ゴジラ-1.0のレビュー・感想・評価
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最高映画です。2023年度1位でしょう! まず役者陣が素晴らしい!...
最高映画です。2023年度1位でしょう!
まず役者陣が素晴らしい!
みんな本物の役者だ。タレントみたいな半端な人はいない。
そして映像と音楽、ゴジラの咆哮も素晴らしい!
ゴジラが吐く放射線も大迫力。余波が街を襲っていく。敷島を守って飛んでいった典子。あれはもう助からないよなぁ。
ネタバレ
敷島は特攻隊だったけど、母に生きて戻る事を約束していたので、飛行機の故障と偽り不時着用の島に降りた。
島にはエンジニアがたくさんいたが、橘に飛行機に不備が無いと指摘され、特攻から逃げてきたことを見抜かれた。
敷島の前にゴジラが現れる。家よりは大きいがまだゴジラは幼い。エンジニアと敷島は隠れる。仲間が敷島に飛行機に搭載されている武器でゴジラを攻撃するように支持する。敷島は言われた通り飛行機の所までゴジラに見つからないように進み、操縦席に乗り込む。しかし、眼の前のゴジラに恐怖し攻撃できなかった。隠れていた仲間の一人が銃を発砲したことをきっかけに、ゴジラがみんなを襲う。敷島も飛行機の爆破に巻き込まれ気を失ってしまう。
敷島が気付くとゴジラはいなくなっていた。
仲間たちの屍が整列している。そこに橘がやってきて、敷島のせいだと罵った。
日本への汽船で橘は敷島に仲間たちの持っていた遺品(写真)を手渡した。
敷島は実家に帰ると、家は壊されていた。隣人の澄子が敷島に気付く。澄子は敷島が特攻から逃げてきたことを悟ると敷島を責めた。澄子は子供を戦争で失っている。
戦争でぼろぼろになった街で、敷島が歩いていると、典子が追ってから走って逃げている。敷島は典子から赤子を手渡され、典子はそのまま走って逃げていった。
しばらくして敷島が赤子を抱えて路地に入ると、典子が待ち構えていた。
こんなすごいゴジラ見た事が無い。
本作は大戦末期から話は始まり、戦後の復興期を舞台としているのだけど物語としては初代を大きく意識していて各所に初代をオマージュした光景が見られる。
それだからと言って物語の面白さが損なわれているかと言われるとその様な事も無く、圧倒的な絶望感を上手く表現していると言える。
シン・ゴジラも圧倒的な存在では有るが、今作は戦後間も無い正に何も無い時期に表れた災厄の象徴でこんなんどうするんだと言うのが的確な表現に思えた。
ラストでゴジラを倒す方法も初代をオマージュさせるが今回は監督が犠牲者を出すラストにしないと言う思いから主人公周りの人間は誰も犠牲に成らなかった。
最後は希望を感じさせる終わり方であり、ゴジラ映画では毎度の続きを匂わせる様な終わりに成っている。
子供には退屈かな
年代設定とか戦争ネタは子供には理解不能かもしれませんね。
大人感覚だと内容的には大満足。
ゴジラは怖いし絶望感もあるし。
途中、浜辺美波が爆風で飛ばされたシーンでは「えっ!」と声が出ちゃいましたね。
この時は辛かったし少し泣いたしゴジラが憎らしかったな〜。
ヒレがブルーの閃光を放つのはカッコよかったけど。
戦争が終わって復興を始めた東京にゴジラが来るなんて最悪ですね。
どうやってやっつけるのか本当にこれで倒せるのか疑問でしたが細胞へのダメージがあったから頭部への攻撃が致命傷だったのかな?
エンドロール前の沈むゴジラの細胞が生き返りそうでしたが海底で死滅するのか?続編があるのか?期待しつつもう一度は映画館で観たいですね。
1カットの橋爪功さんのインパクトが笑えました。
電報の内容が気になりましたが、まんまと最後は泣いちゃいましたね。
生きてて良かった!!
