劇場公開日 2024年8月30日

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きみの色のレビュー・感想・評価

全161件中、61~80件目を表示

4.0音と色と動きで魅せる一本

2024年9月6日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

幸せ

演奏、楽曲がというよりも演奏そのものの
ほどよくザラっとした生っぽい音の作りが最高だ

特にクライマックスは今まさに講堂にいる聴衆の一人になって
ステージの演奏を聞いているかのような見せ方と音の組み立てが良い

登場人物それぞれの隠し事、「嘘」の重ね方とその昇華も
ストレスなく物語を盛り上げてくれて気持ちよく最後まで楽しむことができた

シスターがやたら主人公たちを気にかけてくれるなあと思ってたけど
それもきちんと伏線だったのはやられた

ちょっと蛇足かなあという部分がないわけでは無いのだけど
描かれる要素に無駄のない作品だった

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破雲泥

4.0純度100%山田尚子カラーの共感覚アニメ

2024年9月6日
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鑑賞方法:映画館

山田尚子監督脚本のオリジナル作品。

【ストーリー】
ミッションスクールに通う日暮トツ子は、子どもの頃から、人や景色が独自の色で心に映っていた。
バレエスクールの練習生、先生、クラスメイト、自然物すべて。
自分がほかの子たちとはちがうと気づいてからは、隠すようになったものの、生来の楽天家でいつでもふわふわしていた。
そんなトツ子には、つよく興味を惹かれる同級生がいた。
作永きみ。
黒髪の美しい、声楽隊の同級生。
トツ子には、きみがきれいな青に見えていた。
だけど、ある時から学内でその姿を見かけなくなる。
きけば、学校を辞めたのだという。
通学圏内の本屋のレジをしていると小耳にはさんで、トツ子は路面電車で一つ一つ、本屋を順ぐりにめぐる。
とある商店街で、ほてほて歩くかわいらしい白猫に誘われて、入り組んだ小径の本屋にたどり着く。
「しろねこ堂」
そこで、きみは、ギターをつま弾きながら、レジのバイトをしていた。
テンション上がりすぎて意味不明なことを口走るトツ子。
圧倒されるきみ。
そんな二人に、さらに声をかける者がいた。
影平ルイ。
ユニセックスな雰囲気をかもす、電子音楽にくわしい男子。
トツ子の目に、ルイもまた美しい緑色を放って見えた。
3人はバンドを組み、そして内から湧きいずるメロディを見せあい、次々に曲として昇華するようになる。

全編山田尚子カラー。
音楽と色とアニメの融合という、すごい快楽をさぐってきます。
主人公3人組、それぞれ背景はしっかり作られてますが、ドラマ性はそっと隠されています。
テレビアニメの『平家物語』とおなじ、筋立ては追うけど人間関係のきつい衝突の場面は伏せておく、あの語り方です。

この物語の中核は音楽と色と動きのケミストリーで、それは3人それぞれ体に流れてる色とメロディと心のはたらきのケミストリーとして表現されます。
プロになりたい、とかバンドとして評価されたい、といったモチベーションは描かれず、ひたすら互いのケミストリーからどんな曲が湧きいずるのかという部分に、フォーカスするんですね。
ゆえにストーリー性とドラマ性は弱く、物語を牽引するのは3人の仲のよさから生まれる音楽。
書きながら、えらい面倒な課題の仕事しちゃってるなあ山田監督、としみじみ思います。

でも、野心的、とか冒険的、というような意気込みではなく、山田監督がやりたい事やったら、この『きみの色』ができちゃった。そんなイメージを受けます。
もちろん音楽と演出は、こだわるだけこだわってますから、非常に高度ですよ、山田監督の真骨頂ですから。
YMO的でありながら、その後の80〜90年代の音楽シーンを思わせる、ネイチャー系の風格がそなわってます。
3人から生まれたインストっぽい曲は、シルクロードを思わせる民族音楽を作風にとりこんでいたバンド「ザバダック」の『椎葉の春節』を思い出しました。
ザバダック、何回もライブ行ったなあ……。

ドラマが弱いと言いましたけど、最後の聖バレンタイン祭のチャリティーライブは、完成曲でガツンと盛りあがらせてくれます。
それにしても、週一でフェリーで島に通う天守堂の美しさときたら。
あんな場所に、こんな3人が集まったら、そりゃ讃美歌の一つもできあがるでしょう。

