きみの色のレビュー・感想・評価
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音楽映画っていいよね🎶
山田奈子監督最新作という事で、まぁ見るしかないですよね。3人の悩みや感情がわりとリアルな気がしてそれが逆に良かったです。物凄い何かが起こるとか、強い気持ちがあるとかでは無いので、劇映画のストーリーとしては物足りなく思う人もいるかもしれませんが、このくらいの作品も好き。あと、やっぱり音楽映画はいいよね🎶口ずさみたくなるキャッチーなサビ😂
主人公たちの苦悩や葛藤がまったく伝わってこない
淡い色彩の美しい絵柄と、悪人が一人も登場しない優しいストーリーには癒されるが、面白かったかと言えば、首を横に振らざるを得ない。
まず、タイトルにもなっている、主人公の「人の色が見える」という能力は、一体何だったのだろうか?
主人公のトツ子は、その能力のことを秘密にしているが、それで悩んでいるような様子はなく、その能力が、生活に役立ったり、支障をきたしたりすることもない。
トツ子だけでなく、バンド仲間の3人は、それぞれに秘密を抱えているのだが、3人が自分の秘密を打ち明ける場面では、他の2人の秘密は現実的なのに、トツ子の秘密だけは何ともファンタジックで、そのギャップに違和感を覚えてしまった。
トツ子の能力のお陰で、何か問題が解決したり、物語が大きく動くような展開もなく、どうしてわざわざこのような設定を導入したのか、最後までよく分からなかった。
同級生のきみちゃんにしても、学校をやめた理由がなかなか明らかにならなかったせいで、共感することも、感情移入することもできなかった。3人の打ち明け話の場で、それが、「良い子を演じることに嫌気が差したから」だということが分かるのだが、その割には、学校をやめた後も、そのことを祖母に内緒にして、良い子を演じ続けていたのはどうしてなのだろう?反抗しているのか、お婆ちゃん孝行なのかが、よく分からなかった。
先輩のルイくんに至っては、受験生なのにバンド活動をしていることを親に黙っていることを悩んでいたのだが、バンドか進学かを選ぶのならいざ知らず、どちらもあっさりと両立させて、めでたく医学部に合格してしまうところには、あまりの優等生ぶりに唖然としてしまった。
物語そのものも、フワフワとしている分、テンポが悪く、バンドを結成して、「さあこれから!」と思っていると、トツ子が修学旅行をサボってきみちゃんを寮に泊まらせたり、雪のために3人で離島に取り残されたりといったエピソードが続いて、一向に話が転がらない。ここで、印象に残るのは、シスターの日吉子先生の「善い人」ぶりばかりで、肝心の3人の結束の強まりのようなものは、今一つ感じることができなかった。
皆で作っていた曲も、何の苦労も困難もなくいつの間にかでき上がっているし、クライマックスのコンサートのシーンも、初心者のはずなのに演奏が上手すぎて、逆に心に響かなかった。
創作活動には、苦悩や努力や葛藤がつきものであり、そうした「産みの苦しみ」があってこそ、作品は輝くと思えるのである。
10代で観たかった。
よく言えば穏やか、わるく言えば抑揚がない
思っていたより感情の動きが微細な作品だった。
キャッチし切れた自信は正直無い。10代でこの作品に触れたかったな。
高校3年生、将来への不安や不満、希望よりそっちが先に来る状態がまずベースにあるんだろうな。そこは薄っすら雰囲気で感じるが終盤まで口に出さない。バンド活動も具体的な目標も無い。なので衝動的な楽しさはあるものの、がむしゃらさは無い。それが目的ではなかったんだろうな。
向かっていくものがハッキリしないまま進行するので観る側も迷いながら観てる人が多かったのでは無いだろうか。
正解を探しながら観ると納得行かない作品かも知れません。
自分は特に目標無く高校時代を過ごした人間だったので共感出来る点はありましたが、映画館でこれが観たかった!とは言えないかな。
人の色をイメージしてしまうという仕掛けは面白かったが、トツ子がそれを押し隠してる事もあり前面には出て来ない。自分の色がわからないのは、自分がわからないという事なんだろう。最後にそれが見えるのは良い仕掛けだったな。具体的ではない色で納めてる、ぼんやり色しかわからないのが良い。
とにかく淡い色合いのフィルターがかかった作品だった。
音楽的には、バンド物という頭で行ったので「あ、こっちか!」と思った。アンダーワールドのボーンスリッピーが流れたとこら辺からボンヤリこっちの方に行くのかと思ったら、音楽監督の牛尾さんって電気グルーヴと関わりが深かったりもしてるんやね。合点がいった。ちょっと相対性理論ぽさもあったのでそっちかと思ったらこっちだったw
これはと思いIMAX上映で観てきた。が、そこにこだわらなくてもよかったかな。auマンデイで観たから1700円で観れたけどね。TOHOシネマズなんばのスクリーン2、H列はちょうど良かった。字幕読むならもうちょい後ろかな。
3人の、それぞれが悩みを抱えた高校生がバンドを組む―言ってしま...
