「途中まで本当に面白かったです」ゴジラ-1.0 カスタマーさんの映画レビュー(感想・評価)
途中まで本当に面白かったです
本当に面白い戦争怪獣映画でした。
序盤以降しばらくゴジラが登場しないシーンが続きますが、戦後復興の話としてもドラマがあって、登場人物全員に感情移入できました。戦後の焼け野はらから徐々に復興して、人々に笑顔が戻ったところで、ゴジラが満を持して登場したときの絶望は忘れられません。どうやってここから勝つのだろうとずっとハラハラしていました。
本当に手に汗握る展開続きの映画で、皆様の演技も上手く、映画を見ながら現実に戻ることもありませんでした。途中までは。
ここからは個人的に残念だったポイントです。最後の最後、本当にずっこけました。
一つは、どうして典子を生かしてしまったのか。彼女の死があったから、明子の生きる未来のために生きて戻る覚悟が出来たのに、全てが真っ白になってしまったように思いました。せめて彼女の顔面が焼けただれて判別不明だけど身体の一部で本人と分かる、というならまだ分かりますが綺麗すぎました。ここまで現実路線だったのに、どうして急にご都合主義のユアストーリーをはさんでしまったのか残念でなりません。若しくは、ラストで重体だった女性が目を覚ますところで終わった方がまだ分かります。
もう一つは最終決戦の無音シーンですが、敷島さんのまさかの特攻を全員で見上げるシーンだと思いきや、打つ手がなくなり死を覚悟するシーンでした。個人的に最初そうは見えなかったので、その後に敷島さんの飛行機がUターンするシーンがあり「え!?」となってしまいました。
ただ、色々と不満をつぶやいていますが、見て良かった映画だと思います。度々ある「やったか!?」→やってないのお約束も楽しく見られましたし、特攻機に脱出装置がつく展開は読めていても泣きそうになりました。銀座がゴジラの上陸地になるのも初代を思い出して良かったです。「さようなら~」をアナウンサーの方に言ってほしかったなと少し思います。笑
見終わったあとの感想会も盛り上がる楽しい映画でした。