「お前もいつかおじさんになるんだぞ」ミステリと言う勿れ 2222さんの映画レビュー(感想・評価)
お前もいつかおじさんになるんだぞ
マンガの数ある話の中でも好きな話なので、待ちくたびれた
期待どおり良かった
舞台の場所はスケール大きくてワクワクさせてくれるし、お屋敷、作戦会議のカフェ、小物等のセンスも好きだった
この話は特に登場人物が多かった記憶があり、マンガでは「この人は誰だったっけ?」と、こんがらがりがちだったため、警戒しつつ観賞した
しかし、ナイスな俳優さん達のおかげで全く苦戦しなかった
物語の推進力となる主要脇役の各人間味の押し出しはちょっとくどく感じたけど、おかげでこんがらがらなかった
けっこう淡々と進むから、派手なシーンも、眠らせないためのスパイスかな?なんて勝手に推察した
泣けぇぇ!っという感じの強迫感も少なく、じんわりしっかり感動できた
笑いも、ガハハって感じではないけど、ニヤニヤさせてくれて、なんか癒された
やっぱりこのマンガ好きだな~っと再認識した
推理もの?ミステリ?が特別好きだったり、詳しいわけでないので、逆に合ってるのかもしれない
少ない経験値の中ながら、恩田陸さんや辻村深月さんの小説は好きだった
似た後味を味わえた気がする
主人公の観点やさりげないセリフに発明?宝物?みたいな価値観、問題提起が散りばめられていて、しっかり刺されちゃうし、優しくなれるような、爽やかな観賞後感が味わえた
自分の母や子供時代にも当てはまるようなやりとりがあり、ドキッとした
おじさんの私も母から出てきた子供であったことを思い出してザワザワした
心の底では気づいてたんだけど言葉にできてなかった想いを言葉にされて直視せざるを得なくなるという、良い作家さんあるあるがあった
カウンセリングに関する見解も素敵だった
私は安易にエロや恋愛、暴力の刺激が散りばめられたものに、つい時間を忘れてのめりこんでしまうけど、こういう作品は観た後も財産として大切にしようと思った(理性)