「菊地凛子だからできたこの白い虚無感。」658km、陽子の旅 Sueさんの映画レビュー(感想・評価)
菊地凛子だからできたこの白い虚無感。
枯れてカスカスの時間、自分なんて生まれてきた価値も無い、希望なんて、ずーっと前に忘れた感情。
ヒシヒシと痛い陽子の日常の姿に引き込まれ、彼女の微細な表情の動きにすべからく心を奪われた。
いったいどれだけの人が、陽子に自分を重ね合わせただろうか… 現代社会の隙間にこぼれ落ちた現役世代。
何十年も前、私にもそんな時があったように感じる。もしかしたら、菊地凛子にも…かしら?
そう思わせる彼女の演技力に、あらためてノックアウトです。
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