劇場で見て良かったのは良かった
浜辺美波が何故最後生きてたのか…
そこがご都合展開すぎて最後の最後で評価ダダ下がりです。
今まで島でのトラウマに悩まされた神木隆之介。けれどゴジラとの戦いで勝利し、逃げる自分から立ち向かう自分に成長し、一歩進みました。
でもそんな簡単にトラウマが消え去る訳ではありません。
死んだのは事実で、変えられないですから。神木隆之介があそこで撃ってたとしても恐らく意味はなかった。けどそれは結果論でしかなく、いざ人が目の前で殺されても何も対抗できなかった自分がトラウマなんだと思います。
これからも時々悩まされるかもしれない。そんな悪夢に悩まされながらも、浜辺美波が生きてと願ってくれてその優しさを胸に、明子と共に、また浜辺美波も心の中で共に生き続けている。
そんなエンドはどうかな、なんて妄想しました。
戦闘シーンは迫力あって良かったな。
序盤の人が死んでいくシーンはリアリティがあり、絶望感がとてつもないです。
ゴジラって建物とか街を破壊するシーンばかりの印象でした。もちろんその影響で人はたくさん亡くなってると思います。けど直接的に人を殺すシーンは初めて?あんなに印象に残るゴジラによる惨殺シーンは初めて見ました。
海戦カッコよかった!
浜辺美波が居座るまでの流れが割と飛ぶので、は?とはなりますが神木隆之介には島での事により贖罪の意識、また戦後という事で助け合いの精神もあるからしゃーないのかなとは思います。
がちょっと唐突すぎるかな。
ゴジラの迫力を感じるにはやっぱり地上波よりも映画で見た方が良いのではないかな、と思います。
追記
コメントいただけたのに返信の仕方分からないのでこちらで失礼します泣
ほんとにそうです。主人公が生き残るというだけでも(まぁ伏線はありましたが)ご都合主義なのに浜辺美波まで生き残ってたら…。
これは薦めようと思ったのにそこで「あ、やっぱやめよ」ってなりました
鑑賞して損はない
ゴジラの描写は、申し分ないと思います。
ドラマ部分、もっと練らなかったのが、全体のバランスを崩してる感じがします。
3万人以上亡くなってるのに、政府が動かない?動けない?、んな馬鹿な。
いくらなんでも、政府を馬鹿にし過ぎでしょ。
一言、勿体ない作品。
安藤サクラさん、出演数減らしましょう…
演技力が安定してるのは分かりますが、
また出て来た!と、気になってしまう。
GOD OF DESTRUCTION!!
戦後の日本でゴジラvs人間の話。
特攻隊員の敷島浩一、特攻にビビってルートから脱線、機体の不具合があったと嘘言って機体の整備施設へ…その日の夜、敵襲撃の警報が鳴るも敵は現れず…。その直後、海の水面に浮かびあがる深海魚…、「深海魚が浮かびあがる時には巨大生物が現れる」と言われてる…海を渡り戦後の日本関東へ追い打ちをかけるように現れた破壊神ゴジラ!
どちらが生き残るか…破壊神ゴジラ対人間のストーリー。
めちゃくちゃ面白かった!!
鑑賞前は在り来たりパターンで人間同士の無駄なやりとりで時間潰して肝心なゴジラシーンは短い、もしくはストーリー小難しいで掴みにくいのかな?何て鑑賞前は思ってたけどストーリーはシンプル、私的には人間ドラマよりもゴジラを観にきてる。そのゴジラのカッコ良さを存分に見せてもらった気がした!
これは映画、作品!主役はゴジラ!日本、街がどうなるとかでなく、いかにゴジラをカッコ良く、恐ろしく、圧倒的な存在感で見せてくるかが肝だと思う!