山田監督の新しい足跡。
音楽が好きな方に、ぜひ。

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かせさん

5.0京都芸大出身の、なぜかアニメーション作家の描く「美」

2024年9月6日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

知的

音楽で言えば、坂本龍一さんがポップスを作る、みたいな雰囲気で好ましいです。
上品で、程が良くて。
教養主義、と言うと古いようだけど
それが、心地良い人には
いい映像と音。
3次元座標(仮想)と時系列、絵と音。

独特の感性です。

映像、音響表現として楽しむのも
いいものです。art。

また、キャラたちを人間性を持って描く所も素晴らしい。

長崎に、行きたくなります。

深読みすると重いものもありますが、
それは、どんなお話にもありますね。

例えば、ハイジの出自とか。

どんな時代であれ、それぞれに
生きて行くのがステキなので
ハイジは、楽しいお話になりました

このお話も、そうですね。

穏やかな島で、いい人たちと
暮らしていく彼ら。
ゆっくり、穏やかに育てられたのでしょう。

なぜか音楽は、テクノロジーポップスふうなのですけれど
そこは、都会と同じ音楽を聴いているから、でしょう。
テクノロジーにも、均一に触れられる時代のお話、のようです。

物語は、自然で
心安らぐもので

スピンオフで「けいおん」みたいな
コメディがあっても面白そう。

sister act とか(^^)
天使のお仕事、とか。

ギャグ好き(^^)

そういう種類の映画に見慣れてると
違いがわかる男のゴールドブレンド(^^)

♪だばだー

と言う感じですが

どちらかと言うと、音楽の
プロモーションビデオみたいな
感じ(楽器屋さんコラボだし)。

長崎県コラボでもあって。

新しい映像作品。

既存の映画と比較するより、素直に楽しむもの、なのかな。

きれいな色と音楽にふれるだけで充分。

映画館は、音が派手なの。
どちらかと言うと、家で
いいオーディオで聴きながら観たいです。
ソニーのバイラルとか。

新しい表現ですね。

例えば、美術館に
シャガールを観に行くとします。

絵のメッセージとか、作品の主張。

そう言う楽しみ方もある。

見て、何かを感じる。

そう言う楽しみもあります。

この作品は、そんな楽しみがありますね。

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深町珠

3.5あの頃

2024年9月6日
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鑑賞方法:映画館

目に見える全ての事を“色”として感じ取る少女が主人公。
音と色に彩られた、爽やかな青春映画。
誰もが、あの頃の甘酸っぱさを思い出す作品。
と言っても、こんな爽やかな青春は僕には無かったけど…😂

#きみの色

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naichin

3.5あなたの色は…なに色

2024年9月6日
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鑑賞方法:映画館

ぽっちゃりした体型のトツ子
クラシックバレエを踊る姿も可愛い
生まれたもった特異なこと
それは・・
その人の“色“が見えること
どういうこと…?
と思った

きみちゃんの色がキレイと
言って彼女を捜しまわる
きみちゃんに対して
憧れる気持ちもあるのかな
きみちゃんの足元が何度も映る
体の一部分が映し出されて
オモシロいと思った
イツ子はほんわかな感じだけど
きみちゃんは目元がはっきりとして
目に力がある
ルイくんは優しさが伝わってくる
こんな感じで周りのカトリック
の風景も取り入れて…

でも。どこか"色"に対しての
イメージが弱い
わたしがイメージ出来なかったのか
どこか…ばんやりしてる
…もう少し
インパクトがあってもよかったかな
ラストのエンディングの曲も
この三人の演奏で
終わってもよかった様に感じた

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しろくろぱんだ

4.0何とも暖かい青春物語

2024年9月5日
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鑑賞方法:映画館

山田尚子監督作品。
そして脚本は吉田玲子という、実にわくわくする組み合わせ。
作品に寄り添うような柔らかな作画が印象的で、目元は特に印象的。そして何より全体のトーンが実に美しい。
これはタイトルにもあるように、きっと一番こだわったところなんでしょう。
あと驚いたのが制作がSARUだったことです。そのタッチもあって移ったこと忘れてましたよ。
牛尾憲輔の音楽もすっかり監督作品に馴染んでいましたね。バンドのエレクトロな音ともすごいリンクしてました。
作品は少年少女のバンドを通じた青春物語。
バンドの位置付けも思ってたより全然ゆるくて、とてもふわっとした感じ。それはバンドのサウンドにも出てました。
あと主人公のトツ子。見た目地味だけどとても魅力的で、彼女を中心に綺麗に物語が回ってました。
CV(俳優?)は知らなかったのですが、声も芝居もすごいあってましたよ。
ラストのライブも彼女の動きが際立っており、ずっと見てました。
キーボードの弾き方なんて最高で、可愛いったらないですよ。
あと親友にきみ。CVはまさかの髙石あかりでびっくり。
また楽曲も個性的で、何と言っても「土天アーメン」ですね。すごい残る曲でした。
また挿入歌で「Born Slippy」入れてくるのも上手い。実に監督らしく、印象的なシーンでした。
抱えた悩み、憧れから育った友情、一歩を踏み出す勇気と成長、そして別れ、何とも暖かい青春物語でした。

