「最新技術のアニメーションでしか描けない世界」マイ・エレメント コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
最新技術のアニメーションでしか描けない世界
本作の注目点は、アニメーションでしか描けない世界にあり。
美しい美術に、さまざまなエフェクト、これに尽きるかと。
エレメントが人種や宗教、価値観の多様性に対する代替的なカリカチュアである、というあたりはすでに特別扱いせず、自然に物語に組み込まれていた。
このあたりは『ズートピア』でとっくに通り過ぎたから、同じことはやらないよという姿勢に思えました。
反面、シンプルに「反感を抱くグループ同士の若者の恋」というストーリーラインは、シェイクスピアから『ウエストサイド・ストーリー』などと同じ、オーソドックスで意外性がカケラもないものの。
(ウェイド一家は反感は抱いていないが、他の水のエレメントたちが火を見下している描写は至るところにあった)
男性側・水のウェイドの性格設定による、全てをポジティブに受け止める包容力によって、物語は前に進んではいましたが、大きなインパクトはなく。
それよりは、ピクサーによる、3DCGアニメーションで出来る表現の進化と最前線を確かめることが、自分にとって楽しい作品という印象でした。
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