「せっかく桃先輩が活躍できる機会があったのに・・・」ガールズ&パンツァー 最終章 第4話 tomatoさんの映画レビュー(感想・評価)
せっかく桃先輩が活躍できる機会があったのに・・・
Ⅳ号戦車が早々に撃破されたおかげで、あんこうチーム以外のメンバーの活躍を存分に堪能できるのは良いのだが、その分、西住みほとは違った戦い方を見せてもらいたかったとも思う。
チームを2つに分けて敵のスナイパーを潰しに行くところなどからは、西住イズムが皆に浸透していることが分かるのだが、逆に、みほに、「あんな戦術、私には思い付かなかった」と言わせるような展開があっても良かったのではないか?
また、(随分昔のことで、ほとんど忘れかけているが)そもそも河嶋桃の進学のために、彼女を隊長に据えて大会に臨んでいるのに、その隊長の活躍がまったくと言っていいほどなかったのは、どうしたことだろう?ここで活躍しないで、どこで活躍するというのだろうか?
と、ストーリーにはやや物足りなさが残るものの、今回は、全編を通して試合の様子だけが描かれるため、いつもながらのダイナミックな戦車戦はたっぷりと楽しめる。
中でも、まるで戦車に乗っているかのような主観映像は、いかにもIMAXや4DXのフォーマットを意識した作りになっていて、特に、戦車によるスキー・アクションの場面では、その臨場感と躍動感で乗り物酔いしそうになった。
ただし、そのスキー・アクションにしても、黒森峰と聖グロリアーナの最後の乱戦にしても、あまりにも動きが激し過ぎて、画面の中で何が起こっているのかが良く分からないところが多いのは気になる。
勝敗の決め手となるアクションが、スロー再生でなければ確認できないような目まぐるしさで、もしかしたら、これは、円盤を買わせるための策略なのではないかと勘繰ってしまった。
決勝戦の相手は、最初の練習試合でしか戦っていないあの高校であることは予想できたものの、劇場版のラスボスが加わるというサプライズもあって、次回作が、ますます楽しみになった。
どうせ、また何年も待たされるのだろうが、ここまで来たら、気長に待つとするか・・・