きみの色のレビュー・感想・評価
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祝福の物語
私自身、親に黙って部活を退部し、いつバレるかヒヤヒヤしながら高校生活を送っていたことがあったので、問題の深刻さの違いはあれど、きみちゃんに共感しながら映画を見ていました。
好みが分かれる映画だとは思いましたが、私のように誰かに秘密を抱えている人にはドンピシャだと思います。
この映画に登場する人物は大なり小なり、誰かに対して隠し事をしていたり、後ろめたい気持ちを持っていたりします。
そんな全ての不安を、しろねこ堂が祝福に変えていきます。
健全な大人たちに守られながら、光の中で育っていく高校生の青春がとても素晴らしいです。
監督やその他の著名な製作陣のことはよく知らないまま見に行きましたが、序盤から涙が止まらなかったです。
派手さはあまり無いにしろ、清純でロマンチックな色使いの映像や、登場人物たちの感情をそっと修飾するような音楽がとても美しく魅力的です。これは是非とも映画館で見てほしいです。
とても蛇足ですが、私的にはシスター日吉子が最推しです。
青春の幸せな瞬間の数々を存分に味わおう
進化か退化か
何も解決してない。それがいい
三人がそれぞれなんとなく悩みを抱えてるんだけどあまり詳細に開示もせず解決もせず、バンドのライブを一度だけ大成功させてからそれぞれ卒業し自分の人生に戻っていくという
理屈っぽさも説教くささもないのに終わってから説明できない情緒に打ちのめされる
山田尚子にしか出せないカラーだなあ
将来や自分のことで悩みはあるけど今はとりあえず目の前の事に全力で取り組もうみたいな青春モノは結構あるけど、大体その成功をきっかけに悩みの解決もなされるのが脚本のお約束みたいになってるところで、
この映画はそういうのがない
ただライブが成功して、普通に人生が続いていく
良いなあ
好みがハッキリ分かれる
理屈じゃなくて感覚で楽しめる人は好きなんじゃないかな。画面から伝わる山田監督の優しさは心地良い。マリー脚本ならギスギスさせていただろう。感情を揺さぶるような劇的な展開も無く側から見れば大したことのないウソに悩む(まぁ保護者に内緒で学校黙って退学は出来ないんじゃないかなぁとは思ったけど、せめて不登校にしとけって)、実に思春期。あるあるだよね。しかし、である。ゆったり進むストーリーと言えばきこえは良いが冗長に過ぎるかな。冒頭のモノローグが長すぎて辛かった。色で人を見ることが出来るとかなら日常シーンで表現できただろうし劇場版コナンじゃないんだから(コナンでは必要だけど。アレがなきゃ始まらん)いちいち説明しないで欲しかった。いきなりアクビがでたよ。で結局それがストーリー上必要だったかと言えばノーだし。学園祭で皆が踊り出す時に皆が色づくのかなぁとか思ったんだけど。さらに言うとトツ子は自分の色が見えないって事を悩んでいるようには見えなかったしトツ子自体居なくてもストーリー成立するんだよね、あらら。
雑にカットした総集編
暖かい陽だまりの中にいるような
山田監督はガチのクリスチャンなのだろうか?
さすがの色彩、新鮮味ある構図
個人的には観て損はなかった
テルミンってのもよかったが
後半40分?のバンドが演奏する音楽スタイルに同調できなかった為
自分には只々つまらない長めの〆時間帯となった
山田監督らしからぬ、ひねりのないおめでたい大団円
カソリックのシスターは例外なくロックがお好きだったとは
キミの鬱屈、ルイの邪心くらいは織り込んで欲しかった
三角関係が発現し、トツ子が厳しい現実に打ちひしがれる局面くらいあれば.....
自作に期待
綺麗な絵の映画でした!
