ミステリと言う勿れのレビュー・感想・評価
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久能整くんの喋りを映画館で聴く
この作品の良いところは、主人公の喋りにあることは言うまでもありません。
喋りの内容はもちろん良いのですが、その喋りは映画館で聴く価値あり。菅田将暉さんの声のせいでしょうか?
声が理由で映画館で観て良かったと思う、珍しい作品でした。
分かり易いミスリードと犯人+2つの違和感
原作未読ですが、ドラマは観ていたので、久能整の相変わらずさは、愉しかったです。ただ、ミスリードも犯人も、若干分かりやす過ぎるかも。加えて、犯行にも「鬼の集い」にも、違和感がありました。
①汐路の狂言
汐路(原菜乃華)が1・2歩通り過ぎた処に植木鉢が落ちた時点で、狂言に感じた。階段の油も、最初に怪しく感じたのは汐路だった。ただ、久能は汐路を「芝居がかっていた」と描写するので、狂言と分からせる演出だったのかもしれない。
②朝晴の失言
「蔵に何かあった?」と訊いた朝晴に、久能がホラー映画に例えながら人形の存在を語ると、朝晴は「そんなに大きくないでしょう」と突っ込む。この失言で、朝晴は蔵の人形を見た事があると気付かない人はいない筈。後で久能が説明する通り、弁護士の父を手伝う過程で見た可能性もあるが、それなら「何かあった?」という問そのものがおかしくなる。 この件だけで犯人と断定はできないが、以降この失言以上の怪しさを誰にも感じなかったので、朝晴が犯人と明かされても、やっぱりねとしか思わなかった。
③天パ殺しのタイミング
真壁家と車坂家が、狩集家の天パを殺すタイミング、遅すぎない? 天パ殺しに気付いたキッカケは故人の写真だが、皆かなり成長していた。バレたくないなら、もっと早く始末すべきでは? 久能整は天才だから仕方ないとしても、狩集弥(滝藤賢一)にも気付かれてしまっている。全く隠蔽できていない。仮に、狩集家に気付かれない為に、一定の年齢まで生かしていたとしても、あんなに写真残しといちゃ駄目だよね。真壁家と車坂家の隠蔽能力が、低すぎる。
④ヒントの為だけの「鬼の集い」
宝田完次(ダンディ坂野)が書いた「鬼の集い」。事件の背景が解明される為に必須な戯曲。完次は、親族の呪われた歴史を告発したかったのかもしれない。ただ、出資者向けの朗読DVD観て、金出したいと思った人いた? 舞台劇をそれなりに観てきたので、救いの無い演劇にも遭遇したことも無くはないが、「鬼の集い」はエンタメ性がないばかりか、社会批判も教訓もなかった。出資を募って上演される芝居としては成立し得ない。事件を解くヒントしてしか書かれていないのは、あまりに不自然極まりない。
P.S. 久能整が、ゆら(柴咲コウ)の父の「女の幸せ」という言葉にキレるが、彼の理論はあまり正しくない。久能は「女の幸せ」は、オジサンが決めたオジサンにとって都合がいい概念で、十人十色な女性を一括りにして幸せの形を決めつけるな、と説く。ただ、久能もしくは、原作者も脚本家も、十人十色な筈のオジサンを一括りにしていないか? 女性の一括りを批判するなら、オジサンを一括りにした時点で論理は破綻する。「男性優位社会」が「女の幸せ」を規定したという方が、まだ納得しやすい。
言葉が染みる映画
ミステリの映画は「 言葉 」の面白さもありますが
大切なことも教えてくれます!
俳優さんたちの素敵な演技で見応えあります!
また本でも、言葉を文字で見たいなとおもえます
どの世代の人にも見て欲しいです
映画館で見ても損のない作品
製作スタッフの方々が丁寧に作ったんだろうなというのがうかがえる映画でした。ドラマの時も音楽が良いなぁ、と思っていたのですが映画館だと迫力が増してより堪能できます。
所々笑えるところもあり、テンポよく話が進みます。原作やドラマと同じく、整くんの鋭い視点のセリフはもちろん、今回は犯人の自白シーンにも色々と考えさせられました。そうなってしまった背景まで思いを馳せてしまうような、役者さんの静かな狂気の表現も良かったです。原作者さんの洞察にも、映像化された方の技術にも拍手です。
菅田さんも安定の上手さです。また彼の整くんを見たいですね。
スペシャルドラマが個人的にイマイチで不安だったのですが、映画はとても満足でした。
深くて温かい
犬神家の一族のような遺産相続のオドロオドロしい話かと思いきや、もっとオドロオドロしいのに誰も死ななかった
整君は仙人のように深い言葉もあって温かい終わり方でした
そりゃあ、みんながみんなハッピーになるほど世の中はあまくないけどね
原菜乃華といえば、”はらはらなのか”っていうインディーズ映画に主演していたのを覚えている
風邪をひいて結局観に行けなかったけど
その後、”スズメの戸締り”でヒロインをやったり、脇役でちょこちょこ見るようになったけど・・・
まあ、今の芸能界ではちょっと可愛い程度の女の子の印象しかなかった
でも今回のヒロイン役は良かった
よくとおる声だし滑舌もいい
そして、つくづくアニメ声やなあと思い知らされた
主役のドラマも始まったし、期待されているよあですね
主役級の役者が多い中、松嶋菜々子が美味しいところをかっさらっていったのと、ゲッツ!も言わないダンディ坂野に笑った
面白い!