3人の、それぞれが悩みを抱えた高校生がバンドを組む―言ってしまえばそれだけのお話で、同じプロットでも岡田麿里脚本なら、もっと波乱万丈の三角関係と情痴に溢れた痛々しい青春ものに仕立て上げたことだろう。そういった派手なイベントを一切廃し、一貫して抑制的、老成しているといっていいようなトーンを支えているのは、主人公トツ子のキャラクターか。敬虔な信仰者でいながら(だからこそ?)強烈な自己と欲望と瞬発力の持ち主で、物語を下支えしてくれる。仮病で修学旅行はサボるは、寮に女連れ込んで同衾するわ、さらに意中の女に捧げたラヴソング(「私は惑星」「このままふたりで宇宙の果てまで」歌詞もスゴイ)をそいつ自身に学園祭で歌わせる!?「アーメン」といえば何でも許されると思ってるだろコイツ!不良を通り越してロックである。そういう内側で真っ赤に燃え盛る情念(ラストシーンで自分の「色」を知るシーンは「でしょうね…」という納得感しかない)を、敢えて台詞にせずに色彩と歌と踊りで表現するのも、アニメーションの醍醐味という感があって素晴らしい。
ふわっとした映画
尊く大人な映画
山田監督の作品はアニメ「けいおん」からファンで全作品観ています。久しぶりに音楽×青春ものでバンドアニメとしては良い具合に音楽と全体の作品感がマッチしてて、あっという間に終わりました。
バンド要素:
バンドとしての音楽性は近年よくあるロックスタイルとしては一線違う感じがしました。どこか80年代の未来派やデュランデュランが活躍していた時代感があって、そこが他のバンドアニメとは違うと感じました。
キャラ:
けいおん、たまこまーけっと、リズと青い鳥、聲の形、平家物語と山田監督が辿ってきた要素が全て詰め込まれており。特にキャラの輪郭が曖昧でふんわりとして木漏れ日のような光の演出は平家物語で描いたキャラ描写をさらに進化させた部分がとても洗練されていました。
物語:
多くは語らず、けれど難しくないほどに考察要素を残しながら物語において「考える」部分の空白の合間は映画としての重さは少なく、観やすくて終わったあとに誰かと語りたいと感じました。
まとめ:
久しぶりに綺麗な映画を観たと思いました。
ここまで細く描写された映画でありながら、最後の最後まで変なところで終わらせずに余興を少しずつつ残しながら静かに物語が終わっていく幕引きは素敵だな思いました。終わったあと直ぐに劇中歌をダウンロードしました。
マイナーコード
色彩が柔らかく気負わず見られた
人が色でみえるトツ子。その特性を色彩で表すアニメーションがキラキラしていて魅力的だった。
だからこそ作中でもっと多くの人の色が見たいとおもった。影があるからこそ光が眩しいように、トツ子の中できみちゃんはどれほど群を抜いて輝いていたのかが冒頭でくっきり理解したかったなと思った。
ストーリーについてはきみちゃんのバックグラウンドや行動になぜ?の展開に疑問が浮かぶことがありましたが、全てをコトバで語る必要はないとも思うし行間できちんと描かれているのを読み取れていないだけかもしれないので、機会があれば「聲の形」を見てみようと思った。
しろねこ堂までのネコの案内は実際には起こり難いですが、一緒に鑑賞した子どもはこっちを向いてかわいいねといわんばかりに微笑んでいました。くすっと笑える場面が散りばめられており、作品を楽しんでいるようでした。個人的には日向子先生の人物像が目新しく強くてしなやかでだいすきになりました。
男か女かで評価が分かれるかも
水金地火木土ッペルゲンガー!