ゴジラの背びれが伸びてからの青白い閃光、口から放つ「放射熱線」のシーンはカッコよすぎた!銀座で放った放射熱線はカッコ良すぎたし直後の爆風も痺れた!
ゴジラ作品全てを観たわけではないですが私の観た中では過去1カッコいいゴジラ作品!
橘から敷島への一言「生きろ!」は涙。
ラストの電報からの無事だったサプライズは泣けた。
神木君、浜辺美波さん…他のキャストもいいけどやっぱり安藤サクラさん最高ですね!
期待を裏切らない
期待を裏切らない内容でした。
日本の敗戦直後が舞台です。劇中で理由の説明はありますが、占領軍であるGHQは静観、復員兵達がゴジラの駆除に挑みます。しかし、ろくな装備もなく、全く歯が立ちません。ゴジラの兇悪ぶりはかなりのもので、為すすべもなく、東京が破壊されてゆきます。生身の人間が襲われる描写もあります。笑ったりホッコリできる場面はほとんどなく、絶望に覆われた重い場面がこれでもかというくらい続きます。ゴジラはこうでなくてはいけません。
CGの出来が素晴らしく、映画館の大きな画面で見ても、敗戦直後の東京の景色、ゴジラの動き、逃げまどう群衆、日本軍の各種兵器、背景にも違和感がありません。迫力満点でした。
クライマックスでここぞと流れるテーマ曲にテンションが上がります。
満足度の高い映画館でした。満点でない理由は、ドラマパートが重く、長過ぎるように感じたからです。それを除けば、満点でした。
普通に素晴らしい
封切り前から戦々恐々として期待と不安が入り混じった「ゴジラ−1.0」。
予告編が最高だったのでかえって過度に期待してはいけないと思いながらも初日初回で観て来ました。
印象としては大変素晴らしいゴジラでした。
もし「ファイナルウォーズ」以来19年ぶりのゴジラだったら(つまり「シン・ゴジラ」が存在していなければ)、今までのゴジラの歴史を塗り替える衝撃の一作だったと思います。
もちろん実際に「シン・ゴジラ」の後で見ても見劣りしない、高いハードルに負けなかった見事な作品だと思います。
まずゴジラの生物感は過去最高でしょう。
本当に生きている巨大生物を見ているようです。
それからその凶暴さや底知れぬパワーは圧倒的で、観る者を絶望に落とします。
ドラマパートにはかなりの重きが置かれており、ストーリーとしては人間中心と言えます。
ただその分ゴジラの破壊はそれほど多くは無く、クライマックスは一回目の銀座周辺の壊滅シーンになります。
世界観はあまり広いとは言えず、大変な脅威でありながらローカルな感じはします。
あれほどの破壊力を示しながら、日本や世界の存亡という危機感を感じないのは不思議です。
やはりストーリーが主人公の私的なものだからでしょうか。
またラストはちょっとGMKの焼き直しっぽく、B級テイストになったのは残念です。
ここはやはり「シン・ゴジラ」は上手かったですね。
山崎監督ならここはいっそ直球でハッピーエンドにして欲しかったと思います。
正直予告編からはもっと凄まじい作品(世界が滅ぶような)を期待していたのですが、劇中でも「ここがあのシーンなの?」と困惑したところも少なくありませんでした。
また確かにホームドラマのようなテイストもあり、良くも悪くも普通の日本映画的ですが、その辺りやや抵抗を感じるところもあります。
いずれにしても国産でこれからも質の高いゴジラ作品が観られることを期待したいと思います。
ご都合主義でも胸に響く帝国海軍の敗者復活戦!
