「最後まで行ってない」最後まで行く 落ち穂さんの映画レビュー(感想・評価)
最後まで行ってない
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倫理観ゼロの警官が、無能な監査官とぶつかる話です。
前半のコメディはバカバカしくて面白かったですが、岡田准一(警官)が坊主の金を持ち逃げしようとするあたり、爆発した上に水没した車から生還している綾野剛(監査官)が現れたあたりで、我に返ってしまったというか、作品へのモチベがだだ下がりに。
自分の子供を誘拐されても正義感に全く目覚めない警官や爆破されても死なない人間に、悪い意味での驚きはありましたが、共感する要素が何もなく、残念でした。
そして、ストーリーも色々謎でした。
お互いとの戦いでヘトヘトになっている2人を、なぜ柄本明(ヤクザ)は殺さなかったんでしょうか?
存在意義のない警官崩れをスタンガンで気絶させるだけで放置する理由がわかりません。
また、ヤクザから金銭授受+余所見して轢き逃げ+救急車呼ばない+死体隠蔽+他人の金の持ち逃げ失敗と、まぁ情けない限りの現職警官が、どの面下げて女房とやり直したいなどと言うのでしょうか?ここのシーン、なんか感動的なシーンみたいに作られていて、かなり違和感を覚えました。
なんだかんだ言いながらも馬鹿な男が好きな奥さんはまだしも、幼い娘がとても気の毒です。
ラストシーンは、岡田准一と綾野剛のカーチェイス。
多分、片道2車線ではないでしょうから、対向車線に車が来たら、大惨事確定です。
お互い自分の滑稽さに大笑いしてる場合じゃないよと思いました。
タイトルは、最期まで…つまり自動車事故で死ぬまで走るという意味なのでしょうか?
なら、派手にクラッシュしたシーンで締めて欲しかったです。
どこまでが「最後」なのか、よくわからない映画でした。
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