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白波

4.0綺麗な映画

2024年9月5日
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•心が洗われるような映画だった、、
•音楽も口ずさんでしまう笑

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ゆうと

2.5活き活きとした場面はあるものの、若者の熱量を感じることはできなかった。

2024年9月5日
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私に評価できるような作品ではなかった。

好きなことを隠してしまうのは10代のコたちの独特の心理なのかもしれない。大人がプリテンダーを気取るのとはまったく違うはずだ。
『メタモルフォーゼの縁側』では、自信がないから恥ずかしくて言えないという青い気持ちが吐露されたが、それはよく理解できた。
本作の三人の少年少女は、大人が期待するあるべき自分が想定できていて、それとの葛藤を抱えていたということだろうか。

若者が夢を持って前進する物語なら、周囲の反対だったり家庭環境だったりという何らかの障壁と戦い、さらに自分自身の能力とか才能とかの限界とも戦うのが定番というもの。
たが、この三人は何と戦ったのか。周囲の大人も友人も実はとても理解があったのだから、壁は自分自身が勝手に作ったものだったのだろうか。

主人公が人の持つ〝色〟を見る能力(?)がある(あるいは、そういう妄想を抱いている)のが、この物語にどういう意味をもたらしたのか私には読み取れなかった。
美人のシスター(VC:新垣結衣)がチョイチョイ語るどこかからの引用も、その言葉一つ一つには意味があっても、物語=三人の子供たちに何かを及ぼしたのかよく解らなかった。

クライマックスのステージシーンは絵的には素晴らしかったが、生徒たちや教師(シスター)たちが盛り上がる様子に感動できなかったのは、そこに至るまでの三人の戦いがなかったからだと思う。
私にとっては消化不良な一作だった。

ステージを見に来た夏木マリみたいにカッコいいお祖母ちゃんの声がアンパンマンだったことに驚いた。戸田恵子もお祖母ちゃんを演じるようになったのか…。

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kazz

3.5雰囲気はよい

2024年9月5日
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楽しい

幸せ

テレビで観た「平家物語」が良かったので観てみました。決して悪くはなく、各キャラは好感が持てて、アニメーションとして画は綺麗だし動きや演出、音楽も良いのだけれど何か物足りなく、2時間(特に前半)を長いと感じてしまった。主人公の「人の魂(?)を色として認識する」能力をもう少し活かせると良かったのではないか。
ターゲットがそうだ、と言われてしまえばそれまでだが、脚本が少女漫画のように、全体的に「ふわっ」とした印象になってしまっている。

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ugacinema

4.0聖歌

2024年9月4日
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悪天候による思わぬ合宿。青春ドラマ鉄板の舞台。深まる相互理解と抑圧への気付き。わかりやすい抑圧ではない。むしろ善意しか存在しない。しかし圧を感じ、跳ね除けたくたる若者たち。実に繊細な構図である。ほんわかしているが、何かの拍子で崩れかねない危うさもある。
音楽の抑揚と映像の絶妙なハーモニーは名人芸。それぞれの演奏がいちいち音と映像と呼応して、なんとも言えない高揚感がうまれる。その曲きた〜で上がる場内、踊るシスターズ。涙腺を刺激する。
挙げ句に、そこでお前が走り出すか。海に向かう見事なバックショット。めっちゃベタだが、それでええじゃないか。
ふたりの色を鮮やかに照らしだす、あなたは光かな。トツ子の癒しキャラに温まる。

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Kj

4.5変えられるもの。変えられないもの。

2024年9月4日
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楽しい

幸せ

中国で開催された国際映画祭にて最優秀アニメーション作品賞を受賞した作品。

普段アニメ映画はあまり観ないのですが、たまたま空いた時間に丁度上映していたので観ることに。思いがけず素敵な作品に出会えてなんだか得した気分です😊

すごく優しいタッチで描かれたキャラクター達とその雰囲気に合った声。流れる音楽や景色、その全てが観客を優しく包みこんでくれます。キャラクター達の動きがとても可愛らしく微笑ましかったです。

