「結局何がうったえたかったのか?」きみの色 ちゃいろいおうまさんの映画レビュー(感想・評価)
結局何がうったえたかったのか?
作品を見始めて、トツ子のキャラが誰かとかぶるなー、
と思ったら、科捜研の女の榊マリコだった。
自分が思った道をなりふり構わず、まわりのことなどお構いなしに突き進む。
いわゆる、我々のまわりにいる”ちょっと変わった子”
それも色だから、多様性を受け入れましょうのようなメッセージがこめられた
作品かと思ったけど、そうでもないようだった。
結局、この作品の中での”色”ってなんだったんだろう、
そりゃ人には色んな個性があるよね、
しかし、それ以上この作品からつかめることは自分にはなかった。
それから、学園祭でのライブのシーンで、
それぞれの個性(色)でつくられたはずの曲の歌詞こそが
この作品の評価を分けるだろうと思ってみていたのだけれど、
音響のせいか、歌詞がよく聞き取れなかったのが残念。
無粋ではあるけど、歌詞を字幕にして差し込んでもよかったのでは?
そしてエンディングは青春アニメやドラマにありがちな、
都会(?)に出ていく若者が乗った船を見送るという
こすられすぎた演出で突然終わったので、
エンドロールのあとの1シーンでなにかあるのでは?
と期待していたが、結局なんだかよくわからない
追加シーンで終わってしまった。
この作品の主役は、自分の中では間違いなく、シスター日吉子。
ああいう先生というか理解者がいると、救われる若者って
たくさんいるだろうな。
そして、トツ子に向けた言葉である
”変えられないものなら、それを受け入れる”(詳細はちょっとあやふや)を
トツ子自身が理解し、それをシスターに同じ言葉で返すシーンは
教育とか先達の役割ってこうあるべきだよな、、、と
この作品でいちばん感銘を受けたとこだった。
作画の色遣いは、タイトルにあるためかなり工夫をしているところは
見られたのだが、ストーリーはかなり単純。
そして結局何がうったえたかったのかが伝わらないのでこの評価。
ライブのシーンでトツ子が1本指でキーボードを楽しそうに弾いていたのは、
かわいかったので加点ポイントw