「じれったい/★0.5追加の理由」水は海に向かって流れる toshijpさんの映画レビュー(感想・評価)
じれったい/★0.5追加の理由
広瀬すず主演、前田哲監督というのに興味を持ち鑑賞。
しかし残念ながら自分好みの作品ではなかった。
所々クスリと笑えるところもあったけれど全体的に感情に
訴えかけてくる描写があまりない。予告編を見ると主人公は
何らかの理由で心を閉ざした女性で、同じシェアハウスに
住むことになった男子高校生の登場で変わっていく物語
のようだった。で、いろいろな出来事が重なり期待通りの
結末を迎えるのか、それとも予想外のことがたくさんあって
意外な結末を迎えるのか・・・これ以上はネタバレになるので
書かないが話がなかなか進展しなくてじれったい。
主人公は「私、恋愛しないので」と明言するほど心を閉ざして
いるのだから終始仏頂面をしているわけで、顔が綺麗なだけで
魅力を感じない、むしろ感じの悪い年上女性。広瀬すずが損な
役回りだ。その辺は原作ではどう描かれているのだろう?
恋愛は「私これから恋愛します!」と宣言してする(できる)
ものではないし逆もまた然り、と自分は思う。惹かれる人が
現れたら自然と恋愛感情が湧くのでは?広い世間にはこの
主人公のような女性が実在するとしても自分は共感できない。
原作由来なのかもしれないがシェアハウスという場所も
親世代の人間関係もその他の登場人物の設定も自然発生的に
そこに存在している感じではなくて作り物感を強く感じた。
話の展開にもツッコミどころが多々あった。
もしかしたらコミックスでは違和感なく受け入れられるもの
なのかもしれない。しかし生身の人間が演じる映画では
「こういう人いるよね」「こういう事ってあるよね」と
感じさせる工夫が欲しかった。
演じている役者たちはそれぞれ健闘して自分の役を演じて
いたと思う。しかし脚本のせいか演出のせいか分からないが
自分はこの映画の世界観に最後まで馴染めなかった。
収穫は男子高校生役の大西利空と、同級生でクラスNo.1の
人気者役を演じた當真あみ。大人の役者が高校生の制服を
着ているなんちゃってではなく現役世代が演じていて、当然
違和感がなかったし演技にも光るものがあった。
この二人のために★半分おまけ。
おっしゃるとおり
特に シェアハウス の設定は 御伽話でした。現実にも シェアハウス存在するとは言え
古民家みたいなところで、トイレ、風呂🛁共用は無理があると思いました。
高校生2人は良かったですね。26歳に何の魅力が❓意味不明でした
原作先だった自分ですが、共感します。
映画は漫画を現実に寄せる、漫画は現実離れをそれらしく表現する、この辺の塩梅が巧くいかないと爆死するのでしょう。ぶっちゃけ表現手段の違いなんでしょうが、漫画は繰り返し見られて、映像は瞬間、という所が大きいと思います。