「恐れ入谷の鬼子母神!」ゴジラ-1.0 momoさんの映画レビュー(感想・評価)
恐れ入谷の鬼子母神!
ゴジラの映画化でこれほどまでのものができるとは恐れ入谷の鬼子母神だ!
ゴジラの中で最上位モデルだと思う。
ゴジラの生みの親もびっくりしているであろう。
-1.0と、戦中戦後の過去を舞台にすることで命の大切さ、はかなさ、日本人の心意気のようなものが絶妙なバランスに表現されている。
佐々木蔵之介のセリフは恐れ入谷の鬼子母神はじめ、全てコミック原作の映画化であるかのように、いいとこついてくる、役者冥利に尽きる演じていて楽しいであろう絶妙なキャラクター。
山田裕貴の朗らかな青年、最後に駆けつけるシーンは泣けたなあ。
吉岡秀隆の博士はなんともいい味わい。吉岡秀隆が出た映画は何故かぜんぶ泣けるんだなあ。
絶妙な安藤サクラの起用。
青木崇高の強そうな整備士も迫力満点。
そして、子役の明子ちゃんのたどたどしい言葉遣いや泣き方がどうしてこんな幼子にこんな演技ができるのかと思うくらい素晴らしかった。
浜辺美波はレトロな昔の美人をやらせたらピカイチだなあ。
列車で落ちそうになる姿、パイプにつかまってぶら下がり芸からの飛び込み!
サザエさんヘアどれも萌え萌えキュンキュンする。
何より神木隆之介のメガネかけて乗るバイク姿と飛行機乗りの姿は実写なのに何故かアニメ感を感じて新海誠の絵がダブりました。
さて、そして今回の主役のゴジラのビジュアルがまた良い。ニョキニョキ生えてくる青い背びれ、吐く炎も赤ではなく青いところがより放射能的。
博士による作戦は、スキューバダイビングする人にとってはワクワクポイントでしょう。
あんなに沈んで安全停止もせず急浮上したら死ぬ。減圧チャンバーのお世話になること間違いなし。
飛行機に乗る当日は気圧の急降下急浮上になり、ダイビングしていけないのだが、それをゴジラにさせたのだ!素晴らしい。
特攻の心意気が素晴らしかったし、あわや明子を残して死んでしまうのか!
と思わせてからのパラシュートはレミー・シャーリップの「よかったねネッドくん」の世界だ。
最後は浜辺美波ののりこさんも生きてた。よかったよかった!
こんなにゴジラで泣くとは思わなかった。
いい意味で予想を裏切ってくれました。ありがとう、ゴジラ!
日本の誇りだよ。