「誰かが貧乏くじを引かなければ‥」ゴジラ-1.0 くりさんの映画レビュー(感想・評価)
誰かが貧乏くじを引かなければ‥
戦後の日本に
来襲したゴジラを
向かい討つ市井の日本人達の話。
そう、
主人公はゴジラではなく、
人間。
装甲を薄くし旋回性能を上げ
航続距離を伸ばした特攻機で
死んでこいと命令される
主人公。
手段が目的になってしまって
敵を破壊する成果より
戦闘参加の精神だけを求められ、
結果はどうでもいいから
とにかく言われた事を
やれ という時代。
そんな暮らしでも、
典子や晶子のような
身元がわからない者同士が
命を支え合う姿や
小言をいう隣のオバさんだけど
困った時は助けてくれる場面あり。
暖かみを感じて
かつて日本に本当にあった
世界観がしみて、
いつのまにか
作品に没入。
そんな
昭和の世界感に、
ゴジラが入ってくるので
台風や地震などの災害と
同じような存在として
違和感なく受け入れてしまう。
リアル映像で
あれが横にきたら
やばくて硬直して
動けなくなるのを体感。
それを、
なんとかしようとするときには
敗戦を受入て再生を願う人々は
戦後の思想に‥
「日本は人の命を粗末にし過ぎて
きました。
この戦いではひとりの犠牲もださない。
未来を生きるための戦いなのです」と。
そこからは、
・できる人がやる。
・知恵をだす。
・命はかけるが脱出は考慮。
誰かのために行動するという
メッセージが熱くて熱くて、
込み上げるものが。
零戦では飛行できない
高高度の上空をいく対B29爆撃機の
迎撃用で終戦間近に
開発された震電の登場や
背びれを光らせて放つ閃光や
軍艦に迫る巨大生物としての
恐怖感など、
SFとしてのクオリティーの高さと
日本人に訴えかける心情が凄くて
作品の完成度が高!!
生きて帰る事が恥とされた時代に
守るものの為に散った多くの人と
同じように、
生き残った人が命がけで
復興にかけた思いが
しみてきます。
ただの怪獣映画かなと
軽く席に着いたら
度肝を抜かれます。
オススメ。
共感&フォローありがとうございます。
シン仮面ライダーから朝ドラ、と一気に売れっ子ですね~浜辺さん。次は「もし家康」ですかー。顔立ち、雰囲気がどこか昭和ぽいですよね。
くりさん、共感とフォロー、ありがとうございます。
貧乏くじの下りはぐっと来ました。「誰かが貧乏くじ」、「やれるのは俺たちしかいないもんなあ」と。そう、その時できる誰かがやるしかないんです。それでもあの状況下でゴジラに向かっていく勇気に感動です。主人公の脱出装置での生還にも拍手です。この映画の核心部分です。米国公開でもヒットしている理由がなんとなくわかります。それでは、また、共感作品で。
こんばんは。
ゴジラ初心者の私が、本作から読み取る事が出来なかった製作者達の想いを、くりさんのレビューで感じ取る事が出来ました。感涙でした!ありがとうございます!