画はどの瞬間を切り取っても綺麗な最高品質の映画でした。
ただグッと惹き込まれるようなアクセントになる展開がほぼなくて終始日常アニメに近い穏やかで静かなストーリー展開です。好きな人は好きかもしれないけれど私はなかなかに退屈で途中少し寝落ちしてました。
劇中のバンドの曲も聞いてうおおおお!!!↑↑↑↑↑ってなるような曲調ではなくてテクノポップ?な可愛い曲なので好きな人には刺さるかもしれないけれど…みたいな。
良くも悪くも雰囲気アニメな部分はあるので起承転結がはっきりしていて劇中の展開に高揚感や感動などを得て没入感に浸れる映画が好きな人にとってはあまり満足感はない映画かもしれません。
好き嫌い・退屈が別れる映画かなと思います。
画面は綺麗です…!!!
水金地火木土天アーメン!トツ子の特異体質の設定は必要か?
2024年映画館鑑賞85作品目
9月13日(金)イオンシネマ新利府
ACチケット1000円
監督は『映画 けいおん!』の山田尚子
脚本は『映画 けいおん!』『ガールズ&パンツァー 劇場版』『若おかみは小学生!』『きみと、波にのれたら』『のぼる小寺さん』『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』『ブルーピリオド』の吉田玲子
ミッションスクールの寄宿生である日暮トツ子は人が色に見える特異体質
幼い頃は地元でバレエを習っていた
そんなある日みんなから慕われていた同級生の作永きみが突然学校を辞めてしまった
古書店で働くきみを見かけたトツ子は彼女と再会
客としてやってきた影平ルイも加え3人でバンドを組むことになった
バンド名は古書店の名前から「しろねこ堂」
クライマックスはミッションスクールの学園祭「聖バレンタイン祭」のステージで演奏を披露するしろねこ堂
淡いイラストが好き
人物だけでなく背景とかテーブルの上の静物とか
こういう絵が好きなんだよ
『ウマ娘』のようなうざい絵は嫌い
申し訳ないけどはっきり書いちゃう
話が全体にほんわかしてる
トツ子の特異体質のおかげで幻想的でもある
ピントがズレて焦点が合うシーンが多々あったがそういう独特な表現嫌いじゃない
配役
人が色に見える高校生でバンドではキーボード担当の日暮トツ子に鈴川紗由
古本屋に勤務している中退したトツ子の同級生でバンドではボーカルとギターを担当する作永きみに髙石あかり
離島に住む音楽好きな青年でバンドではテルミンとオルガンを担当する影平ルイに木戸大聖
トツ子のルームメイトで食いしん坊の百道さくにやす子
トツ子のルームメイトで変わったもの好きの七窪しほに悠木碧
トツ子のルームメイトでモノマネ上手の八鹿スミカに寿美菜子
きみの祖母の作永紫乃に戸田恵子
ルイの母に井上喜久子
トツ子の母に佐々木優子
校長先生に木村有里
シスター樹里に一龍斎貞友
シスター日吉子に新垣結衣
教材の映像ナレーターに増谷康紀
バレエの先生に森なな子
映画館で観てよかったと思いました
山田監督の以前のアニメ作品に好きなのがあったため、気になっており観に行きました。
山田尚子監督の作品は、色彩や描写の仕方がすごく好きで、映像も音も心躍らせるものがありました。
すごく満足感のある作品だと感じました。
物語としては、多くを語りすぎないところが好きです。
色と音楽の融合
山田監督の魅力いっぱい
わたしたちの色、わたしたちの音
うーむ🤔
それまで映画館で何度トレイラーを観ても心躍る要素がなく、全く観るつもりのなかったこの映画を観てみようと心変わりしたのは、朝の情報番組で自称(?)映画通の細田佳央太が絶賛していたから。トレイラーでは見られなかった他のシーンが流れ、ノリノリの『水金地火木土天アーメン♬』とミッション系お嬢様学校の女の子と思われる子がくるくる回りながら楽しそうに歌ってて。その曲も含め、終盤の学祭でのライブシーンはたっぷり10分時間をとってる、と聞いたらなんか興味湧いてきて。だから、よりによってIMAXで観たんだけどさ。失敗だったな……
なんかアニメーションの動きが雑。
そして変に特徴的な動きする。
どっかで観たことのある気持ち悪い動きだな〜と思ったら『犬王』か💦
あれは時代背景からしてもかなりファンタジー寄りの作品だったからクネッた不思議な動きしててもまだ許せるんだけど、高校生がバンドで演奏してる時にキーボード男子が体揺らしながらたまに空中浮遊して演奏ってありえんやろ。
冒頭に時間を割いて説明されたトッコの“色での解釈”。
映画のタイトルにもなってるほどだし、さぞかし大切なファクターなのだろうと思っていたけど、そんなこともなかった😅
そして肝心のお目当てだった学祭ライブのシーン。
『水金地火木土天アーメン』は良かったんだけど、それ以外の2曲が曲調違いすぎたー😭それぢゃなかったんよね、求めてたんは。
全体で100分と短い映画だけどあまりに何の障害もなく(いや、家庭の事情的なのはあったけど、それも知らぬ間に解決してるし)、淡々と話が進み、何を伝えたい映画なのかがあたしには全く伝わってこなかった〜
きみちゃんのおばあちゃんがライブにロックな出で立ちで現れなきゃ星2点台だったかな💦💦💦
これから高評価の方々のレビューを拝見してあたしでは理解できなかったキラ✨️ポイントを探っていこうと思います!
