劇場公開日 2023年5月19日

「汚職は続くよ何処までも... 小悪党二人が人生最大の危機にエゴと保身の火花と血飛沫を散らせ、諸共突っ込むバニシング・ポイント映画!!」最後まで行く O次郎(平日はサラリーマン、休日はアマチュア劇団員)さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0汚職は続くよ何処までも... 小悪党二人が人生最大の危機にエゴと保身の火花と血飛沫を散らせ、諸共突っ込むバニシング・ポイント映画!!

2023年5月19日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

剣豪,狂犬刑事,凄腕殺し屋等の超人がすっかり板についた岡田さんが怯え泣き喚く姿を観られるだけで尊い‼
藤井監督の奉じる肉感的暴力性に加え、二転三転のコンゲームとホラーまでてんこ盛り…原作と全く異なる結末に刮目せよ!
 2014年の韓国映画のリメイク作品ですが、既に2017年に中国版、2022年にはフランス版のリメイクが製作されており、今回の日本版が3回目ということのようです。
 それだけ何度も下敷きにされるということはさぞや名作なんだろうというところですが、原典の韓国版は長いものに巻かれて小さな不正を重ねてきた小狡い公務員がモラルに惑いながらもあれよあれよという間に罪を重ねていってしまう展開が日常のリアルと非日常のスリルを上手いこと包摂しており、たしかにどこの国に置き換えても普遍的なドラマとして機能しそうです。また、韓国映画にしては珍しく丸2時間で収まりどんでん返しも多用されず比較的ストレートに話が進んで蛇足が無いため、リメイク時に物語展開のアレンジがし易いのもあったかと思います。

O次郎(平日はサラリーマン、休日はアマチュア劇団員)