこの映画が宮崎駿監督の最後の作品で良かったと思います。一時は引退を決めてから、よくぞ戻ってこの作品を作ってくれましたと感動もひと塩です。宮崎駿さんの全てがぎゅっと詰め込まれているような作品でした。7年かけて作られた作品、やはりたった一度鑑賞したくらいでは、味わい尽くすことはできません。次は原作も読んで、もう少し勉強してから鑑賞させていただきます。
 エンドロールで米津玄師さんの主題歌が流れた時、何故か盟友高畑勲さんの「かぐや姫の物語」を思い出しました。クリエイターの最後の作品は、万人受けする作品に媚びるより、自分が満足する作品を是非作るべきだと私は思います。これまで、十分に日本や世界のアニメ界に貢献してきた宮崎駿監督なのですから。

*2024年3月11日追記
第96回アカデミー賞長編アニメーション賞受賞おめでとうございます㊗️
「千と千尋」は純粋に作品に贈られた賞。2度目の今作品では、内容もさることながら、長年アニメ界を牽引してきた宮崎駿監督、しいては鈴木敏夫さん率いるスタジオジブリの貢献に贈られた賞だと思います。日本にジブリがあってよかった!日本人として誇りに思います。正座してもう一度映画拝見致します🫡

ななやお