癒しの世界
平穏すぎて物足りなさも覚える半面、明るい色合いで描かれた心優しき世界がじわじわと広がってゆく独特な感覚は、けっこう心地いい
普通からはみ出すことを恐れ、周囲の期待に合わせてしまう。ティーンエージャーに限らず、自分を抑えがちな全ての人たちの背中を押してくれる物語だ。「映画 聾の形」、テレビアニメ「平家物語」などの山田尚子監督の最新アニメーションです。
●ストーリー
海に面した街のキリスト教系女子高校3年に在学する日暮トツ子は(声・鈴川紗由)、会う人固有の「色」が見えるという特殊な感覚を持っていました。寄宿舎で生活するトツ子はほかの生徒からは少し浮いた存在でしたが、「きれいな色」を感じた同学年の作永きみ(同・高石あかり)には密かに憧れを抱きます。しかしきみは突然学校に姿を見せなくなり、退学したらしいと生徒の間では話題にされていました。「本屋で働いているのを見た」という噂をもとに、トツ子は市内の本屋を探し回ります。そしてついにある古書店できみに再会するのです。ちょうどそのとき店を訪れていた男子高校生の影平ルイ(同・木戸大聖)が、きみに対してトツ子とバンドを組んでいると誤解して話しかけてきます。トツ子は「バンドのメンバーを募集している」とその場で持ちかけ、2人から賛同を得ます。
街から離れた島に住むルイをトツ子ときみは訪ねます。ルイは音楽の練習に使っている廃教会に案内して3人は意気投合します。以後、日曜日に3人は廃教会で練習し、ルイの提案でオリジナル曲を作ることになります。トツ子は、きみに憧れる思いを太陽系の太陽と惑星にたとえた歌を着想します。
一方きみとルイにはそれぞれ抱えた悩みがありました。きみは退学したことを世話をしてくれている祖母に隠しており、ルイは離島の診療所で医師を務める母の後を継ぐことを求められて音楽活動を公にしていませんでした。トツ子は修学旅行を仮病で欠席し、「修学旅行中」という建前で行く場所に困っていたきみを寄宿舎の自室に招き入れます。しかし、学校関係者に発覚してしまい、トツ子ときみは1か月間の奉仕活動と反省文の提出を課せられ、ルイのもとにしばらく通えなくなってしまいます。
学校に勤めるシスターの日吉子(同・新垣結衣)は、偶然きみの古書店に立ち寄り、反省文を歌にすることを提案するとともに、学校の聖バレンタイン祭にトツ子とバンドで出ることを勧めます。
クリスマスにトツ子ときみは島に渡ります。しかし天候が悪化して船が欠航となり、ルイの世話で廃教会に泊まることになります。トツ子が電話をかけてきた日吉子に事情を説明すると、日吉子は自分が何とかするから「合宿」していなさいと返答します。その晩はルイも廃教会に泊まり込み、3人は心に抱えていたプライベートを話し合うのです。
果たしてそれぞれが抱えた問題は解決するのでしょうか。そして聖バレンタイン祭に無事演奏はできるのでしょうか?