今までに見たことのないゴジラ映画という点では大成功だろう。
何よりも、「海棲生物」としてのゴジラと、そのゴジラとの「海戦」が存分に描かれていて見応えがある。
特に、ゴジラが小さな掃海艇を追いかけるシーンは、ゴジラの背びれが巨体なサメのようで、その前方にゴジラが頭部を現わすところは「MEG」よりも恐ろしい。
クライマックスの舞台が海なのは、第一作と同じだが、水圧でゴジラを倒そうという発想は斬新で、オキシジェン・デストロイヤーよりも遥かにリアリティがある。
砲身を撤去した駆逐艦(雪風!)と多数のタグボート、そしてプロペラ戦闘機(震電!)でゴジラと戦うところも面白いし、危険を顧みずに難敵に立ち向かう男たちの心意気には、思わず胸が熱くなった。
ゴジラが放射能熱戦を吐く前に、背びれが撃鉄のようにせり上がる新たな仕掛けも、サスペンスを高める効果を上げていると思う。
その一方で、不自然さや違和感を感じるところがない訳ではない。
主人公は、特攻を逃れて生き残ったことに負い目を感じているが、それならば、申し訳ないと思う相手は、大戸島の整備兵よりも、同じ航空部隊の特攻兵の方なのではないか?(ここは、同じ山崎監督の「永遠の0」とも相通ずるところがあるので、特に気になった。)
若い男女が一つ屋根の下で暮らしているのに、なぜ、いつまでも結婚もせず、互いに敬語なのか?(後に、それは、主人公の戦争が終わっていないからだと説明されるのだが、それでも、あまり納得はできない。)
主人公は、ゴジラが東京に向かっていることを知りながら、なぜ、避難しようともせず、しかも、わざわざヒロインを銀座に行かせてしまうのか?(ここが、この映画で最も納得がいかないところである。)
その他にも、ヒロインが、ゴジラにくわえられた電車からせっかく生き延びたのに、その直後に爆風で吹き飛ばされてしまうところにも、話の繋がりの悪さと、必然性のない死への違和感を覚えてしまった。(ただ、この展開は、後に覆されることになる。)
そして、ラストで、ゴジラに特攻したと思われた主人公と、銀座で死んだと思われたヒロインが、共に生きていたというオチが用意されているのだが、これも、ご都合主義と言えば、その通りだろう。
ただし、この出来過ぎな展開には、なぜか不快感は覚えない。
それは、「生き残った者は、残りの人生を生き切るしかない」という作品のテーマが、ここで具現化されているからだろう。
さらに、ゴジラとの戦いを「戦争」と捉えるならば、この映画で描かれるのは、太平洋戦争の敗者復活戦に他ならない。
あまりにも人命を軽視した戦争の反省を踏まえて、海軍の生き残りたちが、今度は戦死者を出さないと誓う姿には胸に迫るものがあるし、その意味で、1人でも犠牲者が出てしまったら、ゴジラとの戦争に勝ったとは言えないのである。
主人公やヒロインの生還は、確かにご都合主義ではあるものの、それ以上の説得力を「生きろ!」というメッセージに与えていると思えるのである。
ゴジラ映画の頂点
公開初日、最初の回、期待を込めて観てきました。素晴らしい作品です。感動です。ゴジラ映画で涙を流している人多数。終演後に大拍手。これが観たかったゴジラなんだなと改めて思いました。圧倒的なゴジラの威力と人間の無力感の表現、その中での人間ドラマをちゃんと見せてくれている点に感心。山崎監督は、これ作りたかったんだと感じることができます。また、キャスト陣も素晴らしい。神木君と浜辺さんには、朝ドラ以来また泣かされました。ただ、ラストに生きていた大石典子の首の黒い痣が気になります。なぜ典子が生きていたのか?解らないという人がいますがここが伏線になっているところです。鉄棒シーン、頑張っていましたね。また登場したメカ達も好みでした。特に震電に感動です、飛んでいる姿を観ることが出来るなんて予想していなかった。もう一度観てこようと思います。
