「JKの見た目したリストラリーマン」きみの色 盲田里亭さんの映画レビュー(感想・評価)
JKの見た目したリストラリーマン
キリスト系の学校に通う主人公。共感覚だったか、五感で何かを感じると凡人には感じ得ない他の五感の何かを感じるらしい。人と色を同時に感じる主人公。
まず、とてもいい映画でした。なんか分からんけど良かったねという感じの映画。しかし、問題点や疑問点は山ほどあります。
1.きみちゃんが学校を辞めた理由(ロックを目指すため?)
2.シスターのバンドの伏線はバンド名が彫られたベットフレームのみ
3.きみちゃんの兄
4.最初と最後で何が変わったか?
会社をクビになって、家族には言えずにスーツを着て公園で時間を潰す。それのJK版であるキミちゃん。
もっと掘り下げても良かったと思う。
きみちゃんと男はバンドを組むのはわかるけど、トツコはバンドに参加する理由あったか?
キミちゃんの退学やそれぞれの不安をあんなにも繊細に、リアルに描いていたのに、高校三年生であんなにかわいい女の子に囲まれて一切恋愛的な気持ちにならないルイというのが、あまりにアンリアリスティックに感じてしまった。
「頑張れ!」と観客にとっては不快に感ずる可能性があるレベルまで声を張る、それが凄かった。キミちゃんはクールなキャラで、やろうと思えば寂しそうに「応援してる」とかで済ませばいいが、現実は、私たちは、実際に送る側は本当に出来る限り大きな声で、最大限の気持ちが届く様に叫ぶ。それを表現する事は、大きい賭けであると思う。リアリティか雰囲気か。
そんな賭けに出てまでとったリアリティがある映画が良かった。私には衝撃でした。声優って優しい声しか出さないと思っていて、それをぶっ壊してくれる、気持ち良くて新しくて素晴らしかったです。
でもどこかで、結果的にですけど、きみちゃんが可愛いから楽しく見れたのかなって思ってます。