「戦争でトラウマを負った男の破壊と再生の物語」ゴジラ-1.0 アボカドかゆうまさんの映画レビュー(感想・評価)
戦争でトラウマを負った男の破壊と再生の物語
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主人公・敷島は、第二次世界大戦末期に戦闘機の故障を理由に特攻から逃げかえり、整備のため立ち寄った島で海から上がってきたゴジラに遭遇する。主人公と整備士一人を残して島民は全滅する。
トラウマを抱え東京に帰った主人公は、隣人に「何で生きて帰ってきた」とののしられ闇市を茫洋とさまようなか、孤児を抱えた女と出会う。他人以上、家族未満の男女と乳飲み子の共同生活が始まり、街に復興の兆しが見えてきたころ、東京にゴジラが現れる。
どうしても近作の「シン・ゴジラ」と比べてしまうが、得体のしれない不気味さや放射性物質に対するリアリティは薄いながらも、無力な人々が手持ちのアイディアと戦争の遺産を持ち寄ってゴジラを倒そうと試みる様子はアツイ展開だった。特攻という手段を取らずに愛する人を守るという答えを出した主人公に希望を感じる。
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