「ドラマ通りの世界観に好印象」ミステリと言う勿れ すんさんの映画レビュー(感想・評価)
ドラマ通りの世界観に好印象
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ドラマ視聴済で映画を鑑賞。
刑事組の3人が本編では出て来ず、出演者だけでいえば主演の菅田将暉だけが出ている。そんな中でも映像やテンポはドラマ通りで、主人公の設定も独特なので、きちんと世界観が守られていて違和感なく鑑賞できた。登場人物が全然違うのにそこを担保できるのは素晴らしいと思う。
本編の方は評判通りの面白さで、シリアスさに加えてクスッと笑えるようなコメディ要素も相まって飽きなかった。特に汐路役の原菜乃華の演技がコメディ・シリアスともに光っていた印象だった。
他の俳優陣も当然のように違和感のない演技で好印象だった。特に松下洸平が人畜無害そうな感じでありながら犯人というのは、本当に自分がやっていることが正義だと信じているようなサイコパス味が伝わってきて非常に良かった。
(菅田将暉は言わずもがな)
ただいくつか不満点をあげるなら
・最初の方の町田啓太への露骨なミスリード
・自分のやっていたことを正義だと妄信している割に深掘りされない生い立ち
・そもそもなんで弁護士&税理士一家は現代でもあんなことをしていたのか、理由はもちろんあるがその理由が腑に落ちなすぎる。
・結局遺産はどうなったのか?
などストーリー自体に違和感はしばしばあった。
原作の漫画を未読のため、漫画の設定自体がそうなのか、それとも映画用に端折った結果で上記のようになったのかは気になる。
ただ目を瞑ろうと思えば瞑れるレベルなのでそこまで気にならなかった。
総じて面白かったが、ドラマ視聴者以外には特筆して勧めるほどではないと感じた。
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