「柔らかさと重厚さのバランスのとれたミステリー」ミステリと言う勿れ 菜野 灯さんの映画レビュー(感想・評価)
柔らかさと重厚さのバランスのとれたミステリー
地方の財産家の相続ミステリってかなり好きなジャンル。過去作では犬神家の一族1976年版は日本映画ミステリの最高傑作のひとつだと思ってる。
その飄々とした個人探偵のような役柄を現代版にすれば、こんな感じなのかなってのを菅田将暉が演じていて、さすがは安定の演技。
一番年少の少女を演じる原菜乃華も勝気そうでも感受性豊かな女の子が当たり役で素晴らしかった。
脚本の展開も最後のシーンまで誰が犯人なのかミステリ感が出ているし、途中で犯人だと思ったら、もっと別のところに犯人がいたりと。原作未読だからこそなのか、最後までたのしめた。それにしても、菅田将暉の演じた久能君のセリフの読み具合って、抑制聞きながらも深みもあって、聞き取りやすい。
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