「作り手の愛を感じる純粋に楽しめて良い映画」ミステリと言う勿れ gupachさんの映画レビュー(感想・評価)
作り手の愛を感じる純粋に楽しめて良い映画
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上映時間を冗長に感じさせないストーリー展開、サスペンス、ミステリー、コメディ、人間ドラマの要素がバランス良く詰まっていて楽しめる映画でした。
個人的には2つ新鮮な点がありました。整君がこの事件に関わって以降の死人が1人もいなかった(...はず)のが、犬神家的になる展開を覚悟していて良い意味で裏切られ、かつ斬新でした。
また、終盤で汐路ちゃんに対して整君がセメントの傷跡が少しは埋まるのではと母親の付き添いでカウンセリングの受診を助言するシーンは、これまで他のドラマではまず見ないヒロインへの犯罪被害者支援的視点があり、新鮮でした。整君の傷ついてきた過去の経験から来たであろう人間性が溢れた言動であり、菅田さんの演技力はもちろん、汐路役の原さんの演技力にも引き込まれ、とても気に入ったシーンでした。
他の方のレビューでも目にしましたが、ドラマ主題歌のカメレオンが流れるタイミングも絶妙で胸が熱くなりました。
まんまと作り手の意図にハマったようで全体的にはマイナス面が見当たらないので少し悔しさはありますが、それだけ作り手の愛情が伝わる映画でした。
ガロ君の存在やエンディングの刑事たちの会話の繋がりがドラマを観ていないと意味不明な部分は生じてしまうでしょうが、映画のみ観にいっても十分楽しめる気がしますし、逆にドラマを観ていなかった人にはドラマを観るキッカケを与える力があったと思います。個人的には今年1番オススメできる映画でした。
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