ドラマも見ていませんでした。映画になるのだから面白いのだろうと思い見て来ました。
ドラマ見た事無くても最初から違和感なく物語に入って行く事が出来て面白かったです。少々上手く行き過ぎ?って展開もあったけど、大変楽しめました。
エンディングの後の警察署のシーンはドラマ見てないとわからないのですよね?
原作漫画> ドラマ> 映画かな、面白いけど
原作漫画ファンです。
漫画の実写化って「どっちも面白かったねぇ」ってことはあまりないのですが、「ミステリと言う勿れ」はドラマも面白かったですね。ドラマ版は想像の斜め上を行くライカ像を見せてくれた門脇麦が好きでした。
映画は、そのライカが登場しない“広島編”。「まぁ広島編ならこんなもんじゃない」って感じでした。
そもそも「広島編」ってそんなに人気あったんですかねぇ。「広島編」はライカはもちろん、池本や風呂光などお馴染みのキャラがほとんど登場しないストーリーで、原作の中でも少し異質なシリーズ。レギュラー陣は敢えて久能整だけにして、ちょっと古色然としたミステリをやってみましたって感じで自分の中では評価低いです。
映画はそれなりに豪華な若手(で良いのかな)キャストを揃えて、ヒロインの原菜乃華も泣きの演技頑張ってましたが、この布陣だとか菅田将暉が大物すぎて、常識的な大人達の中で、空気を読めないちょっと発達障害気味の若者が本質を突いた発言をするって「裸の王様」的構図が生きてきませんでしたね。
あ、でもそれなりに面白かったです。
常々なるままに
なんとなく視たドラマで心を掴まれ、お待ちかねの劇場版。原作は全く知らないのでワクワクでした。近年の推理ミステリー系邦画では抜群にバランスが良かったのではないでしょうか。
しかし、この物語の素晴らしい所は、"整くん"に出会った周囲の人とのマリアージュ。アンバランスに見えていたものが、段々と風味豊かに世界を彩る様は今回も素敵でした。周囲は彼に翻弄されながら自分の中の何かと対峙して憑き物が落ちたようになるのと同時に、彼もまた周囲に感化されて少しだけ歩み寄ってくる感じ。いつも最高です。ドラマ二期目を待ち侘びつつ(お願い致します!)暫しの余韻に浸りましょう。
これぞまさに「ミステリと言う勿れ」
ドラマからこのシリーズが大好きで、楽しみにしていた作品。
やっぱり最高だった。
ドラマに引き続き、ミステリーなんだけどそれ以上に見る人の心をぐっと包み込む優しい作品に仕上がっていた。
コンクリートの例えは本当に秀逸だった。なんで子供の頃の記憶なんてほとんどないのに嫌なことは鮮明に覚えているんだろう。僕のコンクリートにも知らない間にいろんなものが落ちてたんでしょうね…
案の定King Gnuのカメレオンが流れるシーンで号泣しました。
正直、ミステリーとしては物足りないと思う。
遺産相続という設定はありきたりだし、事件の真相もちょっとぶっ飛んでいる。
でも、整くんが真顔で推理するものだから「ああ、そうなのか」と妙に納得してしまう自分もいて、少しおかしな気持ちになった。
ドラマのシーズン2もきっとあると期待しています。
菅田さんこそ久能整くんです
ドラマ化からの映画化です。劇場は最大キャパのスクリーンで上映しているので、やっぱりすごく人気ですし、面白い。
作者の田村由美先生が、ドラマ第一話を見た後「菅田さん、あなたこそ久能整です」と言われたことを思い出しました。これだけ原作ファンが多いので「菅田将暉さんだと少し違う」との声が当初かなり多かったように思いますが、作者の心をここまでつかめる菅田さんは本当に天才だと思います。
そして整君の言葉もまた面白い。日本の社会を悪くしてるおじさんに対する整くんの言葉は本質です。整くんはおじさんが嫌いです。
ドラマより面白かった
田村由美さんの大ファンで、ドラマはあまり楽しめなかったのですが広島編が映画でやるとのことでとても期待していました。というのも内容がテレビでやるにはちょっとキツい描写が多いと思うので。
