劇場公開日 2023年12月8日

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「いろんな人間がいて、それぞれの人生や様々な体験、数え切れない経験、...」VORTEX ヴォルテックス FUKUHARAさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5いろんな人間がいて、それぞれの人生や様々な体験、数え切れない経験、...

2024年1月3日
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鑑賞方法:映画館

いろんな人間がいて、それぞれの人生や様々な体験、数え切れない経験、出会いや別れがあるが、人が最後にどうなるかは分かっている。
自伝映画ではないが、監督の母親がアルツハイマーになった経験が反映されているらしい。(監督インタビュー参照)
私の後ろで泣きながら観てた人がいた。
でも、鑑賞中に寝息やイビキがチラホラ聞こえてきた。そんな静かな映画でBGMや効果音なんか ほぼ無いのでポップコーンを "カシュ カシュ" 食べながら見るのは気が引けるかも? 体調を整えて鑑賞すべし。私も何回も眠くなった。満腹で観たからか?腹ペコにしとけばよかったか?
家に帰って『エンター・ザ・ボイド』のオープニングと『CLIMAX』の長回しダンスシーンをとりあえず見る。見たくてなったからだ!(派手な視覚的刺激が足らなかったからだ)
この監督は「まだ人がやってない表現は何があるだろう?」と色々考えて、時間が遡ったり、エンドクレジットを頭に持って来たり、画面をスプリット・スクリーンにしたり、字幕ごと画面を逆さまにしたり、フランス映画を日本で撮ったり、他にも浮遊霊のカメラ目線、鑑賞中退出警告などあるが、大体既に使われた技法だ。だけどノエだからトリップ感が満載になる。「いつかドキュメンタリーを撮る」と最近言っていた。
あの『METROPOLIS』のポスターが欲しい、たぶんギャスパー・ノエの私物だろう。大量のVHSも。

ナイン・わんわん