●解説
まずは理屈で筋を追うより、感覚を研ぎ澄ませて、ゆらめく色彩に陶酔すべき作品です。
バンドの練習場所は離島の古教会。長崎の街や五島列島の透明度の高い海などの実景から着想を得た背景に、みずみずしい色が重なり合います。移ろいゆく光、その一瞬を捉えた水彩画の質感。色で人を識別するトツ子から見た世界を表現したのでしょうか。そんなとっぴな設定もアニメーションだからこそ自然に表現できたのかもしれません。
問題なのは、きみもルイも美しい色を持っているのに、どこか陰を帯びていることです。家庭の事情で好きな音楽を我慢しているからなのでしょうか?でもバンド活動を通じて自分に向き合うにつれ、精彩を放っていくのです。若さが秘める無限の可能性と感受性の豊かさが伝わってきます。本作のもう一つの要である「音」が加わることで、ぼんやりとした色に輪郭を与え、学園祭のライブで盛り上がりはピークに達します。
ほろ苦い青春群像劇は、山田監督の得意分野といっていいでしょう。脚本はテレビアニメ「けいおん1」シリーズからタッグを組む吉田玲子。ライブの高揚感に対し、過程で描かれる3人の感情の起伏が乏しいように感じましたが、物事をサラリとこなすスマートさのほうがリアルなのかもしれません。利害を超えた、トツ子ときみの女の子同士の連帯感の強さも現代的といっていいでしょう。思春期のもろさとしなやかさを併せ持つ等身大の10代を造形しています。
ところで、相手の色に敏感なトツ子も、自身の色だけは見えません。本作における色は「個性」に置き換えられるのではないでしょうか。異なる個性と交わり、時にぶつかることで形作られるのが、自己だからです。模索し続ける自分らしさ、というメッセージは万国共通。本作が出品された仏アヌシー国際アニメーション映画祭や上海国際映画祭では、手拍子がわき起こるなど会場が一体となったというのも納得ですね。
秘密を抱えた3人が音楽でつながり、曲を奏でることで解放される青春音楽映画ではありますが、障害や葛藤を乗り越えて舞台ではじける、という一直線の展開にはなっていません。天真らんまんで楽天的なトツ子を中心に、3人は穏やかに友情を育み、音楽の楽しさを体験してゆくのです。周囲の大人たちも壁となって立ちはだかるより、叱咤激励する存在として配されています。
このへんが平穏すぎて物足りなさも覚えると評価の分かれるところです。半面、明るい色合いで描かれた心優しき世界がじわじわと広がってゆく独特な感覚は、けっこう心地よいけど、睡魔に注意です(^^ゞ
●感想
キリスト教系の女子校に通うトツ子は、2人の友人とバンドに興じます。しかし彼らの音楽活動が、葛藤や挫折や苦悩をともなわないのは、最初から趣味の範囲に留まっているからでしょう。クライマックスが趣味の祭典としての文化祭における演奏であるのもそのためです。初期の「けいおん!」と同じく趣味の肯定なのです。
ルイは家業としての医師を継ぐことを半ば強制されていました。彼は、そうした家の期待に逆らおうとせず音楽を趣味と割り切っていたのです。人物たちの大人しい利口さにはまったく葛藤など感じず、ただ趣味として楽しんでいるだけなのです。
ヒロインが歌う「カントリー・ロード」の歌詞にある「あの街」とは、現実とも理想とも解釈できる「ここではないどこか」。外の世界を目指す意思が歌われていました。
どんな趣味も、外にある「あの街」の存在を意識するときに、輝くものではないでしょうか。
但し本作は悩みを抱えた10代の男女3人がバンドを始める物語ですが、「成長」や「恋」の一歩手前の淡い移ろいを描くことが、ストーリー的には盛り上がりを欠いて、見ていて退屈しました。なにかハラハラ、ワクワクさせてくれる要素が欲しいところ。でも映像は圧倒的に美しいので、心が折れそうになった時、癒される効果のある作品でしょう。
プロデューサーは「君の名は。」で新海誠監督をメジャーに引き上げた川村元気であることも本作のカラーを決めている要因だと思います。猫が消えたりしませんけどね=^_^=
すごく美しい映画だった!
ミスチルは合わない
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