「神木くん>ゴジラ」ゴジラ-1.0 LSさんの映画レビュー(感想・評価)
神木くん>ゴジラ
神木隆之介が我々日本人を代表して贖罪する作品と感じた。映画としては最後に救いはあるものの、ひたすら苦悩し後悔し絶望し続けていて辛かった。
シナリオが何年前から準備されていたかは分からないが、今の世界と日本の現実に対してこの物語をぶつけてきた意気は買いたい。
IMAXで鑑賞したが、映像は素晴らしい。昼間の海のシーンが多いが、CGと実物撮りの区別が全くつかない。瓦礫と焼け跡の街や崩れる建物の姿も真に迫っている。(悲しいことに世の中にサンプルがたくさんある)
肝心のゴジラは、圧倒的な暴力の化身としてストーリー上の存在感はあるが、ビジュアル的にはあまり印象に残っていない。頭を半分出してワニのように泳ぎ迫る姿は新鮮だったが。
神木はかつての吉岡秀隆の後継ポジションになっている印象。安心して見ていられる反面、醸し出す雰囲気が正しすぎて面白味に欠ける感も。本作ではそこが愚直さ、不器用さの表われとなっているといえるが、やや類型的かも。
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