ストーリーは、誰か死ぬとかゾンビが出て来るとか、重大な事件が起こるわけではありません。しかし、バンド結成の流れや、作曲のプロセス等にはワクワクしましたし、それぞれが打ち明けられない悩みを抱えていたりと、起伏のあるストーリーになっていたと思います。「色」を使った演出も良かったです。

変えられるもの。変えられないもの。変えるための行動。受け入れるための葛藤。誰しもが大小の差はあれど悩みを抱えて生きています。そんな悩める全ての人の背中をそっと押してくれるメッセージがたくさんありました。仕事で疲れ切ってた私は凄く癒されました😭

結構キリスト教が関わってくる辺り、観る人によっては刺さりにくい場面はあるかもしれません。それでも、爽やかで優しい気持ちに溢れた今作は、きっと観客の心を癒してくれるはずです。

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吹雪まんじゅう

5.0ずーーっと美しい映像

2024年9月4日
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音楽も良くてトツ子も可愛いくて面白くて最高に幸せな時間やった。
水金地火木土天アーメン♪最高!

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タウンマーチ

4.0ルイ君がよくわからない… バジーノイズより分かりやすいか

2024年9月4日
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難しい

幸せ

ルイ君がよくわからない…
バジーノイズより分かりやすいか

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ピグモン

3.0印象派?

2024年9月4日
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楽しい

自分は絵画を見て凄いと感じることはありますが、なぜ凄いと感じるか説明はできません。
この作品を見て思ったのは上記と同様の印象です。
画面はきれいです。音もすごい。でもストーリーが無いに等しい。
いつの間にか、クライマックスになる、そんな感じです。
芸術的なセンスががある人なら楽しめるかもです。

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BUJI

4.0きみのギターを弾くシーンが良かった

2024年9月4日
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鑑賞方法:映画館

笑える

悲しい

全寮制のミッションスクールに通うトツ子は、幼いころから人が、色、として見える特異な能力を持っていた。そんなトツ子は、同じ学校に通っていて美しい色を放つ少女・きみ、と出会い、また、街の古書店で出会った少年・ルイと意気投合し、3人でバンドを組むことになった。古い教会を練習場所にし、3人は音楽によって心を通わせていき・・・という話。

ほんわかした絵のタッチで優しさに包まれる様なストーリーが良かった。きみがギターを弾いてるシーンが個人的には1番良かった。タイトルの、きみの色、はきみのことなのかな。
トツ子役の鈴川紗由の声はほのぼのとしてて聴き心地良かった。きみ役の髙石あかりはキャラに合ってた。
シスター日吉子役の新垣結衣は優しく包むような声で凄く魅力的だった。ガッキー、声優だけでもいける、と思う。
欲を言えば、きみがギターを弾いてる時の手の動きと音がズレてて気になった。難しいのかも知れないが、そこはなんとかタイミングを合わせて欲しかった、と思った。

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りあの

3.0明日へ一歩踏み出す元気をくれる映画です。

2024年9月3日
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鑑賞方法:映画館

もしかしたら、「君たちはどう生きるか」と対になる映画なのかもしれない。

ぶっちゃけ、何が青春の苦悩なのか分からんし、解決もしてないけど…それでも前に進んで行く。
最初、舌っ足らずなモノローグで始まった時は、あぁいつもの京アニか…と思いましたが、存外見終わった時には爽やかな気持ちになれました。
登場人物の背景説明をばっさり省いたり、恋愛要素を入れなかったのは正解だったと思う。観る人は選ぶとは思うけど。

この作品は映画館で観た方が良いタイプの映画です。
自宅のテレビで観たら、その魅力は半分も感じられないと思います。

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なりやん

3.5少しだけ、少しだけ足りなかったかも。

2024年9月3日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

音楽映画、青春映画では飽きることもなく見られる映画であった。
画は水彩画のような淡い感じが美しく、長崎のレトロな街並み、教会の神秘的な雰囲気がこの映画の見どころだ。
ミスチルのエンディング、劇中歌の3曲も素晴らしかった。
でも、もう少し3人の葛藤を描いても良かったと思う。
少しだけ、少しだけ物足りないかなって映画でした。

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冬タコ

4.0ふんわり

2024年9月3日
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鑑賞方法:映画館

幸せ

青春群像劇。
キラキッラな恋愛模様でもなく、ギラッギラッの熱いスポ根物でもなく、バンドもプロを目指すような成功物語でもなく、50代のオッサンにはこのくらいの青春映画がちょうどいい。
個人的には素敵な映画でしたよ。

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キチ

3.5もうちょい

2024年9月3日
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鑑賞方法:映画館

Mr.Childrenの新曲を聴きに。悪くはないんだけど、比較するような作品ではないんだけど、ガルクラとマイゴを観た直後だとどうしても物足りない判定になってしまう。

