「日本映画が視覚効果賞をとる日が来るとは」ゴジラ-1.0 佐ぶさんの映画レビュー(感想・評価)
日本映画が視覚効果賞をとる日が来るとは
シン・ゴジラを観たとき、ついに日本からゴジラとはこういうものだと胸を張れる映画が誕生したと喜んだ。が、まさか日本のゴジラ映画がアカデミー賞の視覚効果賞をとり海外で大ヒットする事を喜ぶ日が来るとは。
シン・ゴジラは庵野監督の作家性が強い玄人受けのする映画だったが、山崎監督は世界に広く受け入れられるゴジラ映画を生み出した。どちらが良い悪いではないが、両方が日本に揃った事が本当に嬉しい。
シンゴジとマイゴジ、どちらも本能的に恐ろしさを感じるが、前者は神への恐怖に近く、後者は捕食者への恐怖に近い。日本には本能的な恐怖を表現するのが巧い監督が多いが、この良さがもっと世界に広まってほしい。
また、両作品とも人間側のストーリーを中心にしつつゴジラがきちんと主役になっている。ハリゴジが最初ディザスター映画のフォーマットに載せてしまい失敗し、その後ヒューマンドラマとゴジラ(怪獣)が主役である事を両立できた作品が2016年版ぐらいしかないなか、日本が両立させたゴジラ映画を出せている事は素晴らしい。
マイゴジは続編を作りやすい構成になっているし、東宝は米国に配給の支社をつくるほど本気のようなので近いうちにまたゴジラ+αの映画が観られるのを楽しみにしたい。
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