「山﨑貴に作家性がある事を実感した」ゴジラ-1.0 mdさんの映画レビュー(感想・評価)
山﨑貴に作家性がある事を実感した
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山﨑貴ってやっぱ作家性が強い監督だったんだな。
作家性があるってあんまり言いたくないしそれは好きなものではないんだけど、間違いなくある。
それは、YouTubeチャンネルの「blackhole」でちらっと「ゴジラ−1.0」の話題が出た時に、チャット欄などで「山﨑貴だから特攻兵が出てきそう」的な事をいって柳下さんも「ありそう〜」と言うような感じの事をお喋りしていたのだが、まさにそういう事だと思う。
しかしそれは、時にギャグやミームになってしまうものでもある。例えば最後の敬礼…などは完全にギャグに見えた。
CGは良いけど、子供のCGだけがすごい気になった…。顔が明らかに違和感…。
途中、ヒロインが死んだ時は「山﨑監督、成長したな…」と感心したが、電報の件でいろいろわかってしまい、しかも最後病室での姿があまりに綺麗すぎてガッカリした。ゴジラの熱線は明らかに原爆の描写だったのだから、それをくらったらもっともっとひどい事になっていないとおかしい。それを描写して初めて戦争を描けたと言えるはず。
この映画では確かに反戦を言葉では誦じているが、肝心の人の死が描けてない。
過去の作品からみてきて、やはり通底して山﨑貴は昭和や戦争を美化している。いくら口で言ってもファンタジーでしかない…という作家性になってしまうのだ。
あとは、瀬戸内に暮らす者としては、波の描写が気になった。波が少ない瀬戸内海でも、風の強い日やタンカーが通ったあとは、体が跳ねるくらい揺れる。あんな小舟でゴジラに遭遇したら、落っこちるくらい揺れる。
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