永遠のゴジラ0
なかなか良かったと思うが、途中永遠の0みたいな曲が流れると、ちょっと笑ってしまった
放射能を出す時は迫力あって凄かったがもう少し街を破壊するシーンが欲しかった
シン・ゴジラの後にしては期待を裏切られる事がなかったので良かったです
過去一でカッコいいゴジラ
2023年 19作目
まず、今まで昭和、平成、アニゴジ、ギャレゴジ、シンと見てきて、1番好きなゴジラでした。
ストーリーも圧倒的な絶望感とそれを邪魔しない、しっかりとしたヒューマンドラマに興奮しっぱなしでした。
ラストにチラッと見えたゴジラ細胞?に次回作への期待も高まりました。
今後はギャレゴジの派手な怪獣バトルも、山崎ゴジラもどんどん続いて、昔のようにどんどん新しい怪獣やドラマを見せて欲しいです。
戦争後×ゴジラ
戦争後の人の人生の苦難にゴジラと言う謎の巨大生物との話しだと思った。
熱線を吐く際の背鰭に過去の作品無かったシーンが追加されている。
恐らく、次回作の可能性があるのかもしれない。
EDの前にそのシーンがあった。
今は分からないが、戦争の授業をしている学生は観た方が、より一層「戦争」が何か?わかるかもしれない。
若しくは、これからの世代も。
監督さんドSか?
主役の神木隆之介さん演じる敷島さんへのメンタル的な追い詰め方がエゲツなかった。
最初の方、ゴジラとの因縁から機雷掃海あたりまではこう…戦後モノの次第に復興してく中で良くありがちや復員兵ストーリーで、その手の映画だと思って観たらふつーだったのだけれど、そこまでの積み上げを一気に崩されるタイミングで例のゴジラのテーマ曲。
そっからは「おお!俺が観てた作品はゴジラだった!」と思い出したような怒涛の展開。
兎も角、敷島を虐め抜いたからこその動機付けがあの結末に繋がったのだという、凄い作品だった。
まあ、ラストの病院シーンには賛否両論あるだろーけど、フィクションなので奇跡が起こっても俺は良い派
戦後の日本にゴジラを降臨させる鬼畜の所業
タイトルの通りです。
ゴジラが登場するといつもどうやってこいつを倒すんだと思わされますが、まさか戦後の日本にこいつを降臨させるとは思っていませんでした。ドMなのかな。
なので、限られた資源、限られた人間でどのようにゴジラを攻略するのか、そこがめちゃくちゃワクワクしました。
急激な水圧の変化でゴジラを殺すと言うのは全く思い浮かばなかったのでとても面白かったです。
ゴジラに巻き付ける時に船にワイヤーを取り付けていましたが、船同時が交差する際引っかからないのかな?とか、ゴジラを浮上させる際に小さな船に手伝ってもらいましたが、あのロープは簡単に取り付けられるのなか?など、ちょっと細かいところが気になってしまいました。
戦時(ゴジラ登場)→戦後→出会い→働き→復興→ゴジラ上陸→作戦→色々→倒す
とやることいっぱいなので、とてもテンポ良かったです。
設定がかなりしんどい分、最後はのりこさん(浜辺美波)も生きていたことがわかったり、主人公も生還したのでよかったです。ハッピーエンドって言えるのかな?
