それでも私は生きていくのレビュー・感想・評価
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邦題のセンス😐
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日本もフランスもクズな男は
同じような事を言うんですね🤣
そしてそういう男を好きになる女は
大抵、粘着質かつ嫉妬深く
大人の遊びが出来ないタイプだったりして、
これはもう国民性とかじゃないのね(苦笑)
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自分勝手な理由で別れを切り出したくせに
「君なしでは生きていけない」の
メッセージを読んで微笑みながら
涙を流すシーンは
あぁ愚かだなぁ。と思う反面、わかるぅー😂とも思っちゃったりするわたしも粘着かもしれません🤣
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それにしてもこの作品を観たら邦題に違和感。
原題は「素敵な朝」とか「ある晴れた朝」なんですよね。
ラストシーンからすると、この原題のままにした方がよっぽどしっくりするんですけどね。
人生には晴れる日も雨の日もあるけれど、みんな頑張って生きてるのです。これはそんな一人の女性の人生の数ページを切り出して描いた作品。
予告編のヒロインのデートシーンが良い感じでした。
最近観たフランス映画に (もしくはフランスが舞台の映画)
良い作品が多かったこともあり鑑賞です。
ヒロインの名はサンドラ。
夫と死別し、娘と二人暮らしのシングルマザー。
通訳の仕事で生計をたてている。
鑑賞する前は、夫を亡くしたヒロインが
娘と一緒に明るくたくましく生きていくストーリー
そんな感じかな、と思っていたのです。 …が
話が進むにつれ、そんな単純なお話ではなく
ヒロインが置かれた状況がシビアな事が分かってきます。
#その1
#まずはシングルマザーである事。
#離婚した訳ではなく、死別のようです。
#通訳の仕事が出来るので、それなりの生活は出来ている。
#その2
#父親の事。元は哲学の教師。慕う生徒もいたようだ。
#現在は病気。
#認知症ともアルツハイマーとも違うらしいのだが
#次第に視力が失われ、記憶障害の兆候も出てきている。
その父はアパート(マンション?)で一人暮らし。
サンドラは定期的に父の元へ通って世話をしているのだ。
自宅ドアのカギを開ける事もできなくなった父…。 むむ
辛抱強くドア越しに話しかけ、何とかドアが開く。
恐らく、このような状態が続いているのだろう。
父の症状は、ゆっくりと悪くなっていくのであろうか…。
そんな状況に当然、父の一人暮らしを危ぶむ声が出てくる。
介護施設に入れなければ、と姉妹や親戚とも相談を重ねる。
# あそこは高い。こちらは評判が良くない…。
# 公営の施設はなかなか空きが出ない…。
大好きな父を思い、より良い環境で暮らしてほしい。
そう考えてあれこれ悩むのは、結局サンドラの役目だ…。
父が部屋を引き払う日。
父の元生徒たちも手伝いにやってきた。父の本棚の本は
サンドラと元教え子たちの手により持ち出されていく。
一方、本以外の調度品は誰も引き取ろうとしない…。
父の身の回り品をカバンに詰めながら
感情のうねりがサンドラを襲う。
” 寂寥感” ”無常感”
この感情を持っていく先は、普通は”無い” 。
堪えきれずに溢れる涙。こぼれる嗚咽。
そんなある日。
サンドラは昔なじみの懐かしい男性と再会する。
宇宙物理学の研究をする学者のクレマンだ。
何気ない会話を交わす。
楽しい。久しぶりに心がときめいた。
会う回数が増える。
あなたがから誘ったのよ、と言い訳しながら
自分からキスをするサンドラ。
二人の関係は仲のよい恋人同士のようで
なんの障害もも無さそうに思えてくる。
クレマンに妻子がいなければ、の話なのだが…。
…
と、まあ
こうして始まったサンドラとクレマンの禁断の恋。
どうなっていくのやら… というお話です。・_・;
繰り返しますが、クレマンは妻子持ちです。
ついその事実を忘れてしまいそうになる程
明るく描かれる「不倫・純愛ドラマ」です。
サンドラの恋の行く末を応援しつつも
カゲで泣く人がいないと良いなぁ と気にしながら
映画館を後にしました。
◇
◇ あれこれ
■本棚の本は、その人を現す
父の本棚にあった本を移しかえながら
サンドラがこのような事を娘につぶやきます。
「この本棚の本が、実際の父よりも父らしく感じる」
どうして?と問う娘に
”本棚の本がその人の本質を表すの”
”その人が自分で書いた本ではなくとも”
”その本を選んだのはその人なのだから”
その通りかもと、しみじみ。
映画の観賞履歴なんかもそうなのかも… ・_・;
まあ今更取り繕ってもしょーがない と、開き直り☆
■恋人と愛人
恋する人 と 愛する人。
どちらも、自分の好意の対象となる相手を指すのに
後者を漢字二文字にすると途端にイカガワシく感じてしまいます。
なんか不思議です。・_・;
■レア・セドゥ(サンドラ役)
逞しさと脆さが同居する女性を好演してました。
2014年版の「美女と野獣」に出ていたと知り
この作品は観た記憶があるので、当時の鑑賞メモを検索。
”呪いが解けた王子がおっさん臭い”
う~ん 「美女」の感想はどうした…?
