「考えたこと」ウーマン・トーキング 私たちの選択 ティム2さんの映画レビュー(感想・評価)
考えたこと
彼女たちの会議を聞きながら自分でも考える映画。
架空の話で昔の価値観だと安心して見て映画の評価するのは違うと思った。
今も、ここまで極端ではなくても力の差を感じることを理解できるから。
(実際は2010年あたりでそもそも古くない)
女性はこの問題は怖いし、今でも無力感を味わってる。
男性は自分が加害者ではなかったら他人事でいたいと思う話題ではないか。
社会のルールが生み出したことだから、彼らもある意味で被害者、というのはわかる。
でも、傷つけたことの罰を受けた後で、教育などのフォローが必要で、罰なしは納得いかないと思う。
全員を敵に想う必要はない。悪いことだと皆んなが認識して、悪人だけを非難する。
なぜかこれが徹底されないのが問題だけど。
徹底されないから、社会が信頼されないと思う。
みんなが減らしたい犯罪だと意識するにはどうしたらいいのか。
当事者ではないと高みの見物で、冷静に話せる。でも、他人事でわかってないだけかも。私は他人だけど、被害者にはとことん寄り添いたいと思った。
属性や立場が違くても理解できると思ってる。
教育が大切な描写がある。
セリフで「支配教育の優秀な生徒だった」とある。皮肉で女性も優秀な生徒だったと言ってた。我慢して許すのが当然だと思ってる女性もいた。
自分一人だと我慢してたことも話して共有することで違う考えになる。
キリスト教の考えで天国とか、今の生活の居住区とかが足枷になってるように見えるが、そもそも発言権がない女性たち。
宗教は足枷のようで、心の支え。
邪魔なようで必要なものなのが悲しく思う、のは傲慢か。
信仰があるから道を踏み外さない選択をする女性たち。
日本は宗教や生活のせいで告発しないわけではないと思う。
告発するのにはそもそも勇気が必要で、その後の労力もかかる。見合わない罰のために費やす時間を思うとやる気が出ないのではないか。報われるイメージの方が湧かない。
的外れの意見かもしれないし、私の狭い世界の考えを言っても仕方ないけど、映画は見て考えるものだと思うから、問題に向き合いたい。
今何ができるかわからないので、ただ味方だといいたい。
最後彼も連れて行って欲しかった。連れていく子供たちの先生として。
残る役目もわかるけど、一人では荷が重すぎる。
彼の不安と彼女たちの別れを思うと悲しかった。