「ラストだけが…」ミステリと言う勿れ キレンジャーさんの映画レビュー(感想・評価)
ラストだけが…
原作は未読です。
ドラマ版は放送当時1話と2話は見たはず。
公開早々、ここのレビューの点数は高めだったものの、以前から「菅田将暉モノ」は組織票のイメージがあって、ちょっと警戒していた。
(以前、ここで主演作に苦言を呈したら、必要以上に噛みついてくるファンがいたので。)
今回はちゃんとヒットしていて、作品自体も喜ばれている様なので、押っ取り刀で劇場へ赴いた。
観客は女性と家族連れが多かったかな。
…さて本編。
過去の殺人を暴いていくタイプのミステリなので、物語的にはゆったりとした感じで進む。
ありがちな、同席者が死ぬという緊迫感こそないが、徐々に秘密が明かされていく展開のおかげで物語が停滞せず、最後まで楽しめた。
TV版を見続けなかったのは、あの警察のメンツがあまり好きになれなかったから。今回はその登場が本当に最小限なのも良かった。
私の評価としては犯人が捕まった時点で「★4つ」の予定だったのに。
気になったのは、あの松嶋菜々子の家に行ってからのクダリ。
あくまで「事実」と「論理」を積み重ねて解いていくミステリのラストで、親が自分の子への思いを「パワーストーン」なんていう、あまりにもオカルティックなものに託したことに凄く違和感を感じてしまった。
それも4人、それぞれに贈られるブレスレットの由来を全員丁寧に説明するのが、本当にダルかった。
そもそもアメジストドームはあの家の魔除けの一つであって、この話に絶対欠かせないモノではない様だから、むしろこのパワーストーンメッセージありきだったのかと考えると、「何だかなぁ」という感じは否めない。
それでも、しっかり楽しませてもらった。
主演の女の子も可愛いらしかった…と思ってたら、あの「すずめ」ちゃん?
あらまあ、もうすでに名前でお客さん呼べるクラスの大女優じゃん。