トロールのレビュー・感想・評価
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ノルウェー版『ゴジラ』かな…❓
北欧に伝わる伝説の巨人『トロール』が現代に蘇って、ノルウェー・オスロの街を破壊して大暴れする物語。Netflixで現在配信中。
『トロール』と言えば、『ハリーポッター』『ロード・オブ・ザ・リング』等、様々なファンタジー・アドベンチャー映画にも登場するが、常に脇役で怪力だけのモンスターというイメージがある。しかし、アメリカには『キングコング』、日本には『ゴジラ』という世界的に認知されたモンスターがいるが、その歴史は『トロール』に比べると浅いものがある。
『トロール』は、数多くの昔話や伝説の中で、巨人という共通フォルム以外に、様々な形態で語り継がれてきている架空の生き物。今回は、体は岩でできている『トロール』で、その大きさも映像からイメージしても、50mを超すだろうと思われる。本作ではそんな『トロール』を主役に、人間達との死闘を描いている。
ノルウェーのトンネル工事での掘削爆破によって、それまで閉じ込められていた『トロール』が出現する。身体が岩盤でおおわれて、二足歩行で歩む巨体の『トロール』は、民家を破壊しながらオスロの街へと近づいていく。政府から『トロール』撃退の依頼を受けた考古学者のノラは、首相補佐官のアンドレアスとノルウェー軍のクリスと共に、調査を開始する。しかし、ノラの考えた撃退法はことごとく失敗に終わる。ノラはかつて『トロール』実現説を唱え、精神病院送りにされた父の研究を足掛かりに奔走する。
結局、こうした映画では、『ゴジラ』や『キングコング』もそうだが、人間の傲慢さや自然への脅威によって生まれたモンスターが、街を破壊する、人類への警鐘となる内容が常である。本作も、山を切り崩して自然を破壊した報いとして『トロール』が出現し、そこに、モンスターに寄り添う科学者と『トロール』の死滅だけを臨む愚かな指揮官との鬩ぎ合いによる展開は、正にモンスター・ムービーの王道とも言える。
出演者は、残念ながらノルウェー作品と言うことで、殆ど知らない俳優陣だった、但し、1か所、『トロール』出現の世界の報道のシーンで、もしかしたら『ジェラシック・パーク』のサム・ニールが映っていたと思ったのだが…他人の空似だろうか?
私は、これは「あり」だと思う。
ちょっと前に、ハリウッド製の有名な某怪獣映画について、「過剰にファンタジーの方に寄せ過ぎて怪獣映画としての面白さを喪失している」というような内容の厳しいレビューを書いたところだ。
そんなところで、本作を観た。これは、ファンタジーの方からアプローチし、怪獣映画の方へ越境せんとした稀な作品であると感じたが、同時にこんな風にゴジラのDNAが波及することがあるのかと意外にも感じてしまい、確かにリアル側からの視点で観れば荒唐無稽な物語だとしても、馬鹿げた作品だと断じることは自分にはできなかった。少なくとも厳しいレビューをした某怪獣映画より遥かに良くできていて面白かった。
この作品を作った人たちが参考にしたどうかは知るところではないが、虚構の存在に政治と武力で立ち向かおうとする人々を登場させ描いているあたりに、『シン・ゴジラ』の影響が色濃くあると感じたことを否定できない。
観た後で気付いたが、フィヨルドの崩壊で発生する大津波を描いた『THE WAVE ザ・ウェイブ』の監督による作品だと知り、こちらも大変よくできた作品だと感心して観たことを思い出した。
怪獣映画をつくるなら何が大事になるのかをこの作品を作った人たちはちゃんと分かって作っている。だからちゃんと面白くなる。そして、こういう作品をちゃんと評価できるオーディエンスでいたいとそんな風にも思わされる作品だった。私は、観るに値する佳作だと思う。
北欧発の佳作怪獣映画
トロールの
美しいノルウェー。
ハリウッドの『GODZILLA ゴジラ』をはじめとする「モンスター・ヴァース」を意識している感じ。
主にノルウェーに伝承として残るトロールを題材としていて、興味をそそられ鑑賞。
こういう映画は嫌いじゃない。
頭を使わず、ボーっと見れる。
一番残念なのは、やはりトロールのビジュアルでしょうか?
確かにあれだけ巨大だと服を着ているのもおかしいし、作ったような武器を持たせる訳にもいかないか。
せめて顔だけでも、もう少し造り込んで欲しかったかな。
人間のキャラクターは、魅力的。
特に、メガネっ子のオタクっぽい女子が、学者を殴るシーンなどは王道とも言える展開。
ノルウェーの自然が美しい。
評価はこんなものかと思いますが、観てよかったです。
by TRICKSTER10
タイトルなし
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