DAICON FILM版 帰ってきたウルトラマンのレビュー・感想・評価
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私の知っているウルトマンなのか?
2023
31本目
Amazon primeにあり、なんとなく観てみた…
はじめに庵野秀明のテロップが出ていて、何???
と思ったがそのまま鑑賞。
…なんなんだ、観にくくて仕方ない。
セリフも何を言ってるのか?
特撮である事から全て柄模。
だからこそカメラのフォーカス近い近い…笑
途中で止めて、調べたところ…
庵野さんの自主制作であり、ご本人がウルトラマンを演じているではないか。
それを知った後は見方が変わる。
作品としては前出で言ったように、よくわからんの一言。ウルトラマンの格好も笑ってしまう。
でも、カメラ割り、あのフォーカスの近さ、隊長が作戦を伝えるときにサングラスを掛ける演出…
ウルトラマンが主役なようで、人間身が中心にある。
まるでエヴァのようだ。
にしても模型など、制作を学生がやっているとは思えない。
凄いの一言。
庵野作品として観ると見方が変わりおもしろい。
素材の味がそのまま楽しめる
庵野監督が無表情なのに「ゼアッ」って気合入った声出てるのは笑いました。
腕時計つけてるってのも面白い。
庵野監督のアニメ作品にも特撮作品にも出てくる撮影や設定の見事さが、短時間の中に詰め込まれていました。
最近の向上した映像技術の作品だと、凄い要素が多く味付が強すぎて何となーく圧倒されてしまいますが、好きな作者のこういう作品をたまに観ると、作り手がどこを重要視してるのか、素材の味がそのまま楽しめていいもんですね。
素人とは思えない出来栄えに驚き
【鑑賞のきっかけ】
その存在は知っていたもの、全編を観る機会はないと思っていた本作品が、まさかの動画配信。
怪獣ファンとしては、必見!
【率直な感想】
<高度な映像技術>
1983年制作と言えば、まだ、CGなど影も形もない時代。
ハリウッドでも、1977年制作の「スター・ウォーズ」の成功で、大金をつぎ込んで「特撮」作品を作るようになっていたけれど、まだまだこれから、という時期でした。
因みに、1977年制作の「スター・ウォーズ」第1作は、その後、エピソード4と名付けられ、「CG処理」が施されたものが、現在、DVDや動画配信で出回っているものとなっています(もとのCGなしの映像は観ることができない)。
そういう事実を踏まえて、本作品を観てみると、その映像技術の高さには驚かされますね。
総監督の庵野秀明も、脚本の岡田斗司夫も、映像メディアのプロになっていった訳ですが、その才気は十分に感じられる作品であると言えましょう。
<核攻撃というアイテム>
本作品では、通常兵器が通じない怪獣に、地球防衛軍が核攻撃を計画するという流れですが、ウルトラシリーズで、核攻撃を真正面から取り扱ったものはないと思います。
ウルトラセブンで、1回だけ、核攻撃を行ったことを思わせるエピソードがありますが、「核攻撃」という言葉は使われていませんでした。
そういう意味で画期的であったと言えます。
また、この核攻撃を計画するが…という展開は、「シン・ゴジラ」に取り入れられているので、庵野秀明が「シン・ゴジラ」の脚本を書く際に、本作品の内容が念頭にあったと思われます。
【全体評価】
この作品の最大の特徴は、庵野秀明自身が、素顔のまま、ウルトラマンを演じていることでしょう。
このウルトラマンを演じるというこだわりが実を結び、動画配信が始まっている「シン・ウルトラマン」のエンドロールの中に「モーションアクションアクター」の一人として、庵野秀明の名前が掲げられています。
もちろん、演じたのは、「ウルトラマン」ですよね。
予備知識ありきで観たほうがよいかも
何も知らずに見始め、ウルトラマンが登場する前に一度挫折した。
1983年、8ミリフィルムで学生が撮った自主制作映画。
庵野さんが監督、しかもウルトラマン役で出演。
この事実を知ったら、急に見え方が変わった。本当に学生が撮ったのかと驚愕。凄いものを見てしまった。
ウルトラマンやその当時の特撮ものに詳しい人と一緒に、解説や突っ込みを入れてもらいながら、再度視聴したい。
天才の作品
もう、のちの作品にも繋がる出来の良さ。学生が作ったとは思えないクオリティ。フルで見たことがなかったので、見れて良かった。ジオラマなどのこだわり、カメラワークどこも学生の作ったレベルでなかった。
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