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もへじ

5.0あらまほしきものは何ー山田尚子監督の「反骨心」により通底されたこととは

2024年9月3日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

幸せ

(まだ見ていない人に)
やりたいことがハッキリあって、そこに全力投球できたなら、結果がどうあれ、それは最高の青春だと思います。
けれど多くの人は、青春時代そこまで燃焼しきれず、自分がやりたいことをハッキリ捉えられず、なんだか思い通りになっていない状況に悶々として、誤魔化したりして、真っ直ぐ歩けずに立ち止まったりしていることが多かったのではないかと思います。
主人公たち三人は、まさにそんな状況です。
題材として扱っている色や音楽は、彼彼女らの心の内を表す一つの舞台装置だと思います。
音楽は何かを訴えたい人間にとっての自己表現でもあります。
彼彼女らの心が、出会いや周囲の大人たちを介して、どう変化し、開けていくのか。自分自身を見つめ、捉え、前に進むことができたのか。
それを、鮮やかな色彩と音で丹念に描いた映画でした。
ストーリーの起伏とか、凄い、圧倒的とかではなく、感性で受け止めるべき部分が多く、多くの場合、物凄く癒しになる映画だと思います。
見終わった後、鑑賞者の中に何かが浮かび上がることも多いのではないかとも思います。
映像美と音の良さ、楽曲の良さはとにかく素晴らしいので、IMAX推奨です。
舞台は長崎と五島。五島列島に一度行ってみたい人にもお勧めです。
また楽器を何かやっていた人にも、感じられる所があると思います。

(以降見た人向け、5行改行)





この映画には物凄いハッキリした芯が通っていて、それは「嫉妬心や妬み、悪意や敵意を描かない」というものです。パンフレットでの監督コメントでは、「現実社会がストレスだらけなので、映画の中ではそれを描く必要がないのではないか、それが一つの反骨心」と。

主人公たちを見て思うのは、「ああ、こんな風に勇気を持って、やってみたい方向に向かい、最後には保護者にも向き合いしっかり説明することができていたら」
シスター日吉子を見て思うのは、「こんな風に、引き締めるところは引き締めつつ、若い子を支え、寄り添い、エンパワーメントするような指導者であれたなら」
保護者陣を見て思うのは、「言いたいこともあったろうに、それを飲み込んでこんなにも子供のやりたいことに乗っていける保護者であれたなら」

つまり、この映画は、「こんな風であれたなら」=あらまほしきもの を、それが成立するごくごく小さな世界で、色鮮やかに描いたものだと思います。
現実社会は監督の言う通り、嫉妬心や妬み、悪意や敵意、利害の衝突だらけです。ので歳を取れば取るほどシビアにしか世の中を見れなくなる。けれど、こんな風にポジティブにお互いあれたら、と言う気持ちもどこかにあったりします。
大人であればあるほどその価値は分かります。
よほど強くなければ、他人はおろか自分にもそうそうポジティブでいられないのですから。
だからこの映画は人を癒し、泣けるのだと思います。
また女性を描く上ではやはり女性監督は素晴らしく、トツ子やきみの人物造形には一定のリアリティがあったと思います。逆にルイ君は女性の願望全部乗せで男性からするとリアリティはないですが笑(高身長、医学部志望=高学歴、将来の高収入、イケメン、性格穏やか)。

またMr.Childrenの主題歌は映画のテーマや世界を捉えた素晴らしいものでした。
チャイムから始まり、一定のリズムをメトロノームあるいはマーチのように刻むドラムは否応なしに過ぎていく時間、これは同時に何かを選び、進まねばならない圧力を隠喩しているかのようです。その一方でメロディと歌詞は「迷いは去年の上着のポケットに置いてきた」けれど「心はずっと不安定でカーテンのように揺れる」と、リズムの一定感と真逆にグラグラしている様子が歌われて、最後はそれも受け入れて「好きな色を手にとって描いていい」「自由でいる方法はいくつもある」と、まだ覚束ない足取りでも自分を肯定していい、と言う所に向かっていく内容。
主人公3人はバンド活動を始めて、ついにライブまでできたけれど、まだ不安定。
特にきみは、自分の思いを言葉にしてハッキリ表現するのが苦手です。
大サビ前のシャウトは、映画のラストシーン、そんなきみの絶叫に重なります。
ああ、やっと、自分を解放できたんだな。
そういう強烈に浄化されるようなカタルシスがありました。

いや、映画っていいものですね、と水野晴雄さんのように映画館を後にしました。

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894mto
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