◇最後に
"水の上で優雅にたたずむ白鳥も"
"水面では必死に水をかいている"
そんな言葉が頭に浮かんでくる作品でもありました。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
特にコレといった出来事・事件は起きない。介護する父の病への悲しみ、仕事、子育て、新たな恋の喜び。 ある女性の娘・母親・恋人としての心の機微が描かれる。
サンドラ(レアセドゥ)と恋人クレマンに対する娘リンの振る舞いが好ましく感じた。サンドラがクレマンを初めて家に連れて来た時、ママの新しい恋人を品定めするような様子が面白かった。 別の日、ママのベッドに潜り込んだらクレマンが来ていて、クレマンを見てケラケラ笑い出したところも良かった。「ああっ、ママと~してたんだあ」と思ったかどうかは分からない。
8才だとさすがに「ママにはママの人生がある」とまでは考えないだろうが、少なくともママに新しい恋人ができて良かったとは思っているのだろう。だから「ママを新しい恋人にとられちゃったみたいでさみしい」なんて話にはならない。逆にサンドラのほうが、林間学校に行ったリンから連絡がなくて、娘がママがいなくて寂しがらないのがちょっとさみしいと言ったりする。別に8才で自立して親離れしなくてもいい状況だし、親離れ・子離れという話ではない。 林間学校が楽しくてしょうがないだけだと思う。
これが日本だとサンドラが娘に 「リン、クレマンが新しいパパよ」なんて言ったり、娘も「私のパパは死んじゃったパパだけ、新しいパパなんていらない」なんて言ったりして、僕にはとても違和感があるセリフと展開があるが、フランスでは当然そんなことにはならない。娘リンにとってクレマンはママの恋人で、新しいパパだなんてことにはならない。
主人公サンドラは、現在、不幸ではないが幸せに満ちているわけでもない。映画の展開でも特にすごい不幸な出来事や、悲惨な事件は起きない。 きっとサンドラにしたら「まあ人生には、楽しいこと悲しいこと、良いこと悪いこと色々あるが、コレからも私はこんな風に生きていく」 って感じだ。だから日本語の題名の 「それでも」 は少し大げさで、「そして私は生きていく」が映画の内容に近いと思う。
原題 un beau matinは、 「ある晴れた朝」、または 「ある朝」、 「素晴らしい朝」 。 たぶん最後に3人で風景を眺める場面から付けたような気もするが、あの場面は朝じゃないかもしれないから違うかもしれない。
2023/5/31(水)高島屋kino cinema,6/1(木)吉アップリンク
フランスの介護福祉の実態とシングルマザーの自由な付き合い
介護施設が民営では年金では賄いきれず、公営では家畜並の処遇で順番待ちだというのは、フランスでもそうなのかと思った。アメリカの民間医療保険の利点と問題点も指摘されていた。私は父の蔵書を手早く処分していまったが、本作の主人公は大切に扱っていた。シングルマザーながら、亡夫の友人と肉体関係が生じ、友人には妻子がありながら、子どもとも仲良くしてくれ、虐待しないのは良いところである。親族でのクリスマスで、サンタクロースの来訪を演出する大人たちの努力が微笑ましい。
困難な時を乗り越えて
邦題は「それでも」ですが、原題はもっと明るくポジティブです(父が書こうとしていた自伝のタイトル)。
父が最後に入ったモンマルトルにある施設は活気があってフレンドリーな感じだし。
彼はクリスマスは一緒に過ごせなかったけれど、向こうと別れて彼女のもとに来たみたいだし。
このラストはハッピーエンドですよね。
読んでる本が人格を反映する
愛情を注ぐべき数々の対象との距離の伸び縮みや方向のずれを修正するために、ひとは多大な努力を重ねている訳だけれども、その努力が生きている実感と深く関わっていることに気付かされる。
ゲオルグが最後に頼ったのが愛人で,肩透かしされたサンドラも…というところがフランス映画の面目躍如。
とにかくセドゥが素晴らしい(「君無しでは苦しい」のメール読んだ時の表情!)。舞台だったらスタンディングオベーションだろう。
GWの真ん中に公開されるフランス映画ですが、考えるところ多め(先行オンライン試写会は一律ネタバレなくてもネタバレ扱い)
今年135本目(合計786本目/今月(2023年4月度)30本目)。
fanvoiceさまのご厚意で早く見ることができました。
フランス映画で、フランス映画らしく余韻を残して終わるタイプの映画です。ただ、趣旨までわからず「それも各自で考えてね」ではなく、映画の趣旨は「シングル女性の大変さ(子育てなど)」「介護問題」といった、現在(2022~23)の日本はもちろんフランスでも問題提起されていることが描かれています。この意味では問題提起型の映画かな、と思えます。
一方で、このような趣旨であるため、(お話自体は架空としても)淡々と進むだけでアクション映画でもホラー映画でもないので淡々と進んでしまう点は確かにあります。ただ、問題提起型の映画は概してそうなってしまうのは確かだし、この映画は上記の2つに述べたこと以外の論点も入ってきていますので、そのような「コメディのお時間」を設けることができなかったし、そもそもすべきでもなかった(問題提起型の映画でいきなりコメディを混ぜられると、映画の主義主張が何かわからず混乱する)というところです。
GWの間も多くの映画が封切になり、「どちらかというと」ミニシアター中心になるのではないか…と思えますが、主人公がこうしたこと(子育てや親の介護等)にかかわっているのは女性の方なので、女性の方が見られると好感度はアップするのかな、と思います(もちろん男性の方が見ても何の問題もありません)。
なお、採点において特に差し引く要素は見当たらないため、フルスコアにしています。
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