ただ、のりこさんのことをもう少し深掘りしてもよかったんじゃないかなーと思いました。目的が戦後に現れたゴジラを、限られた人間や資源で攻略することなので、のりこさんのバックボーンはノイズになると判断されたのかもしれないですね。
シリーズ随一のエモーショナルなゴジラ映画
ゴジラ・シリーズ第30作(国内通算第33作)。
第47回日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞作。
第96回アカデミー賞視覚効果賞受賞作。
TC PREMIUM THEATER(ドルビーアトモス)で鑑賞。
まさに圧倒的な絶望だった。恐怖の象徴として、日本純正のゴジラが令和の世に新生したことがとても喜ばしい。
1作目のDNA(特に反戦の要素)を色濃く受け継ぐ正統派にして、新たなスタンダードとなる名作が誕生した。
正直、今まででいちばん面白いと感じた。
私の観たいもの、期待していたものが全て詰め込まれている感じで、満足度がかなり高かった。全身から発する神の如き存在感。何者も敵わない凄まじい破壊力。これこそがゴジラの真髄であり、本作のゴジラはこれまで以上に鬼神であった。
VFXのクォリティーがハリウッド版に引けを取らないくらいに素晴らしく、これまでに無かった、顔を海面に出して泳ぎ船を追うゴジラと言った描写や、ゴジラの巨大感・絶望感を引き立たせるアングルなど工夫が凝らされていて迫力満点。
特に熱線、過去最大威力で度肝を抜かれた。ゴジラ自身口の周りが焼け爛れる熱量であり、一射で原爆並みの被害が出てしまうなど絶望以外の何物でも無い。熱線発射をカッコいいと思ったことはあれど怖いと思ったのは初めての経験だ。
ゴジラによる殺戮描写は「大怪獣総攻撃」のそれを上回る凄惨さで、凄まじい絶望をスクリーンから迸らせるに充分な威力だった。圧倒的な破壊力で銀座を蹂躙するゴジラ。凄絶さに恐怖するしかない名シーンに、目も心も奪われた。
これまでゴジラ映画だけじゃなく特撮全般に言えることとして、人間ドラマの弱さが挙げられて来た印象がある。私自身、ゴジラ映画はあくまでもゴジラが主役、ドラマを深くすればノイズになる可能性があり両立は難しいと思っていた。
ところが本作では、「シン・ゴジラ」でさえ極力廃していた感情豊かなドラマがゴジラのスペクタクルと混ざり合い、決して互いを殺さず、高め合っていることに驚かされた。
「俺の戦争はまだ終わっていない」と語り、生き残った罪悪感に苛まれる敷島を神木隆之介が熱演。「お前は生きてちゃいけない人間なんだ」と自分に言い聞かせるなどして元特攻兵の役づくりをしたと言うだけあり、迫真の演技に引き込まれた。
敷島、典子、明子の家族愛も温かな涙を誘う要素。典子との交流を通して敷島が生きる意欲を見出す展開も感動的で、ゴジラがそれを砕く障壁として機能しているのが良かった。
敷島(を含めた多くの登場人物)対ゴジラ(戦争の化身)と云うはっきりした図式で人間ドラマとゴジラを結びつけているからこそ、両立出来ているのかもしれないと感じた。
どん底に突き落とされても這い上がる。勇気を持って絶望に抗う。未来のために立ち上がる。それが人の強さであると謳う人間讃歌は「シン・ゴジラ」のクライマックスにも通じるアツさがあり、戦争を生き残った人々とゴジラの最終決戦はエモ中のエモ。総力戦である「海神作戦」の行方にハラハラ・ドキドキして手に汗握った。「終わらない戦争」を清算し、生きるためにゴジラに挑む敷島の姿に、興奮と感動の涙が流れた。
あの「シン・ゴジラ」の次の和製ゴジラ映画の新作を託された山崎貴監督、並大抵のプレッシャーではなかったはず。
見事それを跳ね除けこんなにも素晴らしいゴジラを届けて下さり、本当に心からの感謝を。ありがとうございました。
次にゴジラをつくる人はまたプレッシャーだな…
[余談1]
劇伴は佐藤直紀氏作曲の曲しか流れないと思っていたから、お馴染みのテーマが流れた瞬間落涙。しかも流れるタイミングがばっちり過ぎて、これまた涙を誘われた。
最終決戦では駆逐艦の進撃に被せて流れた。これはかなり秀逸。現在ゴジラのテーマとして定着している曲は本来防衛隊のテーマだったことを踏まえているからだ。