女子高生がバンドする話、世はまさに大ガールズバンド時代!とBTR Re:で引き合いに出したが、すいません強引でした。
音楽を軸に青春の一瞬を切り取った、とてもまっとうな若者と元若者の物語。話は静かに進みけれん味はないが、ずっとわくわく感が持続していた。
三人が創る楽曲が素晴らしい(CMからもしかしてミスチルのカバーをやるのかと思ったが杞憂だった)。テクノ風のアレンジがとても好み。
山田監督はリズ鳥以来だったが(平家物語は見ていない)、トレス線や色合いがかもし出す雰囲気、肉体の動き(バレエの所作が美しい)と、変わらないテイストに嬉しくなった。
過去作から作家性の強い取り上げられ方が多い監督という印象だが、本作は気楽に観て心が軽くなれると思う。
追記:標題は、ふと口ずさんだら繋がってしまい頭から離れないので急遽変更w
色彩豊かな映像と新鮮な音楽が素敵なアニメ。 本年度ベスト級。
バンド色が強い作品と思いきやそれ程でも無かった。
でも学園祭で演奏した3曲がとても良い。
訳ありの事情があるトツ子、きみ、ルイの3人を中心として進むストーリー。
きみのCVの高石あかりさん目当てだったけど、きみがめっちゃ可愛かった(笑)
最近観たアニメのキャラでも可愛いさは郡を抜いていた感じ。
彼女が着るパーカーやスニーカーがお似合い!
前髪も良い(笑)
訳ありの3人がバンドを組み、オリジナルの楽曲で学園祭で演奏する中、自分たちの殻を破って行く感じ。
ラストの展開の盛り上がりに欠けていた感じもしたけど、学園祭の演奏シーンはとても良かった!
楽器を初めて間もないきみ。
めっちゃギターが上手いのはご愛敬。
SEE YOUの字幕で終わる展開は次作があると言うことなのか?
気になりなる(笑)
水金地火木土天アーメンの歌が頭から離れません( ´∀`)
「淡い」映画
「けいおん!」は見てないけど、サイエンスサルの作品は観てきたし「聲の形」や「平家物語」は好き、という、もしかするとこの監督のファンにとっては「にわか」に類するかも知れない。
例によって予備知識はほぼ入れずに観賞。
中高生のカップルから中高年の独り男まで、客層は幅広い感じだった。
人にそれぞれ「色」が見えるという特性を持った、ミッション系の女子高に通う女の子のお話。
登場キャラクターはそれぞれ魅力的だとは思うが、各人物について背景とか描写があまりないので、このコは今ナニを考えているのか、私の様な中高年男性にはイマイチ伝わって来ない。
それぞれ帰る場所はある。
家庭もお金にはそれほど困ってない。(むしろお金持ち?)
家族にも愛されている。
そんな、一般的には「恵まれた家庭」に育った思春期の彼女たちの「小さな嘘と冒険、自立と葛藤のお話」なので、全体としての印象はすごく小ぢんまりしている。
いわゆる「日常系」を得意とする監督の手腕として、ファンは喜ぶのかも知れないが、私の様な「にわか」には、やはり映画として物足りない。
そしてこういう「音楽」をテーマにした作品、特に映画オリジナルの楽曲を作中で重要なファクターとして扱う映画にはついて回る、「その曲が好きになれるか問題」が立ちはだかる。
案の定、ラストは主人公が作った「♪水金地火木土天アーメン」。
私には、初めてあの曲を聞いて文化祭で見ていた観客が世代構わずあんなに踊り出すとは到底思えない。
(あくまで個人的な見解です。)
主人公トツ子の、人の色が見えるという力も、昔習ったバレエの話も、時折差し込まれる割には、あまり物語の具体的な要素として絡んで来ないし、ルイはなぜテルミンをあえて使っているのか、きみはなぜ学校をやめたのか、その辺りもあまりちゃんとこちらが共感できる言葉では説明されていない気がする。
結果、あまりキャラクターとして掴み所のない3人が、最後にイベントで曲を披露。
それはノレないよね。
こういう、大きな波風の立たない映画、きれいな色や自然の風景、日々の生活の小さな動きを描く映画が好きな人にはいいんだろうが、私には全体に物語が「淡白」に見えてしまった。
あわせて、ミスチルのテーマ曲も正直、新鮮味に欠ける印象。
才能ある人たちが何かチグハグな形に収まった感
眠くなったのは体調のせい。『聲の形』は観ておらず。ただ色調と世界観に興味を持ち。それと音楽ものが好きなので。
