「ノルウェー版『ゴジラ』かな…❓」トロール bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
ノルウェー版『ゴジラ』かな…❓
北欧に伝わる伝説の巨人『トロール』が現代に蘇って、ノルウェー・オスロの街を破壊して大暴れする物語。Netflixで現在配信中。
『トロール』と言えば、『ハリーポッター』『ロード・オブ・ザ・リング』等、様々なファンタジー・アドベンチャー映画にも登場するが、常に脇役で怪力だけのモンスターというイメージがある。しかし、アメリカには『キングコング』、日本には『ゴジラ』という世界的に認知されたモンスターがいるが、その歴史は『トロール』に比べると浅いものがある。
『トロール』は、数多くの昔話や伝説の中で、巨人という共通フォルム以外に、様々な形態で語り継がれてきている架空の生き物。今回は、体は岩でできている『トロール』で、その大きさも映像からイメージしても、50mを超すだろうと思われる。本作ではそんな『トロール』を主役に、人間達との死闘を描いている。
ノルウェーのトンネル工事での掘削爆破によって、それまで閉じ込められていた『トロール』が出現する。身体が岩盤でおおわれて、二足歩行で歩む巨体の『トロール』は、民家を破壊しながらオスロの街へと近づいていく。政府から『トロール』撃退の依頼を受けた考古学者のノラは、首相補佐官のアンドレアスとノルウェー軍のクリスと共に、調査を開始する。しかし、ノラの考えた撃退法はことごとく失敗に終わる。ノラはかつて『トロール』実現説を唱え、精神病院送りにされた父の研究を足掛かりに奔走する。
結局、こうした映画では、『ゴジラ』や『キングコング』もそうだが、人間の傲慢さや自然への脅威によって生まれたモンスターが、街を破壊する、人類への警鐘となる内容が常である。本作も、山を切り崩して自然を破壊した報いとして『トロール』が出現し、そこに、モンスターに寄り添う科学者と『トロール』の死滅だけを臨む愚かな指揮官との鬩ぎ合いによる展開は、正にモンスター・ムービーの王道とも言える。
出演者は、残念ながらノルウェー作品と言うことで、殆ど知らない俳優陣だった、但し、1か所、『トロール』出現の世界の報道のシーンで、もしかしたら『ジェラシック・パーク』のサム・ニールが映っていたと思ったのだが…他人の空似だろうか?
