「少数の善意と悪意、大多数の無関心」658km、陽子の旅 bionさんの映画レビュー(感想・評価)
少数の善意と悪意、大多数の無関心
舞台挨拶が盛り上がったおかげで、本編への期待が高まりすぎてしまった。ラスト前の陽子の独白は、すごくよかったんだけど、それ以外は、自分にはちょっとなぁ。
陽子のキャラクター造形に作為的な感じがして、違和感を持ってしまい、感情移入ができない。あれだけのコミュ障で生計を立てているとは思えないし、20年間の回想なしで、父親との関係を想像するのは難しい。
それとおばさんの悩みを観客に聞かせておいて、ヒッチハイカーの女の子の心の闇をスルーするってどういうこと?
世の中は、少数の善意と悪意、大多数の無関心でできている。それを実感できる物語でございます。
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uzさんのコメント
2023年10月23日
ヒッチハイカーの件は確かに気になりますが、あくまで陽子視点なのかな、と。
だから、あの時点では他人と関わろうとしてなかった陽子が気にすることも訊ねることもない。
…という演出だと自己解釈しました。笑