劇場公開日 2023年6月30日

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「前編「運命」は「イントロ」であったのでパワー不足は否めないが、その「壮大なイントロ」の相乗効果で後編「決戦」はかなり面白い!」東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 決戦 細野真宏さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0前編「運命」は「イントロ」であったのでパワー不足は否めないが、その「壮大なイントロ」の相乗効果で後編「決戦」はかなり面白い!

2023年6月30日
PCから投稿

本作は人気エピソード「血のハロウィン編」の実写化ですが、内容が意外と入り組んでいる壮大な物語なので、「運命」と「決戦」の2部作に分けることが正解だったと思います。
タイムリープに加えて、カギを握る新キャラクターも増えるため、前編の「運命」で“情報を整理すること”が必要不可欠だったからです。
そのうえで、後編の「決戦」でキャラクターたちがぶつかり合うという構造が、作品の魅力を最大限に押し上げています。トータルでの面白さが相乗効果を上げているのです!
「運命」と「決戦」の2つに分けてもらえることで、集中力の問題を解決してくれるのもいいと思います。
原作ファンにはお馴染みなのでしょうが、人物名を覚えるのが苦手な私のようなタイプは、「血のハロウィン編」から登場する重要な役どころの、場地(ばじ)を永山絢斗、一虎(かずとら)を村上虹郎が演じているのを覚えていた方が良いでしょう。
映画では「ばじ」「かずとら」といった言葉が飛び交いますが、私は「あれ、誰のことだっけ?」と少し混乱する要素になったので。
場地の行動が少し意味不明な感じもありますが、これは間宮祥太朗が演じるキサキという謎めいたキャラクターとの関連があったりします。ここら辺は、キチンと物語が見えないと理解しにくい箇所とも言え、「血のハロウィン編」が「ミステリー・サスペンス映画」である
醍醐味の1つとなっています。
そして本作のタイトルにもなっている「決戦」ですが、圧巻の迫力で、単なる乱闘ではなく「意味のある決戦」となっているので飽きが出る事もありません。
さらには「決戦」の舞台となる廃車場の美術セットもこだわりまくっていて、あんな場所でアクションを全開でしまくる役者陣もさすがで、砂ぼこりで映像では微かにしか見えないシーンでも気合を入れまくっているのが伝わってきます。
「決戦」後の物語も良く、まさに「必見レベルの傑作」と言えます!

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細野真宏