ドラマはコメディ要素多めで、私はそれが合わなかったのですが映画はコメディではなく気の抜けた緩さのような描写になっていたのでよかったです。原作漫画に近い雰囲気になっているなと思いました。
どこかのインタビューで原作者描き下ろしイラストが使われていると見て、鬼の集のところだ!と見てすぐ分かったので大好きな漫画家さんの絵をスクリーンで見れたのは感動しました。もうこれだけで満足したくらい嬉しかったです。
役者さんも素晴らしかった。特に汐路役の原菜乃花さん、この話は汐路が中心の話でもあるのでどうなるかと思いましたが、等身大の女の子で意思の強そうな瞳や子供らしい表情に魅入ってしまいました。そして松下洸平さん、彼も物語の重要な役でありながら前半は影の薄い存在で、でもしっかり車坂朝晴としてそこにいたのが良かったです。松下さんは心が純粋な人の役をよく見ていたのですが今作でもそれが良く出ていて、ハマり役だなと思いました。
しかし一番驚いたのはエンドロールで初めて気づいたダンディ坂野さん。脚本家の役ですよね?あまりしっかり顔が出てなくて名前を出されるまで気付きませんでした。ダンディ、年末年始のバーゲンのCM以来久々に見ました。
漫画から省略されている箇所があるのは仕方ないですけど、それでも一本の話として綺麗にまとまっていたしとても楽しめました。田村由美さんの漫画の緩くてほのぼのした雰囲気や、残酷なところはとことん残酷に描く落差が映像で見れて満足です。それでもやっぱり残酷ぶりは控えめかな…とは思いましたが。
風呂光とカレーが無い整君はただの説教オヤジ
レビューの数字が良く、興行成績が2周連続1位だというのでつい騙されて見に行ってしまったが全くのハズレで凄く後悔した。今年のワースト1確定。冒頭の山の空撮LONGから走る車に迫っていってガードレール突き破って転落するまでをワンショットで見せたシーンだけが唯一良くてちょっと期待してしまったがあとは話が進むにつれ悪くなる一方でエンディングのパワーストーンのだらだらした解説に至っては、何をしてるの?何がしたいの?と呆れ果てました。言われなくてもこんな映画をミステリだなんて思いません。菅田将暉ファンでなくても評価している方が多くて不思議で仕方ない。整君のくどくどした説教を聞いて心に響いてしまう人がそんなにいるのだろうか?時代が変わったということなのか?
野崎家住宅行きたくなった
被害者一族と加害者一族がこうもわかり合えるのか、遺産を巡る謎解きはあれでいいのか、という疑問は湧くが、面白かったですね。
舞台となったのは広島だけど、メインロケ地の岡山にある野崎家住宅は訪れたくなった。
これは、菅田将暉さんの整くんありきの映画かと。
原作は読んでませんけど。
ドラマ版をみて面白いと思ってたゎ。
菅田将暉さんの整君がハマり役。
映画はサスペンス好きなら途中で犯人がわかってしまうような、展開。
一緒に観に行った旦那も、「途中で犯人わかっちゃった。」と言ってました。
でも、犯人はわかっても動機まではわからなくて、なんてサイコパスな展開かしらと。
役者さん達は豪華でしたし、
遺産相続で殺人事件は王道サスペンス。
途中で犯人がわかっても、
ドキドキワクワクざわざわするのは
菅田将暉さんの整君のセリフというか言い回しというか、独特な感じのせいかと。
やっぱり菅田将暉さんの整君ありきの映画かと。
久能のキャラクターが良い
謎解きとは別に、物事の本質を突いている久能の言葉に共感できます。変なこだわりも含めて魅力的なキャラクターでした。菅田君、もじゃもじゃ頭が似合いすぎ。
ミステリーとしては惜しい感じです。田舎の旧家のおどろおどろしさにゾクゾクしましたが、惨劇と因縁の動機がそれ?でした。
連続ドラマの映画化なので、冒頭の我路君のシーンは良いとして、ドラマを観ていない者にはエンドロール後の警察のシーンがつまらなく、蛇足に感じました。「広島編」というサブタイトルがあった方が良かったと思います。
全509件中、221~240件目を表示