[余談2]
銀座でゴジラの猛威に慄く群衆の中に橋爪功が。「VIVANT」に続いてのシークレット・キャストである(笑)。
[余談3]
ラストシーンの、ふたつの意味深な要素が非常に気になるところだ。典子の首筋に覗いた黒い痣。肉塊となったはずのゴジラの復活の兆し。つまり、「ゴジラ0」があると期待したい。
[追記(2023/11/06)]
これまでのゴジラ映画では必ずと言って良いほど特撮のナイト・シーンがあった。爆発の炎が夜景に映えて迫力が増すだけでなく、技術の荒さを暗さで誤魔化す役割があったそうだ。
しかし本作では冒頭を除き、メインのVFXシーンは尽く昼間。誤魔化しや妥協を許さぬ気概が感じられ、尚且つ高いクォリティーを維持して最高のスペクタクルを生み出していた。
[追記(2024/03/08)]
日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞、ファンとして本当に嬉しい限りだ。まさか、シリーズ2作連続で最優秀作品賞を獲得出来るだなんて全く予想していなかった。
[追記(2024/03/11)]
アカデミー賞視覚効果賞受賞は文字通りの快挙である。本作は日本映画の、否、世界の映画界のエポックメイキングとなったのだ。ゴジラ・ファンとしてこんなにも嬉しいことはない。
この感激、この喜び、ついに獲りました。ゴジラが世界のキングになったのをこの目ではっきりと認めました!
[追記(2024/03/16)]
IMAX版を観て。評判通りの額縁上映だったが、映像も音響もドルビーシネマとは違う調整がされていて、個人的にはこちらが好み(冒頭の呉爾羅の鳴き声が違っている気がした)。
アカデミー賞の視覚効果賞を受賞した効果なのか、思ったよりも席が埋まっており、初見の方も多いと見え、ファンとしてとても嬉しい空間での鑑賞となった。感無量である。
[以降の鑑賞記録]
2023/11/11:T・ジョイ梅田(ドルビーシネマ)
2024/03/11:T・ジョイ梅田(ドルビーシネマ)
2024/03/16:109シネマズ大阪エキスポシティ(IMAX)
2024/04/30:Blu-ray
2024/11/01:金曜ロードショー(地上波初放送)
2024/11/03:Ultra HD Blu-ray
※修正(2024/11/01)
兵器系が素晴らしい
ストーリーや演出も恐怖感があってとても良かったが、高雄や震電や米軍貸与の船、チヌ戦車?などの史実でも終戦直後に動かせそうな兵器が登場したのが個人的にとても興奮した。
怖いゴジラ!
映画を観て初めて「ゴジラって怖い!」と感じられた映画です。とにかく特撮?(VFX)の魅せ方が上手く、迫力あるシーンが良かった! (個人的には庵野ゴジラよりスケール感が感じられた様に思う。)
ストーリー的にはちょっと甘め、子供も観る事を想定しているためか、伏線も分かり易くなっています。(最終戦のオチが…)
ゴジラが予定より早く上陸して、戦闘機で作戦域まで誘導するシーン。盛り上がりもあまり無いまま誘導が成功するんだけど、ストーリー上必要だったのか?
海上戦だとゴジラの全景が見えないので残したのかも?
文句多いですが、面白かったです。 大画面で観る事をお勧めします!
2回観たいと思える映画だと思った
まさしく重厚感のある映画だった。
これだけ役者さん達の熱のこもった演技は
そうそう観れたものじゃないと思う。
これから観る人のために多くを語ってはいけない作品。
そのくらい、この映画はすごく良かった。
この先はネタバレになってしまうかもしれないけど
全てをハッピーエンドで終わらせなくても良かったんじゃないかなと思うところで0.5引いたけど
見方によっては分かりやすいハッピーエンドで良かったかもしれない。
にしても、上映開始まで15分も予告やらやってるって、年々延び過ぎな気がする。
それと橋爪さんぽい人が出てたけど
ただ単に似てた人だったのか。
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