冒頭から主人公の特徴である「人を色で捉える能力」の説明が入るが、設定がムズいな、と思った。近年のそこそこの邦画実写の傑作『恋は光』では恋する女性が光ってみえるとかいう特殊能力を持つ主人公が出てくるが、これをうまく回収していくには相応のストーリーテリングが必要で、その設定はストーリーやキャラクターに奉仕しなくてはいけなくなるが、この物語にそれがそんなに必要そうには見えないし、結果的に効いてない。それよりベットの堀傷のエピソードのほうがよっぽど効いている。
しかしその「いろ」設定を除けばあまり特徴のある設定はない。むしろかなり地味で驚きのないお話だ。実につるんとしている。メインキャストたちはみな何かを辞めたり、辞められなかったり、辞めたことを隠していたり、でしかない。バンドったっていわゆる目的や欲的にも機能していない。風光明媚な尾道に匹敵する長崎を舞台にした普遍的な青春ドラマは、自宅の一階がバレエ教室であってそれでバレエやっていたという設定も、なぜバレエを辞めたのか、このバンドとはなんか関係あるのかと思うと特にない。そのように、絵はとても美しいが、キャラクター設定がまったくドラマに生かされてない居心地の悪さがある。エンドロールのミスチルもそうだけど、取ってつけたような、といか映画のテーマと違って、何かバラバラなというかチグハグな感じがした。
楽曲がテクノポップで好き
主人公が好きになれるなら登場人物の色を考えながら楽しめる作品
予告も結構見かけて気になり、主題歌が良かったしで観賞。
主人公であるトツ子が受け入れられない人だと、この映画は無理だろうなぁ…と思います。
一緒に行った人は主人公にイライラしてしまい音楽は良かったのに楽しめなかったと言われました。
今後のメディア展開で明かされるかも…とは思いますが、序盤で少し説明を端折ってしまっている所があります。
そこを気にしなければ、トツ子が明るく引っ張っていく所が楽しめますし、バンド活動を頑張っている姿が応援できて楽しめます。
予告でもあったバンドの部分は曲も良く、それがその人の色であり、そこに至るまでに乗り越えた内容から感動しました。
ポップコーンはSサイズでも余してしまいました、音楽も全体的に良いですし見入ってしまったので…
思春期の考えだからこそ考えさせられ、見入ってしまう部分が多いと感じました。
きみちゃんという新たなキャラクター
きみちゃんというキャラクター、私的にはアニメ作品で初めて見るタイプのキャラクターでした。
こういう人いるんだけど、今まで見た事はなかったため、新鮮でした。
ビジュアルや音楽など技術的な面はとても楽しめました。
内容に関しては、
確かに薄いし弱いけど、それでいて101分もったんだから評価されるべき映画だろうと思います
山田さんは作家気質なところがあるため、
Garden of Remembranceも見ましたが、難しい事やっているし好きなことを精一杯やっていてこういう人が一人いるだけでアニメーション映画業界はいい方向に向かっていけるんだろうと私は思います。まぁ、そのセンスは嫉妬もので、監督自体天然なあざとさ(→自覚ありのピュアさ)がある方だなあといつも感じていますが(笑)、けどそれが作品に良い影響をもたらしているので、必要な事なのでしょう。
(やっぱ眼鏡男子好きなのかな…?とは思いましたが笑)
オリジナルじゃなくてもいいから、こういった作品を是非続けていってほしいです。
すごく好き
『聲の形』が好きだし、予告編も良さげだったから、なんとなく軽い気持ちで観たら、すごく好きな映画だった。
柔らかいタッチの作画に、穏やかな声、青のきみちゃんと緑のルイくん、おそらくトツ子は暖色系だろうなぁと思っていたら、まぁ。
ちょっと懐かしくもあり、羨ましくもあり、若いっていいなぁ、青春っていいなぁなんて、はるか昔の高校生の頃を思い出す。
ベッドの回収も唐突で良かった。
ライブは初めのザワつきから盛り上がる王道展開プラス踊るシスター、素晴らしい。
そして人差し指で演奏するトツ子かわいい。
曲も3曲ともテイストが違って良かった。
ラストは青春映画としてベタすぎるくらいだけど、きみちゃんが感情を爆発させてグッときた。
あの時のきみちゃんはきっと赤。
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