「妻から夫が、あの人になってしまうときとは?」VORTEX ヴォルテックス カール@山口三さんの映画レビュー(感想・評価)
妻から夫が、あの人になってしまうときとは?
同時、二画面分割進行で分かることは、
心なければ会話も対話も意識の交流もなく、
相互の立場の責めぎあいとなることが分かり良い。
妻の認知症も夫の心臓病も、
夫によるトラウマではないかと、
精神科医の妻が無意識のうちに発する片言に胸が痛い。
家内は帰宅する夫を何時も待っているのだ。
生老病死という渦中の流れでは、
二人の病と死に方は、
当然の因果応報の結果あろうか。
分割のため字幕が読み難いので最前列鑑賞をお勧めします。
( ^ω^ )
VORTEX ヴォルテックス
「アレックス」「CLIMAX クライマックス」などで知られる
フランスの鬼才ギャスパー・ノエ監督が、認知症の妻と心臓病の夫が過ごす人生最期の日々を、
2画面分割映像による2つの視点から同時進行で描いた作品。
「病」と「死」をテーマに、誰もが目を背けたくなる現実を冷徹なまなざしで映し出す。
心臓に持病を抱える映画評論家の夫と、
認知症を患う元精神科医の妻。
離れて暮らす息子はそんな両親のことを心配しながらも、
金銭の援助を相談するため実家を訪れる。
夫は日ごとに悪化していく妻の認知症に悩まされ、
ついには日常生活にまで支障をきたすように。
やがて、夫婦に人生最期の時が近づいてくる。
ホラー映画の名匠ダリオ・アルジェントが夫役で映画初主演を果たし、「ママと娼婦」などの名優フランソワーズ・ルブランが妻、「ファイナル・セット」のアレックス・ルッツが息子を演じた。
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