劇場公開日 2023年4月29日

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「個々気になる点もあるが短めで良い作品」放課後アングラーライフ yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5個々気になる点もあるが短めで良い作品

2023年5月8日
PCから投稿

今年150本目(合計801本目/今月(2023年5月度)7本目)。

映画内では明確に示されていませんが、関西弁を話しているということは近畿圏が舞台で(このことは公式HPに掲載あり)、「釣り」をテーマにする映画ですが、おそらく和歌山か兵庫(瀬戸内海、日本海よりかは不明)が舞台ではないかと思います(ちなみに映画内ではこれらを特定できるヒントはない)。

短めの映画で(90分を切る)、さくっとお仕事が終わってみたいならおすすめの一作で、ストーリーは原作ありでわかりにくい部分もないし、描写も原則ストーリーが一つの筋だけなので(時間ずらしなどがない)、展開の理解に支障をきたすということはないと思います。

いわゆるシスターフッドを描くタイプの映画で(プリテンダーズ、ガール・ピクチャーなどが該当)、男性はほぼほぼ出てこないです(2人だけ?)。また「釣り」がテーマということは序盤にそうそう明らかになり、それ以外の筋はほとんど存在しないので(一応、「不適切なSNSの利用法」という論点もある)、見方にぶれが生じるということはなかろうと思います。

原作小説を知っていればもちろん、しらなくても導入が丁寧な上に余計な描写や時間ずらしなどの混乱させる描写がないので、理解に支障をきたすことはないと思います。

ただ、個々個々、やはり法律系資格持ちなので気になる点もないわけでもありません。

評価は下記の通り、4.3を4.5まで切り上げています。

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 (減点0.4/釣りに関するエンディングロールでの注意書きがないこと)

 ・ 釣りは大衆文化の一つで、これを描く映画も多いですが(たとえば、「さかなのこ」)、釣りは絶対無制限ではなく、漁業法を頂点とした一定の縛りを受けます。また、都道府県によっては条例で上乗せ規制をかけていることが多いです(一定サイズ以下の魚をつってはいけない、この魚はつってはいけない、季節制限、特定の釣り方の禁止など)。

 もっともこれらは大きな船による大規模な釣り(というより、漁業に近い)による大規模な違反以外、事実上黙認されることが多いですが(釣りが大衆文化であることから、全員が全員、漁業法や各都道府県の条例を知っているわけではないので、「マナーを守って釣りをしましょう」等、どうしても守ってほしいことしか注意書きにはないのが普通)、一方で無制限でもないので、ここは何らか配慮が欲しかったです(もっとも、個人の一般的な釣りにおいて一発逮捕ということは稀だとは思いますが)。

 (減点0.2/車の不適切な運転について)

 ・ 食べ物をどちらかの手に握りながらの運転は、当然、道路交通法等に触れます。

 (減点0.1/心裡留保(民法93)の解釈)

 ・ 心裡留保による意思表示は、善意の相手方および第三者には対抗できません(第三者対抗規定は2020年の法改正で追加されたもの)。
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yukispica