「左派系 母が 闇雲にかき回さねば、もう少しマシな結末になった」怪物 YAS!さんの映画レビュー(感想・評価)
左派系 母が 闇雲にかき回さねば、もう少しマシな結末になった
是枝監督の新作なので、観ました。
あるあるな教育現場 なのですが、登場人物のそれぞれが それぞれの世界感と価値観で生きている事を
うまく表現できている点が素晴らしかった。
序盤のおぞましいばかりのモンスターペアレントぶりに、僕は幻滅したが、
映画的には母目線で進行するので、鑑賞者の多くは母親に感情移入して
母親を同情し、教育現場を愚弄するだろうが、
これは映画的に解りやすく 切り取り表現している のであって、あえて それに載る必要はない。
しかし中盤からの"先生視点"が加わり、 全鑑賞者の見方が変わる。 とても素晴らしい脚本展開です。
いろいろな視点が映画に加わることにより、単純ではないこの世の"社会構造"を再確認させられ、
けして世には 善・悪人が 存在しない事を知る映画に仕上がっているのは、素晴らしかった。
しかし 鑑賞者に何かを考えさせ
問題定義をされるが、けして結論に導かない是枝監督作品。
そろそろ主張をした映画作りに移行して欲しいと願います。
LGBTQ映画なのかもしれないが、思春期の子供たちの心は いろいろ雲の様に動き回る ので...
「豚の脳みそ」を告白する 夜の坂道、良いシーンだが 画面端にカメラマンの影が入ってしまっているのが残念。
気にする方がおかしいし、良いシーンだから、別テイクを使うのも もったいないのだが。。。気が付いた 自慢
映画「イングリットバスターズ」の酒場でもやっていた、"誰だゲーム" 面白そうだから、やってみたい。
とにかく 答え合わせばかりの映画なので、
時系列が産雑になりがちなのを、
混乱しないような 道しるべを置いてくれたので、過去と現在の時間の流れを間違う事はない。
脚本家とその編集した編集者は素晴らしい。 「脚本賞」
前夜にたどり着いた後の、ラストシーンなのだから
そういう結末です。 セリフ通り。
こういうラストシーンを描ける監督が、アニメ界以外の日本に居た事に感動した。 「監督賞」
音楽は特記特別記載事項はないが 坂本龍一さん。
次の是枝監督作品も必ず観ます。
映画ではないが、いじめ問題での漫画「聲の形(全7巻)」を読むことを進める。
こんにちは^ ^
YAS!さんの読み解き、解釈に新たな発見ばかりで、又ハッとしました!「登場人物のそれぞれがそれぞれの世界観と価値観で生きている」全く仰る通りですね!!それは自分の見たいように物事を捉えてしまう危うさも秘めていますよね。
私は鑑賞後の言い表せない違和感をどうにか消化させたくて、表面的な部分に囚われたレビューを記してしまいました( ; ; )みなさんのレビューを読んだり、コメントを交換していくうちに、この作品の奥深さやメッセージを私なりに解釈出来た様に思います。お恥ずかしい稚拙なレビューを読んでいただき恐縮です( ; ; )
そして。。是枝監督にはそろそろ主張した映画作りに移行して欲しい。とのお考え!激しく同意致します!!これからも追いかけたい監督さんですよね!